司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新史 太閤記(下)

    Posted by ブクログ

    生涯に渡り狂言を華麗に演じた秀吉。自分自身をも騙し切って相手を喜ばせることが人に取り入る時のコツなのだなと学ばせてくれる。とはいえ並大抵の人間では出来ないこと。そのため底抜けに明るく演じている時でさえ背筋が凍るような恐ろしさを感じたり感じなかったり。

    司馬先生の描く秀吉は一貫して好感度に溢れている。おそらくこれを読んで秀吉を嫌いになる人はいないだろう。

    くるくると七変化の如く感情というエネルギーを爆発させうまく自己表現している。そして見ている者の心を摘む。出世する人は昔も今も変わらないと思わせられる。

    『夢のまた夢』で終わる辞世の句は、農民の身分から知略と愛嬌で天下取りまでのし上がった、

    0
    2022年03月16日
  • 城塞(中)

    Posted by ブクログ

    合戦とは、文字通り外濠を固めてから、一気に畳みかけるものである。
    家康は自分が生きているうちに、何としても大坂を責めたかった。そのためには如何なる陋劣な手でも使った。
    後世、家康に暗い印象が付き纏うのは、やはりこの時(人生の最晩年)においての、大坂の陣によるところが大きい。
    悪逆非道なやり方をしている。
    そして、豊臣家はまんまと騙されていくのであった。

    0
    2022年01月04日
  • 新装版 妖怪(上)

    Posted by ブクログ

    熊野生れ「お前は六代将軍足利義教の御落胤」と母に聞かされた主人公源四郎は「将軍になる」と決意し京にのぼるが (『国盗り物語』そっくり) 、そこは土倉(質屋)、一揆の大将、印地(博徒まがいの浮浪者だが戦闘の際、足軽=新戦術の主力要素となる)、宗教勢力に四分されていた…。山田風太郎の忍術小説にたいして著者は「幻術小説」とでも言いたいほどよく幻術が出てくる。合理主義の著者にも否定しきれない人格の迫力が実在したと認めざるを得なかったのであろう。室町時代は書院造り、集落居住など日本的生活様式が出来た時期、宗教も

    0
    2021年12月18日
  • 峠(中)

    Posted by ブクログ

    とても難しい歴史小説なのですが、引き込まれて読んでいます。ちょっと中だるみな感もいっときありましたが、福沢諭吉の話が面白かったです。
    海外へ行く人が増えた中で、世界の中の日本の在り方や今の日本の在り方について、色んな考えがあったのだろうなと思いました。

    武士として、武士の世では無い新しい世の中を受け入れざるをえない苦悩を感じました。

    0
    2021年12月13日
  • 花神(上)

    Posted by ブクログ

    再読だと思うが、内容を完全に忘れている。司馬先生の授業を聴いているような感覚が心地よいです。
    語り口は詩的だし、なによりの博覧強記。維新の空気を伝えていたたいている。

    0
    2021年11月16日
  • 街道をゆく 5

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎 「 街道をゆく モンゴル紀行 」新潟から 旧ソ連のハバロフスク、アムール川、イルクーツクを経て、モンゴルのウランバートル、ゴビ草原を巡る紀行


    生えっぱなしの草により生きるモンゴルの遊牧者と 草地を田畑に変えて生きる中国の農耕者の生き方の違いが、中国文明を受け入れないモンゴルと 異民族を野蛮と蔑む中国の長年の争いになっていることが読みとれる


    モンゴルは中国を嫌い、長年にわたる中国との関係を断つため、旧ソ連との関係を深め社会主義国化したが、旧ソ連は モンゴルの世界的英雄チンギスハンを侵略者として憎み、モンゴルではチンギスハンはタブーとされているという複雑な関係


    草の匂いにモ

    0
    2021年11月13日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

    半分行かないうちから倒幕派に追い風みたいな感じになってきて新撰組に分が悪い。
    「歴史というものは変転していく。そのなかで、万世に易(かわ)らざるものは、その時代その時代に節義を守った男の名だ。」と近藤に語った信条を貫き通し散っていいく。最期のほうは涙涙ですね。

    0
    2021年11月12日
  • 翔ぶが如く(一)

    Posted by ブクログ

    西南戦争の物語。全10巻なので導入の導入という感じ。

    日本の近代史は、明治維新という輝かしい改革に始まり、太平洋戦争の敗北という悲劇的結末に終わる。

    生命は生まれた時に死も内包しているというが、大日本帝国にしてもそうだろう。

    西欧列強に伍さんと近代化を目指すことは是としても、アジアへの進出は後世では侵略として語られることになってしまっている。

    現代の価値観で裁くことは愚かだが、それでも別の方法があったのではないか。

    それを成さんとしたのが西郷隆盛だったのである。

    ・・・と、大袈裟かもしれないが、私はこのように読んでいる。続きが楽しみ。

    0
    2021年11月08日
  • 世に棲む日日(四)

    Posted by ブクログ

    最後までひたすらに激しい嵐のような展開。史実に基付く小説とは思えない... 最終巻まで来ると、吉田松陰、高杉晋作という夭逝の、刹那の流れ星的な存在であった二人の役割の違いというものが鮮明に現れます。時代背景や年齢感覚の違いはあれど、彼らがそれぞれ28年くらいの人生の中で成し遂げたことの大きさにただただ呆然とするばかりです。

    0
    2021年11月03日
  • 世に棲む日日(三)

    Posted by ブクログ

    「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」とはよく言ったもので、高杉晋作という人物の"狂"が本格的に発現し始める本巻。激動に"身を投じる"ではなく、激動を"作り出す"のが、この人物の役割だったことがよく分かります。

    0
    2021年11月03日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

     新選組という無頼の組織を、鋼の掟と剣術の強さで以て、のし上がらせた男の手腕とその苛烈な生涯が書かれた作品。
     しかしながら、ただ苛烈なだけでなく、沖田やお雪との会話の中では人間味のある可愛いところが覗くので、土方歳三という男がどこまでも人間臭く魅力的に感じられる。幕末に、徹頭徹尾喧嘩屋として生きた男のロマンが感じられてとてもよかった。

    0
    2021年10月30日
  • 梟の城

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『梟の城』司馬遼太郎(新潮文庫)
    忍者といえば現代ではショッピングモールで手裏剣教室をやっていたり、城跡でパフォーマンスをしていたりといった存在だけど、実際の忍者はどんなはたらきをしていたのだろうか・・・。
    忍の道にいる人の名前が知れ渡ってしまっては忍べないから、歴史の表舞台に出てくることはないんだけど。

    本作は忍者小説でありながら、ひじょうに「人間臭い」忍者の物語だ。
    忍の道を極めようとする葛籠重蔵と、忍の道を捨てて士官する風間五平、くノ一の小萩と木さるを中心に話が展開する。
    冷酷非情が常であるはずの忍者が相手を殺すことに躊躇したり、色恋沙汰に陥ったりする。
    信長に伊賀の里を滅ぼされた恨み

    0
    2021年10月29日
  • 世に棲む日日(一)

    Posted by ブクログ

    吉田松陰の生い立ちと書生時代が描かれる第1巻。
    描かれるのは、幕末の嵐が吹き荒れ始めるよりも少し前の時代。吉田松陰という人間がどうやって形作られたのか、そして黒船来航をはじめとした時代のうねりの中で彼が何を考えどう動いたのかが詳述されます。
    全体的に『燃えよ剣』のような劇的な展開には乏しいけれど、次巻に迷わず手が伸びます。

    0
    2021年10月24日
  • 峠(上)

    Posted by ブクログ

    登場人物が多く、情景が変わっていくので読むのに骨が折れるが、面白い。
    倒幕寸前の時代に、日本を周遊して知識を得ている河井継之助。女郎を愛し、何でも思ったことはすぐ行動し、好きなことはとことん突き詰めるタイプのかなり独特な人物だが、こんな人だったからこそ、激動の時代に藩主に助言できたのだろうと思った。
    でも、この人の助言を聞こうと思わせる背景(父や義兄の活躍?)がすごいなあと思った。
    すごい人の裏にはそれを支えたすごい人がいたのかもしれない。

    初めはよくわからなかったが、読んでいくうちに面白くなっていく。

    0
    2021年10月23日
  • 人斬り以蔵

    Posted by ブクログ

    いろいろな時代のいろいろな人に焦点を当てていて、おもしろい。その人となりが、鮮明に思い浮かぶ。

    他の司馬遼太郎作品も読んでみようと思う。

    0
    2021年10月14日
  • 坂の上の雲(三)

    Posted by ブクログ

    東郷平八郎さんが何をしたか全然知らなかったが、これを読んで東郷さんのことをよく知れた。
    正岡子規さんが死んでしまって悲しい。
    正岡子規さんの事をよく知りたい。

    0
    2021年10月05日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

    映画化されるということで再読。
    土方歳三の生涯。
    京都へ行くまでは、クズ野郎!!
    鳥羽伏見の戦い以降は、結末を知ってるだけにシンドイ。
    お雪さんとのエピソードはほっこり。
    岡田くんの演じる土方に期待! 

    0
    2021年10月03日
  • 街道をゆく 38

    Posted by ブクログ

    コロナ禍が開けたら旅行に行こうと思っていたが、そのための予習になった。オホーツクの歴史や文化は奥深く、本州とは大きく異なる。それに自然が雄太。早く旅したい。

    0
    2021年10月03日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

    Posted by ブクログ

    いろんな描き方をされる徳川慶喜。
    聡明で、先見の明があって、多趣味で。
    何を考えているのかわからなくて、変わり者。

    でも好きなんだよなあ。いつも合理的で。『しめしがつかない』や『筋が通っていない』とか、そういうんじゃなくて、今どうすべきか、を考えているのだよ。周りは大変だっただろうけど、好感。いつもながらに容保さまは可哀想だけど。個人的に幕末四賢候のほうが信用ならん。晴天なんちゃらみてみようかなあ。

    司馬遼太郎入門編で、短いこの本を手にとったけど、読みやすかったです。つぎは明治のやつかな。

    0
    2021年10月01日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

    時代の流れに翻弄されず、自分の信念を貫き通した喧嘩師、新選組副長土方歳三。「喧嘩が自分の道」と、鬼と化しひたむきに生きる姿のイメージが強いが、羞恥癖があり、下手な俳句づくりに熱中するといった一面を持ち合わせており、すっかり魅了された。また戦いの連続で緊張感漂う中、愛嬌ある天真爛漫な沖田総司とのやりとりには、束の間の癒しを感じた。面白かった。

    0
    2021年09月25日