小路幸也のレビュー一覧

  • 東京カウガール

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    きみは知らない/きみを知りたい
    僕は動けなかった。恐怖心からではなく、男たちを叩きのめすその女性に見惚(みと)れてしまったんだ――。
    その夜、カメラマン志望の大学生・木下英志は夜景を撮っていた。人気(ひとけ)のない公園で鈍い音を聞きつけカメラを向けると、そこには一人の女性がいた。彼女は屈強な男たちを叩きのめすと、車椅子の老人を伴い車へと消えた……。後日、改めて画像を見た英志は気づく。「似ている。横顔が、あの子に」
    〈カウガール〉と名付けた彼女の画像を頼りに、その正体に近づいていく英志だったが、やがて彼女自身にも心を寄せていく。そして辿り着いた真相と、彼女の家族が背負った哀しい過去とは?

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    2017年09月10日
  • 探偵ザンティピーの仏心

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    誰しも、秘密や隠し事の一つや二つは持っているもの。
    幼少期のそれは可愛らしいものであるが、齢を重ねるごとに、墓場まで持っていかなければならない程に重大になったり。

    べらんめぇ調NYの探偵シリーズ第二弾。

    北海道の温泉街で繰り広げられる一事件。

    ほっこりでした。

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    2017年09月07日
  • ナモナキラクエン

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    湘南のとある家族の物語。

    四人の子を持つ父親。だが、兄弟は皆母親が違う。一つ屋根の下。ある日、父は「楽園の話を聞いてくれないか」と、言い残し、旅立つ。

    産むつもりではなかったのに産まれてしまった子、経済的理由で捨てられた子、虐待から逃れた子、望まれて産まれてこなかった子...
    も、世の中にはいるわけです。

    しかし、出生はなんであれ、育て上げられた環境がどんなに重要か。

    赤ちゃんポストの意義と意味を反芻する。
    賛否を問うのはそこなのか、と。

    母になったあなたはどんな気持ちで、これを読み終えるのかな。

    一冊を通して、実に爽やかで前向きな作品でした。家族ものを書かせたら、やはり小路幸

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    2017年09月04日
  • 話虫干

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    純文学を題材に、現代劇を描くタイムトラベル感がとても楽しかった。
    昔の人のライフスタイルも楽しめたし、何より主人公とそのまわりの登場人物がキュートだった。終わり方が惜しい気もする。

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    2017年09月03日
  • ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン

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    安定のマンネリ感。そこが良いんだな、きっと。
    いろんなものが目まぐるしく変わってくからさ、こういう変わらないものへの愛おしさっていうか。
    うん。きっと大事。
    だから祐円さんの事態にはどきどきしたよぅ。

    この巻では
    すっかり大きくなった花陽ちゃんの、こっそり受け継がれる勘一DNA具合がすてきでした。

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    2017年09月01日
  • フロム・ミー・トゥ・ユー 東京バンドワゴン

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    これはたまらん!
    東京バンドワゴンのファンには
    垂涎ものの短編集です♪
    登場人物たちの小説には出てこなかった裏話が
    惜しげもなく披露されているのですから。
    登場人物も増えすぎて、
    『これ誰だっけ?』ということも時々起こってしまうのだけれど
    いつか絶対全巻を一気に読み返してみたいな。

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    2017年08月31日
  • 東京カウガール

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    題名からは想像出来ないストーリー。あっさり一気に読めた。 2017.8.15

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    2017年08月15日
  • 東京カウガール

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    「ものすごく強い若いオンナノコ」
    というのが書きたかったのだろうかあ。
    まあお話的にはいつも通り。笑。

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    2017年08月14日
  • カレンダーボーイ

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!?社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。あたたかな切なさに満ちた物語。

    【感想】

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    2017年08月11日
  • 東京カウガール

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    いくら恨みがあるからといって暴力でなんとかしようとするのは相手と同程度という気がして納得できない。別の方法があるのではないか?
    暴力でなんとかしよう、するということに気づいているのなら、周囲の人間が止めるべき。
    力で訴えるなんてありえない。

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    2017年08月09日
  • スターダストパレード

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    軽いタッチで読みやすい。主人公も魅力的。続編は出るだろうか。期待してしまう。
    あらすじ(背表紙より)
    1年の刑期を終えたその日、オレを迎えに来たのは刑事の鷹原さんだった。不審な死で母を亡くし、言葉を失った5歳の少女・ニノンを匿えと切り出す。なぜオレに?かつて鷹原さんを裏切ったこのオレに?ニノンとオレとの切ない逃避行が始まった―。それぞれの想いを乗せた、ハートフル・ミステリー!

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    2017年07月30日
  • ロング・ロング・ホリディ

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    ―1981年、札幌。喫茶店“D”でアルバイトをしている大学生・幸平のもとに、東京で働いているはずの姉が「しばらく泊めて」と突然、現れた。幸平は理由を聞き出せないまま、姉との暮らしを始める。一方、“D”では、オーナーと店長が「金と女」のことで衝突。そんな二人を見て、幸平たちは“ある行動”に出た。それは一人の女性を守るためだったが、姉の心にも影響を…。

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    2017年07月29日
  • 東京カウガール

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    ネタバレ

    酸いも甘いもかみ分けた「保護者」たちが見守る中、好もしい若者たちは彼らなりに決心し、行動し、最後は「保護者」たちがうまく解決してくれる。安易だなと思わないでもないけれど、これはあれだな、池波正太郎の、剣豪が悪党をやっつける描写で「どこをどうされたものやら」云々や、水戸黄門が正体を明かしたあとの、後は丸投げで大団円みたいな、定型なんだなと思えばいいわけだ。ということで、安心して読める。

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    2017年07月28日
  • ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン

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    毎年の恒例、東京バンドワゴンシリーズ。
    いつも前巻の内容をうろ覚えで登場人物紹介だけでも把握するのに時間がかかる。
    内容はいつもの通りほっこり人情もの。お約束を破らずに安定の雰囲気を出し続けるのも傑作の条件。
    マンネリを感じなくもないが、それを言うのは野暮と思わせる作品。

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    2017年06月26日
  • 花咲小路一丁目の刑事

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    のんびりしたストーリーだ。内容が緩いタッチなので、僕にとってはあまり印象的ではない。もう少しひねりというかインパクトがあってもいいかな。そうなると、この著者の別の作品である東京バンドワゴンと似たようなものになるかも。僕としては、東京バンドワゴンのほうが印象的だ。

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    2017年06月10日
  • 猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷

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    物語の基礎となる世界観が理解できていないので、ふわっとした読み心地でした。ずっと、なんで?という感じです。

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    2017年05月11日
  • ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン

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    もう10作目となった東京バンドワゴンシリーズ
    以前の事件はすっかり忘れていることの方が多いけど
    なんだか、堀田家の子供たちの成長を読んでいるみたい
    まあ、安定して毎年読む本なのかな

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    2017年05月11日
  • すべての神様の十月

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    榎本帆奈は驚いた。金曜日の夜、行きつけのバーで隣り合ったハンサムな男性は、死神だったからだ。帆奈に召喚されたという死神は、いままで一度も「幸せ」を感じたことがないらしい。なぜなら「幸せ」を感じた瞬間、死神は…(幸せな死神)。池内雅人は貧しかった。貧乏神に取り憑かれていたのだ。ツキに見放された人生だったが、そんな人生を自ら「小吉人生」と称して楽観視していた。一方、貧乏神には雅人に取り憑かなければならない“理由”があった。なぜなら雅人が並々ならぬ…(貧乏神の災難)ほか、4篇。神様たちの意外な目的が胸を打つ短篇集。

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    2017年05月05日
  • ロング・ロング・ホリディ

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    ネタバレ

    でも、僕らは探していたんだ。見えない未来を。この場所で-。80年代初頭の札幌を舞台に、喫茶店でアルバイトをする大学生と店に集う若者たちの成長と苦悩を描いた長編小説。『文蔵』連載に加筆・修正して単行本化。

    すんなりと読めました。

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    2017年04月28日
  • 探偵ザンティピーの惻隠

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    久々に読んだザンティピー。
    相変わらずの寅さん風日本語と、日本大好きな所は変わっていない。

    日本では事件に巻き込まれてばかりだが、今回も予想にたがわず。
    親友の妹とのラブはさっぱり進まないけど、トネさんとのやり取りとかはスムーズで、トントン拍子に進んでいく。

    さらりと読めて、日本人の繊細さと美徳が褒められてて、何故か自分までいい気分になる不思議な小説。

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    2017年04月27日