小路幸也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
再び山森と対決することになった春たち。
倒すべき相手である山森は自分には感情などないと言う。
だから何かを大切に思う気持ちもわからないし、もちろん大切な人もいない。
春の周囲の人たちを春への脅しの材料としてしか考えられないのもそれが理由だろう。
愛も憎しみ、楽しみも悲しみも、すべては策をめぐらすための道具にしか考えられないなんて山森は本当に可哀想な人間だ。
もしかしたら春にこれだけこだわるのは、春の特異な天才ぶりに興味があるだけではないかもしれない。
自分が持っていないもの…家族だったり絆だったり…そこにある信頼や絆が妬んでいるのでは?とも思ってしまう。
事件はまたも中途半端なまま次の物語へと -
Posted by ブクログ
とにかく読みやすい。
この少し変わった設定を楽しめるかどうか、読む側の選択に任せているようにも感じた物語だった。
春は見たものは全て記憶してしまう。
だから余計なものは見ないように、普段はアイマスクをして生活をしている。
極寒の北海道・札幌で路上で全裸で死んだ男がいた。
この男はいったい誰なのか?
どうしてこんな住宅地で死んでいるのか?
そもそも何故全裸なのか?
謎を解くために根来と仲野は「変態の専門家」である春を訪ねる。
奇妙な遺体。
わけありげな遺体の発見場所。
春は判っている事実から何かのメッセージではないかと予測する。
超がつくほど変態だけれど、とにかく春が魅力的だ。
春を取り巻く志村