篠田節子のレビュー一覧

  • 百年の恋

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    百年の恋が冷めたライター岸田真一の結婚物語である。3才年上の容姿端麗なスーパーエリート梨香子に恋して結婚したものの…
    途中からはさまれる「子育て日記」が面白い、と思ったら、ある作家仲間の育児日記そのものらしい。
    彼、青山智樹さんの作品も読んでみたい。

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    2024年09月19日
  • 四つの白昼夢

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     コロナ禍の始まりから、終焉にかけての日本を舞台とした日常生活に見え隠れする別世界を描き出した4つの作品集

     屋根裏の散歩者

     妻をめとらば才たけて

     多肉

     遺影

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    2024年09月06日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    3人の長女たちの物語。
    帯にある「当てにするための長女と、慈しむための他の兄弟。それでも親の呪縛から逃れられない」
    というフレーズが心に染みる。
    今現在、老いた母の面倒をみながら葛藤を抱える自分を振り返り、あんな気持ちになるのは自分だけではないんだと安心する。
    そして、自分はそんな母親にはなりたくない。

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    2024年08月24日
  • 四つの白昼夢

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    ネタバレ

    白昼夢というより真夏の心温まるホラー短編。屋根裏の亀と猿の話、なんだか切ない。アガベは、後から怖くなる。

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    2024年08月11日
  • 田舎のポルシェ

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    車にまつわる3作品。篠田さんの描く女性って頼もしいよな…って再確認した。
    軽トラ、ボルボにロケバス。取材で全部体験したらしいけどアクティブすぎないか!?
    安易に恋愛関係に陥らない男女が大好物です。

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    2024年07月23日
  • 四つの白昼夢

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    ホラーとファンタジーが無理なく日常に混じって練り上げられている。
    他人から見たらホラーでも、本人にとっては、現実からの幸せな解放だったかもしれず、
    あんな人とは釣り合わない、うまく行ってないに違いないと外野は勝手に思い込んでいるが、ちょっとやっかみが入っていないか、とか。
    ほんとうはしあわせなおはなし。

    『屋根裏の散歩者』
    すぐに連想するのは、江戸川乱歩の同名の小説。
    ボタニカル系の人気イラストレーター祥子は、生活の拠点を自然の中にある郊外の借家に移す。
    庭に自然の植物が繁り、ナチュラル嗜好の祥子の趣味にぴったり。
    ところが夜中に天井裏から、ずるずると何かを引きずる音や、ズシン、という響き。
    5才年下のチェリストである夫の貴之は、ぽっちゃり系でおっとりしているが、いざという時に大胆な決断をする。彼の人柄が救い。

    『妻をめとらば才たけて』
    市役所の同僚だった三人の男は、定年退職後に一緒に呑むようになった。
    浅羽は芸術的趣味があり、ヴァイオリンの名手。司書と学芸員の資格もあり、わざわざ公立コンサートホールに併設された資料室へ希望を出して転属、出世コースからは自ら外れた人。
    一度は役所内のしっかり者の保健師と結婚したが、有名ピアニストと不倫をして再婚をした。
    彼は、妻の骨壷を、故意に電車の中に置き去りにしたのか?

    『多肉』
    コロナ禍で飲食店の苦戦が続く中、多肉植物「アガベ(?)」に魅入られた、レストランオーナーの転落

    『遺影』
    義母が亡くなり、遺影に使う写真を探すが、難航していたところ、人見知りで警戒心の強かった義母が珍しく晴れやかに笑っている写真を夫が見つけてくる。
    しかし、義母の肩には隣にいる初老の男の手が掛かっていた。

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    2024年07月23日
  • 四つの白昼夢

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    「屋根裏の散歩者」
    「妻をめとらば才たけて」
    「多肉」
    「遺影」
    四話収録の短編集。

    どの物語も死の空気を纏いつつ、可笑しみと恐怖を感じさせてくれた。

    30代の夫婦が移り住んだ理想の家。
    しかし天井からは、ずるずると何かを引きずるような異音が聞こえて来る。
    その正体はまさかの…。
    確かに『屋根裏の散歩者』だ。

    最もインパクトがあったのは『多肉』。
    多肉植物「アガベ」に魅せられた故に、仕事も家庭も失い堕ちていく男。
    一度は復活の兆しを見せるも、衝撃のラストが待ち構える。
    これはまさにホラー。

    コロナ禍を背景に静謐な筆致で綴られた一冊。

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    2024年07月20日
  • ゴサインタン 神の座

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    知っている田舎の状況と重なって、途中は重苦しい気持ちになりながら最後まであっという間に読み終えた。
    社会も生活もガラリと変わっているのに、輝和の抱える閉塞感が2024年の今にも通じていると感じるのはなぜだろうか…。
    『弥勒』『家鳴り』など他の作品群も読みたい。

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    2024年07月17日
  • 女たちのジハード

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    お気に入りの作品!5人のOLが人生を切り開いてく。特にカッコよくて好きなのが康子。「やればできるのよ。いつも辛いことばかり思い出して後ろ向きに生きてちゃだめ。理由なんてどうだっていい。今やってることを一つ一つカタをつけて実績作っていかなくちゃ」

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    2024年07月06日
  • 夏の災厄

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    刊行されたのは、1995年ということだが、今はいくらか落ち着いた現代のコロナ渦の勃興期を思わせるような作品。
    作家の想像力の凄さを感じさせる。
    埼玉県の郊外の街で、住民が次々に病魔に襲われる。
    日本脳炎と診断されるが、撲滅したはずの伝染病が何故?
    感染イコール発病、ウイルスが体内に入ったら必ず発病してしまうという事態に、異変を気づいた保健センターの職員やベテランの看護師、診療所の医師たちが真相に迫るべく行動を起こすが、彼らはけっしてヒーロー的な活躍をするわけではない。
    次第に無害化するのがウイルスの特徴なのに、このウイルスは進化の仕方がおかしいと、ますます悲惨な状況に。
    隔離、封じ込め、さらに感染者や感染場所への差別行為。現代のコロナ渦と同様な状況が繰り広げられる。
    パニック小説であるとともに、医療現場やその行政を告発した医療小説でもある。
    老獪な医師が語る言葉が、現代の我々への警句になっている。
    「・・・ウイルスを叩く薬なんかありゃせんのだ。対症療法か、さもなければあらかじめ免疫をつけておくしかない。たまたまここ70年ほど、疫病らしい疫病がなかっただけだ。愚か者の頭上に、まもなく災いが降りかかる・・・。半年か、1年かあるいは3年先か、そう遠くない未来だ。そのときになって慌てたって遅い」
    様々な警句や対処行動が描かれたこの小説、コロナ渦前にもっと読まれていたら・・・。

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    2024年06月30日
  • 本からはじまる物語

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    まだ本を本格的に読み始めたばかりなので、各作家さんの特徴など、自分にとって読みやすかったなどが分かり、これから本を…という人におすすめ!
    本屋を巡る話しはどれも面白かった!

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    2024年06月27日
  • 絹の変容

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    めっちゃ気持ち悪いけど面白かった!巨大蚕が集団で襲ってくるとか嫌すぎるんだが…

    アレルギー・アトピー・喘息を持ってる身としてはすっごい嫌な死に方だわ。読んでて腕がゾワゾワした。

    200ページもないけど大丈夫?って思ったけどサクサク読めて止まらなくなるし、しっかり楽しめた!

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    2024年05月24日
  • 神鳥(イビス)

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    佐渡島に行くことになって、以前読んだこの本を思い出した。
    内容はよく覚えてなかったが、美しくも妖しい朱鷺の飛ぶ姿が心に残っていた。
    実際に島で見た朱鷺は美しく愛らしい鳥だったが、この小説の朱鷺は怪奇で恐ろしい。
    100年前に夭逝した日本画家珠枝の絵に描かれた「朱鷺飛来図」は恐ろしい絵だった。
    珠枝の小説を書こうとする作家と表紙を頼まれたイラストレーター葉子は佐渡から奥多摩へと調査し、恐怖の体験をする。

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    2024年05月16日
  • アクアリウム

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    友人を亡くした奥多摩の地底湖で謎の生き物と出会い、そこから環境活動団体に参加し…という話。
    前半と中盤と後半の雰囲気が全然違うので飽きないまま先が気になってほぼ一気読み。
    暗い地底湖は読んでて息苦しさを感じるけれど、そこでの不思議な体験の描写がとても好きだった。
    篠田節子さんの描く、ちょっと不安にもなる美しく不思議な体験にとても惹かれる。
    読書がつらい時期でも篠田節子さんの物語は読めるので他のも読みたい。

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    2024年04月24日
  • 女たちのジハード

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    結婚がすべてではない今に読むと、90年代ごろの結婚観や文化を知ることができて非常におもしろかった。現代ならセクハラ・パワハラになることのオンパレード。しかしこれがその当時の当たり前。

    三者三様ならぬ四者四様と言おうか、主な登場人物となる女性たちの性格はさまざまで、でも共通しているのは誰かを見下しているというか、無自覚に自己評価が高くある点。

    いろいろなことがある中で、女性たちがそれぞれの道を選んでいく様が丁寧に描かれていて、すっきりとした読後感を得られた。

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    2024年04月04日
  • 冬の光

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    人の考え方ってその人それぞれなんだなぁ、と読んでて考えさせられました。

    初めてこの作家さんの本を読んだけど、描写、ストーリー性、心情の書き方、素敵だと思います。他の本も読んでみたい、そう感じました。

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    2024年03月23日
  • 介護のうしろから「がん」が来た!

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    ☆読む前に知っていたこと
    がん=治らない悲観する病の時代ではなくなりつつある。でもだからといって取っておしまいではないし、術後にも厄介なことはたくさん待ち受けている。
    乳がんの経験がある家族がいるので入院の際お金を払えば個室にできる件や治療の選択肢についてはある程度知っていた。
    ☆知らなかったこと
    介護に関しては無知だった。介護によって自分の身体のことは後回しになってしまうこと、施設はどこもいっぱいで簡単に入れないことは知らなかった。

    ※☆は独自の項目です。

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    2024年11月18日
  • 廃院のミカエル

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    ネタバレ

    オカルトと見せかけてサイエンスに持っていく篠田さんが好きだわ〜。ちょっとビビったけど。
    肺炎?からの黴で安心した…ちゃんと原因があってよかったよう(怖がり

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    2024年03月13日
  • ゴサインタン 神の座

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    20代の頃に「女たちのジハード」を夢中になって読みました。それより前の作品だということを読み終わった後に知りました。
    作品に入り込んでしまいあっという間に読んでしまいましたが、30年前から日本は変わったのかなぁ、、、と考えさせられました。
    時代を超えて読み継がれる作品ですね。

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    2024年02月26日
  • 田舎のポルシェ

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    星4.5
    ロードノベル3編からなる。
    わたしと年齢が近いからか、やはり篠田節子は面白い。どの作品も、平凡に終わったりはしないが、奇をてらうようなストーリーではない。続きが気になり、あっという間に読んでしまった。
    若い人でもおもしろいと思ってくれそう。

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    2024年01月30日