篠田節子のレビュー一覧
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「貴様いつまで女子でいる問題」などという本を読んだ後にこれである。時代にして、こちらは15年前なんだけど、女性はかくあるべき、みたいな気持ちと、自立した女性、みたいなのの狭間で大変ちゃあ大変。
しかし欧米のいつ捨てられても良いように、というスタンスで自立を目指す世界の大変さよ。日本の男性は甘すぎなんじゃねーか、とも思ったり。いやしかしそんな善悪二元論で語りだしたら炎上間違いなしですな。
皆さん頑張るぞとなる中で、圧倒的な存在感を示すのは紀子さんで、ていうか紀子さま?嫌いなんか、偶然か、ともかく異彩を放ちつつも、こういうのも現実の一部であろうところが、いや苦しい。 -
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ネタバレさすが、篠田節子さん‼︎ シャープで面白い。
わたしも長女なので、大いに共感しました。
『家守娘(いえもりむすめ)』
認知症の母の介護に悪戦苦闘する長女。 恋も仕事も、次から次へと・・・。 しかし、最後は期待通り。 力強く生きていく姿に安堵します。
『ミッション』
舞台は、ヒマラヤ奥地の貧しい村。
生と死、医療、生への巡礼・・・わたしたちにとっては残酷な現実を教えてくれます。
なので、涙とともに心には苦い味が広がりました。
しかし、その苦味を味わい尽くした後には、不思議とほのかな甘味が広がるような味わい深い素晴らしい物語です。
『ファーストレディ』
『ミッション』(シンプルな -
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小島の生態系は流木がつくる
太平洋ではないが、そこにある島の地元民に教えてもらったことを思い出した。たしかイブキ島とかいう意味の名前で呼ばれていた。イボク島とも言うんですよとその島の異名を教えてもらったりもした。小説の舞台となった太平洋の小島のように周辺の海流の流れは少し海岸線から離れるとすごく早い。また季節と月の位置による潮の流れの変化は想像を超えて自然界に宿る力のようなものも感じた。この小説を読み終えて、生命の息吹というのはやはり人知を超越したところで発生し、異形の流木がながれ着く地形では不思議なことがことがあるものだということを再認識させられた。小説の中に登場する人間と文明の進化論学者フェルドマン教授などは、その後
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ネタバレ 購入済み
東南アジアからウクライナを想起
架空の国の多民族が割拠する南方の島での物語.作者の篠田節子は昔からすごい!と思っている.何十年か前のことだが東京に住む知人と喫茶店で翌日の打ち合わせというか雑談をしているときに篠田節子はスゴイと盛り上がったことを思いだした.その当時もコンタクト・ゾーンは出版されていたような気がするが,最近ロシアによるウクライナ侵攻がはじまってから電子書籍で上下巻を読み切った.舞台となるのは島の中でも豊かな農作物地域がある古くからの農村である.政府軍と民族解放戦線と称する世界の紛争地帯で養成された兵士たちが幹部となり村でかき集められた雑兵達を使って巻き起す権力闘争の真っ只中で,その古い農村の長老や村長らが老獪な
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ネタバレ刊行が1995年だという事に驚く感染症パニック小説。ガツガツ読まされました。30年近く開きはあるのにこの頃も現在も組織の上の方の対応の遅さに暗澹とした気持ちになります。
篠田節子さんどうやら市役所のそういう部署にいらしたらしくて、役所の人々に現実味ありました。おばちゃんパワーが格好良い房代さんと、ヒモかと思わせといてまさかの青柳さんが良かったです。
青柳さんのキャラクター、遠回りしてても人生に無駄なことって無いんだなとつくづく感じました。流されて逃げ続けただけな日々と思ってても、思ってもみない所でかなり必要になる。青柳さんの経験が無ければ昭川市は収束しなかった。
新型の日本脳炎って所だけ時代を -
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ネタバレミクロ・タタに生息するイモリもしくはオタマジャクシのような容貌を持つウアブの可愛らしさにハマり、ウアブの研究者呼ばれるまでになったジョージは、島のインフラ開発計画でウアブ存続の危機に直面する。そこでウアブ保護クラブを立ち上げ、メンバーらとどうやってウアブを守るか議論を重ねていく。そして、メガロ・タタの複合リゾート施設ココスタウン付近の池へ移動させることを決意する。移動後しばらくは特に問題なく、順応しているかように見えたウアブだが、突然の大量死をきっかけにして人が次々咬まれる事態が相次いで起こりーー。
ジョージと父の関係&やりとりの変化、現地住民との考えの相違、本来の住処から良かれと思って移動