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〈第10回 中央公論文芸賞受賞作〉
山峡ドルジェ社長・藤岡は、開発用水晶をインドの村から入手する手筈を整えたが、やがて納品物の質は落ち、すり替えも発生。
現地に飛んで村組織を問いただすも、採掘に関わる人々に死や病など災いが生じていると突き返され、日本流の交渉が全く通じず難儀する。
かつて「生き神」だった少女ロサと再会するが、彼女は藤岡に負の予言を告げるのだった。「ここの水晶は、掘り出す人にも、持ち出す人にも、持っている人にも、良くないことが起こる」
そして更に事態は悪化。ロサは以前雇い主に「邪な種」と称されていたことを藤岡は思い返す。
州の役人により採掘が禁止され、窮地に陥った藤岡は……。
連続死、監禁と凌辱、反政府集団による襲撃…
「処女神」だった少女の運命は。
とてつもない密度の混沌と耀き
一気読み必至、圧倒的筆力で描く社会派エンタメ超大作!
解説=温水ゆかり
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2023年06月10日
面白かった!
ロサが思ったより登場せず、水晶ビジネスにボリュームが割かれていたのが、ちょっと意外でした。
甲州商人、インドで大奮闘です。
インド人ののらりくらりとした交渉術、全くどうしたらいいやら読んでいるこっちまで頭抱えました(笑)
生き神として讃えられてきた少女ロサとインドとクリスタル。
科...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年12月09日
地方の水晶振動子メーカーの社長が、インドで高品質の水晶を買い付けようとする話だが、主人公はインドでのビジネスに四苦八苦するだけではなく、そこで知り合った不思議な力を持った先住民部族の少女に翻弄されていく。
カースト制、男女差別、部族差別などの外国人には理解し難いインド社会の構造まで深く掘り下げており...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月20日
上巻と同じ熱量をキープしたままフィニッシュ。
強いて言うならもうひと盛り上がりあるとなおよかった。
ただ最後まで面白く読めた。
外国人がインドで商売するのってすごく困難。
藤岡さんもインディジョーンズ的な大冒険をしたわけだが普通なら懲りてもう行かないよね。
慈悲深くもあり、冷酷でもあるロサの運命が...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年02月04日
精密通信機起用の水晶発振子の水晶の種終章を求め、インド奥地まで行く社長の藤岡。そこでロサというインド人の女性に周りは振り回されながらもコヨドリ村から出る不純物の無い水晶を求めて滑動をする。現地の地主と村長、共産主義ゲリラと警察との深い争いに巻き込まれながら、なんとか、かなりの数を入手壽他ものの、直ぐ...続きを読む
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