篠田節子のレビュー一覧

  • 冬の光

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    結局父の死の真相はなんだったのか、、、

    ここに深い意味はあんまりないのか
    (脳がミステリ認識してしまっている笑)

    父の人生がなかなか壮絶だった。

    他人をいたむ気持ちは素晴らしいが、もっと家族にも心傾けてほしかったなぁ

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    2021年04月28日
  • 夏の災厄

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    日本脳炎が本作のテーマだが折しもコロナ禍で25年前の作品とは思えぬほどのシアルさで鳥肌がたった。文庫600頁ほどのボリュームで一週間かかって読み終えたがまだコロナが終息していない現代で願望も込めた祈りのような気持ちがこみ上げてきた。パンデミックが丁寧に作り込まれた作品の素晴らしさは巻末の海堂尊さんの解説が物語ってくれている。本当に同感。篠田節子さんの様々な作品に翻弄される読者というのも悪くない。

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    2021年04月25日
  • 愛逢い月

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    6つの短編集。
    サスペンスとミステリーという位置付けらしいが、
    そこまでのものではないと思う。
    ただ女性の怨念や情念、到底男性には理解できないであろう想いが、恐怖に感じさせられる。
    それもあってか、男性の純朴さ素直さが浮き彫りになって、とても対照的である。
    とてもおもしろかった。

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    2021年04月22日
  • 銀婚式(新潮文庫)

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    ネタバレ

    華々しい学歴は、社会に出た後にその一生を保証するものではなかった。それでも身に付けた自助努力の精神は、人生のどん底を経験したとき、破滅の淵に転がり落ちる寸前で、何とかもちこたえ、はい上がるチャンスを与えてくれるものになるだそうと高澤は信じている。

    最敬礼されて事務所を出てふと振り返ると、まだ見送っている錦城の姿がある。
    濃霧が晴れて視界が開けたような気がした。
    「人生、うまくいかないからおもしろい」
    父の残した言葉が、よみがえる。
    何もかも筋書き通りにいくはずもない。定められたレールを踏み外すのが、必ずしも悪いこととは限らない、と息子のことを思った。

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    2021年03月07日
  • 夏の災厄

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    篠田節子先生の『夏の厄災』を読もうとしたのは大方の予想通り、米澤穂信氏の『氷菓シリーズ』で折木奉太郎くんが読書中だったのを見たのがきっかけだったのだが、篠田節子作品を読むつもりだったのは前世紀の頃だった。以下次回。

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    2021年02月17日
  • 夏の災厄

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    現在コロナウイルスが世に蔓延しているが、
    小説の世界ではパンデミックはそう珍しいことじゃないのだ。
    あっちでもこっちでも起きている。

    『夏の災厄』の中では今現在ではほとんど見られなくなった日本脳炎が広がる。
    小説の中でも医療従事者たちは初期の頃から警鐘を鳴らし、役所はどうにか打つ手はないかと走り回っている。
    国はのギリギリまでらりくらり。

    25年前に書かれた本だが、あれ、何だか今と対応が何も変わっていない気がするぞ。
    感染対策とはそもそもこう言うモノなのか。
    それとも大元が全く成長していないのか。
    果たしてどっち。

    オカモノアラガイが気持ち悪すぎる!

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    2021年02月16日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    著者は大人の内面の葛藤を、ひねりの効いた設定の中で生々しく描くのが本当に巧みだと思う。
    本書はなかなかどの話も客観的に見ると救いがないけど、でもそんなの関係なくて本人たちはただ自分の引き受けることになった人生に向き合って進んでいっている、そんな長女たちのたくましい話だった。

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    2021年01月29日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    3つの中編が収められています。

    「家守娘」では長女の言い分、次女の言い分 それぞれの気持ちに共感する部分があり、ノンフィクションの様な作品でした。

    平均寿命が延び、長男・長女と言うだけで感じる重圧 親子とは言え、そこには情だけでは乗り切れない感情も生まれます。

    家族みんなが少しでも幸福になれる道を模索する大変さをしみじみと考えさせられました。

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    2021年01月27日
  • 家鳴り

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    途中で何度も辞めようと思うくらい怖かった。
    7つの短編集。
    どれも普通に生活していれば出くわすであろう内容。
    少し誇張されているような描写も感じられたが、
    そこに入り込んでいくと、どんどん深みにはまっていく。
    打開策や希望もない。
    ありえないことかもしれないけど、あったら嫌だなぁとひどく思わせる内容のものばかりだった。
    しばらく怖い小説はいいかなと思わせてくれた小説でした。

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    2021年01月05日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    ついあてにされ、行動でも心意気でも妙に力んで引き受けてしまう、これが長女に生れたついた者のサガ、わたしも長女だからよくわかる。わかるけれども、お人好しな要領が悪いところもあるようだ。
    という『長女たち』の「家守娘」「ミッション」「ファーストレディ」中編3つの内容。

    3編とも母親を介護することになって娘が奮闘するのだが、それらに登場する老いた母親たちが、モンスターのごとき、阿修羅のごとくわがままでもの凄いし、どんなに尽くしても満足もお礼もない母親の娘に対する「私物化」が情けない。そんなに激しく描かなくてもと、もう高齢のわたしなど身を縮めてしまうけど、篠田さんのオカルトめく筆はうまくて参ってしまう。

    母親の立場、娘の立場の両方に感情移入して読んだ。寄り切られっぱなしでもなく、娘たちの再生もほのめかされていて、それがホッとさせられる。

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    2020年11月14日
  • 夏の災厄

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    じわじわと忍び寄ってくる不穏な緊張感がたまらなかった。

    面白い本を書く作家さんに出会うと単純にテンションが上がる。それがミステリー作家じゃなくても。

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    2020年09月23日
  • 女たちのジハード

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    一気に読みました。

    篠田節子さん、第117回直木賞作品。私は篠田さんは初めて。

    5人の個性あふれる女性の良い意味での現代女幸福論の数々。
    解説の田辺聖子氏も『いい意味での女手(男性作家の手に合わぬ分野)の小説群』とおっしゃってます。

    痛快で面白かった。
    結婚が幸福のカギとならなくなって久しいが、さりとて何がそれなのかと悩んでいる人間の性が女性となると戦いとなる!!
    しかし、深刻な人生論をぶつのではなく、実際的で、頭脳を働かせつつ、かつ色気もあって、この作品は飽きさせない。

    5人の中で私は誰が好きか?
    康子。どじな観音様みたいなんだけれども、実務派。
    ひそかにオムニバスでなくて、康子が主人公ではと思いました。

    それに、田辺聖子氏の解説がすばらしい。
    私は解説マニアでもあるが、こんなにぴったりなのは初めて。

    ところで、田辺聖子氏の作品いろいろ読みました。
    「感傷旅行」も好みですが、
    「姥ざかり」シリーズがとてつもなく面白うございましたよ。
    今、手元にない(人にあげなきゃよかった)ので残念!
    はや姥予備群でなくなり、もう一度読んだら面白いのかしらん。と思う。

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    2020年09月04日
  • 竜と流木

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    篠田節子『竜と流木』講談社文庫。

    南方の架空の島を舞台にした生物パニック小説。平和な島を突如襲った黒い悪魔の正体は……

    帯にはバイオミステリーと紹介されているが、生物パニック小説の方が相応しいのではなかろうか。人間が平和な島に存在しないはずの生物を持ち込んだために生態系を破壊し、とんでもない化け物を産み出してしまうという物語である。化け物の正体にも早い段階で気付いてしまうのも残念だし、化け物にももう少し暴れてもらった方が面白かったと思う。

    太平洋の小島ミクロ・タタの綺麗な淡水に棲息する両生類ウアブに魅せられた素人研究家のジョージはウアブの絶滅を危惧し、ウアブを近くの小島メガロ・タタへ持ち込み、繁殖させることにした。高級リゾートの人工池に暮らし始めたウアブは、ある日突然大量死してしまう。そして、その日を境に島で黒いトカゲのような悪魔に襲われる事件が相次ぎ……

    日本でも国外から持ち込まれた外来種生物が大きな問題になっている。ブラックバスやブルーギル、カミツキガメ、ミドリガメ、アライグマなどなどはよく耳にする外来種である。人間のエゴが生態系を破壊し、いずれしっぺ返しを受けることになるのだ。

    本体価格740円
    ★★★★

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    2020年07月25日
  • ロズウェルなんか知らない

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    おもしかった、この様なニッチな村おこしがバズる可能性はたぶん増えるんだと思う。コロナ渦で都会で密集して暮らすことについて考えた若者もおおいはず。個人的に 四次元地帯には興味がないけど、ミルキーウェイに泊まって満天の星見てみたい

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    2020年07月06日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    「長女たち」というタイトルに魅かれて読んだ。
    自分も長女だし娘も長女。
    一作目の「家守娘」と三作目の「ファーストレディ」は母と娘の物語。痴呆の母と糖尿病末期の母を世話する娘の葛藤のドラマ。自分と娘に重ね合わせて読んでしまう。
    ただ作品は娘の視線から描かれていて母側の葛藤が伝えられきれていないのが残念。
    二作目の「ミッション」はヒマラヤの山奥へ医者として赴任する女医さんがみた現代医学と現地人の死生観の違いに強く引きつけられた。命を引き延ばすことの功罪を考えさせられた。
    読んで良かった一冊。

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    2020年06月22日
  • 夏の災厄

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    局地的に流行する謎の病とそこでそれぞれの役割を全うするきっとどこにでもいるだろう人たち。
    スーパーヒーローみたいな人は一人もいないのが逆にいい。
    この時期に読むからこそ、病に対する人々のパニックやそれによってうまれる弊害がものすごす身近にリアルに感じられた

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    2020年05月05日
  • 家鳴り

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    久しぶりにホラー小説でも読んでみようと思った。
    「家鳴り(やなり)」という耳慣れない言葉。この本の5番目の短編のタイトルだ。

    ホラーといっても、悪人の魂が入り込んだ人形が人を殺しまくることもなく、街中にたくさんのゾンビが徘徊するわけだもない。夢の中で殺人鬼に殺される恐怖も、巨大な隕石が地球に衝突する事態もない。
    惰性で7年付き合った恋人のように新鮮味に欠ける言い方だけど、そんな世の中で一番恐ろしいのは結局人間だということなのか。

    読み終わったあとにゾクっとする話あり、ページをめくるたびに息苦しくなる話あり、
    かと思えば、全て無くしたと思われる人生の中で微かな希望を持とうとする意外な結末もあり。
    若い作家には書くことが出来ない、歳を重ねたからこそ書けるストーリーがこの本にはある。
    淡々とした文章が、その朧げな輪郭の恐怖を浮き彫りにする力強い作品集だ。
    面白かった。

    この著者の本を読むのは初めてで、後で調べてからあの「女たちのジハード」を書いた人だと知った。
    読んでみようと思う。

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    2019年12月25日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    久々の篠田先生。
    うわー自分の数年後を見てるような。
    もし同じ状況になったらどうしようかと、現実をまざまざと感じさせられました。

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    2019年11月01日
  • 女たちのジハード

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    時はバブル崩壊直後。康子・リサ・紗織・紀子・みどりの保険会社OL達の生きざまを描く。メインは康子とリサと紗織の三人の物語で、三人とも迷い、悩み、それでも邁進する姿はたくましい。時にヤクザまがいの男との戦い、時に死体とも対面し...男らしさすら感じる。ありがちな女同士のいざこざが描かれていない所もサバサバしている。惜しむらくは紀子とみどりの描写が極端に少ない。みどりは影が薄すぎるし、紀子は確実に女に嫌われるタイプ。つっこみ所は多々あれど、女性が社会で生きることに勇気をもらえるような、なかなか面白い話だった。

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    2019年08月15日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    自分も長女なので見につまされながら読みました。
    長女に限らないかもしれないけれど家族の中でそんな役回りの人っていると思う。
    かなり重たい題材ですが、少しミステリーっぽい仕上げになっているので読み物として面白かった。

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    2019年07月07日