篠田節子のレビュー一覧

  • 女たちのジハード

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    6月-14。4.0点。
    直木賞。損保会社の一般職女性4人の奮闘を描く。
    結婚やら、夢やら。面白い。吸い込まれるように読んだ。
    さすがの筆力。時代は少し前だからOL像も少し古いが、心理描写が秀逸。

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    2019年06月20日
  • 贋作師

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    この方の作品は何作か積んであり、今作が初の篠田作品。
    絵画の裏方、修復師の女性が主人公の話。
    絵画の知識に乏しく、修復師が何をする人なのかも良く知らなかったけれど、物凄くのめり込んで読んでしまった。
    私は絵心がなく、細かな作業も苦手。
    なので正反対の主人公の行動を読んでいるのが面白かった。

    篠田節子、好きな作家さんになりそうです。

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    2019年04月05日
  • 蒼猫のいる家(新潮文庫)

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    短編集。少し恐ろしくて、かなり皮肉で、そして少し愉快な物語が多いです。さまざまな形で異形のものといえるようなものが登場する点も魅力的。
    お気に入りは「クラウディア」。これが一番笑える物語かも。犬にいいように扱われる主人公の姿は情けなくって滑稽なのだけれど、それも最後には清々しく温かな物語になってしまうのが不思議なような。
    しかし猫派な私としては、やはり表題作「蒼猫のいる家」が気になるところ。こっちの猫はどうも困りもので、可愛いという感じがまーったくないのですが。それでも嫌いにはなれないし。魅力のようなものは感じてしまいます。猫ってそんなものかもね。

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    2019年03月07日
  • 銀婚式(新潮文庫)

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    同年代で損保業界の話もあり、手に取ってみた。
    読み進めるうちに親の介護、看取り、子供の受験といった欠かせないことがあり、我がことを振り返りながら、読み終えました。

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    2018年12月24日
  • コンタクト・ゾーン(下)

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    面白かった!!
    ここでいう「コンタクト・ゾーン」とは異文化接触地点。
    30代後半にさしかかった独身女性3人は、半年に一度の海外旅行で贅沢に遊び買い物をすることでうっぷんを晴らしていた。
    今回の旅行は政情不安定な地、東南アジアのバヤン島。
    内乱に巻き込まれ、ゲリラの手に落ちた島で、彼女たちは生き残れるのか・・・。

    どんな状況でもたくましく、したたかに生き抜く彼女たち。
    ラストの彼女たちの選択に思うところは多々あるが、日本における女性の地位からして仕方ないことかと思う。

    架空の島 バヤン島はバリ島がモデルのようだ。

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    2018年12月15日
  • 夏の災厄

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    ひさびさの篠田さんの小説読んだ。
    予防接種に関する様々な考えを取り込んだお話で、緻密な描写、だんだん広がってしまう不幸、面白かった。
    ありえないけど、ありえそうというところが篠田さんの文章ですね。

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    2018年09月25日
  • 女たちのジハード

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    結婚や仕事、夢といった人生の岐路に立ち、
    幸せを掴もうと奮闘するOLたちの物語。

    東京タラレバ娘の一時代前のような作品。

    女が自分の城を持ち、定年まで勤め上げてなにが悪い。
    男を諦め、1人で生きていくと息巻いた矢先、
    トマトに引き寄せられて、
    仕事も恋も、予想外の実りを見せていく康子

    自分が本当にやりたいことを模索し、
    飛び出したアメリカで新たな夢を見つける沙織

    スペックもルックスも完璧...
    やっと巡り会えた運命の人には、
    未開の地で、どうしても叶えたい夢があった。
    理想の結婚を追い求めた先に、大きな決断を迫られるリサ

    みんなが羨む結婚の裏には、夫の暴力?
    家事能力0、社会適合力0

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    2018年09月04日
  • 夏の災厄

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    看護師である房代が勤めるの夜間診療所に、

    光をまぶしく感じ、花のにおいを感じ、熱に浮かされ、

    痙攣を起こしながら倒れる。。。という患者がやってきた。

    その時は、日本脳炎と診断されたのだが、

    徐々に、同じ症状の患者が増え、死者も増え始める。



    撲滅されたはずの伝染病が、なぜ今頃蔓延するのか?

    疑問を持った房代たちは調査を始め、恐ろしい事実に突き当たる。


    一体、原因は何なのか、なかなか解決しない物語に、

    もどかしさを感じつつも、夢中させてくれる物語でした。



    蚊により、伝染していくというのが、なんだか、現実にありそうで、

    この本を読んでいる数日間は、蚊に神経をとがらせ

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    2018年08月31日
  • コミュニティ

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    6つの不思議な短編。
    「夜のジンファンデル」は大人の切ない恋愛の話。
    それ以外は、ゾワゾワする怖い話。
    「コミュニティ」は人間関係が濃厚な団地の話。一番ゾワゾワしたかな

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    2018年08月10日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    すごく濃い話がぎっしり。長女なので、理解できる部分と、親の教育方針で守られてきた部分があると気づく。すごい迫力の一冊。

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    2018年06月17日
  • 聖域

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    以前この著者の本で「仮想儀礼」というのを読んだことがあるが、それも宗教がテーマのお話だった。この本も「宗教」や「信仰」にかかわてくる。かわったテーマでなかなか面白かった。

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    2018年06月03日
  • 死都 ホーラ

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    二人の関係がどう決着するのか見ものだった
    女性の方も死ぬかと思ったがそうではなかったので悲惨さはない

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    2018年05月17日
  • コミュニティ

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    篠田節子 著「コミュニティ」、2009.7発行。短編6話。じわじわっと襲ってきます。怖いです!「永久保存」「コミュニティ」、永く記憶に残りそうです(^-^)

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    2018年04月04日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    怖い怖い。

    我が身を振り返ってぞっとした。

    たしかに長女気質ってあると思うし、長女が損なところって多いと思う。(ファンタジー方面に昇華させたのが魔法使いハウルのソフィーだけど。)

    そして、親との関係。恐ろしいなーと思った。

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    2018年03月18日
  • 百年の恋

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    ネタバレ

    面白かった。電車で読みながらめちゃくちゃニヤニヤしてしまった。
    明らかにやばい雰囲気の漂う梨香子に真一が舞い上がる様子、梨香子のあまりにも酷過ぎる生活能力、同業者仲間に軽んじられて当然と思わされる真一のコミュニケーション能力のまずさ加減。
    篠田さんは書くことが極端過ぎるがそれでこちらが冷めることが無くむしろもっとやれと思わせる独特な魅力がある。
    しかし梨香子はなんで真一と結婚したのだろう。子供が欲しかったから主夫をやってくれそうな男を探していたのだろうか。それにしてももうちょっとまともな男が他にいる気がする。
    知性があり稼ぎと男らしさの無い男が理想だったとか?最後に「あなたのここが好きで結婚し

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    2018年02月28日
  • インドクリスタル 下

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    ネタバレ

    精密通信機起用の水晶発振子の水晶の種終章を求め、インド奥地まで行く社長の藤岡。そこでロサというインド人の女性に周りは振り回されながらもコヨドリ村から出る不純物の無い水晶を求めて滑動をする。現地の地主と村長、共産主義ゲリラと警察との深い争いに巻き込まれながら、なんとか、かなりの数を入手壽他ものの、直ぐ反乱が起き、藤岡は命からがら生還する。 村の水晶鉱山はウラン鉱山と交差しており、掘り起こす事で放射能がまき散らされ、死の待ちとかする事を食い止めたいロサが共産主義勢力を先導して、地主や藤岡らから事業を断念させようとした。最後は事業は失敗、水晶は最初二期多分だけとなったが、なんとか技術革新は進み種水晶

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    2018年02月04日
  • インドクリスタル 上

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    水晶発振子のために必要な種水晶を探しにインドまで行く水晶屋の社長の話。ただインドの暗黒部分について語っているが、やはり深い。物語は水晶の単結晶の不純物のない塊をいかに集めるかにかかっている。藤岡社長はインドの中に突き進む。結構波乱もあり、面白いため下巻に直ぐ突入!

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    2018年02月03日
  • インドクリスタル 下

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    篠田節子『インドクリスタル 下』角川文庫。

    大作ではあるが、不満の残る作品だった。インドの辺境の村で採掘される高品質天然水晶の謎がそういうことで良いのか、そういうことをエンターテイメント作品の材料にして良かったのだろうか。東日本大震災の被災者で、現在は福島県民となった自分としては疑問を感じた。

    上巻までは不可思議系の冒険小説と思いながら、夢中になって読めたのだが、天然水晶の謎が判明したくだりで一気に冷めてしまったのだ。

    良質の天然水晶を原料に高純度人工水晶開発に取り組む中小企業も方向転換、不思議な少女・ロサもアッサリと流行りのサイコパスで片付けられ、何とも無難な大団円。

    読んでみる価値

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    2018年02月01日
  • インドクリスタル 上

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    篠田節子『インドクリスタル 上』角川文庫。

    不可思議系の冒険小説といったところだろうか。インドの高品質天然水晶を探す日本人社長と、苛酷な運命を背負った不思議な少女との二つの軸で物語は展開する。日本とは全く異なる文化・風習を持つインドという国の奥深さを描きつつ、ミステリー、ホラー、サスペンス、アドベンチャーの要素を兼ね備えた作品。

    良質の天然水晶を原料に高純度人工水晶開発に取り組む中小企業の社長・藤岡はインドのとある町から産出された高品質の水晶を求めて現地に向かう。取引相手の経営する宿泊施設で娼婦として遣わされた不思議な少女・ロサの類い稀なる知力を知った藤岡は…

    果たして結末は?下巻が気に

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    2018年01月31日
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)

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    下巻と合わせ、とにかく長い、長い本。続きが気になり、だがあっという間に読んでしまった。
    新興宗教がテーマだが、人間、人生、欲望、組織。。。そんなことについての普遍的な何かが綴られている。正しいことをやっていれば共感が得られるわけではないのだ。組織に悩むビジネスマンが読んでも大いに共感するだろう。
    皆、何かにすがりたくて仕方ない。だが、自分以外にすがったところで恒久的な安定は得られない。
    結局は、自分と常に向き合うしかないのだと思った。

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    2018年01月20日