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Posted by ブクログ
美人のピアノ演奏者として評判の主人公麗子。
その美しさは、彫刻的人工的でが、ハンバではない。
しかし、ハッと息をのむほど美しいのに、
人間的な温かみのなさがすぐにわかると見え、
誰も親密になろうとしない。
もともとは自分の容姿を悲観して
美容整形で手に入れた顔と美貌だったのだが、
元の自分を葬り去るつもりで、思い切った整形に挑んだため、
彼女自身も自分の顔がキライだった。
そんな彼女にある日突然、
謎の男性平田が「夢ではない」といいつつ、近づいてきた。
相手の身元も何もわからないまま、
麗子も彼を愛するが、彼が愛したのは実は麗子の表面だった・・・。
おぞましい結末がラストにあったが、
麗子を通して美貌にあこがれる女性心理と
その結末になるほどと思った。
そして男性の平田、
彼のねじ曲がった「美」への執着心に男性の本心を観たような気がした。
全体的になんだかどこかで読んだような感じのホラーだと思ったら、
最後の解説を読んでわかった。
「美」という魔物に取りつかれた男女の恋愛物語と
その悲惨なおそろしい結末は、
江戸川乱歩の小説に近いものだったのだ。
引き込まれるように読める面白い小説だが、
読書後は、本来の「美意識」や美人を見る目が変わりそうで、
なんだか後味がすっきりしない恐ろしい小説だと思う。
Posted by ブクログ
元々はホラー文庫だったのですね。精神的にキます・・。
自分の顔を徹底的に造りなおすこともそうですが、人形の変わりに愛されるということ。などなど。
美しさについて、考えちゃいますね。。。
この作品に出てくる人形は、フィレンツェのラ・スペコラ博物館にあるという
「解体のウェヌス」のことなのでしょうか?
村上喜代子さんの短編集を読んだときにも出てきたのですが、(もし同じものがモデルなら、ですが)人形の顔の描写が随分違うのですね。
確か村上さんの方では、ボッティチェリのヴィーナスと瓜二つ、みたいな
御顔だったと思うのですが。
ここでもまた、人によって違う美の受け取り方があるのでしょうか。
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