篠田節子のレビュー一覧
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短編集。少し恐ろしくて、かなり皮肉で、そして少し愉快な物語が多いです。さまざまな形で異形のものといえるようなものが登場する点も魅力的。
お気に入りは「クラウディア」。これが一番笑える物語かも。犬にいいように扱われる主人公の姿は情けなくって滑稽なのだけれど、それも最後には清々しく温かな物語になってしま...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった!!
ここでいう「コンタクト・ゾーン」とは異文化接触地点。
30代後半にさしかかった独身女性3人は、半年に一度の海外旅行で贅沢に遊び買い物をすることでうっぷんを晴らしていた。
今回の旅行は政情不安定な地、東南アジアのバヤン島。
内乱に巻き込まれ、ゲリラの手に落ちた島で、彼女たちは生き残れる...続きを読むPosted by ブクログ -
怖い怖い。
我が身を振り返ってぞっとした。
たしかに長女気質ってあると思うし、長女が損なところって多いと思う。(ファンタジー方面に昇華させたのが魔法使いハウルのソフィーだけど。)
そして、親との関係。恐ろしいなーと思った。Posted by ブクログ -
【収録作品】家守娘/ミッション/ファーストレディ
解説では「読後感は希望に満ちあふれたものとなるだろう。」とあるが、とんでもない。その前に現実の泥沼にはまり込んで、我が身を思えば容易に浮かび上がれるとは言って欲しくない。他人事か自分事か。介護に限らず、縁の切れない家族との、先が見えない将来の暗さに...続きを読むPosted by ブクログ -
精密通信機起用の水晶発振子の水晶の種終章を求め、インド奥地まで行く社長の藤岡。そこでロサというインド人の女性に周りは振り回されながらもコヨドリ村から出る不純物の無い水晶を求めて滑動をする。現地の地主と村長、共産主義ゲリラと警察との深い争いに巻き込まれながら、なんとか、かなりの数を入手壽他ものの、直ぐ...続きを読むPosted by ブクログ
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水晶発振子のために必要な種水晶を探しにインドまで行く水晶屋の社長の話。ただインドの暗黒部分について語っているが、やはり深い。物語は水晶の単結晶の不純物のない塊をいかに集めるかにかかっている。藤岡社長はインドの中に突き進む。結構波乱もあり、面白いため下巻に直ぐ突入!Posted by ブクログ