篠田節子のレビュー一覧

  • インコは戻ってきたか
    タイトルからは想像ができなかった内容。すっごく面白かった〜。キプロスなんて国まったく知らなかった。いまでもきっとこういう内紛のある世界がまだまだたくさんあるんだよね。。。
  • 絹の変容
    篠田節子のデビュー作ですが、初めて読んだときはかなり衝撃を受けました。これで大フアンになり、新作を心待ちするように・・
  • 神の座 ゴサインタン
    嫁の来てのない農家の跡取り息子がネパール人の嫁をもらう。そこから始まる奇怪な出来事。失踪する妻、それを捜し求める夫。既存の概念が次々崩されていく、篠田さん得意のパターン。ラストの夫のセリフ。そこだけ読んでも、今思い出しただけでも胸が熱くなって涙がにじむ。傑作。
  • ハルモニア
    ドラマ化されたが、ドラマはまったくの別物と考えてもらいたい。断然原作が良し。脳に障害を持つ由希は音楽に憑り付かれる。東野と由希の関係が切ない、東野が最後に取った決断は正解だったのか?何が正しいのかはわかりません。
  • レクイエム
    篠田節子の短編集の中で、一番好きなものです。とくに、最初の「彼岸の風景」の冒頭列車の描写がすごく好き。
  • 神の座 ゴサインタン
    新興宗教、農家の嫁取り・・・現代が抱える問題を鮮やかに書いてると思う。読み終えたあと、不思議な爽快感と共に、真に人間らしい生き方とはなんだろう・・・と考えさせられた。ちっとも答えは出ないけど。
  • 神の座 ゴサインタン
    とにかくイライラさせられっぱなしの小説でしたが、(入り込みすぎて)、読み終わった後はなぜかすっきりとしました。とにかく重かった。
  • ハルモニア
    教え子が自分より優れた能力を持つことに対する嫉妬心。しかし認めざるを得ない才能。この仕事をしていると、より強く感じてしまう自分がいる。(2001.9.12)
  • 絹の変容
    虫が苦手な人はよめません。私なんかが読むにはもっと科学的説明がいい加減でもふむふむと読んでしまうのだが、これでもかってくらいバイオのことを調べて書いてあります。でも読みやすい。情景もリアルに書かれているので、夢にも虫が出てきそうです。
  • 女たちのジハード
    結婚がすべてではない今に読むと、90年代ごろの結婚観や文化を知ることができて非常におもしろかった。現代ならセクハラ・パワハラになることのオンパレード。しかしこれがその当時の当たり前。

    三者三様ならぬ四者四様と言おうか、主な登場人物となる女性たちの性格はさまざまで、でも共通しているのは誰かを見下して...続きを読む
  • 冬の光
    人の考え方ってその人それぞれなんだなぁ、と読んでて考えさせられました。

    初めてこの作家さんの本を読んだけど、描写、ストーリー性、心情の書き方、素敵だと思います。他の本も読んでみたい、そう感じました。
  • セカンドチャンス
    篠田さんって何か深いところを描き出す作品が多いと思ってたけど、様々な葛藤や欝屈があっても体を動かして乗り越えるrこんな物語もいいね。と、かなり出っ張った腹を見下ろしながら、明日から走ろうと思います。
  • 廃院のミカエル
    オカルトと見せかけてサイエンスに持っていく篠田さんが好きだわ〜。ちょっとビビったけど。
    肺炎?からの黴で安心した…ちゃんと原因があってよかったよう(怖がり
  • 田舎のポルシェ
    星4.5
    ロードノベル3編からなる。
    わたしと年齢が近いからか、やはり篠田節子は面白い。どの作品も、平凡に終わったりはしないが、奇をてらうようなストーリーではない。続きが気になり、あっという間に読んでしまった。
    若い人でもおもしろいと思ってくれそう。
  • 田舎のポルシェ
    「ポルシェ」「ボルボ」「アリア」と、車名を題名にしたロードノベル中編3作。
    『田舎のポルシェ』は、軽トラックで岐阜から東京、そしてまた岐阜へと高速道路や田舎道をひたすら走る話。
    実家で収穫した150キロの米を運ぶため、助力を依頼した主人公翠の前に現れたのは、坊主頭に紫色のツナギを着た巨漢の男。喉元か...続きを読む
  • 仮想儀礼(下)(新潮文庫)
    金儲けのために宗教を始めるには、正彦は真っ当過ぎ、矢口はお人好し過ぎたんだろうな。全てを奪い尽くされてそれでも奪ってこようとするものから逃げる、教祖と幹部と信者5人が辿り着いたところとは。圧巻でした。
    作り上げられた宗教は暴走して教祖の正彦の手には負えなくなり、狂信的な信者たちとの逃避行のなかで正彦...続きを読む
  • 冬の光
    これを書いているのが女性だというのが不思議でならない
    不倫の話をここまで男に寄り添った視点で書けるものだろうか

    結局は家族を想って亡くなったという、最後は優しい話でした
  • 弥勒
    これほどに重厚感のある小説を書ける作家はそんなにはいないのではないか。
    パキスムという小さな国でのクーデター。クーデターが起こった中、そこに閉じ込められた極限状態の人間から浮かび上がる、人間の愚かさや醜さが重厚感を持って描かれている。人間の心を救済するものは果たして何なのか。
    600ぺージを超える小...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    大手ゼネコンに勤務していた49歳の加茂川一正は、インドネシア出張の折にネピ島という小さな島の海底に聳え立つ仏塔らしきものを発見する。
    一正は遺跡の保護活動を自らの使命とし、日本の考古学者、民俗学者を巻き込んでの遺跡調査に乗り出す。
    ネピ島の殆どを占めるムスリム、開発を最優先する地元の大地主、そして独...続きを読む
  • 田舎のポルシェ
    どこかでこの装丁を見かけたとき、「田舎のポルシェ」こと、スバルサンバー、に最近乗り始めた自分は思わず手にとらずにはいられなかった…、尤も、自分が乗っているのはこの絵のようなトラックではなくバンタイプではあるが、その小さなクセにせいいっぱいブルンブルンと走り回ってくれる姿にはいずれも変わらないものがあ...続きを読む