篠田節子のレビュー一覧

  • 介護のうしろから「がん」が来た!
    キレのいい話しです。

    母親は 看護婦さんだった人

    身体も丈夫 気も強い 仕事もできたんでしょうね。

    痴呆になると大変です。

    二人部屋の 相手の人を叩き出したり

    一方 篠田さんは乳がん

    かの有名な 聖路加病院に入院

    食事は 派手ではないが美味しい!と書いてある。

    乳がんて 全摘すると ...続きを読む
  • 失われた岬
    友人夫婦、若手実業家の恋人、ノーベル文学賞受賞作家が次々に謎の失踪。
    彼らは北の、「とある岬」に向かったことがわかる。
    どんな理由で、なぜ北海道のこの岬だったのか、その真実を追うストーリー。

    子供は親を若手実業家は恋人を探しに岬へ向かう。熊がでるこの土地は地元の人でも近寄らない。
    ハイマツだらけの...続きを読む
  • 聖域

    自分の中では、篠田作品No.1

    もう初版が出た時に読んでますから、20年以上は経ってますよね。

    紙媒体(ハードも文庫も)だって持ってるのに、いつでも読める様にしておきたいが為に電子にて購入しました。

    内容については、他の方のレビューで沢山書いてあるので、そちらをご覧くださいw。

    とにかく、自分の中では篠田節子さん...続きを読む
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)
    生活に困って、新興宗教を立ち上げた主人公のお話。始祖として、試行錯誤しながら成り上がっていく姿が上巻。さくさく読めます。入信してくるのは訳ありな方々ばかりで、こんな世界もあるのかと、ホラーとは違った怖さを覚えます。
  • 長女たち(新潮文庫)
    「家族だからできる」と言われていることは、家族だからこそできない。きっと、家族だから、より残酷で、逃げ場がなく、追い詰められていく。最後の一言を何度も呑み込みながら、耐えながら。

    3編の主人公は、このままでは逃げ出すしか救われない。そんな気がする。介護退職なんてもっての外、どうやって生活するの?看...続きを読む
  • 絹の変容
    そして誰もいなくなった。

    子どもの頃に聞いたお蚕さんの咀嚼音はたった一回だったのに忘れられない。ただ怖かった。
    そのお蚕さんが巨大なんて…
    過去に広がらなかった物はそれなりの理由がある。過去に謙虚であるべきなのかもしれない。

  • 長女たち(新潮文庫)
    長女体質…主人公3人の思考、行動、いちいち同意出来た。ヤダヤダと思うけど、生まれてからの環境で、こういった性分は出来上がるのではないか?

    今まさに直美と彗子と同じ状況。
    きっと死ぬまで私は変われないだろうな。
  • 冬の光
    はぁ〜‼︎ やっぱり篠田節子さんの小説は、大人のお話なのだ。というか、歳をとってから読む方が、この味わいがわかる気がするのです。読んで良かった。

    四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父、康宏。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。死の間際、父の胸に去来したのは、20年間、愛し続...続きを読む
  • 女たちのジハード
    個人的に共感したのは紗織。現状を変えたくて動くところも、焦る気持ちも、わかるなあ〜と思った。20年前のこの時代に、女性として生きるって大変だっただろうな。2021年の今は、女性の社会進出が叫ばれて久しいけど、実際は小説の時代と同じような壁や、女に求められるプレッシャー等まだまだある。20年後は今より...続きを読む
  • 銀婚式(新潮文庫)
    やっぱり上手いなぁ〜篠田さん‼︎
    ミステリーのような、とんでもない事件やどんでん返しはないけれど、本人にとっては『大事件』であることの繰り返し。このお話は、歳をとって中高年になってから読んでこそ、面白いと思う!
    最初はちょっと鼻持ちならないエリートに感じた高澤も、読んでいくうちに、その必死さ、真正面...続きを読む
  • 女たちのジハード
    ずっと積んでいた本…こんなに面白いのに何故早く読まなかったのだろう?

    はじめから最後まで本当に面白かった。20才からアラサーまで男女とも大きく環境が変わる事が多い10余年間。
    こういう話を読むと、男性に比べて女性の選択肢が意外に多くて、その10余年間のちょっとしたきっかけが、その後の人生の振れ幅に...続きを読む
  • 女たちのジハード
    篠田 節子 3作品目。

    保険会社の5人のOLの女性ならではの自分との闘い(聖戦)の物語。

    「バリバリ仕事する訳でも、結婚する訳でもない。人生設計ってあるんですか」
    人生設計というものは、いつのタイミングで立てるのだろうか?そして、どれだけの人がその設計通りに人生を送るのだろうか?

    本書は、昭和...続きを読む
  • 鏡の背面
    やっぱり篠田節子さんは凄いわ。作品のスケールがとにかくデカい。それでいながら、細部は蟻の子一匹侵入を許さないような細やかさで、緻密に物語を構成、進行させる。一気読み必至のホームラン的快作。
    女性たちが抱える数々の傷や問題、宗教、救済、時にカルトなど、尋常ではまとめ切れないほどのエピソードをひとつの鍋...続きを読む
  • 鏡の背面
    日本のマザーテレサと言われた女性が入居者を守るために焼死。調べると別人で連続殺人の容疑者だった。タイトル通り他人を真似て生きるうちに、その人の人格以上になっていた。生き直しと言ったらいいのかわからないけど最後の日記には迫力があった。
    面白い。
  • 鏡の背面
    ぐふぁ〜‼︎ 凄いなぁ、篠田さん。641ページ、かなり長いです。壮絶な、息苦しくなる話でしたが、早く早く先を教えて!って思いながら読みました。読み応えたっぷりです。

    この作品、沢山の要素がある。
    アルコールや薬物依存、性依存、自傷行為といった問題を抱える女性たち。その救済のための施設や関わる人々の...続きを読む
  • 鏡の背面
    読み応えあった。社会派小説家。一度、心を病むと人はなかなかその病から解放されることはない。また、心の動きが人を差配する。難しいテーマをとても丁寧な書き振りで読み手を引っ張っていく。また読んでみたい小説家。
  • 仮想儀礼(下)(新潮文庫)
    p.58
    多くのものを受容し、肥え太ってきた組織は、不純なものを排除し、先鋭化しようとする内側からの欲求に、常に対峙しなければならない。
    p.91
    「去っていかないでください、うちを」
    p.222
    「自分の人生が自分のもので、いかようにも切り開けるなどというのは、何一つ持たずに生まれてきた者の戯言だ...続きを読む
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)
    p.27
    世界の終末のような光景に、救いめいたものを見いだしていた。

    これからどうなっていくのか!?
    続きが気になってしょうがないです。
  • インドクリスタル 上
    本書を読んで『神の座-ゴサインタン』の淑子の不可解さが、ようやく理解出来た。
    この作品に登場するロサも「生き神/処女神」だった経験があり、ロサが語る生き神の生に衝撃を受けた。
    彼女らは「生き神/処女神」として選ばれると、幼い頃から、現実の世界と隔絶され、祭文を覚える等以外は、人としての教育は何一つ受...続きを読む
  • 夏の災厄
    パンデミックという語より、バイオ・ハザードという表現が、リアルに感じる世代です。
    90年代に書かれた点よりも、驚いたのが、政府等の体制側、現場の対応が、現在の新型コロナ禍と殆ど変わっていないこと。SNSで情報が拡散する社会になっても、有益な対策は見い出せず、打ち出せず、医療現場は逼迫し、感染は拡大す...続きを読む