篠田節子のレビュー一覧
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日常と隣り合わせの非現実とも言える世界を描く四つの物語。
理想の家屋根裏に潜む何かの正体‥‥「屋根裏の散歩者」
置き忘れた遺骨を巡る風景‥‥「妻をめとらば才たけて」
経営破綻したレストラン店主がはまった沼‥‥「多肉」
亡くなった義母と一緒に写った男の正体‥‥「遺影」
どれもちょっと非現実的な物語。
それでも「妻を‥‥」はいい話だった。人の幸不幸は側から見ている者にはわからないということ。他人は見えている風景から勝手な想像を働かせるけれど。
二人の遺骨はどうなったのかな?共に葬られたらいいなと思うけど、そうならなくても二人の魂は共にあるような気がする読後。 -
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ネタバレ白昼夢って何だっけ?ああ、非現実的な体験のことなのか。確かに4つの短編いずれも、不思議な話だった。怖いような不思議なような印象を持った。
屋根裏で音がするので気になって調べたところ、音の発生源は意外にも亀という話は、どこか非現実的だがあり得なくもない。亀が歩くときはゆっくりだが地を這うような音がする。正体が分からないとこんなにも不気味なものなんだな。亀は昔から好きで可愛いし、人に懐くケースも知っている。飼っていた亀を手放したくない気持ちは分かるが、この先どうなるんだろう。親類とは言えほとんど他人の男が、自分たちの家の屋根裏に無断で入っているというだけで結構気味が悪い。ただ、私も主人公同様、す -
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加茂川一正は、長年ゼネコンに勤め、インドネシアで現場の折衝にあたってきた。ある種、楽天的で行き当たりばったり、しかし、その性格は意外に「現場」には向いていた。ただ、インドネシア駐在後は本社には戻れず、出世の目がないことはわかりきっていた。彼はえいやっと早期退職して私立大の非常勤講師に転身した。結婚して間もない若い妻には一言の相談もしなかった。三度目の妻である彼女が黙って出て行ったのは無理のないところだろうが、彼にはまったくわけがわからなかった。
退社前、休暇として訪れたインドネシアの小さな島で、彼は「大発見」をしていた。
ボロブドゥールにも似た古代遺跡。しかもそれが海中にある。
この地域にこ -
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ネタバレ長い。
やっぱり篠田節子は私にはまだ早いのかな。
火事の遺体が別人だった、誰なのか。という謎を、施設の女性と記者の女性2人で解き明かしていくという筋立てなんだけれども、少しずつヒントを得て、仮説を立てていく流れで、どこまでが確定なのか分かりにくくて(2人ともオカルトに流される似たようなキャラだし)、最後にひっくり返されるのか?と疑いが拭えないまま(結局どんでん返しは別にない)読んでて終わってしまったので、最初から、ミステリーではなく人間ドラマ(半田明美物語)の頭で読めばもっと面白いのではないかと思う。
あと、余談だけれど、筆者の年齢を考えれば若い女性よく書いてると思うけど、どことなく「年配 -
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ネタバレある人物として長年過ごしてきた人が実は違う人だったということが判明し、その足跡を辿り来し方を紐解いてゆく…という、類型の1つといっても差し支えないパターンを踏みながら、そこはさすがの筆力でぐいっと読者を引っ張っていく。
"女性"を描くという点においては人後に落ちぬ著者であるが、今作においてもそれが遺憾なく発揮されている。
そしてこれは、同性である女性にしか書けない小説であろうとも、同時に思う。
また、アジアの猥雑な街をリアルに描写する技術もまた、多数の作品で感じられる著者一流のものであり、ひりつくようなマニラの熱気がぶわっと襲い掛かってくるようだ。
骨子たるプロットについ -
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けっこう努力して辛抱して読破しました。が、あまり報われた気がしない。
題材的にも心惹かれるものがあったのですが、冗長?すぎて。
あぁ、こうやって闇に消えていく本物の遺跡もあれば、
地元住民のメシの種にするため、デッチ上げに近いような遺跡もある。
その遺跡の発掘、保護にそれぞれの思惑で関わる3人の日本人。
出自や歴史もろもろで対立する地元の住民たち。
それぞれ魅力的な設定だし、エピソードなんだけど、なんか散漫なかんじで。
やっぱ主人公のカモヤンに、いまひとつ魅力を覚えないからかな。
スペック高いんだけど、どこか傲慢なカン違い野郎。
もうちょっと魅力的な人物に仕立てても良かったんじゃ、と思いま