篠田節子のレビュー一覧

  • 青の純度

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    バブル期に流行ったマリンアートの作品に心惹かれた編集者の女性が、その画家に会うためにハワイ島へと向かうが、なぜか現地では知る人がいなくて…。

    画家の正体を探っていくミステリーとしてはおもしろい。でも、なにしろ画家のイメージや作風、問題となった商法などが、かつて日本で流行ったラッセンそのもので、読みながら常にそれがつきまとって残念ながら興ざめ。
    あくまでも好みの問題なのだけれど、絵画は好きで美術展にはよく足を運ぶが、バブル期の象徴のようなあの絵には今も昔も興味がもてず、そこがネックとなって小説を楽しむことができなかった。

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    2025年09月30日
  • 四つの白昼夢

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    ちょっと奇妙な物語。
    どれももう少し話の続きを…ってなるものが多かった。

    個人的に印象に残っている話は「多肉」でした。

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    2025年09月18日
  • 青の純度

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    篠田さんが美術界を舞台に描くミステリー長篇。
    バブル期に日本で大人気となったが10年ほどで消えた画家ジャンピエール・ヴァレーズ。その彼の原画展が開催されるという情報を得た女性編集者がヴァレーズという画家の本質に迫る本を企画し、取材のため単身ハワイに乗り込むが……。
    本作に登場するヴァレーズという画家は架空の存在だが、そのモデルはラッセンであろう。もちろん評伝ではないので、ここに書かれていることは彼とはなんの関係もない(こともない)。
    ストーリーはおもしろいし謎解きもよかったけれど、ハワイ移民の苦労話は少々長すぎた。

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    2025年09月05日
  • 青の純度

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    心洗われるような絵画を愛する人。また、それを狙い私腹を肥やそうとする周囲の人達。
    あまりの長編に挫折しそうになりましたが、中盤からは目が離せなくなりました。

    内容はミステリアスですが、絵画の描写やハワイの風景などは引き込まれる物がありました。

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    2025年09月04日
  • 絹の変容

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    ネタバレ

    虫が出る描写が苦手な人は絶対読めない!!
    不快感がかなりあるため、元気な時に読みましょう…

    蚕が生き物(人間含め)に襲いかかる描写はもちろん、蚕の実験シーンや蚕が潰される描写もグロテスクでゾワゾワする。

    大きくて表面が硬く、すばしっこい芋虫が突進してきたら絶対泣き叫ぶ。

    主人公の妻が蚕の入ったケースを倒さなければ、蚕の被害に遭うことはなかったのか考えてしまう。
    ただ、このケースでなくとも、別の形で蚕が外に出て暴れる可能性もなきにしもあらずかな…

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    2025年09月03日
  • 青の純度

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    今読んでるところですが、気になりすぎて...真由子は、高卒ですよね?
    1973年生の学年は、高卒でない限り「氷河期世代」です。もし大学出てたら就職なんてまともに出来てません。1970年までの生まれなら「バブル世代」だなーと納得できるんだけど、その世代を差し置いて高卒の真由子が、良い会社に入って最年少管理職と持て囃されるためにはだいぶなんか色々あったはずだと思う。
    ここがどうにも腹落ちしなくて、読んでて気になってしょうがないです...。

    この件について、chat GPTと議論したところ、大卒で入社し、同期が少ない孤立を描いていると言われてちょっと納得。

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    2025年09月29日
  • 神鳥(イビス)

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    ネタバレ

    神鳥イビスは、タイトル通り神に近い鳥イビス=朱鷺をめぐる物語です。
    古代から神聖視された鳥であり、日本では1981年に純粋な野生種が絶滅した「喪われた鳥」としても象徴的な存在。その意味でもタイトルにふさわしいと感じました。

    物語の核となるのは、夭折した明治の女流画家が残した「朱鷺飛来図」。
    その絵に魅せられたイラストレーターの女性と、バイオレンス色の強い作家の男性が、絵に秘められた謎に導かれ、幻想の“滅びの村”へ迷い込んでいきます。

    一見は吉祥画の体裁をとりながら、実は地獄絵図が仕込まれている―この設定がとても魅力的でした。吉祥と凶事の二面性を持った絵は、所有する者・見た者を破滅へと引きず

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    2025年08月28日
  • 青の純度

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    マリンアートでバブル期日本で熱狂されたが、いまは"終わったアーティスト"であるヴァレーズ。編集者の主人公はそんなアーティストの原画展と出会う。なぜいまヴァレーズ?当時の熱狂の正体とは?かつて嘲笑したアーティストの絵画に癒しを見出したことをきっかけに、ハワイに渡り取材をはじめるが─

    アート×ミステリー小説。
    どう考えてもラッセンがモデルなのだが、ご存命の人でこういうかたちの話、どうなんでしょう。あきらかにフィクションなので、まあいいのか?うーん……。難しい。
    とはいえ、アーティストの痕跡を巡るなかでハワイの日系移民たちの歴史、生活を描かれていて興味深かった。アートとは?とい

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    2025年08月18日
  • 青の純度

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    価値なんて人それぞれなんだろうけど、こんなやり方はなんだかなぁ。しっかりと対価を払って欲しいもんだ。

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    2025年08月01日
  • 青の純度

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    50才を迎えた有沢真由子が男性社会でもがく中で出会ったのが、かつて流行ったジャンピエール・ヴァレーズの絵だった。

    ヴァレーズの作品に入れ込む真由子の心情と、彼の本を出版する熱意が読みきれなかった。
    実は…という展開と、ヴァレーズ作品の真の姿、そして妻の海玲の存在、海玲による真由子を陥れる罠。
    ミステリー要素がありながらあまり危機感が無いのが残念。
    作中のヴァレーズの作品をラッセンの絵と入れ換えて読んでいたが、それほど入れ込む程の作家なのかと最後まで消化不良だった。

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    2025年07月22日
  • ロズウェルなんか知らない

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    資本主義ってこうだよなって話

    悪く捉えれば欲望を搾取しているだけ
    けど娯楽を提供するとか、もっと言うと生きるためには利益を出さなきゃいけない
    欲はあるもんだから同じことで同じように幸せにはなれないよなって

    100人中100人に刺さるものなんてないし、批判するやつはそれでほんとに苦しんでることなんて実際ないと思う
    そこのマイナスよりも実際に楽しんだ人がいるプラスの方がでかいんじゃないかと

    終幕はそうやって色々賛否して喜怒哀楽すること自体が馬鹿らしいんじゃないかとさえ思わせるものだった

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    2025年06月29日
  • 転生

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    金色のミイラがチベットの大地を駆け巡る奇想天外な話。チベット人の厳しい境遇もよくわかり、政治的なくだりも多い。最後は想像を超えたスケールの大きな展開が楽しめる。

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    2025年06月02日
  • 四つの白昼夢

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    『屋根裏の散歩者』『妻をめとらば才たけて』『多肉』『遺影』の四作からなる一冊。
    ベースは世間でもよくあるお話しですが、白昼夢とあるようにどこか現実離れをしたところもありつつ、そのバランスがすごく良かったです。
    『妻をめとらば才たけて』は、読み始めと読み終わりで登場人物への見え方が変わりました。一番好きな作品です。
    篠田節子さんの作品は初めて読みましたが、他の作品も読んでみたいと思います。

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    2025年05月13日
  • 四つの白昼夢

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    ちょっと怖いような不思議な四つの話。
    いい大人が何かのきっかけで一つのことに心を絡め取られてしまい、深みにはまっていく。それが「白昼夢」なのか。

    自分より長生きする亀と共に生きる人生、社会とも一線を引いて亀だけと生きる人生、恐ろしい。そしてその長寿の亀を自分のまだ形もない子どもに託そうとする大人にも空恐ろしくなる。

    アガベに心を絡め取られて何もかも無くしてしまう男性、その堕ちていく様子は怖いのに目が離せず一気に読んでしまった。
    のめり込めばのめり込むほど周りは離れていく。人が離れていけば、余計に目の前の自分を裏切らないだろう植物に傾倒していく。恐ろしい循環だ。

    みんな、気がついた時にはも

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    2025年04月15日
  • ロブスター【電子版特典付き】

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    超温暖化が進んだ世界で砂漠の鉱山で働く人たちの不思議なストーリー。砂漠で釣れるロブスターが印象に残る。

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    2025年04月01日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    常日頃から感じてる『長女の呪い』をものすごく端的に表現してもらえた!と感じられる
    全長女にお勧めしたい本。
    我が身に迫るようで恐ろしい反面、これよりマシで良かった、という救いと、
    読んだ後の気持ちの良さが素晴らしいです。

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    2025年03月27日
  • 冬の光

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    学生運動、企業戦士、バブルといったことに
    馴染みがないからかピンとこなかった。

    ただ、お遍路をスタンプラリーと表現し
    神も仏も特定の思想も否定はしないが
    節操も関心もなく、精神の支柱にすることはない
    という一文を読んだとき、御朱印集めを趣味とする私に取って耳が痛かった。

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    2025年03月02日
  • アクアリウム

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    遭難したダイビング仲間の遺体の捜索をその恋人から頼まれて、奥多摩の地底湖に潜った主人公は、そこで不思議な生物と遭遇する。どうやらその場所に閉じ込められたまま独自の進化(いや変異、特殊化か)を遂げた哺乳類であるらしい。うーむ、じつに魅力的な設定ですね。サスペンス・ファンタジーと銘打ってありますけど、どうだろう。ぼくはハードボイルドだと思って楽しんだんだけど。「地球にやさしい」というぼくはあまり好きじゃない文句があるんだけど、この物語を読んでいると、いったい自然て何なんだろうと考えさせられてしまう。人間のあがきなんてじつにちっぽけなものにすぎないですよね。「地球にやさしい」ってのは、どうにも人間中

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    2025年02月26日
  • ゴサインタン 神の座

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    異国の妻が教祖化して裕福な主人公の歴代財産を放棄させる物語。かなり長いのと、やっぱりこういう現実離れ的な話はあまりのめり込めない、、

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    2025年02月10日
  • 銀婚式(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初めての作家さん

    盛りだくさんな内容、奥さんが鬱に、離婚、自分はリストラ、息子は浪人、友達の紹介で教えている大学では学生が変な道に行きそうになったり、離婚した元妻の介護問題、離れていた老親、失恋、息子が今度は学生なのに子供ができる…

    高澤はそこここでちゃんと考え正しい対処をしている ただ、それが一緒に住む家族や付き合う彼女さんにとっては心地よいのかどうかは別部だと考えされられた

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    2025年02月08日