篠田節子のレビュー一覧

  • 死神

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    世の中って、キビしいよなあ・・この小説を読んでつくづくそう思った。

    「ケースワーカー」とは、福祉事務所において生活保護を受けている人に対して、様々な働きかけをする職員のことを呼ぶそうだ。

    この小説の舞台は新宿に近い「稲荷町」という町の福祉事務所。

    そして8つの短編に、この福祉事務所に勤めているケースワーカーがそれぞれ登場する。



    ドメスティックバイオレンス、幼児虐待、アルコール依存症に精神分裂症...

    ケースには様々な事情がある。それを理解して、この仕事を貫いていく精神は並大抵のことではない。

    しかし同情するだけでは仕事にならない。

    社会的弱者たるケースに福祉の手を差し伸べることは重要だが、中には生活保護を不正受給しようと考える悪い輩もたくさん存在するのだ。

    そんな中でこの福祉事務所のケースワーカーたちは、ケースと正面から向き合いながら問題を解決していく・・。



    「ファンタジア」という短編では、ケースワーカー富樫の元にかつて自分があこがれていたファンタジー作家があらわれる。

    それも「生活力の無い栄養失調の中年女」として・・。

    うーん、これはいささかリアルな話なのかもしれない。



    夢だけを食って生きていけたら幸せだ。

    しかし現実という世界では、夢だけでは飯の種にはならない。

    世の中には運の悪い人は確かにいる。

    しかし、どんな人間でも現実を生きていかなければならないのだ。



    フィクションの小説を読むだけでも、オレにはこの仕事は無理だな・・と思った。

    現実に、ケースワーカーとして日々仕事を全うしている方々に心より敬意を表したい。

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    2009年10月04日
  • 百年の恋

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    冴えない男性と、スーパーエリート女性の結婚生活のどたばたなお話し。
    両方にイライラさせられながらも、ラストイイ感じでとっても読みやすかったです。

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    2009年10月04日
  • 百年の恋

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    人もうらやむ美人キャリア妻と結婚し、家事育児に翻弄される売れない翻訳家。
    男性目線で語られる育児記録が盛り込まれた篠田節子のコメディ。
    男性には恐怖を。女性には少しの笑いを。

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    2009年10月04日
  • カノン

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    ネタバレ

    新規購入ではなく、積読状態のもの。恐らく1999年4月に購入。
    2019/1/9〜1/13

    積みも積んだり19年ものの積読本。音楽や芸術に打ち込む、というのは残酷なことだなぁ。購入した当時は趣味ではなかった登山関係の描写もあり、積んで良かったのかもしれない。奥穂高は行ったことがあるが、あの稜線で雷に遭うなんて、想像もしたくない。

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    2018年01月22日
  • 神鳥(イビス)

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    篠田節子の作品から1冊選ぶとするとこれ。弥勒とかゴサインタンとか重厚な作品もいいけど、この短い作品に一番引き込まれた。そして怖かった。

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    2009年10月04日
  • 神鳥(イビス)

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    とにかく怖い。
    本を読んで震えるくらい怖いのはいつぶりかわからないくらい。読み終えた後も恐怖は終わらない。解決してない気もするが、たまにはこういう結末もあって良いのかも。

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    2009年10月04日
  • ハルモニア

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    この作品を読んでから、チェロの音が好きになった・・・。
    しかし、超人的な才能は、やはり社会に適合するための何かを犠牲にしないと持ち得ないものなのか。そして、そうやって持つことのできた才能でも、他をコピーすることだけに長けていたり、音を聞き分けることだけに長けていたり、と極端に偏っていたりする。
    私自身、子供の頃には音楽的才能があるとまわりにもてはやされ、ハタチ過ぎればただの人。それなりに自分の得意なこと不得意なこともわかり、才能の限界と挫折をイヤというほど味わった。
    そのせいかこの作品は、「怖かった」「面白かった」というより、「せつなかった」。

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    2009年10月04日
  • 贋作師

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    絵画の贋作をめぐるサスペンスとして、じゅうぶん面白いのですが、それだけでなく登場人物が抱える自分の才能への期待・挑戦・挫折などが心に響きました。

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    2009年10月04日
  • 贋作師

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    あいかわらず。一日で一気に読み終えた。ただ犯人に語らせすぎ。まぁ、その人生が大切で、解き明かし方はどうでもいいのかもしれないけど。後半はいまいち。前半はいつも通り激しかった。のでまぁいいか。

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    2009年10月04日
  • 埼玉マンション物語

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    すごく面白くはないけど、まあまあ面白いし勉強になる。
    前半は必要だったかな?
    後半でガラッと変わるから、どっちかに集中した方がよかったような。
    主人公の香織が私の脳内で江口のりこにずっと変換されていた。サラッとクールでいい。

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    2026年11月02日
  • 埼玉マンション物語

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    分譲マンションを舞台にしたご近所トラブルや管理組合のドタバタを描いた群像劇だが、正直あまり面白くなかった。尖った個性的な登場人物は出てくるものの、結局何が言いたかったのか、カタルシスや深いテーマ性に欠けて散漫な印象が残る。マンションの老朽化や厄介な隣人とのしがらみは全国どこにでもある問題で、わざわざタイトルに「埼玉」とつける必然性も感じられない。埼玉じゃなくてもよかったのでは?と思うほど舞台装置としての魅力も薄く、表面的な騒動が続くだけだった。人間ドラマの深みや文学的な余韻を期待したが肩透かしだった。③

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    2026年11月01日
  • 田舎のポルシェ

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    車にまつわる3話のオムニバス。
    設定はありがちだけど、結構ハプニング起きます。
    どの話も、話の締めくくり方が弱いというか、好みでないというか、少し物足りなかったかな。
    設定は好き、車でどこかに出かけたくなる。

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    2026年10月19日
  • ロブスター【電子版特典付き】

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    あるフリージャーナリストが異国の砂漠で知った人生の意味を描く、近未来ディストピアSF。
    どれだけAIが発達した管理社会になっても、人間の感覚が必要な仕事が残っているというのは興味深いですね。
    どんな環境であっても、自分にぴったりの居場所を見つけられるのは幸せなことなのでしょう。

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    2026年10月18日
  • 埼玉マンション物語

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    36歳の独身女性が、とある事情で“ヴィラージュさやまの森”というマンションの1室を購入した。そのマンションで起こる様々な出来事を描いた6篇の短篇集。
    前半の3篇と後半の3篇では少々トーンが異なるが、大きな違和感はない。決してつまらなくはないけれど、特別おもしろくもないという微妙な読後感だった。この著者の作品としては物足りない。

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    2026年10月12日
  • セカンドチャンス

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    ネタバレ

    まったく泳げない私が
    なぜ水泳の本を読んでるんだ?
    と思いながら、麻里の成長を
    楽しみながら読めた

    麻里が人の世話ばかりしてるのには
    少しイライラしたけど
    結果オーライで、良かったねーと
    素直に思えた

    友達の千尋の叱咤激励がいいわ
    差し入れしてくれたり
    めっちゃいい友達やん

    リレー選手メンバーが
    ドラマのように「気になる出演者」で
    いい感じにまとまるのも良かった

    古矢と付き合っちゃいなさいよと…
    お節介な私は思っちゃったわよ

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    2026年09月19日
  • 埼玉マンション物語

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    小坂香織、会計事務所勤務、実家を妹夫婦に追い出され、ローンで購入したマンションが欠陥住宅の疑い。香織が管理組合の収支を見ただけでおかしいと気づくのは仕事柄なのか?きっと私なら気づかない。事なかれ主義の所有者ばかりだったら…賃貸は気楽でいい面もあるけど現役会社員でないと借りることも難しい、安心して住める家がほしい気持ちはあるけど、その後住人が変わる可能性、事故が起こる可能性もある。博打みたいだ。

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    2026年09月09日
  • ロブスター【電子版特典付き】

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    ネタバレ

    【ネタバレ注意です⚠️】

    過酷な環境で働かされている人の本音を聞き出し助けることで社会の闇を暴こう!という感じかと思ったらいい意味で裏切られました…
    まさか彼らが自分の意思であの環境にいると聞いた時は、様々な過去を背負った上でこの地で自分にしかできないことがあると洗脳されているような、、そしてこんな環境でもロブスターが食べれるという皮肉が面白かったです。
    さらに衝撃なのがジャーナリストもその環境が心地よくなっていくこと。
    幸せとはなんなのかを考えさせられたし、自分のはまだまだ主観で物事を見てきたのだとハッとさせられました。

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    2026年08月18日
  • 埼玉マンション物語

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    p80 思わぬ来客がひょっこり訪ねてきた

    と表記がありましたが
    思わぬ客がひょっこり訪ねてきた
    の方が良いのでは
    もしくは思わぬ来客があった

    来客と訪ねてきたって重なってますよね

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    2026年08月18日
  • 冬の光

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    こんな時代だったなぁと思いながら読んだ。高学歴で社畜の夫、短大卒専業主婦の妻、自分もそんな家庭を築いた世代だ。理想を持って正しく生きることは難しい。自分は流されて周りに合わせて適当に生きてきたけれど、それで良かったと思う。面白かったけれど、お遍路で出会った女性の記述が気持ち悪かった。

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    2026年08月15日
  • 青の純度

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    「青の純度」(篠田節子)を読んだ。

    なかなか読み応えのある作品。(何やらいわく付きだったらしいが)
    物語の流れとして最後にカタルシスを得られるかどうかにかかっているわけだが、流石に落とし所をちゃんと心得ているねぇ。

    私はまず真っ先にラッセンの絵を思い浮かべたけれどこれは私だけではなくたぶん全ての人がそうだろうと思う。

    篠田節子さんの作品は過去に「ゴサインタン 神の座」を読んだ気がするけれどなんか不気味な物語だったようなことしか覚えていないぞ。

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    2026年08月13日