篠田節子のレビュー一覧

  • 秋の花火
    最近、心おだやかになるような本ばかり、読んでいたのですが、桐野夏生の「I'm sorry, Mama」とこの本を読んで、冷たい隙間風が心にぴゅーぴゅー。いや、そういう本も嫌いじゃないんですけど、ちびっこのいる母として、なんとなく心穏やかでいたい気持ちもあったりして。って本の内容とは関係ない・・で、内...続きを読む
  • 神鳥(イビス)
    ホラーです。
    この本を読み終えたらすぐにネットで登場する鳥を探してみました。
    その姿を改めてみた時ブルブルと震えがきました。
    目が怖い!色も怖い!鳥怖い!あのくちばしでトントンと・・。
    しかし、主人公の相棒がどうしても気に食わない。
    二人がコンビを組む事になる経緯も不自然。強引過ぎ。
    相棒のキャラ設...続きを読む
  • レクイエム
    幻想短編集とあるが、「コンクリートの巣」は幼児虐待を扱っていて、毛色が違う感じ。「自分が悪いから、母親が叱る。悪いのは自分だと自分を納得させているかぎり、家庭内に彼女の居場所は、一応確保されているんだ。」・・・涙。
  • コンタクト・ゾーン(上)
    東南アジアのある国の豪華リゾートにでかけた日本の30代女性3人が、突如勃発した内戦に巻き込まれ、日本に帰国できないまま現地の村でサバイバルする…という話。バリ島のリゾートホテルに持って行って読んだので、臨場感をたっぷり味わた(悪趣味…)。私が篠田節子の最高傑作と思っている『弥勒』につながるテーマだが...続きを読む
  • 百年の恋
    気持ちのすれ違いを、互いに抱えながら、結婚、出産、育児を経験を経て、絆を築いてゆくであろう夫婦のお話。奥様の方が、収入も学歴もあって、旦那様が家事などを引き受けていたのだが、なんか、お互い、いつも、胸の中にモヤモヤ・イライラがあって、読んでいて、少し辛くなった。
  • 百年の恋
    2/16 「女たちのジハード」的なものを期待しすぎた。主人公の女が自分の崩壊っぷりに似ててどきどきした。
  • コンタクト・ゾーン(上)
    ワガママ贅沢三昧OL3人組がリゾート先でゲリラに巻き込まれ、命をかけたサバイバルが始まる・・・。
    政治経済に疎い私には多少難しいところもあったけど、パワフルな彼女たちを応援していた。同じ女性として、恋って、仕事って、人生って、社会って何だろう??と考えさせられた本でした。篠田さんが描く女性はとても共...続きを読む
  • 死神
    購入詳細不明。おそらく17年ものの積読本。
    2016/7/13〜7/16

    タイトルから、篠田さん得意のホラー系ミステリを想像していたが、全然違った。福祉事務所で働くケースワーカー達の苦悩を描く連作短編集。こういう職場で働く人たちは、人間の暗部を否が応でも見なければならず、自身は相当メンタルが強くな...続きを読む
  • カノン
    基本的にホラー?なんだけど、妙に現実的な話でもある。亡くなった一人の天才ギタリストに導かれるように本当に自分を探してしまう友人。。。の話
  • 贋作師
    相変わらずテーマが面白い。人物、特に女性陣(芳子など)が力強い。が、ストーリーの小道具となる品々、情景がちょっと仰仰しい感じで気になったのが残念。どうも後半集中できなかった。
  • カノン
    社会的生活を持った教師の主人公と、チェロリストを目指していた少女時代の自分が交錯する戸惑いが潔い。山の部分が若干物足りなかったが、終わりまでぐいぐい引っ張っていくストーリー展開はさすが。
  • レクイエム
    短編集。いつものホラー&サスペンスなかんじではなく、幻想的な作品が多いです。
    『ニライカナイ』:一人の女性の青春期から壮年期までを描いた作品。短編なので、とにかく淡々と勢いよく進んでいきます。決断の時のあまりの執着のなさ、人生なにが転機となるかわからないおもしろさ、が好きです。‘ピンクの鼻の鼠たち’...続きを読む
  • 神鳥(イビス)
    ホラーです。間違いなく鳥が怖くなります。物語の鳥が、絶滅した朱鷺であって本当によかった。これがもっと身近に出会う可能性のある鳥だったら、外を歩くのも嫌になるかもしれない。物語の核となる奥多摩で出来事はホントにぞっとするのですが、昔の女流画家のある傑作の謎、それを追う現代の二人それぞれの制作に対する情...続きを読む
  • 神鳥(イビス)
    トキが肉食である、ということをこの本で初めて知りました。朱鷺色、ニッポニア・ニッポンという学名、様々な美しいイメージを見事にぶち壊してくれる本です。ヒッチコックの「鳥」も怖い映画でしたが…これを映画化したら、もっと怖いだろうと思います。互いに限界を感じている女性イラストレーターと流行小説家が迷い込ん...続きを読む
  • 絹の変容
    繭の繁殖・・・バイオテクノロジー物は大好きだが、ちょっと底が浅かった感が。
    長さの問題でしょうか?
  • 神の座 ゴサインタン
    聖域以来この人にも随分楽しませてもらった。最近ご無沙汰ですが・・・。ひとつあげるとなるとやっぱこれですか・・・。