篠田節子のレビュー一覧

  • アクアリウム

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    水中洞窟に生息していたイルカに似た哺乳類。彼女を助け出そうとする主人公。
    話がなんとなくじめじめしていてグロテスク。

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    2014年06月21日
  • 廃院のミカエル

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    宗教に関して、知識がないので、読みにくい部分があった。
    後半に近づくにつれ、現実的になり少し冷めてしまった。

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    2014年06月03日
  • カノン

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    しっかりとした知識に裏打ちされ、緻密な描写で読者を引き込む篠田節の一作である。
    音楽から最後には登山まで、よく取材されているのは感心する。しかしながらカセットテープを中心に、呪いや謎の怪談じみた超常現象が作品のキーとなるのだが、ちょっとばかり消化不良気味。不倫だの学生運動だの、必要だったかどうかという点については少々疑問が残る。というか、全体的に「駄長」としか言いようのない印象で、長編1冊にするより、1冊に2作ほどの中編にするべきではなかったのか。ここまで長くするのなら、テープの逆回転や学生運動、登山など、必要性に関してもう少ししっかりした理由付けが欲しかった。

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    2014年06月16日
  • アクアリウム

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    ネタバレ

    森の中の地底湖に、一人で友人の死体を探しに行くという設定からして最高に怖い。真っ暗な水の中での一挙一動と心理状態の描写に病みつきになった。お気に入りの一冊。

    友人の死因はあえて答えを2通り用意しているのだろうか。藪のなかみたいな感じで。イクティに謎を残すために。私はそういうのは好きでないな。
    後半の自然愛護騒動についても、大衆のおろかさは指摘できるけど、じゃあどうすればいいかは見えてない、みたいな作者のたち位置が嫌。この作者の本は他には3冊しか読んでいないが、それらもそう感じた。でも好きだから読む。

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    2014年02月27日
  • 神鳥(イビス)

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    この作家の作品を読んだことが無く、何の予備知識も持たず表紙から歴史小説と思って読んだらホラー小説だった。
    結構怖かった・・・

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    2014年01月13日
  • 神の座 ゴサインタン

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    地方の名士に生れた主人公輝和は、40まで嫁が来ず、ネパール人の妻を貰う。家を守るために従順そうだという理由だけで貰った嫁は、宗教的な活動を始め、資産を食い尽くす。

    細々と自然からの恵みだけでの生活がなんとか安定していたところ、妻が突然姿を消す。和輝は失踪した妻を探しにネパールへと旅立つ。

    幸せとは何か、金や名声か、自給自足の慎ましやか共同生活か、何があれば心は満足するのか。それを追い求めている小説。

    言いたいことは分かる。長く丁寧に色々な事象を加えて、和輝は求めているものにたどり着く。そうだろうね。という感想。

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    2013年11月19日
  • 家鳴り

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    ネタバレ

    何気無い日常から狂気に堕ちていく短編集。実際に起こり得そうなものも多く、自分がこんな事態になったらと思うと冷や汗をかいた話もいくつか。
    短編集と言うことでテンポよく、人間の恐ろしさや、狂気、人生の無情等様々な物語が読めて飽きませんでした。

    ただ読んでいて、登場する男性の情けなさ過ぎるのではないかと。男性のイメージってこんなものなんだすかね笑

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    2014年01月09日
  • 仮想儀礼(下)(新潮文庫)

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    途中で少し、あの狂気染みた感じには恐れを感じた。長かったものの、終わり方としては綺麗だったような。上巻とはまた違った味わい。

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    2013年10月02日
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)

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    拠り所を探す人たちが徐々に集まってくる、そして巨大化していく‥話の展開としては面白かった。ただ、上巻だけでも長いと感じた上に、これで下巻もあるのか、と思うとその点はなんとも。

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    2013年10月02日
  • 聖域

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    ミステリーやサスペンスの類を期待して読んだのですが、ちょっと思ったのとは違いました。

    めまぐるしい展開があるわけではなく、主人公が苦悩をかかえながら進んでいくロードムービーのような印象の小説。

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    2013年06月09日
  • 絹の変容

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    ネタバレ

    再読。
    アレルギー体質の自分には、心底恐ろしい話。
    でも、篠田さんの一番好きな作品『夏の災厄』の原点とも思えるパニック小説で、引き込まれる話です。
    長編好きなので、物足りない(大急ぎ)感を覚えてしまうけれど、かなり面白いと思います。
    虫が苦手な方は、ご注意下さい。

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    2015年06月17日
  • 美神解体

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    ネタバレ

    平田さんは
    あれで、良かったんだよ。

    愛する人形と一緒になれたんだから。

    主人公も
    きっと幸せになれる。

    そんな感じがしました。

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    2013年05月27日
  • 家鳴り

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    妻が際限なく太っていく―。失業中の健志を尻目に、趣味で始めた手芸が世間の注目を集め、人気アーティストとなった治美。夫婦の関係が微妙に変化するなか、ストレスとプレッシャーで弱った妻のために健志が作り始めた料理は、次第に手が込み、その量を増やして…(「家鳴り」)。些細な出来事をきっかけに、突如として膨れ上がる暴力と恐怖を描いたホラー短篇集。表題作を含む7篇を収録。

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    2013年03月17日
  • 百年の恋

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    ネタバレ

    女性の多くが社会に出るようになって、こういう家庭も増えているのだと思う。
    夫より高所得で高学歴且つ美人で有能だが、家事ができない妻。
    それに対して、低所得ではあるが仕事をしながら、家事も負担する羽目になった夫が妻に不満を抱くのもわかる。
    でも、これを男女逆に置き換えてみたらどうだろう。
    従来通り仕事だけして家庭に参加しない夫と、家事をすべて負担しながら社会に出て仕事をする妻。
    仕事は正社員からパートなど様々ではあるけれど、上記のような家庭は今では珍しくない。
    妻は家事の面でも、経済の面でも、人一倍働いている。
    しかも、日本の社会はまだまだ男女雇用機会均等には程遠い。
    寿退社も、出産後の退職者

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    2013年03月14日
  • 神の座 ゴサインタン

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     『聖域』『弥勒』と続く神、宗教、ヒマラヤの国と山、死者と聖者、土着信仰と組織化された宗教、失踪と流浪など共通テーマの三部作完読。前作2冊よりも田舎の嫁不足という、よりリアルなテーマを基点にしている。『ゴサインタン』は三部作の完結編という趣向ではない。この物語は永遠につづくのだろう。現代人が忘れたもの、都会では知ることができないものそういう得体の知れないものと人は大昔から共存していたのだ。現代人の悲劇はそれに気付くことを忘れてしまったことから起こるのだろう。

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    2012年12月25日
  • 絹の変容

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    小学生の頃、家のまわりには桑畑がたくさんあって、社会科見学ではお蚕を飼っている農家にお邪魔したこともあります。そんな私がこの本を読むのも何かの縁でしょうか。

    とにかくまあ、怖いこと怖いこと。
    お行儀が悪いのは承知のうえで、片手で文庫本をめくりながら昼食をとる習慣の私ですが、この本読みながらは食事できませんでした。
    あな、恐ろしや。いや、ほんとに。

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    2012年12月15日
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)

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    職のない男が2人で宗教を興すお話。
    金儲けの為に始めたのですが、トントン拍子に信者が集まり、それに伴い教団の収入も増えていく。

    上巻ではあまりにトントン拍子な気もしますが・・・
    でも適当に始めた割に(ほんとに始め方がすごい適当!)、あれよあれよと大規模になっていく様子は中々面白いものがあります。

    でもこういうお話はきっと最後は転落するんだろうなって思いながら読んでいます(笑)

    教祖となった正彦ですが、これが案外真面目で堅物。
    新興宗教なので胡散臭いのですが(そもそも何の宗教的思想もない人が興した教団)、自分でそこは自覚していて、信者ともなるべく真摯に向き合おうとする様は好感が持てました。

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    2012年12月05日
  • 神鳥(イビス)

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    トントン拍子で話は進んでいく。主人公というものはなんて運がいい生き物なのだろうか。
    ホラー小説とは思わず現代的な謎解き小説だと思って読み始めたのでいきなりマジカル的で心霊的な要素が出てきてびっくりした。
    最後には全部ぴったりはまってウーンなるほどなあと納得

    クライマックスの描写もリアルで生々しく少々恐怖を感じ、それなりによかった
    一気に読んでしまった
    全体的に幻想的で陰気
    どれくらい陰気かというと私の性格ぐらい陰気だ


    全然関係ないけどつり橋効果でリアルにくっつくカップルはどれくらいいるんだろう。
    ☆は3にしておいたけれども実際3.5ぐらい
    佐渡島に行ってみたい。

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    2012年11月26日
  • カノン

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    『本の雑誌』で紹介されているのを見て読んでみた。
    こんなにレビューを書くのが難しい本も珍しい。いや、ほんとに面白く読んだし、読んで良かったとは思うんだけんどもね。
    間違いなく言えるのは”音楽”が主役だってことでしょうか。

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    2012年11月25日
  • 絹の変容

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    ネタバレ

    タイトルでややバレている気もするが、主役の異形は蚕(但し人為的に大型、肉食化済)。しかし蚕に限らず芋虫の類って1匹だけでも気色悪いのに、それが大群となると……悪夢。虫キライの人には耐え難いだろうなぁw

    物語自体はどうもバタバタした展開。

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    2012年10月31日