篠田節子のレビュー一覧

  • インコは戻ってきたか

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    背表紙には、「39歳の女に訪れた、束の間の恋」なーんて書いてあるから、てっきり色恋沙汰中心だと思って読んだわ。騙された。
    確かにロマンスも若干あったけど、決してメインじゃない気がした。
    なんかね、あんな感じ。よく洋画のアクションや冒険もので、あれよあれよと事件に巻き込まれた男女がちょっと一線超えちゃったけど、事件解決、また二人個人の日常に戻っていくって感じ。
    映画見てるときは、「ロマンスまじ関係ないだろーー!!男と女が出たら、それしか考えられんのかよ!原始人!」って思ってたけど、実際ロマンスメインで見ると、「・・・足りなくね?」ってなった。
    檜山は朴訥で素直で口下手すぎて可愛いんだけどなー。ロ

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    2011年05月29日
  • 寄り道ビアホール

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    エッセイというものは、署名記事とは違う。その書いている人物そのものに興味がなければ、とても読めないと思う。少なくとも僕はそう思う。それは、エッセイというものがあまり好きではないからだ。ブログとどう違うのか、や、日記と異なるところはどこであろうか、などなど考えるのも面倒なものをエッセイは内包している。ところで、これ。篠田節子が僕はすきである、彼女の小説のファンといってもいい。だから、読んでみた。やはりあまり楽しかったとはいえない。あーこんなもんかーと思ってしまうエッセイもちらほら。ただ、中のひとつに強烈に印象に残ったものがあった。「はみだしものがいるからこそ・・」というエッセイ。ここなんだ、たっ

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    2011年05月24日
  • 転生

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    篠田節子の本は時折貪るように読んでしまう。今回も死んだ魂がミイラに転生する、というなかなか有りえない設定なのだが、リアリティのある筆力ですっかり引きこまれてしまった。

    本作については後半若干失速した感があり、エンターテイメント感はあり面白いのだが、もう少し盛り上がりと言うか、テーマがテーマなので何か訴え掛けるなにかがあれば良かったと思ってしまった。

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    2011年05月06日
  • ロズウェルなんか知らない

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    衰退の止まらない地方の街が、UFOや超常現象をウリに街おこしをしようとする話。
    退屈はしないが、ある意味お約束通りの展開で、全くサプライズ的な要素がなかったのがやや残念。
    もっとぶっ飛んだ話であれば、より楽しめたかも。

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    2011年03月19日
  • カノン

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    確かに怪奇現象は起きますけど、「これ、異色ホラーですかっ?」…という感じです。
    ホラーを期待している方はご注意ください。

    幸せな家庭生活を送る主人公・瑞穂。
    かつて愛した男が亡くなったことで何気なく流れていた日常のリズムが狂い、
    人生を立ち止り、振り返り、40歳を目前にして焦り始めます。
    女性として共感できる部分も多く、
    自分を取り戻すチャンスを得た瑞穂は幸せ者です。
    これから演奏三昧な生活を送るであろう彼女が何だか羨ましいです♪
    グイグイ引き込まれて一気に読み終えた一冊でした。

    しか~し、今まで「フーガの技法」ってつまらないと思っていましたが、
    良い演奏にめぐり合っていなかっただけかも知

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    2011年02月11日
  • 死神

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    福祉事務所に勤務するケースワーカーたちが、様々な生活問題を抱えた社会的弱者たちを目の前にし、一筋縄ではいかぬ救済劇を描いたお話。
    生活保護の業務は、福祉の中でもひときわ「救済」や「措置」といった色が濃い。どうにかして最低生活を保障しなければならない、そんな状況で、個別ニーズを解消し、その人に適した方法でより良い生活を、などという文句はどの程度成り立つものなのだろうと考えさせられる。
    何をもって幸せというのか、その行きつく先は人によって各々である。そして、それを追い求める自由をたいていの人間は持っている。
    しかし、生活保護の場合、幸せや充実の追及とは程遠い、死なないための措置、まさにセーフティネ

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    2011年01月18日
  • 百年の恋

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    作家としての幅広い創作力に, 改めて感心させられた作品でした。篠田さんの作品は取り合えず買ってしまう。

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    2010年12月24日
  • コンタクト・ゾーン(上)

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    どんな環境でも生き抜くのが女性っぽいと思った。
    ※10/4以前に読み終わった本はすべて10/1読破にします。

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    2010年10月04日
  • コミュニティ

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    欲望、妬み・・・、ふとしたきっかけで、自分の中に潜む闇が表出し、
    人生が思わぬ方向に転がりはじめる。
    日常を突き詰めて、あぶり出される恐怖、奇妙さ
    甘美を多彩に紡ぐ6つの短編集です。

    篠田節子さんの本は短編の方が読みやすいですね。

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    2010年09月06日
  • コンタクト・ゾーン(上)

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    三十路を過ぎた女たちがリゾート地で、内乱に巻き込まれる物語。どこか、血なまぐささの中にユーモアがあるのは、3人にそれぞれの個性を与えていてうまく機能しているからだろう。それにしても、弥勒はここが原点であったのか。前々から気になってた作品だったが、このようなストーリーとは知らなかった。半島を出よがかなり、シリアスなシーンを詳細に描いていて直後に読んだだけに若干の甘さと中盤の冗長さが目立った。でも、このようなテーマをかける作家の中で彼女は群を抜いていると思う下巻に期待したい。

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    2010年08月31日
  • 神鳥(イビス)

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    彼等が見た物は、本当に現代で起こったことだったんだろうか?

    絵が、絵が!としか言えない。ラストは意外でした。

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    2010年07月17日
  • 死神

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    作者のバックボーンが強く反映されていて解説にも会ったが弱いものの味方でいたいという視点の読者の方にはいいだろうけど自分には少々綺麗過ぎた。この作者にはリアルで妙にグロテスクなホラーを書いてほしい

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    2010年05月25日
  • 聖域

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    おもしろかった!ひさしぶりに日本の閉鎖的で湿った民俗学的世界にはまって満足しました。主人公はなんとなく冴えない青年で最初は感情移入するのが難しかったけれど、「聖域」と名づけられた原稿の登場で一気に加速、最後まで息切れしなかった。ただ結局「聖域」の結末が描かれていなかったのが唯一残る不満かな。

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    2010年04月19日
  • 贋作師

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    虚栄の肖像を読んで(過去に読んでたのに2ページ目で気づいた・・・。)絵の修復の話を他にも読んだなと思い出した本。
    こちらも絵の修復のことを詳細に書いてあるし、話も引き込まれるしで面白かった。

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    2010年03月18日
  • 秋の花火

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    0912 初篠田節子作品の短編集。各主役の心理描写が時に寂しく時に明るくリアルに描かれている。
    暗い話より明るい話の方が好き。

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    2009年12月21日
  • インコは戻ってきたか

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    ジャーナリズム精神とか、プロの編集者、カメラマンっていうのを思い知らされた気がした。
    美しい島の内戦というテーマも考えさせられた。
    きれいな観光地ってのは、きっとそれだけじゃないんだよね。

    このタイトルの意味が最後にわかった。
    感動しました。
    (2005.11)

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    2009年11月16日
  • レクイエム

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    あらすじを読んで気になって買ってみたけど…ちょっぴり微妙。
    でも言い回しや情景が凛としていて綺麗。あとカバーも結構好き。

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    2009年10月24日
  • コミュニティ

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    ◆あらすじ◆
    欲望、妬み……、ふとしたきっかけで、自分の中に潜む闇が表出し、人生が思わぬ方向に転がりはじめる。
    日常を突き詰めて、あぶり出される恐怖、奇妙さ、甘美を多彩に紡ぐ短編集。
    不況のあおりをうけて、引越しした団地での人間関係の濃さに戸惑う家族を描く表題作「コミュニティ」、大人の恋愛の切なさを美しく綴る「夜のジンファンデル」などデビュー当時から約10年間に発表された秀作を収録。

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    2009年10月12日
  • 聖域

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    出版社に勤める主人公は偶然、読者をぐいぐい本の世界へ呼ぶ小説に出会う。しかし、その小説は肝心な所で終わっている未発表作品。その作品を完成させたい一身でもはや自分の仕事の域を超え、作者を探す、その姿はもはや狂っているのではないか…?そして怪しい宗教団体に突入していく…という感じの話。篠田さんは宗教話上手いと思います。が、そこまで感情移入できなかったナ。

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    2009年10月04日
  • 絹の変容

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    ただ、虹色の絹織物を生産したいだけだったのに、結果は思わぬ方向へ。
    遺伝子操作はしていないにしろ、掛け合わせで、肉食の蚕が出来上がった。
    自然には存在しない蚕。
    生態系だけでなく、人間をおびやかす。
    そんな蚕に出会ったら、多分卒倒してしまいそう><

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    2009年10月04日