篠田節子のレビュー一覧

  • 転生

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    ネタバレ

    チベットの状況やラマのことは全く知らなかったので、その状況を知るにはよい本だったが、ストーリーとしてはイマイチ。もっとも、普通に書けば重くなりすぎてしまうかもしれないので、コメディタッチでちょうどいいのかもしれないが。しかし、解説で夢枕獏も書いているが、作者は大丈夫なのか。

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    2013年07月27日
  • 死都 ホーラ

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    主人公亜紀は十年以上不倫している相手聡史とエーゲ海の小島に行くが、地元の人の勧める場所に観光しようとしたが、なぜか昔あったといわれる街―死都―に迷い込み、その後いくつもの不吉な事件に巻き込まれる。

    内容はともかく、解説が山本やよいでどこかで見た名前だと思っていたら、V.I.ウオーショスキーシリーズの日本語翻訳をしている人だったのを思いだして、そちらのほうが印象深かった。

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    2012年09月07日
  • 美神解体

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    元々はホラー文庫だったのですね。精神的にキます・・。
    自分の顔を徹底的に造りなおすこともそうですが、人形の変わりに愛されるということ。などなど。
    美しさについて、考えちゃいますね。。。
    この作品に出てくる人形は、フィレンツェのラ・スペコラ博物館にあるという
    「解体のウェヌス」のことなのでしょうか?
    村上喜代子さんの短編集を読んだときにも出てきたのですが、(もし同じものがモデルなら、ですが)人形の顔の描写が随分違うのですね。
    確か村上さんの方では、ボッティチェリのヴィーナスと瓜二つ、みたいな
    御顔だったと思うのですが。
    ここでもまた、人によって違う美の受け取り方があるのでしょうか。

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    2012年08月27日
  • 沈黙の画布(新潮文庫)

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    今まで読んだ本とは、何かが違っていた。その不思議な感じは、あとがきを読んで納得した。

    今まで好んで読んできた「物語」よりも遥かに「リアルな」感じがするのと、物語の最後まで、淡々とした日常が彩られている気がするからだ。

    淡々としすぎて、ちょっと味気ない感じもしたけれど、たまにはそういう物語があってもいいと思う。

    個人的には、主人公の奥さんがすごい好き。主人公が辛かった時期にあえて知らんふりをして、がんじがらめに、させない。器の大きな女性だと思った。

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    2012年08月21日
  • コミュニティ

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    日常が非日常へ、そして奇妙な世界に自分自身転がってしまっているのではないか、そんな感覚を持たせてくれる作品。
    たまに時と時の流れがプツッと切れてしまうような印象はありましたが、私個人的にはまぁまぁ楽しんで読めました。
    何か1つあげるとすれば…「夜のジンファンデル」。
    他の作品が奇妙さを取り巻いているのであれば、こちらは美しくも儚く且つ官能的な雰囲気を纏っている。
    大人の切なく甘美な恋愛。
    読後、ぜひジンファンデルを食べてみたくなりました。


    2009年7月25日初版
    目次
    ・永久保存
    ・パケットの中の晩餐
    ・絆
    ・夜のジンファンデル
    ・恨み祓い師
    ・コミュニティ
    解説 吉田伸子

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    2012年08月17日
  • カノン

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    どういう展開になっていくのか、と思ったら、
    ホラーぽくなって、ちょっと意外だったが、
    バカっぽくなく、美しい展開だったのでよかった。

    音大時代の同級生たちとの交流や、
    舞台が松本なこと(私の母校らしき場所の描写があった)で、
    好意的に読み始めたが、
    主人公が、演奏をあきらめて教員をやっている今の自分を
    卑下しすぎ~。

    ここに描かれている音楽感は、超一流のごく一部の人の感覚。
    それか、プライドだけが高く、現実がわかってないか。

    小説としては、神聖で荘厳で神の領域として「音楽」を描いていて、
    嫌いではないけど、
    一般の人が、音楽家ってこうなんだと思うのは違うと思う。

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    2012年11月12日
  • 神の座 ゴサインタン

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    田舎の農家の嫁不足解消の社会問題から、人間の私利私欲を深く描き出し、ヒマラヤネパールの神の分野まで広がる、スケールのある小説だった。

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    2012年08月02日
  • 神の座 ゴサインタン

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    ネタバレ

    あらすじを読んでイメージしていた物語とは大分違っていた。
    何か…怖かった。
    宗教って本当、何なんだろう・・・

    輝和は、結木家の重荷を背負って普通とは違った苦労を
    してきたのかも知れないけれど、
    だからといって彼がカルバナに対して取ったさまざまな行動を私
    は決して許容できない。

    そして、どれほどの苦労を重ねて会いに行ったからといって、
    カルバナにとっては良いことのように思えない。

    なのに、再会を喜んでしまう私…
    長い物語に付き合っているうちに情がわいたのかしら。

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    2012年07月30日
  • ハルモニア

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    ドラマの主題歌を思い出して読んでみた。
    ドラマ版ではショッキングな映像ばかりを覚えているのは年齢のせいかもしれない。
    荒々しさはなくゆっくりと、でも確実に加速していく物語だった。
    音楽を題材にしているが、内容はひとりの女性に操られた数奇な運命を辿る話という印象。
    しかし由希の感情が明確に言葉として記されていない分、彼女の能力を際立たせているのかもしれない。

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    2012年09月01日
  • インコは戻ってきたか

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    ネタバレ

    民族紛争、自分には知識が足りなくて難しかった。
    私も平和な日本人の一人だと実感。
    誰も格好良くなく、それぞれの人生を生きていて、読んでいて切なかった。

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    2015年06月17日
  • カノン

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    主人公たちが同年齢ということもあり、
    ドキドキしながら読み進めた。

    私は恐がりなので、ホラーは苦手なのですが、
    この作品は怖いという作品ではなかった。

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    2012年06月09日
  • カノン

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    ホラーというほどホラーじゃない。不気味でも、怖くはありませんでした。
    かつての友人が最期に残した一本の音楽テープにより、
    テープを託された女性の周りで、不可解な現象が起こります。
    過去を振り返りながら、死んだ友人とテープの謎に迫る物語です。

    結局あの人は死んでもなお、音楽で何を伝えたかったんだろう。
    読み終わっても、読み返しても、それが俺には明確に見えてきません。
    カノンを選んだ理由も、俺には謎です。
    でもその不思議な名残みたいなものが、良い味を出しているように思えました。

    ただ、一種の「完璧」を目指していたことは分かります。
    でも俺は、音楽に完璧も何もないと思っています。
    だからなのか、

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    2012年05月04日
  • 聖域

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    とある編集者が行方不明の小説家の行方を追う、サスペンスです。

    いろんな意味で死にたくなりました。
    いや、これじゃあ表現がまずいな。
    帰りたくなったというか、返りたくなったというか、還りたくなったというか・・・。

    失ったもの、敵わないもの、美しいもの、そんなものにすがってしまう。
    普段はそんなこと思ってもいないのに、いざ目の前に現れると、抗えない。
    嗚呼、人間って弱い生き物なんだなって、登場人物たちの姿を見て思いました。

    でもきっと、どんなに強い人でも、弱い部分があるんです。
    どんなに隠すのが上手でも、ふとした瞬間ですべてが崩れてしまうこともある。
    でも、それでいいんだ。
    崩れるなっていう

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    2012年05月04日
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)

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    ゲーム作家に憧れて職を失った男が金儲け目当てに教団を創設。インターネットを足掛かりにしてトントン拍子で組織を大きくしていく。

    金儲け目当てだったんだが、信者の暴力事件、殺人などのトラブルで悪に徹しきれないまま組織はどんどん大きくなる。巨額の金銭も動くようになり、宗教法人を隠れ蓑にした巨悪も忍び寄る。

    トントン拍子に進みすぎて、いくら何でもあり得んだろう・・・って箇所が多すぎる。当然、ハッピーエンドの結末は予想されないが、どんな落とし所になるのかが、さっぱり読めない。下巻も読むしかないか・・・

    (2012/4/21)

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    2012年05月01日
  • ロズウェルなんか知らない

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    ネタバレ

    「勝ち組負け組みという言葉があるが、あの町では出て行った者が勝ち組なのだ」 寂れていく一方の町、駒木野。その町を再生しようと、青年クラブのメンバーが奮闘する。あがく彼らを通して、地方の現実を見せ付けられ、胸を痛めて読み続けた。彼らは、そして駒木野はどうなるのか?四次元観光で村おこし!?常識と非常識の間で揺れ動く青年クラブの面々。その中で、いっぷう変わった鏑木という都会から流れてきた青年が、なんだか頼もしくみえてくるのが面白い。
    これはもちろん小説だが、実際に日本で産業や観光がない地方が生き残っていくためには、結局原発や産業廃棄物を受け入れるしかないのだろう。そういう現実があることを、思い出させ

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    2012年03月14日
  • 百年の恋

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    2008年07月22日 03:53

    すべてがいまいちの男が超エリート美人と結婚できることになる。
    夢のような話だったが、いざ新婚生活が始まってみると、完璧だったはずの彼女は綻び、穴だらけだった。
    ヒステリーがちで、家事はからっきし、その上に子供まで生まれて…

    どたばたコメディでありながら、ちょっと考えちゃったとこもあった。

    この三流男が「なんで俺が家事を・・男のプライドが・・」などと愚痴りながら炊事洗濯をしているところは一種爽快で、「男の沽券(笑)有能な妻に嫉妬してるだけの下らない男だ」なんて思ったり。

    でもこれがすでに差別の始まりなのかもしれない。

    だってこの逆は今でも日本の家

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    2012年01月31日
  • 死神

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    福祉事務所のケースワーカーたちの事件簿。といっても、殺人や窃盗などを扱うミステリーではなく、あくまで福祉事務所が扱う「ケース」の人々をめぐる話。女性の強さ、こわさを感じた。

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    2012年01月22日
  • アクアリウム

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    あっという間に読めてしまいました。奥多摩の地底湖で25年前に行方不明になった学生の話がヒントになったのかな。最近発見されて又話題になりましたよね。

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    2012年01月15日
  • 絹の変容

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    美しい虹色の絹織物との出会いから全ては始まった。

    篠田さんのデビュー作です。
    まさか、こんな内容だったとは、という感じです。
    読んでいて背筋のぞわぞわが止まりませんでした。
    何故なら、ただでさえ昆虫類が苦手な私なのに、この本には15cm級の蚕が大量に出てくるから。
    それも、肉食の蚕。
    想像したくないのに、映像が勝手に思い浮かびます。

    読み終わってから、あんなに怖い思いをするなら途中で読むのを止めればよかった、と思ったのですが、読んでいる最中は目を離せませんでした。
    思い出しても鳥肌が立ちます。

    盛り上げておいてラストが尻すぼみになったのが残念。
    土産物屋の老女の言葉が、最後に思い出されま

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    2011年11月30日
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)

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    著者の作品は初めて読む。人物描写が甘く、突然に性格が変わるように感じられるため読むのがいささか疲れるが、話のテーマは実に面白いし、よく取材しているなと感じた。著者の他の作品に手を出すかは微妙なところ。

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    2011年11月26日