篠田節子のレビュー一覧
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ネタバレレーザーディスクのように輝く美しい絹織物・・
長谷康貴はその不思議な繭を見つけ出して、養蚕を試みようとするのだが。
特殊な条件下でしか生息しなかった蚕を、バイオテクノロジーの力で繁殖に成功させていく彼と技術者有田芳乃。
それは無理に人間側に都合よく改良したためのしっぺ返しだったのかもしれない・・
絹糸は蚕がはくたんぱく質の糸・・。
組成がたんぱく質なら、植物からたんぱく質を合成させるより、動物性のたんぱく質から合成させた方が効率がいいじゃんって思ったんだろうけど・・。
肉食蚕は怖いです、はい。
そしてその異たんぱく質が激しいアナフィラキシーショックを招くことも・・。
モゾモ -
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ネタバレ最初は正人と友人とその彼女の三角関係(片思いだけど)のお話なのかと思ったら、話はだんだん全く違う方向へ・・・。
知的生命体との遭遇・交流・そして恋?
でもその実体は私からしたらグロテスクなんですが、水槽で魚を飼って、それをこよなく愛している正人にとっては全然OKなんだね・・。
しかもその生命体は脳に直接コンタクトしてくる・・美しい女性の姿で。
結局のところ、この生命体「イクティ」が一体何を考えてどうしたかったのか全く分からないんだけど、正人は「イクティ」を愛するあまり、イクティを守るためならなんでもすると言う常軌を逸した方向へ走り出していくんだなぁ・・。
ある意味、こういった偏執的 -
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ネタバレ今回は、不思議な世界へ誘う短編集です。
1)「彼岸の風景」
末期癌を患った夫と8年ぶりに訪れる夫の実家。
豪農だった旧家のその家に結婚の許しを得に言って以来、二度と来ることはないと思っていた二人。
夫の死を前に、せめてもう一度両親に会わせておきたいと夫を連れて来たものの、嫁とは認められず単なる客人として扱われていることの虚しさ。
夫がその実家で亡くなった後、彼女に残されたものは思い出と戸籍だけだった・・分骨も許されず居場所もない彼女の目に仏壇に納められている夫の喉仏が映る。とっさにその喉仏を掴んで夫の実家を飛び出す彼女・・。
8年前と同じことを繰り返して・・。
亡くなった夫を -
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元々はホラー文庫だったのですね。精神的にキます・・。
自分の顔を徹底的に造りなおすこともそうですが、人形の変わりに愛されるということ。などなど。
美しさについて、考えちゃいますね。。。
この作品に出てくる人形は、フィレンツェのラ・スペコラ博物館にあるという
「解体のウェヌス」のことなのでしょうか?
村上喜代子さんの短編集を読んだときにも出てきたのですが、(もし同じものがモデルなら、ですが)人形の顔の描写が随分違うのですね。
確か村上さんの方では、ボッティチェリのヴィーナスと瓜二つ、みたいな
御顔だったと思うのですが。
ここでもまた、人によって違う美の受け取り方があるのでしょうか。 -
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日常が非日常へ、そして奇妙な世界に自分自身転がってしまっているのではないか、そんな感覚を持たせてくれる作品。
たまに時と時の流れがプツッと切れてしまうような印象はありましたが、私個人的にはまぁまぁ楽しんで読めました。
何か1つあげるとすれば…「夜のジンファンデル」。
他の作品が奇妙さを取り巻いているのであれば、こちらは美しくも儚く且つ官能的な雰囲気を纏っている。
大人の切なく甘美な恋愛。
読後、ぜひジンファンデルを食べてみたくなりました。
2009年7月25日初版
目次
・永久保存
・パケットの中の晩餐
・絆
・夜のジンファンデル
・恨み祓い師
・コミュニティ
解説 吉田伸子 -
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どういう展開になっていくのか、と思ったら、
ホラーぽくなって、ちょっと意外だったが、
バカっぽくなく、美しい展開だったのでよかった。
音大時代の同級生たちとの交流や、
舞台が松本なこと(私の母校らしき場所の描写があった)で、
好意的に読み始めたが、
主人公が、演奏をあきらめて教員をやっている今の自分を
卑下しすぎ~。
ここに描かれている音楽感は、超一流のごく一部の人の感覚。
それか、プライドだけが高く、現実がわかってないか。
小説としては、神聖で荘厳で神の領域として「音楽」を描いていて、
嫌いではないけど、
一般の人が、音楽家ってこうなんだと思うのは違うと思う。 -
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ホラーというほどホラーじゃない。不気味でも、怖くはありませんでした。
かつての友人が最期に残した一本の音楽テープにより、
テープを託された女性の周りで、不可解な現象が起こります。
過去を振り返りながら、死んだ友人とテープの謎に迫る物語です。
結局あの人は死んでもなお、音楽で何を伝えたかったんだろう。
読み終わっても、読み返しても、それが俺には明確に見えてきません。
カノンを選んだ理由も、俺には謎です。
でもその不思議な名残みたいなものが、良い味を出しているように思えました。
ただ、一種の「完璧」を目指していたことは分かります。
でも俺は、音楽に完璧も何もないと思っています。
だからなのか、 -
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とある編集者が行方不明の小説家の行方を追う、サスペンスです。
いろんな意味で死にたくなりました。
いや、これじゃあ表現がまずいな。
帰りたくなったというか、返りたくなったというか、還りたくなったというか・・・。
失ったもの、敵わないもの、美しいもの、そんなものにすがってしまう。
普段はそんなこと思ってもいないのに、いざ目の前に現れると、抗えない。
嗚呼、人間って弱い生き物なんだなって、登場人物たちの姿を見て思いました。
でもきっと、どんなに強い人でも、弱い部分があるんです。
どんなに隠すのが上手でも、ふとした瞬間ですべてが崩れてしまうこともある。
でも、それでいいんだ。
崩れるなっていう -
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ネタバレ「勝ち組負け組みという言葉があるが、あの町では出て行った者が勝ち組なのだ」 寂れていく一方の町、駒木野。その町を再生しようと、青年クラブのメンバーが奮闘する。あがく彼らを通して、地方の現実を見せ付けられ、胸を痛めて読み続けた。彼らは、そして駒木野はどうなるのか?四次元観光で村おこし!?常識と非常識の間で揺れ動く青年クラブの面々。その中で、いっぷう変わった鏑木という都会から流れてきた青年が、なんだか頼もしくみえてくるのが面白い。
これはもちろん小説だが、実際に日本で産業や観光がない地方が生き残っていくためには、結局原発や産業廃棄物を受け入れるしかないのだろう。そういう現実があることを、思い出させ -
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2008年07月22日 03:53
すべてがいまいちの男が超エリート美人と結婚できることになる。
夢のような話だったが、いざ新婚生活が始まってみると、完璧だったはずの彼女は綻び、穴だらけだった。
ヒステリーがちで、家事はからっきし、その上に子供まで生まれて…
どたばたコメディでありながら、ちょっと考えちゃったとこもあった。
この三流男が「なんで俺が家事を・・男のプライドが・・」などと愚痴りながら炊事洗濯をしているところは一種爽快で、「男の沽券(笑)有能な妻に嫉妬してるだけの下らない男だ」なんて思ったり。
でもこれがすでに差別の始まりなのかもしれない。
だってこの逆は今でも日本の家