篠田節子のレビュー一覧

  • ドゥルガーの島
    ひたすら、一正の性格が好きになれず…。楽観的というか、学ばないというか、懲りないというか…何か事件が起きる度に少しイライラしてしまう。海底の古代遺跡をめぐってテロや宗教対立などがあって話の内容は大作に相応しく盛りだくさんでしたが、なにせ主人公が好きになれなかった分、読後疲れてしまいました。
  • ドゥルガーの島
    インドネシア架空の小島の古代遺跡を巡るスペクタクル小説。

    主人公以外の日本人の学者は魅力的だったのに、主人公だけは性格も行動も受容れられなかったのが残念。
    古代信仰のドキドキ感やイスラム原理主義への嫌悪感はうまく感じさせるのはさすがでした。
    自分の知識不足で建築物の説明から情景を思い浮かべられなか...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    ある人にとっては重要であっても、そこに住む人たちにとってはさほど重要ではない。生活の中に存在しているだけ。特別なものにしなくても、地元の意向を重視するのがいいのでは。
  • 鏡の背面
    ある人物として長年過ごしてきた人が実は違う人だったということが判明し、その足跡を辿り来し方を紐解いてゆく…という、類型の1つといっても差し支えないパターンを踏みながら、そこはさすがの筆力でぐいっと読者を引っ張っていく。
    "女性"を描くという点においては人後に落ちぬ著者であるが、今作においてもそれが遺...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    難しい。

    後半までは同じ内容を繰り返していて
    読んでも読んでも進まない感覚が辛かった。
    何度も、やめようかと思いながらやっと後半になり、
    こんなに難しい題材をいくつも秘めていたのか‥‥‥と。
    最後はドキュメンタリー映画を見ているようでした。

    難しい問題提起をされたような作品でした。
  • ドゥルガーの島
    宗教的なことも地質も歴史にも疎い身には難しかった。ただ文明とは思えない風習や信仰にも他所の誰にも評価を下すべきではないこと、誠実であることは人種を超えて通じるのだなぁということは、強く思った
  • セカンドチャンス
    03月-04。3.0点。
    両親の介護に追われ、50代独身の主人公。検診を受けると各数値が悪く、スイミングを開始することに。。。

    読みやすい。主人公の心情描写が上手い。親友の主婦がいい味出していた。
  • 冬の光
    以前どこかの本屋さんのPOPを見て気になっていた本。

    人の行動にはそれぞれの理由があって、理解できることも理解できないこともある。

    物語ではどうしても登場人物には光というか、正義を求めがちだけど、必ずしも感情移入させたりせず、淡々と人間って綺麗なところや理屈で説明つくところだけじゃないよねという...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    けっこう努力して辛抱して読破しました。が、あまり報われた気がしない。

    題材的にも心惹かれるものがあったのですが、冗長?すぎて。
    あぁ、こうやって闇に消えていく本物の遺跡もあれば、
    地元住民のメシの種にするため、デッチ上げに近いような遺跡もある。
    その遺跡の発掘、保護にそれぞれの思惑で関わる3人の日...続きを読む
  • 仮想儀礼(下)(新潮文庫)
    202401/上下巻まとめて。面白かった!教団立ち上げスムーズにいきすぎとは思ったけど、登場人物達の描写が見事過ぎてひきこまれて一気読み。
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)
    202401/上下巻まとめて。面白かった!教団立ち上げスムーズにいきすぎとは思ったけど、登場人物達の描写が見事過ぎてひきこまれて一気読み。
  • 死神

    現実

    現実の厳しさは分かった。
    日本の福祉の現場が功利主義なのも分かった。
    リッチモンドに帰れと言いたい
  • ドゥルガーの島
    すんなり読み進めることはできるけど、ちょっとくどい文章と必然性の薄いストーリーの運びだなと感じる。シンプルにパニック小説と考えればいいのか。
  • 聖域
    深い闇の部分を垣間見たような感覚になる作品です。日本という国土固有の精神性が色濃く反映された作品で、ホラーともミステリーとも取れ、またある意味ノンフィクションかのような錯覚を想起させる作品でもありました。
  • 仮想儀礼(上)(新潮文庫)
    失業者の正彦と矢口は金儲けのために教団「聖泉真法会」を立ち上げる。似非教祖側を描く小説はお初かも…面白いです。
    ビジネスとして宗教をやる彼らの教団には悩める女性たちや生きづらい系の若者が集まってたけど、元役人の性なのか一歩引いてて教祖っぽい事を言いつつ内心ツッコんでる正彦とお人好しの矢口には「似非宗...続きを読む
  • 冬の光
    三十代半ばを過ぎた頃からミッドライフ・クライシスの足音が聞こえてきた私には碧の父・康宏が抱く心の葛藤を理解できる部分もあれば、それは流石に身勝手では?と感じる部分も同じくらいある。家族という運命共同体であれ、互いの心の内は決して分からないし、理解するのは無理であろう。終盤に配置された康宏と梨緒のエピ...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    インドネシアには島がたくさんありますが...表題の島があるかどうかは別として、宗教や歴史がさまざま入り組んだ国であることがわかる。
    しかし冒頭の遺跡がどうなっていくのか?これはSFか?と期待が高まった割には終わり方にちょっと失望してしまった。
  • 冬の光
    篠田節子さんは初読みの作家さん
    男性心理をメインに描いた作品で大人のディープな世界観だった。

    『冬の光』
    東日本大震災のボランティア後に、四国遍路を終えた帰路フェリーから冬の海に忽然と消えた父
    高度成長期の真っ只中で企業戦士として働き、専業主婦の妻に家庭を任せ順風満帆だったはずの父
    何故、父は帰ら...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    篠田節子さんの新刊。
    インドネシアの小さな島を舞台に古代海底遺跡の発見。火山とともに生きる先住民達。民族、宗教、信仰が複雑に絡み合う。
    篠田節子さんのインドクリスタルのようなワクワク感を期待して読み進める。
    設定も凝っていて、専門的な取材もたくさんされたんだろうなと想像できるものの、逆に古代文明にあ...続きを読む
  • ドゥルガーの島
    篠田さんの書く宗教絡みの作品にはハズレがない。そんな思い込みから購入した本書だが、残念ながら大ハズレだった。そもそも神様は出てきても宗教とは関係なかった(-_-;)。
    主人公は元ゼネコンの脳筋男で、典型的なマチズモだ。こいつがインドネシアの小島で不可解な遺跡を発見したことから巻き起こる騒動を描く。
    ...続きを読む