篠田節子のレビュー一覧

  • 死都 ホーラ

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    ホーラという町が現実にあるかのように思えた。
    解説を読んでフィクションだと分かったが、リアルな背景や描写に行ってみたいと思わせる魅力がある。
    篠田節子らしい人間の生々しい感じが良い。

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    2011年02月10日
  • 聖域

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    偶然手に入れた「聖域」という未完の小説に魅せられた出版社の編集者が、作品を完成させるために、消息不明の作者を追うと...というサスペンス小説。
    主人公には、今ひとつ感情移入できなかったが、先を読ませない展開で、ストーリーを追うだけでもなかなか面白かった。

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    2011年01月30日
  • 神の座 ゴサインタン

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    ゴサインタンとはネパール語で「神の座」の意味で、チベットでいうところのシシャパンマ峰のことである。
    私は、シシャパンマはベースキャンプまで行ったことがあるので、そう言う意味ではとても気になる小説だった。

    日本の農業(とその嫁問題)、宗教感などに踏みこんだとても重い作品となっている。

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    2010年10月28日
  • 死神

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    短篇の連作。ケースワーカーが遭遇する「弱者」のあれこれ。
    重く、時に滑稽で、身も蓋もなくて。でも最後の一編には、したたかな希望を感じます。
    読むのに少々エネルギーが要りますが、時々無性に読みたくなる作家です。

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    2017年11月14日
  • ハルモニア

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    筆者は作品ごとに新しい世界を見せてくれるが、これもかなり現実離れしているのに妙なリアル感がある。飛躍した描写もすんなり受け入れられた。

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    2010年07月16日
  • 神の座 ゴサインタン

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    すべてを失った男の再生の物語。

    読ませる文章がさすが。

    人間って、すべてを失わないと救われないのかな、ってちょっと思った。

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    2010年04月07日
  • ハルモニア

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    2010年1月25日購入

    超能力物はちょっと苦手である。

    こうだったらよかったのになあ、と思うことはあるがネタバレになるので触れないでおこう。

    なにはともあれぐっと物語に入って一気に読めた。

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    2010年02月17日
  • 神鳥(イビス)

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    朱鷺が人を襲う、その発想がまず凄い。
    近年の彼女の秀作たちに比べると、正直中身には少々古臭さを感じるし、キャラクター設定や彼らが交わすやりとりの描写なんかはそれほど巧いとは思わないが、それでも読者を捉まえて離さない、抜群の読みやすさを誇る筆致はさすが。

    文庫版巻末の解説になっていない解説はちょっとひどかったなあ。

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    2009年12月23日
  • コンタクト・ゾーン(上)

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    この著者は『女たちのジハード』で直木賞を受賞している。
    『女たちのジハード』は同僚が次々と寿退社していく中での売れ残ってたOL5人の生き様を連作長編小説の形式で描いた作品で、女だというだけで男の身勝手さの中で生きていかなければならない逞しさが描かれて元気を貰えるような小説だった。
    本作『コンタクト・ゾーン』も設定は同じで、前半の彼女たちの強さやエゲツなさが描かれているのも同じ。が、読み進むにつれて違う世界に引き込んでいってくれる。

    ノンキャリ公務員の真央子、医師免状を持ち買い物依存症の祝子、不倫の恋に悩むOLありさの3人組は、バカンス先のバヤン・リゾートで、テオマバル国の内乱に巻き込まれる。

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    2009年11月16日
  • ロズウェルなんか知らない

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    篠田氏らしい、途中からグイグイと引き込まれて最後まで一気に読める話で面白かったです。最後も何だかすっきり。
    主人公の最後の「開き直り」がいい。
    それと旅館「きぬたや」の女将さんがいいキャラをしてました。

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    2009年11月11日
  • 百年の恋

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    結婚って違うひとりとひとりが
    ひとつになって
    ひとつになれなくて
    でも一緒にいて
    その中で見えてくるものがあるんだと思う。
    それが結婚だと思う。

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    2009年10月04日
  • 贋作師

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    学生時代に模写にかけてはずば抜けていた主人公の女性。
    が、自分のものとしての芸術を残すことについての疑問を持っていた。
    そして、同じような気持ちを持っていた男性と出会ったが、
    彼は有名な画家に弟子入りをするとして、彼女の元から姿を消した。
    二十年近く後、彼女は修復師として彼が弟子入りをしていた画家の修復を頼まれる。

    そこで見つけた、画家と彼の秘密。
    事実はどうだったのか。
    惹きこまれる。

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    2009年10月04日
  • 絹の変容

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    すばる新人賞を受賞した作品。
    芋虫嫌いの自分には背筋がおぞぞ…とするものでした。
    描写がリアルなので鮮明に映像を思い描いてしまう。
    篠田節子の特長です。
    最後が若干尻すぼみに終わってしまうけれど、矛盾の無さはいいです。
    虹を浮かび上がらせる羽織は着てみたいけれどそれで死ぬのやだな…。

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    2009年10月07日
  • ロズウェルなんか知らない

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    スキー場があった頃には人が来ていたのだが・・・。
    東京から近いわけではなく遠い所でもない駒木野町。
    高速道路は、隣の町に入り口があり鉄道の駅もバスで30分以上の所にあって交通の便も悪い。
    温泉が出るわけではなく、歴史があるわけどもなく名所が無い。
    スキー場が撤退して観光客が途絶えた過疎の町、駒木野町。
    青年クラブの面々は、町を再生しようとしている。
    「獅子座流星群を見に行こう」ツアーを旅行会社に頼んで観光客を呼ぶことには成功した。
    青年クラブは、このツアーを成功させようと頑張るのだったが、結果は散々だった。
    用意した料理は、途中で無くなり食べられない人がでる。
    夜になると星

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    2009年10月07日
  • カノン

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    音楽教師の瑞穂は、夫と一人の子供と毎日を忙しく過ごしていた。ある日、瑞穂に一本の電話がかかってきた。大学時代からの付き合いがある正寛からで「香西が死んだ・・」と・・・。
    自殺した葛西康臣は、瑞穂が大学時代に出合った人だった。

    康臣との出会いは、大学時代のサークルの集まりのオーケストラの合宿だった。あまり腕のいいオーケストラでなく不甲斐ない演奏をしたため、揉め事が起きた。その時突然流れたバイオリンの調べ・・。それが康臣との出会いだった。当時チェロを弾いて、プロになろうとしてた瑞穂は、康臣の演奏に魅了された。そして、アンサンブルをしようと言われオーケストラを抜け出し二人は、会うようになった。

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    2009年10月07日
  • 死神

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    『女たちのジハード』と同じように,同じ福祉事務所に勤める人々の視点をうつりながらケースワーカーという仕事を見る。
    人間が生きていくということ,お金がないということはきれいごとじゃ済まされない苦労が存在するということが分かった。

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    2009年10月04日
  • 贋作師

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    大物美術家と,その家族・弟子にまつわる愛憎劇。
    そんな中に巻き込まれた主人公は絵画の修復屋。
    テーマが非常に面白いと思った。

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    2009年10月04日
  • カノン

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    昔の恋人が遺したヴァイオリン演奏を聞いて以来,
    身辺で奇妙なことが起こり始める。
    恋人とその親友,主人公で始めたある夏の合宿。
    そこへ向かって,テープがそうであったように逆行していく。

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    2009年10月04日
  • 絹の変容

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    SF。
    絹を吐き出す蚕に関する物語。
    テンポよく進展するので,あっという間に読み終えてしまった。
    登場人物の設定(性格など)が,前半と後半で大きく変わり過ぎているような気もした。

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    2009年10月04日
  • 神の座 ゴサインタン

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    ネパールから嫁いできた女性がとんでもない力をもっていたというお話。
    外国人妻の現状が少し見ることができた気がします。

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    2009年10月07日