篠田節子のレビュー一覧
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この著者は『女たちのジハード』で直木賞を受賞している。
『女たちのジハード』は同僚が次々と寿退社していく中での売れ残ってたOL5人の生き様を連作長編小説の形式で描いた作品で、女だというだけで男の身勝手さの中で生きていかなければならない逞しさが描かれて元気を貰えるような小説だった。
本作『コンタクト・ゾーン』も設定は同じで、前半の彼女たちの強さやエゲツなさが描かれているのも同じ。が、読み進むにつれて違う世界に引き込んでいってくれる。
ノンキャリ公務員の真央子、医師免状を持ち買い物依存症の祝子、不倫の恋に悩むOLありさの3人組は、バカンス先のバヤン・リゾートで、テオマバル国の内乱に巻き込まれる。 -
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スキー場があった頃には人が来ていたのだが・・・。
東京から近いわけではなく遠い所でもない駒木野町。
高速道路は、隣の町に入り口があり鉄道の駅もバスで30分以上の所にあって交通の便も悪い。
温泉が出るわけではなく、歴史があるわけどもなく名所が無い。
スキー場が撤退して観光客が途絶えた過疎の町、駒木野町。
青年クラブの面々は、町を再生しようとしている。
「獅子座流星群を見に行こう」ツアーを旅行会社に頼んで観光客を呼ぶことには成功した。
青年クラブは、このツアーを成功させようと頑張るのだったが、結果は散々だった。
用意した料理は、途中で無くなり食べられない人がでる。
夜になると星 -
Posted by ブクログ
音楽教師の瑞穂は、夫と一人の子供と毎日を忙しく過ごしていた。ある日、瑞穂に一本の電話がかかってきた。大学時代からの付き合いがある正寛からで「香西が死んだ・・」と・・・。
自殺した葛西康臣は、瑞穂が大学時代に出合った人だった。
康臣との出会いは、大学時代のサークルの集まりのオーケストラの合宿だった。あまり腕のいいオーケストラでなく不甲斐ない演奏をしたため、揉め事が起きた。その時突然流れたバイオリンの調べ・・。それが康臣との出会いだった。当時チェロを弾いて、プロになろうとしてた瑞穂は、康臣の演奏に魅了された。そして、アンサンブルをしようと言われオーケストラを抜け出し二人は、会うようになった。