【感想・ネタバレ】肖像彫刻家(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

芸術家の道を諦めた中年バツイチの正道。心機一転、八ケ岳山麓に移住するが、本場イタリア仕込みの腕を振るった女神像は、あらぬ場所に置かれてしまう。それでも注文には心を込めリアルな彫像を造った。だが耳を疑うことが起きた。喋るというのだ、肖像が……。古刹の訳あり仕事から、亡き両親の像、大胆な裸体彫刻まで、珍現象が巻きおこす人間模様をからりとしたユーモアで笑い飛ばす傑作。(解説・鵜飼哲夫)

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Posted by ブクログ

とても面白い!すっかり篠田ファンになりました。解説で、篠田さんがいま注目の作家という話をしていた時に、宇能鴻一郎をあげていた、という挿話が載っていて、さらに好きになってしまったw

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2022年06月25日

Posted by ブクログ

好きな作家さんでしたので、構えずに読みはじめました。
面白い! 主人公が魅力的です。オットにはしたくないけど、友達になりたいなぁ。

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2023年07月07日

Posted by ブクログ

「生きているような、魂がこもった彫刻」を作れる彫刻家のとほほな体験談。

「魂がこもった」というのが比喩的なものではなくて。生きていた時よりもリアルに心の裏側までも語り出す。
50代の彫刻家のそれまでのアーティスト人生や家族との関係がとてもリアル。

篠田節子さんの小説は大作が好きで今まで読んできたけど、この連作短編集も重い設定を軽く描いてくれてとても読みやすかった。

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2022年09月09日

Posted by ブクログ

もうひと波乱、何かが起きることを期待したまま終わってしまった焦れったさが、「後を引く面白さ」とか「余韻」とかいうものなんだろうと思う。

レオニダスとニケも、田んぼの中できっと何やら呟いているに違いない。

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2022年07月13日

Posted by ブクログ

主人公の高山正道は、イタリアで著名な彫刻家の下で長年修行し、実績を積んで帰国したにも関わらず、日本では全くもって仕事の見通しが立たず、怖い姉から「オラッ!あんたは何してんのよ!」と叱責されっぱなしの情けない生活を続けていた。正道は素直でお人好しなのだが、世間に疎過ぎるのが欠点。そんな正道が忍びなかったのか、両親の肖像を作れと、姉が100万円をくれた。その結果、正道の人生がガラリと変わることとなる。ちょっとばかりドタバタ喜劇の様相を呈するとともに、少々正道にイライラさせられる物語が綴られる。

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2022年06月28日

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