小林泰三のレビュー一覧
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この作家の本は初めて読んだ。
「人獣細工」、「吸血狩り」、「本」の三篇を収録。
どれも読み終わった後の後味が悪かった。
「人獣細工」は狂った医学者が自分の娘に豚の臓器を次々と移植するお話。
プロットの設定としては、有りがちかもしれないが、最後のどんでん返しが気持ち悪い。
「吸血狩り」は、ホラーによくある設定の吸血鬼が出てくる。
吸血鬼と対峙するのは、大人ではなく、子供だ。
最後には子供が吸血鬼を滅ぼすが、その意外などんでん返しに、後味が悪い。
「本」は、あのホラーの傑作、リングと同じ感じ。
リングはビデオを見ると呪われるが、本作では「本」を読むと呪われる。
「本」に記述してある内容は、あま -
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【2024年126冊目】
私は人彘なのだ――「人獣細工」
従姉を助ける、取り返しがつかなくなる前に――「吸血狩り」
呪いを広げる芸術論を騙る書物――「本」
表題作「人獣細工」を合わせた三編からなる中篇集。
表題作が読みたくて買ったのですが、どれもこれもパンチが強くて「また増えたな現代の奇書が」って思いながら読みました。
まず、まずね「彘」こんな漢字初めて見たんですけど?じわじわ絶望で攻めてきて耐性をつけさせてくれているのかと思いきや、最後の最後で這い上がれないほどの絶望に突き落としてくるの最高でした。くそー好き。
「吸血狩り」はフェアな吸血鬼にきゅんとしました。えっ、優しくない…?結末が -
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ネタバレメルヘン殺しシリーズ2作目も面白かったです。
前作は不思議の国のアリスの世界だったけれど、今回はアルプスの少女ハイジだと思ってたらくるみ割り人形とネズミの王様か〜あんまり覚えてない。というか、すずの兵隊とごっちゃにしていることに気付きました。なぜ、、、
「コッペリア」はガラスの仮面の知識しかない。
シリーズといっても、ビル/井森が巻き込まれててんやわんやでした。不思議の国では周りも気が違ってる人ばかりだったのでそうでもなかったけど、今度のホフマン宇宙ではビルの間抜けも際立ちます。
ビルは間抜けが過ぎるけど、井森は不注意が過ぎます。地球のほうが夢とはいえ、なぜ3回も殺されるんだ。。
地球のドロ -
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1994年~2011年の間に設けられていた、日本ホラー小説大賞・短編賞を受賞した作品を集めたアンソロジー。(自分にとっての)新しい作家に出会えることを期待して、手に取ってみた。
収録されているのは、以下の5作品。
・小林泰三『玩具修理者』(1995年・第2回)
・沙藤一樹『D-ブリッジ・テープ』(1997年・第4回)
・朱川湊人『白い部屋で月の歌を』(2003年・第10回)
・森山東『お見世出し』(2004年・第11回)
・あせごのまん『余は如何にして服部ヒロシとなりしか』(2005年・第12回)
『玩具修理者』のみ既読で他4作は初見だったが、一番面白かったのはやはり『玩具修理者』。テキス -
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ある家族を描いた連作短編集。御茶漬海苔先生のカバーイラストとタイトルから凄惨な内容を勝手に期待してしまった私が悪い(するな 笑)。でもたしかに先が気になって急いで読んでしまったので、面白いことは面白い(のか?)。
幸せ過ぎる自分の人生に疑問を持った辺野古美咲。ある日幼少時の写真を見て当時の記憶がよみがえるが、それはなんと自分の死の記憶で……
この美咲の話もだが連作集全体が屁理屈というか、ああ言えばこう言うの会話劇なのでイライラしてくる人もいるかも。それが作者の狙いなのかもしれないけど(笑)。
一番ウワーとなったのは美咲の母七奈の話「清浄な心象」。完璧な子どもが欲しいとして、添加物を食べただの -
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地球上のすべての生物がウイルスに感染し、いずれ誰もがゾンビ……活性化遺体になる世界。
ある細胞活性化研究者が、先端的な重大発表を控える中密室でゾンビ化するという事件が発生する。彼はいつ死に、どのようにゾンビになったのか。
取り調べが行われる現場に、探偵・八つ頭瑠璃が現れ、その謎に迫る。
死んだら誰もがゾンビ化してしまう地球で起こる、特殊設定ミステリです。
作者さんらしい、理屈っぽく不気味で、シュールな世界観が魅力。世界観や伏線は緻密です。
登場人物たちは皆どこか冷淡に見えて個人的にはあまりハマらなかったかもしれませんが、ラストはほんのり甘くて良かったです。
ミステリ・ホラー、あるいはSF -