小林泰三のレビュー一覧

  • 玩具修理者

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    「玩具修理者』
    第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞したデビュー短編集。
    ホラー小説として紹介されますが、単なる恐怖譚に収まらない、不条理で寓話的な世界が広がっています。
    冷静で冷酷、どこか禅問答めいた雰囲気すら漂い、読み手をじわじわと追い詰める。
    ホラーという括りでは説明しきれない不思議な読後感が残りました。
    とりわけラストの収め方が好みで奇妙な納得と戦慄が同居します。 
    クトゥルー神話的存在の名前を、あえて ひらがな表記 で使われているようです。よほど好きでないとわからないかも。

    『酔歩する男』
    会話劇のような形で進みながら、登場人物たちが心理的に追い詰められていく短編。
    ホラー小説でありつつ、強いSF色を感じます。

    時間のずれ、人間関係のずれが次々と現れ、読者は不可解なパラドックスに巻き込まれていく。
    筋立てを無理に理解しようとすればするほど、かえって不快感や不安が増していく――その感覚こそが本作のホラー性だと思います。

    この作品は、瀬名秀明『パラサイト・イヴ』と同じ第2回日本ホラー小説大賞から生まれています。
    瀬名作品が「科学的リアリティに根差したサイエンスホラー」なら、小林作品は「人間存在が不気味に映る論理的ホラー」。
    同じ年に違う方向性のホラーが認められて楽しさが増えたんですね。

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    2025年09月22日
  • 人獣細工

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    ネタバレ

    人獣細工。人体実験の末に生まれた愛も何もないオモチャのような存在。吸血狩り。吸血鬼だと思っていたけど本当はただの人間だったのでは?ともとれるこの2作はラストの「本」に関しては読みづらく、何が書きたいのかもわからないまま本を閉じた。

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    2025年09月22日
  • クララ殺し

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    前回ほどは…
    やはり複雑な設定とトリックに頭がこんがらがる…個人的にはオチ含め「アリス殺し」のほうが好き
    最初は苛立つくらいだった会話のテンポも段々と癖になり、ビルが可愛くなってくる。ずっとバカっぽく頑張ってて、とてもいいキャラだなって思う。

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    2025年09月17日
  • 大きな森の小さな密室

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    ミステリーには様々なトリックのジャンルがありますが、トリック毎の短編集。
    トリックを際立たせるためだとは思うのですが、一つ一つの話がとんがっている感じでした。
    小説を読んでいるというよりは、ドリフターズのコントを見ているような感じ。

    短編だから、話によっては結構無理やりな展開に感じることもありましたけれど、トリックの違いを感じられたのは面白かったです。

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    2025年09月11日
  • 未来からの脱出

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    ネタバレ

    老人ホームのような施設で暮らすサブロウ。
    どれだけ考えても過去の記憶がない。
    年寄りだから仕方がない・・にしてはおかしい。
    謎を解くために仲間を作って脱出を試みるも、記憶をなくして施設に戻される、の繰り返し。

    面白かった。
    これが遺作とはなんとも残念。

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    2025年09月03日
  • 大きな森の小さな密室

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    評価の難しい短編集。
    真面目に読むとスカされてるような印象だが、ニヤニヤしながら全体枠を眺めつつ読むと楽しめる作品でした。作者のブラックさを楽しみましょう。

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    2025年09月01日
  • 大きな森の小さな密室

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    小林泰三入門編ともいえる短編集。
    笑えば良いのか悲しめば良いのか呆れれば良いのか悩む感覚が楽しい。
    ユーモアと狂気は紙一重なんだな。
    『自らの伝言』のリアルなブラック加減が好み♡
    もう新刊が読めないという絶望を何度でも噛み締めたい。

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    2025年09月01日
  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    アリス殺し、クララ殺しに続くシリーズ3作目。
    アーヴァタールとの繋がりがとてもわかりやすく、読みやすかった。ただ、その分叙述トリック的なものはないので驚きは先の2作よりも少ない印象。

    人獣細工や玩具修理者などの同筆者の別作品との繋がりがあったので、そっちも読んだ方がいいかも。
    人獣細工は読んだことがあったので理解できたが、玩具修理者を読んでいなかったため、最後がよく分からなかった。

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    2025年07月25日
  • クララ殺し

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    とても難しい作品でした。

    何度も心が折れそうになりましたが、キャラクターに魅力があり、どんどん惹き込まれていきました。
    前作に引き続き叙述トリックが魅力の作品です。
    誰が誰のアーヴァタールなのかを予測しながら読むのがおすすめです。

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    2025年07月22日
  • 忌憶

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    「器憶」が個人的に良かった。
    二吉シリーズの第1弾ときいて読んでみました!
    「殺人鬼にまつわる備忘録」でよく分からないところが補完できたのが良いね。ちょっとグロいので苦手な人は注意かも。

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    2025年07月20日
  • 家に棲むもの

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    少しずつ歪んでいる人々の狂気の顛末。
    どちらかというと小林泰三はもっとグチャグチャドロドロしているイメージでそれを考えると控えめな感じ。でも最初と最後の話は狂気性と気持ち悪さが流石と思う。

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    2025年07月13日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    ネタバレ

    角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
    「骨」小松左京
    なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
    「或るはぐれ者の死」平山夢明
    こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
    「人獣細工」小林泰三
    この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。

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    2025年05月23日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    作者の本を多く読んでいるわけではないが、記憶に関する本を多く出しているように感じます。今回も記憶に関する話です。
    第一部では、全人類がある瞬間から長期記憶できなくなる状況について描かれます。この第一部は100頁程度ですが、これだけで一作、あるいはパニック映画の題材にすることができるほど面白いと感じました。長期記憶できなくなるとどうなるか、その時どのように対応するか、原子力発電の作業員も出てくるので、ハラハラするような状況になり、どうなるんだろうと思え、続きが気になる展開です。

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    2025年05月16日
  • 殺人鬼にまつわる備忘録

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    ネタバレ

    殺人鬼「雲英(きら)」の下衆さが際立っているけど、設定が斬新すぎて、下衆さが霞む(笑)
    後天性の健忘症が原因で数時間ないし数分の記憶を無くす二吉が事件に巻き込まれていく様が不憫。
    でもその二吉のために度々繰りかえされる説明にはちょっと飽きてくる。

    近所の暇人徳さんの正体がわからないままなのが、不気味でもある。
    ラスト、その黄色い歯の女は誰だ、怖いよぉ。

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    2025年05月03日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    ホラー。短編集。
    SFっぽさもある、恒川光太郎「死神と旅する女」と、著者らしいグロさが窺える、小林泰三「お祖父ちゃんの絵」が好み。
    近年、角川ホラー文庫のアンソロジーが何冊も出ているようなので、異形コレクションと合わせて、こちらの読破も目指したい。

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    2025年05月03日
  • 家に棲むもの

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    この人の本で読んだのは玩具修理者に続く2作品目だけど、なんかどれもねちょっとした気持ち悪い感じがある
    生理的に無理、みたいな気持ち悪さ。
    短編だからさくさくよめた。

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    2025年03月29日
  • 人外サーカス

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    なんかね、ノリが軽くて、コメディですか?

    展開がコミカルすぎて、入り込めなかった。

    サーカス団員が、それぞれの装置を駆使して、吸血鬼を屠っていく?

    そんなお話なのかな?

    半分読んだところで、断念しました。

    後半読むモチベが保てなかった。

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    2025年03月05日
  • 人獣細工

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    んんん〜イマイチ感満載ですね♪
    ラストは『やっぱり、そのオチか』って予想できたかなぁ…全体的にはやってること意味不明でしたー

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    2025年02月20日
  • 人獣細工

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    移植技術を研究している父は、
    病を治すため
    豚の臓器を娘の全身に移植し続ける。
    そう彼女は全身豚娘。

    人と豚との境界はどこにあるのか。
    ふと、父の書斎で見つけた手術記録を遡っていくと。。。


    命を弄ぶ倫理観ゼロが私にはたまらない。
    道徳の教科書に載せて欲しい。

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    2025年01月24日
  • 人獣細工

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    人獣細工▶たしかにそれは人なのか彘なのか境界線はどこなのか、最後は衝撃だった
    吸血鬼▶果たしてどっちなんだろうな、どっちともとれる結末すごい

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    2025年01月17日