小林泰三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小林泰三らしいハードSF短編集。全部で8篇が収められているが、どれもまさに”SF”なので、SF苦手な人にはちょっと辛いかも知れない。だが、宇宙って不思議だよなあ、なんて考えている人には宇宙科学について興味を抱けるような描写が数多あるので、ここから気になる単語を辿ってみるのも視野を広くする切っ掛けになるかも知れない。
私が特に好きだったのは、コミカルコメディであり酷くブラックな『あの日』と、セックス描写満載の『性交体験者』、それから人間のアイデンティティの在処を問う『盗まれた昨日』の3篇。どれも短編ながらとても濃い。なお、『あの日』に関しては何度笑ったか分からない。自分がよく知らないことについて -
Posted by ブクログ
短編含め11作品。世にも奇妙な、的な。
「綺麗な子」「アルデバランから来た男」は星新一をグロく気味悪くしたような感じ。「友達」と「声」は乙一を気味悪くしたような感じ。「停留所まで」「同窓会」は都市伝説や怪談話のような感じ。そんな感じで、作品によってかなり色が違うので、自分に合うものも合わないものもあると思う。好みが分かれそう。
とくに面白かったのは「綺麗な子」と「タルトはいかが?」です。どれもどんでん返しがしっかりしていて面白かった。とくに「綺麗な子」の終わり方は秀逸だと思う。静かに世界が終わっていく感じがいい。「ボッコちゃん」もそうですが、作品が終わった後の静かな世界が余韻のように残るの -
Posted by ブクログ
冒頭のなんか前書きみたいな部分で「つまらんな・・・」と放置していたのだが、
本編を読み始めたらこれが意外とおもしろかった。
セリフが多く、芝居みたいな形で進んでいくのだが、
なんというかキャラクターがみんなとぼけてて、真剣じゃなくて、
ゲロ吐いたり体じゅうかき混ぜられたりしてもユーモラス。
ちっともぞくぞくしないのがかえって笑えてよかったです。
それにしてもゲロが好きな作者なんですね。「ゲロ吐いてるところが
書きたくて作家になったのだー!!」という気概がひしひし伝わりました。
ストーリーはすべての短編ともオチが読めてしまうものだったけど、
特に問題なくおもしろく読めました。とくに「悪魔の不在照