小林泰三のレビュー一覧

  • 海を見る人

    Posted by ブクログ

    表紙は「海を見る人」のワンシーン。
    こうやって見れば、感傷にとらわれたせつない印象的な恋情場面なんですが。
    このきれいだけど、せつない場面は、限られた期間だけの話ですよね。

    老人の時間間隔では、おそらくきれいなままで見るだけでしょうけど。老人の死後、どうなっていくのかを考えたときに、ちょっとホラーなんじゃないかな?と思ってしまって、現実に引き戻されました。
    なんか、そう思った自分が哀しい。

    彼女が、引き伸ばされていくのって、そこまで観賞に耐えれるものですか?

    舞台設定を理解するのに、体力使う物語が多かった。入り込むまでに、時間かかりました。
    なので、入り込めたと思ったときは、たまらんね。

    0
    2013年10月17日
  • 大きな森の小さな密室

    Posted by ブクログ

    かるーく読める短編集。色々納得いかない話も多かった気がしますが、読んでいて「あれ?」と思ったことが事件解決に繋がったりして、やっぱり!と満足できたりしました。

    0
    2024年06月12日
  • 忌憶

    Posted by ブクログ

    いつものグロさがなくて残念。でも連作で、特に博美の腹話術の話は面白かった。結局冷凍庫の死体は誰?最初は直人かと思った。あと、直人の性格にイライラ。でもいるよね、こういう人。

    0
    2013年10月11日
  • 海を見る人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初の本格SF。完全に文系の私には少し難しかった。
    ただストーリーだけを見ても面白く、理系の恋愛小説ってこんな感じなのかなと思った。理系の知識があれば、宇宙の途方もない距離や大きさを実感できて、もっと面白かったかもしれない。
    門の話だけはオチが読めていたけど、それでも面白かった。不思議で少し怖い。

    0
    2013年10月03日
  • 天獄と地国

    Posted by ブクログ

    過去の短編作品を長編化した作品だが…これは短編のままの方が良かったのでは?
    確かに面白いんだけど、途中から話をデカく膨らませ過ぎて、読んでてうまく話しに乗りきれないと言うか、読者置いてきぼりと言うか。
    ΑΩの時と同じパターン。

    0
    2013年09月22日
  • 見晴らしのいい密室

    Posted by ブクログ

    割と好きな作家さんの奇妙な物語集

     でも最初の「見晴らしのいい密室」は夢や仮想世界でがっかり。ディック流の「目を擦る女」の斬新さはいいが、グロさが前面に出るから、テーマが読み取りにくい。

     バカも『泰三泰三』言えってな感じの QR コード小説「探偵助手」は中身はさっぱり。

     既読の「忘却の侵略」はシュレディンガーの猫ネタだから、やはり楽しい。かなり楽しい。このあたりから、ジャンルというかカテゴリーは SF になる。

     オチがわかりにくいのが、難点の「未公開実験」はまぁまぁかなぁ。まさに王道テーマの「囚人の両刀論法」は楽しい SF だ。

     そして既読の「予め決定されている明日」。いいね

    0
    2013年05月28日
  • 天獄と地国

    Posted by ブクログ

    (1)本筋の中では魅力皆無のナタちゃんの過去を描いたエピソード(約30ページ弱)だけ感動。すばらしい。(2)ザビたんにはドン引き。メタレベルのダジャレをなぜそんなところで使うのか理解不能。(3)こどもとロボットが合体する話は、もう(ry

    0
    2013年05月23日
  • 海を見る人

    Posted by ブクログ

    7つの短篇を収めた短篇集です。個人的には「独裁者の掟」が良かったです。善悪は捉え方によってどうとでも変わるというのがよく分かります。「門」の最後のオチもニコッとさせられる爽やかなオチで良かったです。ハードSFということで専門用語も沢山でてきますが、判らないところはすっ飛ばして読むってことでも問題なく読めると思います。ただ私には判らないことが多すぎて少々消化不良ではありますが。

    0
    2013年05月22日
  • 見晴らしのいい密室

    Posted by ブクログ

    『探偵助手』のQRコード面白かった。コードを読み取りながら読むべし、ですね。
    どの短編もSFネタと論理の詰め合わせで、楽しめました。

    0
    2013年04月30日
  • 目を擦る女

    Posted by ブクログ

    汁物ホラーからハードSF、コミカルな物まで、どれも非常に書き込んであり読みごたえのある短編集。でも、正直あんまり好みじゃないかも。
    解説にも有りましたが「未公開実験」あたりは舞台でやったらホント面白そう。見に行く見に行く。

    0
    2013年04月26日
  • 海を見る人

    Posted by ブクログ

    SFはほとんど読まないので時間の歪みとか難しかった。膨大な宇宙では一度離れてしまうと同じように進んでいる人に会うのは困難であるのね。「キャッシュ」「海を見る人」「門」の切なさが好き。

    0
    2013年04月20日
  • 完全・犯罪

    Posted by ブクログ

    SF要素あり、ホラー要素ありのミステリ短篇、以下5篇を収録。
     ・「完全・犯罪」
     ・「ロイス殺し」
     ・「双生児」
     ・「隠れ鬼」
     ・「ドッキリチューブ」

    相変わらず「なんじゃそら!」って感じの小林泰三らしいオチばかりで、とても楽しめましたよ。
    本書で特に読み応えがあったのが、「双生児」です。これは、泰三小説のなかでも結構好きな作品に分類。
    一卵性双生児の真帆と嘉穂は、物心がつくころに、親や周囲のひとたちから名前を間違えられ、そのうち、真帆は自分が「真帆」なのか「嘉穂」なのか解らなくなっていき…
    オチは唐突すぎる感が否めませんが、それでも中盤の盛り上がりは異常です。

    「ドッキリチューブ

    0
    2013年03月23日
  • 天獄と地国

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     天地が逆になっている世界の描写は面白いが、その世界がどのように生じたのか?という謎解きを読みたかった気も。
     ラスト1行の解釈がよくわからない。
     探していた娘が出てくるのかと思ったがそれも無い。
     これで完結でいいのかな?作者はあとがきで物語は語り尽くされておらず、いつか執筆したいような事を書いているが。

    0
    2013年02月25日
  • 人造救世主

    Posted by ブクログ

    ―――古寺巡りに来ていた女子大生のひとみと留学生ジーンは
    西洋風の同じ顔を持つ謎の集団に襲われるが、ヴォルフと名乗る男に救われる。
    同じ顔を持つ男たちの目的は? ヴォルフとは? 究極のバイオ・ホラーシリーズ!


    小林泰三の新刊!
    …やねんけど、期待したほどではなかったなぁ

    系統としては『αΩ』のSF超絶戦闘
    しかし、あまりにも軽い
    軽いといってもあくまで小林泰三作品の中で、ってことやからラノベとかではないけど

    いつもの、科学とグロとロジックの融合はほぼ見られなかった

    0
    2012年12月30日
  • 海を見る人

    Posted by ブクログ

    「重力が小さい世界」「場所によって時間の流れが変わる世界」などの話を集めた短編集。
    これらの設定は「そういうもの」としてファンタジーで描かれることが多いですが、本書ではそれらの現象全てに科学的な解説がなされています。
    解説については難しく理解できない部分も多かったのですが、元々ファンタジーとして描かれる題材なので話自体はとても楽しめました。
    しかし解説部分の多さはちょっと気になるところ。

    0
    2012年12月16日
  • 大きな森の小さな密室

    Posted by ブクログ

    他の人の評価は割と低かったけど楽しめた。

    好きなのは
    「自らの伝言」
    「遺体の代弁者」
    「路上に放置されたパン屑の研究」

    徳さんと礼都さんが好きすぎる!
    礼都さんは安楽椅子探偵だけどクール。
    徳さんは「パン屑」でのお茶目さが好き。

    バカミスだなぁ…とは思うけど、力抜ける感じは好き。
    ちょくちょくバカミスも読もう。

    0
    2018年01月30日
  • 臓物大展覧会

    Posted by ブクログ

    タイトルも、内容もオドロオドロしい。
    飯食っているときは、読まない方がいいですね。

    普通のホラーと言うより、SFホラー。
    怖いと言うより、グロい。

    0
    2012年10月28日
  • 完全・犯罪

    Posted by ブクログ

    小林泰三は好きだけどこれはちょっと微妙だったなあ。最近いろんな本屋ではこれと『大きな森の小さな密室』がプッシュされている。けれど『大きな~』はともかくこっちはそんなに……。物足りないのはあれか、グロが足りないからか!?← どうせなら『海を見る人』をプッシュしてほしい。
    以下各作品ごとに一言感想。

    「完全・犯罪」
    これは他にもっといいタイトルなかったのって感じ。四里川・四ツ谷コンビ?の新作にとっておけばいいのに。オチの脱力感はすさまじい。
    「ロイス殺し」
    普段の雰囲気とはやや違うが今回では一番おもしろかったかな。
    「双生児」
    割と通常運転なんだけど、角川ホラー文庫に収録されている作品に比べると

    0
    2012年10月15日
  • 完全・犯罪

    Posted by ブクログ

    5つのミステリ短編集。

    表題作『完全・犯罪』読みたさに購入。

    タイムマシンを開発した博士が、世界最初のタイムマシン開発者として名乗りを上げた博士をタイムマシンで殺し異にいって自分こそがタイムマシンの第一開発者であると名乗ろうとする話。

    早い話がそういう話。

    思っていたのとはだいぶ違ったけど、いいコントだった。

    なんか、最近似た様なのを別なところで書いた気もするけど(だから気になってた)、全然似て非なるものだったので良かった良かった。

    小林泰三氏と言えば、すっかり忘れていたのだけど、『玩具修理社』(角川書店)の方ですね。

    結構前に読んだことがあります。

    「あの神話」の系譜に連なる

    0
    2012年08月30日
  • 完全・犯罪

    Posted by ブクログ

    雰囲気的にはショートショート。余分はそぎ落として、必要な要素のみを描いています。シニカルに、そしてブラックに。悪意成分が多いので、万人向けとは言えません。

    0
    2012年08月30日