小林泰三のレビュー一覧

  • SF JACK

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     SF界隈での著名人・新人引っくるめてのアンソロジー集です。SFにはあまり馴染みがなく、フィリップ・K・ディックは好きですがそれもアニメ『PSYCHO-PASS』の影響で最初からというわけではなかったので、慣れる、と言うか、映画は好きなんですが小説はなかなか食指が伸びず、アンソロジーならまだ読めるかな?と言う気持ちで購入しました。
     冲方丁さんは、『マルドゥック・スクランブル』を読んでいましたし、新井素子さんは名前くらいは聞いたことがあるなあ、『グリーン・レクイエム』は読んだっけな、夢枕獏さんは『陰陽師』だなあ、とか。
     個人的に好きなのは宮部みゆきさんの作品。ロボットとの哀愁漂う感じが好き。

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    2017年05月14日
  • 密室・殺人

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    傍若無人な探偵・四里川陣に命じられて、助手の四ッ谷礼子は雪山に建つホテルへ殺人事件の調査に赴く。彼女を待ち受けていたのは、密室から消えた死体の謎だった。カードキーでロックされ、しかも衆人環視下に置かれた密室状況はなぜつくられたのか?

    本作家さんを友人から薦められ、その中にあった興味を覚えたタイトルが本作品でした。解説にはホラー作家として評価された云々とありましたが、巻頭には”本格ミステリ”とあるし、論理を飛躍したミステリではないにしても、一筋縄ではいかないだろうと想像していました。

    読んでみると、とても丁寧に書かれている印象を受けます。連続殺人というわけではなく、関係者の話を伺いつつ一つの

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    2017年05月05日
  • 完全・犯罪

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    短編集。
    「双生児」
    真帆と嘉穂。
    二人は一卵性双生児としてこの世に生まれた。
    ある日、駅のホームから二人のうちの一人が転落して電車に轢かれ即死する。
    周りで見ていた人たちは皆、身勝手な女の不幸な事故だと思っていた。
    でも、本当にそこで起きていたことは・・・?
    長い年月をかけて、双子の内の一人は姉妹を抹殺しようと計画してきた。
    最期の時を迎えて、ようやくその怖ろしい計画のすべてを知る転落した線路上で気づくもう一人の双子。
    事故の瞬間、大勢の人が見ている前で誰にも気づかれずに起きていた不可思議な出来事。
    理解できたのは、当事者である二人だけだろう。
    読み終えて、もう一度最初に戻って読み直してしま

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    2017年04月18日
  • 脳髄工場

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    読書録「脳髄工場」3

    著者 小林泰三
    出版 角川ホラー文庫

    p142より引用
    “ 早いものだ。あれから、二十年もたつの
    か。感慨深げにそう思ってはみたが、回りで
    騒いでいるかつての同級生たちを見ていると、
    とてもそんな遠い昔のことのような気はしな
    い。”

    目次から抜粋引用
    “友達
     停留所まで
     声
     アルデバランから来た男
     タルトはいかが?”

     日常生活の続きにありそうな恐怖を描いた、
    ホラー短編小説集。全十一話。
     少年は父と母の頭に付いている物に違和感
    を持っていた。ある時父親に抱き上げられ、
    気になっていたそれに触れると…。
    (脳髄工場)

     上記の引用は、同窓会についての話

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    2017年02月18日
  • 目を擦る女

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     表題作のほか「超限探偵Σ」「脳喰い」「空からの風が止む時」「刻印」「未公開実験」「予め決定されている明日」の計7編を収録。「夢」や仮想現実をモチーフにしたSF短編集。どれも変化球が仕込んであって、読み手の想像の「斜め上」のオチがある。

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    2017年01月05日
  • 見晴らしのいい密室

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    "「いったいどういうこと?」
    「何かで切られたんだ。刃物のような鋭利なものではなく、何か鉤爪のような尖ったもので、無理矢理切り裂いた感じだ。君のと同じだよ」
    「うぐわぁー」裕子は呻いた。
    「どうした?」
    「急に痛みが」
    「怪我をしたことを忘れてたから、一瞬痛みも遠のいていたようだね。ーーうぐわぁー」
    「あなたも?」
    「うん。何とか動かせるから、筋肉や骨は無事らしい」"[p.117_忘却の侵略]

    「見晴らしのいい密室」
    「目を擦る女」
    「探偵助手」
    「忘却の侵略」
    「未公開実験」
    「囚人の両刀論法」
    「予め決定されている明日」

    QRコードを読み込ませるのは面白いな。

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    2016年08月30日
  • SF JACK

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    SFアンソロジー。
    新しい作品ばかり。こういうの読みたかった!
    苦手なのもあったけど、全体的には十分に満足。

    吉川良太郎「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」:中世ヨーロッパ的な雰囲気とSFの組み合わせが斬新。
    上田早夕里「楽園(パラディスス)」:意識の移植?人格のお話?ちょっと切ない。
    小林泰三「草食の楽園」:別の惑星での文明の発達のお話。読みやすい。好き。
    新井素子「あの懐かしい蝉の声は」:第六感。哀愁漂う感じ。
    宮部みゆき「さよならの儀式」:ロボットとの別れ。切ない。
    夢枕獏「陰態の家」:オカルト。これはSF?ファンタジー?

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    2016年08月07日
  • 安楽探偵

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    "「どうぞ。お入りください」先生は応えた。
    依頼者が入ってきた時、あんな話題をしていたなんて、先生には予知能力があるのではないかと思った。
    依頼者はふらふらと立っているのもやっとな状態で、事務所の中を歩いて、ソファに倒れ込むように座り込んだ。
    はあはあと儚げに息をするその様子を見て、わたしは猛烈な吐き気を覚えた。
    「大丈夫ですか?」わたしは吐き気を堪えて訪ねた。
    「大丈夫です。ちょっと目眩がしただけですから」
    「冷えたジュースでも、お持ちしましょうか?」
    「駄目よ!!」彼女は絶叫した。"[p.119_ダイエット]

    小林さんだからこうくるだろう、みたいな思い込みが先走りして

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    2016年07月30日
  • SF JACK

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    いろんなジャンルのSFがある。
    楽しくてワクワクってよりも、ちょっと手を伸ばすのに躊躇してしまう怖さを含んでいるかのような。

    山田正紀著
    「別の世界は可能かもしれない」
    以降はそんな感じに思えた。

    宮部みゆき著
    「さよならの儀式」
    はホロってくる感動作

    夢枕獏著
    「陰態の家」
    有名で知ってはいたけど初読。読みやすいし、傀儡(くぐつ)屋の妖的な話に引き込まれる。

    新たな作家さんの発掘にもなったかな。

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    2016年05月11日
  • SF JACK

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    人は宇宙をも想像できるんだな。

    元々ファンタジーが好きなので、時々こうやって別世界に旅立つことは、楽しい。
    どれも短編なのに、すごい力を持っている。

    冲方丁「神星伝」は、長編で読みたい。
    壮大かつ緻密な設定が、この分量では到底足りないと感じた。樹体と和風テイストな世界観の絡み方が美味しすぎる。

    ミュータントであるネズミと人間の争いを書いた、山田正紀「別の世界は可能かもしれない」は一番衝撃だった。
    共感能力を使って、他者を支配下においていく、そのオリジナルの怖さがギャップ。

    からの、宮部みゆき、夢枕獏できちんと終わる感。

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    2016年03月13日
  • 幸せスイッチ

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    イヤミスならずイヤホラ。
    こんなにイライラさせられる話を次々に読むのはなかなか無いかと。
    一日で読めたし、ある意味すごいのかも。
    この作者は今まで読んだことなかったので、他のも気になるがこんなんが多いのかな~それなら…う~ん(ーー;)

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    2016年03月04日
  • 安楽探偵

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    どれも小林泰三らしいホラーの雰囲気がそこはかとなく漂ってて良い。気に入ったのは『ダイエット』と『食材』かな。この作家さんのことだから、どこかに何か仕掛けてくるに違いないと思いながら読んでましたがそうきたか!
    面白かったです。

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    2016年02月23日
  • 安楽探偵

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    奇妙な依頼ばかりを解決するものぐさの探偵を主人公にした連作短編集。

    理屈っぽい推理はあまり好みではない。

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    2016年02月21日
  • 百舌鳥魔先生のアトリエ

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    「密やかな趣味」と「百舌鳥魔先生のアトリエ」は、いつもの?小林さんらしいグロっぽさで良かった。
    特に「密やかな~」は、完全にオチが分かりつつも、グロいのが書きたいだけなんじゃないかという、流れの不条理感が何とも言えなかった…

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    2015年11月02日
  • 天体の回転について

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    自分はこういうアイディア一点張りのハードSFを楽しめるほどハードなSFファンではないのかも。
    どうしても物語には楽しみが欲しい派。
    あと科学(宇宙)の見せる壮大とか荘厳な世界観が欲しい派。
    ということを改めて考えさせられた一冊。

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    2015年09月04日
  • 臓物大展覧会

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    "牙を剥いた八岐大蛇の顔が視野いっぱいに広がった。
    三人は目を瞑り絶叫した。
    いつまでも絶叫が続いた。
    三人とも、さすがにこれほど絶叫が続くのは妙だと思った。
    ついに息が続かず、絶叫が途絶える。
    ユリコは息継ぎをして、また絶叫を始めた。
    ブキチは恐る恐る目を開いた。
    目前三メートルのところに八岐大蛇の顔が迫っていた。
    だが、その位置からは前に進むことができないようだった。全身が激しく振動し、表皮が波打っている。
    「二人とも目を開けてください!さあ、逃げましょう!!」"[p.259_SRP]

    前半はけっこうぐろねちょと。

    「プロローグ」
    「透明女」
    「ホロ」
    「少女、ある

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    2015年08月27日
  • 幸せスイッチ

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    ネタバレ

    「怨霊」、Σに怒られる怨霊がなんだか可愛く思えてきて面白い。「哲学的ゾンビもしくはある青年の物語」、脳髄工場を思い出す。

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    2015年06月01日
  • 惨劇アルバム

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    ネタバレ

    これまた謎話。結局この美咲は七奈の空想?身ごもった七奈の病的具合がひどすぎ。どうしてこんなおかしな人が書けるんだろう(褒め言葉)

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    2015年05月21日
  • セピア色の凄惨

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    1つ1つの話は面白かったけど、全体の流れとしてみると、つながりがちょっと謎かなあ。めんどくさがりの女の話とか、偏狂的な人を書かせたら小林さんはすごいと思う。

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    2015年05月21日
  • 幸せスイッチ

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    小林泰三による光文社刊の「惨劇アルバム」「セピア色の凄惨」に続くブラック&ナンセンスな短編集。「怨霊」はメリーさんがジャンジーラ市にやって来る(ジャンジラ市って原発事故で封鎖されているんじゃないの?)「診断」は、母、春子さんの娘、アキちゃんが大変な事に!(どうなる?『あまちゃん』!)表題作「幸せスイッチ」は≪人の不幸は蜜の味≫。「哲学的ゾンビ もしくはある青年の物語」は作者自身の名作「酔歩する男」のセルフパロディ。小林独特のロジックで感情を刺激して嫌悪感を引き出す術は健在な全6話から成る短編集。

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    2015年05月10日