小林泰三のレビュー一覧

  • 目を擦る女

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     表題作のほか「超限探偵Σ」「脳喰い」「空からの風が止む時」「刻印」「未公開実験」「予め決定されている明日」の計7編を収録。「夢」や仮想現実をモチーフにしたSF短編集。どれも変化球が仕込んであって、読み手の想像の「斜め上」のオチがある。

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    2017年01月05日
  • 見晴らしのいい密室

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    "「いったいどういうこと?」
    「何かで切られたんだ。刃物のような鋭利なものではなく、何か鉤爪のような尖ったもので、無理矢理切り裂いた感じだ。君のと同じだよ」
    「うぐわぁー」裕子は呻いた。
    「どうした?」
    「急に痛みが」
    「怪我をしたことを忘れてたから、一瞬痛みも遠のいていたようだね。ーーうぐわぁー」
    「あなたも?」
    「うん。何とか動かせるから、筋肉や骨は無事らしい」"[p.117_忘却の侵略]

    「見晴らしのいい密室」
    「目を擦る女」
    「探偵助手」
    「忘却の侵略」
    「未公開実験」
    「囚人の両刀論法」
    「予め決定されている明日」

    QRコードを読み込ませるのは面白いな。

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    2016年08月30日
  • SF JACK

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    SFアンソロジー。
    新しい作品ばかり。こういうの読みたかった!
    苦手なのもあったけど、全体的には十分に満足。

    吉川良太郎「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」:中世ヨーロッパ的な雰囲気とSFの組み合わせが斬新。
    上田早夕里「楽園(パラディスス)」:意識の移植?人格のお話?ちょっと切ない。
    小林泰三「草食の楽園」:別の惑星での文明の発達のお話。読みやすい。好き。
    新井素子「あの懐かしい蝉の声は」:第六感。哀愁漂う感じ。
    宮部みゆき「さよならの儀式」:ロボットとの別れ。切ない。
    夢枕獏「陰態の家」:オカルト。これはSF?ファンタジー?

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    2016年08月07日
  • 安楽探偵

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    "「どうぞ。お入りください」先生は応えた。
    依頼者が入ってきた時、あんな話題をしていたなんて、先生には予知能力があるのではないかと思った。
    依頼者はふらふらと立っているのもやっとな状態で、事務所の中を歩いて、ソファに倒れ込むように座り込んだ。
    はあはあと儚げに息をするその様子を見て、わたしは猛烈な吐き気を覚えた。
    「大丈夫ですか?」わたしは吐き気を堪えて訪ねた。
    「大丈夫です。ちょっと目眩がしただけですから」
    「冷えたジュースでも、お持ちしましょうか?」
    「駄目よ!!」彼女は絶叫した。"[p.119_ダイエット]

    小林さんだからこうくるだろう、みたいな思い込みが先走りして

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    2016年07月30日
  • SF JACK

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    いろんなジャンルのSFがある。
    楽しくてワクワクってよりも、ちょっと手を伸ばすのに躊躇してしまう怖さを含んでいるかのような。

    山田正紀著
    「別の世界は可能かもしれない」
    以降はそんな感じに思えた。

    宮部みゆき著
    「さよならの儀式」
    はホロってくる感動作

    夢枕獏著
    「陰態の家」
    有名で知ってはいたけど初読。読みやすいし、傀儡(くぐつ)屋の妖的な話に引き込まれる。

    新たな作家さんの発掘にもなったかな。

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    2016年05月11日
  • SF JACK

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    人は宇宙をも想像できるんだな。

    元々ファンタジーが好きなので、時々こうやって別世界に旅立つことは、楽しい。
    どれも短編なのに、すごい力を持っている。

    冲方丁「神星伝」は、長編で読みたい。
    壮大かつ緻密な設定が、この分量では到底足りないと感じた。樹体と和風テイストな世界観の絡み方が美味しすぎる。

    ミュータントであるネズミと人間の争いを書いた、山田正紀「別の世界は可能かもしれない」は一番衝撃だった。
    共感能力を使って、他者を支配下においていく、そのオリジナルの怖さがギャップ。

    からの、宮部みゆき、夢枕獏できちんと終わる感。

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    2016年03月13日
  • 幸せスイッチ

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    イヤミスならずイヤホラ。
    こんなにイライラさせられる話を次々に読むのはなかなか無いかと。
    一日で読めたし、ある意味すごいのかも。
    この作者は今まで読んだことなかったので、他のも気になるがこんなんが多いのかな~それなら…う~ん(ーー;)

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    2016年03月04日
  • 安楽探偵

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    どれも小林泰三らしいホラーの雰囲気がそこはかとなく漂ってて良い。気に入ったのは『ダイエット』と『食材』かな。この作家さんのことだから、どこかに何か仕掛けてくるに違いないと思いながら読んでましたがそうきたか!
    面白かったです。

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    2016年02月23日
  • 安楽探偵

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    奇妙な依頼ばかりを解決するものぐさの探偵を主人公にした連作短編集。

    理屈っぽい推理はあまり好みではない。

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    2016年02月21日
  • 百舌鳥魔先生のアトリエ

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    「密やかな趣味」と「百舌鳥魔先生のアトリエ」は、いつもの?小林さんらしいグロっぽさで良かった。
    特に「密やかな~」は、完全にオチが分かりつつも、グロいのが書きたいだけなんじゃないかという、流れの不条理感が何とも言えなかった…

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    2015年11月02日
  • 天体の回転について

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    自分はこういうアイディア一点張りのハードSFを楽しめるほどハードなSFファンではないのかも。
    どうしても物語には楽しみが欲しい派。
    あと科学(宇宙)の見せる壮大とか荘厳な世界観が欲しい派。
    ということを改めて考えさせられた一冊。

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    2015年09月04日
  • 臓物大展覧会

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    "牙を剥いた八岐大蛇の顔が視野いっぱいに広がった。
    三人は目を瞑り絶叫した。
    いつまでも絶叫が続いた。
    三人とも、さすがにこれほど絶叫が続くのは妙だと思った。
    ついに息が続かず、絶叫が途絶える。
    ユリコは息継ぎをして、また絶叫を始めた。
    ブキチは恐る恐る目を開いた。
    目前三メートルのところに八岐大蛇の顔が迫っていた。
    だが、その位置からは前に進むことができないようだった。全身が激しく振動し、表皮が波打っている。
    「二人とも目を開けてください!さあ、逃げましょう!!」"[p.259_SRP]

    前半はけっこうぐろねちょと。

    「プロローグ」
    「透明女」
    「ホロ」
    「少女、ある

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    2015年08月27日
  • 幸せスイッチ

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    ネタバレ

    「怨霊」、Σに怒られる怨霊がなんだか可愛く思えてきて面白い。「哲学的ゾンビもしくはある青年の物語」、脳髄工場を思い出す。

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    2015年06月01日
  • 惨劇アルバム

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    ネタバレ

    これまた謎話。結局この美咲は七奈の空想?身ごもった七奈の病的具合がひどすぎ。どうしてこんなおかしな人が書けるんだろう(褒め言葉)

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    2015年05月21日
  • セピア色の凄惨

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    1つ1つの話は面白かったけど、全体の流れとしてみると、つながりがちょっと謎かなあ。めんどくさがりの女の話とか、偏狂的な人を書かせたら小林さんはすごいと思う。

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    2015年05月21日
  • 幸せスイッチ

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    小林泰三による光文社刊の「惨劇アルバム」「セピア色の凄惨」に続くブラック&ナンセンスな短編集。「怨霊」はメリーさんがジャンジーラ市にやって来る(ジャンジラ市って原発事故で封鎖されているんじゃないの?)「診断」は、母、春子さんの娘、アキちゃんが大変な事に!(どうなる?『あまちゃん』!)表題作「幸せスイッチ」は≪人の不幸は蜜の味≫。「哲学的ゾンビ もしくはある青年の物語」は作者自身の名作「酔歩する男」のセルフパロディ。小林独特のロジックで感情を刺激して嫌悪感を引き出す術は健在な全6話から成る短編集。

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    2015年05月10日
  • 目を擦る女

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    2015年、20冊目は小林泰三のSF(?)短編集。全七編。

    現在は入手困難な1冊。実際は数編差し替えて、同じくハヤカワ文庫から『見晴らしのいい密室』として出てるらしいです。自分はBOOK・OFFの¥108コーナーで入手。

    今回のお気に入りは「刻印」がベスト。SF的設定ではあるが、小難しい理論少な目で、普通にホラーの短編に納められてても通用すると思える作品。大オチは、らしさ全開。

    次いで表題作「目を擦る女」。コレもホラー短編集に納められてても通用しそうな感じ。

    「未公開実験」は、氏のコミカルな面が出てて好き。登場する四人の会話回しもイイ。理論的な部分は、正確には、半分も理解してないだろう

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    2015年04月16日
  • 忌憶

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    2015年15冊目は小林泰三の連作短編。

    「奇憶」
    何をやってもうまくいかない主人公、直人はつれづれなるままに幼少期の記憶を遡ってゆく。ソコには……。

    「器憶」
    直人の元恋人、博美。その現在の恋人が腹話術に没頭するあまりに陥ってしまったコトとは……。

    「土危(←変換できず)憶」
    直人の唯一の友人、田村二吉は「前向性健忘症」となり記憶をつなぎ留めるためノートを持ち歩いている。しかし、そこに書かれていたこととは……。

    最初の「奇憶」の登場人物をスピン・オフしたかのような連作短編。

    中身的には「土危憶」、オチは「器憶」で、個人的好みは並びの逆順かな。 どれも小林泰三的造りと世界観だが、「

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    2015年03月17日
  • 百舌鳥魔先生のアトリエ

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    長らく絶版になっていた小林泰三の初期作品を含む傑作短編5編を再録、新たに2編の描き下ろしを加えたグロテスクホラー短編集は初球からいきなりストレート。
    南極での戦闘、地底に眠っていた生物、海百合っと読めば、≪その方面≫のファンならば、もうニヤリが止まらない第1話「ショグゴス」
    ファンサービスを兼ねた江戸川乱歩真っ青のエログロ描き下ろし短編の第2話「首なし」
    初期の短編で傑作の誉れ高い正統派ホラーの第3話「兆 KIZASI」
    大戦末期、京都が爆撃されなかった真の理由と、古都の守りを汚した事で祟りが現実になってしまった第4話「朱雀の池」
    小林ファンの為にあるエログロ&ブラックの極致!描き下ろし第5話

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    2015年11月04日
  • 忌憶

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    "二吉は頭に触れてみた。
    予想した激痛はなかった。
    ただ少し歪になっているような気がする。
    その時になって、膝の上にノートが置いてあることに気が付いた。
    表紙には、「重要!まず一ページ目から読むこと」と大きく赤字で書いてある。
    表紙を捲る。"[p.174_垝憶]

    「奇憶」
    「器憶」
    「垝憶」

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    2015年03月13日