小林泰三のレビュー一覧

  • 目を擦る女

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    ホラーバカに「あれ、SFっていいかも。。。」と思わせてくれました。ただちょっと二足の草鞋は否めないでしょうか。。。

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    2014年12月08日
  • 脳髄工場

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    “「何を言ってるんだ?」ドッペルが真顔になった。「他人てのは俺のことか?俺はおまえじゃないか。自分で自分の記憶を思い出す切っ掛けを作ってるだけなんだから、おかしくもなんともない。それとも、まさか、おまえ俺を自分から切り離して考えてるんじゃないだろうな」
    「そんなことはないよ」僕は慌てて首を振った。
    「それで安心した」ドッペルに笑顔が戻った。「俺はまた、おまえが俺に名前でもつけたんじゃないかと冷や冷やしたぜ」
    僕の全身にゆっくりと鳥肌が広がる。”[P.114_友達]

    「脳髄工場」
    「友達」
    「停留所まで」
    「同窓会」
    「影の国」
    「声」
    「C市」
    「アルデバランから来た男」
    「綺麗な子」
    「写

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    2014年11月23日
  • 密室・殺人

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     探偵助手・四ツ谷礼子は探偵・四里川陣に命じられ殺人事件の調査に赴くことになる。その事件は密室にいたはずの被害者が外で転落死していた、という不可解なものであった。

     自分の中で小林泰三さんはヘンな小説を書く人、というイメージが出来上がっているのですが(笑)、今作は礼子が事件関係者から話を聞く様子がとても丁寧に書かれていて
    「あれ? 普通の本格ミステリだ」とすこし意外な印象すら感じてしまいました(笑)。

     事件の調査をする礼子も関西弁やドタバタっぷり、四里川に振り回される様子も読んでいて楽しく、
    「あれ? キャラもそこまでぶっとんでないのにいいキャラだな」と思ったり(普段小林さんにどんなイメ

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    2014年10月21日
  • 密室・殺人

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    ネタバレ

    どんでん返しの傑作、と聞いていて、(まあネットの情報だけど)ずっと探していたのだが、絶版になっていたらしく、なかなか見つからず、今回再販ということでようやく手に入った。

    内容はそれほど引き込まれるものではなかった。どんでん返しがあることは当然知っていたので、興味はどんな叙述トリックだろう?の一点に。
    その体で読んでいると、明らかに怪しい所が・・・
    ただ、そうなると警部の存在が・・・
    最後は、ああ、なるほどね、と。
    結構楽しんで読めた。

    以前読んだ「大きな森の小さな密室」は、この作品の登場人物が多く登場する、スピンオフ的な作品だったのね。読む順番が逆だったら、楽しみ方も違ったのに、残念。

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    2014年09月10日
  • 目を擦る女

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    “「馬鹿な。君はわれわれが架空世界の住人だと言うつもりなのか?」
    「架空ではなく仮想です」Σは冷静に訂正した後、宙に向かって叫んだ。「さあ、正体を現すがいい。われわれを監視しているのはわかっているんだ」
    「おい。いったい何を言い出すんだ?」警部の顔が青くなった。
    「今回の現象がエラーによるものだとは思えません。不合理なことが出鱈目に起きているのではなく、ある種のシナリオにそって密室殺人が行われたように見えます。つまり、誰かがこの仮想現実に干渉して演出しているはずです。そして、そのようなことをした人物がその事件に関与する者を観察するのは自然なことです」
    Σの言葉は一見荒唐無稽のように思える。しか

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    2014年09月06日
  • 百舌鳥魔先生のアトリエ

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    グロとSFとホラー、堪能させていただきました。

    「ショグゴス」のSF要素多めは大好き。
    「試作品三号」はいかにもヤスミンなオチ。
    「兆」は怖かった。ぶるぶる。

    ひとつだけ、よくわからなかった。

    他三編はわかりやすいグロ展開で満足。極彩色。機械的臓物。

    でもこれ夜中に読んでしまったので、今夜は絶対悪夢だな。褒め言葉です。

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    2014年07月12日
  • 見晴らしのいい密室

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    「目を擦る女」からの再読が多かったですが、改めて読んでも十分楽しめました。理屈をこねるだけこねた結果、物語があさっての方向に駆け出していく感じがとっても好きです。

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    2014年06月22日
  • 臓物大展覧会

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    臓物が語る物語。

    痛かったり怖かったりグロかったり
    と色々な短編詰め込みで面白かった。

    『攫われて』が辛かったのと
    『悪魔の不在証明』が面白かった。

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    2014年05月27日
  • 人造救世主 ギニー・ピッグス

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    ネタバレ

    シリーズものだと知らずに読んだのでちょっと???な感じだった。他シリーズも読んでみます。個人的に、グロ描写は耐えられると思っていたが舌の切断描写が結構キツかった。

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    2014年11月20日
  • 密室・殺人

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    ネタバレ

    傍若無人な探偵・四里川陣に命じられ、助手の四ッ川礼子は殺人事件の調査に行く。密室から消えた死体の謎を解く本格ミステリ。
    と言いつつ、ホラー要素もある作品。
    最後まで四里川の正体がいまいち分かってなかったのですが、解説を読んで納得。

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    2014年05月21日
  • 天体の回転について

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    粒揃いの短編集。
    「銀の舟」「300万」「時空争奪」あたりがお気に入りです。表紙に怯みましたが(笑)読んでみて正解でした。

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    2014年05月09日
  • 密室・殺人

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    「モザイク事件帳」から。礼都さんが気に入ったのでこちらも読んでみようかなと。ミステリとしては…まあ、こんんなものかなあという印象でしたが、探偵も助手も非常にインパクトのあるキャラクターでしたので、面白くて一気に読めました。ホラー描写がちょこちょこ出てくるのですが、これだけではミステリとホラーの融合と呼ばせるには、どちらの要素も物足りない気がしました。

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    2014年04月30日
  • 脳髄工場

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    短編によって当りハズレが大きい本だなぁ。
    完全な文系脳ということもあって、物理だか、科学だかが絡んでくる話は分かりにくくてつかめなかった。
    でも「友達」とか「停留所まで」とかミスリードを誘うような普通のタイプの話は面白かった。
    これは読み手を選ぶ本じゃないかな。

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    2014年04月19日
  • セピア色の凄惨

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    “でも、今ならまだ間に合う。即死していないところを見ると、動脈が切れたわけじゃない。手当てさえ早ければ、助かるはずよ。
    「みさき、よく聴いて。このままだとあんたは死んでしまう」
    「嫌だよ……。死にたく……な……い」
    「助かる方法は一つしかない。なんとか電話をとって、そして、一一九に電話するの。そして、ここの住所を言って救急車に来て貰うの」
    「でき……ない。難しい……」
    「そんなこと言わないの!」わたしは泣き叫んだ。「それしか、助かる方法はないの」
    「お母……さん、電話……して……」
    ああ。それができさえすれば、どんなにいいだろう。でも、現実にはそれは無理だった。
    あまりに面倒すぎる。
    みさきの

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    2014年03月24日
  • 密室・殺人

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    四ツ谷礼子というワトソン役視点で進む割とコテコテの本格密室もの。
    ただホラー作家さんということもあって所々叙情できな部分がはさんであってキャラの過去が垣間見れるのが面白い所であり気になる所です。
    現代のミステリらしく、一つの事件をじっくりという感じですが、地に着いた真相があり、ドンデン返しもあるのが面白かったです。徳さんなど魅力的なキャラもよかった。

    所々感じてた違和感の正体は解説で分かるという珍しい趣向でした。
    一貫して関係無い人物には話しを合わせて欲しくなかったなあというのが本音ですが。
    キチンと解決する次回作を期待してます。

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    2014年03月23日
  • 臓物大展覧会

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    ネタバレ

    短編集。狂人大集合!「SRP」がB級臭がすごく気に入った。「造られしもの」は泣ける。「攫われて」物理的に痛い感覚になる。

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    2014年07月20日
  • ネフィリム 超吸血幻想譚

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    ネタバレ

    洋な内臓系エログロ。人間vs吸血鬼vsストーカー。寄生タイプの武器『内骨格』がとても面白い。発明した人物の今後が気になる。続きが読みたいです。

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    2014年03月17日
  • 密室・殺人

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    “「僕と話が合うだって!?そんな女、嫌だな。気が休まりそうもない」
    「『先生と話が合いそう』と言うただけで、礼都のイメージは的確に伝わったようですけど、好みのタイプと違うというのは意外でした」
    「当たり前じゃないか。『僕と話が合う』というのはつまり理屈っぽくて、先読みが得意で、人の揚げ足をとるのが好きってことだろ。そんな者同士で話をしたら、どうなる?しかも、潤滑剤であるべきユーモアを解さないとなると絶望的だ」
    「目も当てられませんね」
    「しかし、そういう女性が魅力的であることも事実だ」
    「どっちなんですか!?」”[P.263]

    事件解決後に谷丸警部が傍らですごく多くを語ってるんだよねそこがぞ

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    2014年03月13日
  • 脳髄工場

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    C市が好き。
    人知を超えたおどろおどろしい恐怖でたまりません。
    ただ、塩の秘術はどう考えてもギャグ、、、笑

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    2014年01月23日
  • 見晴らしのいい密室

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    この一冊だけで色んなジャンルのお話が読めました。

    タイトル買いをしたのでコテコテのミステリーかと思いきやSFでどーんと世界観をひっくり返された感覚が新鮮でした。

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    2013年12月02日