小林泰三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレふたつの世界がリンクして起きるミステリー。その世界は地球と不思議の国のアリスであり、私にアリスの知識がないせいで登場人物たちに戸惑った。
頭がおかしい、話にならない、おぞましい。話の結末的にアリスについての前知識があった方が深みを感じたかもしれない。
意味不明ながら、会話のテンポは良いので殺人描写以外はサクサク読める。意味不明なところを真剣に読むと疲れる。
謎解き要素は答えが分かると驚くほどに簡単。確かに暴露してる。ただ、世界のリンク先があれのせいでわからない。 気づかない内にアリスの世界に毒された視点で物事を見ていた。
個人的には井森くんの活躍をもっと見たかったので、続編も読みたいところでは -
Posted by ブクログ
ネタバレ不思議の国での会話はなかなか進まない感じはあったけど、私としては軽快で読みやすい印象だった。
え、この人がこの人物だったの!という驚きが最初はあったが、何人も同じようなパターンが連発され、だんだんと驚きが薄れていった。
不思議の国のアリスで出てくるらしきワードがいくつかあり、アリスの物語を知ってる人は面白いかも。
ブージャムってなに?何か分からない奇妙なもの、という立ち位置で話が進むのかと思ったら、物語の中ではみんな知ってるということが分かってちょっと拍子抜けした。
描写は結構グロいところも多く、アリスの世界観とのギャップがちょっと良かった。
最後で驚き!という触れ込みで読んだので期待して -
Posted by ブクログ
ネタバレ角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
「骨」小松左京
なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
「或るはぐれ者の死」平山夢明
こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
「人獣細工」小林泰三
この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。 -
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Posted by ブクログ
インクレディブル・サーカス所属の手品師・蘭堂は、過去のトラウマを克服して大脱出マジックを成功させるべく練習に励んでいた。
そんなある日、突如サーカス団が吸血鬼たちに襲われる。残忍で圧倒的な身体能力と回復能力を持つ彼らに、団員たちは空中ブランコやアクロバットなどの特技を駆使し、命がけで反撃を試みるが……。
様々な事情から廃業寸前の弱小サーカス団と、吸血鬼の戦いを描いた小説です。
人間離れした身体能力、飛行能力、回復力を持つ残虐な吸血鬼の集団に、ただの人間であるサーカス団員たちがどう立ち向かい、勝利するために何を使いどう動くのかが読みどころ。
サーカス団員たちが、どんなに追い詰められても決して