小林泰三のレビュー一覧

  • 人外サーカス

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    廃業寸前のサーカス団と吸血鬼の一団の戦いを描いた作品です。ややスプラッター要素はありますが、ホラー感はあまりありません。
    戦闘力に絶対的な差があるなか、団員たちがいかにして吸血鬼を倒すのかが読みどころです。ミステリーの要素も少しあります。

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    2022年10月05日
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年

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    軽い語り口の妖怪もの(関西弁はホラーに合わないね)から、やや皮肉交じりなスプラッターな人食いものまで。人肉の話は人によっては受け付けないかも。なんか本能的な嫌悪感がありますね。

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    2022年10月04日
  • 神獣の都―京都四神異譚録―(新潮文庫nex)

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    京都を舞台に青龍、朱雀、白虎、玄武の四神に麒麟を加えた御柱の神獣とその眷属の戦いを描いたファンタジー。
    シリアスなのかドタバタなのか、最後までつかみきれなかった。京都の街が壊滅状態になるほど激しい物語ではあるんですが、登場人物たちにいまいち緊張感がないので、街があっさり破壊されるところも含めてギャグなのかなぁ。

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    2022年10月02日
  • 殺人鬼にまつわる備忘録

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    前向性健忘症を患った男が主人公「失われた過去と未来の犯罪」にも繋がるようなテーマです。主人公がすぐに忘れてしまうという状況で、よくもこれだけの物語を紡げるものだと思います。ラストはちょっとむずむずする感じ。すっきりとした後読感ではないです。

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    2022年10月02日
  • 因業探偵 リターンズ~新藤礼都の冒険~

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    因業探偵の第2弾。2冊目でも探偵事務所を開くには至らずです。終盤ちょっとオカルトが入ってきます。
    新藤礼都は性格は悪いけど、基本的にはいい人なんでしょうね。

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    2022年09月18日
  • 因業探偵~新藤礼都の事件簿~

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    ある意味ではお仕事小説。もしくは勝手に潜入捜査という感じ。ちょっと変わった探偵小説。結構ブラックユーモアが効いています。

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    2022年09月18日
  • 安楽探偵

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    安楽探偵なので探偵は事務所から一歩も出ません。というか依頼人の回想を除けば、物語はすべて探偵事務所の中で進行します。
    お話はだいぶブラックユーモアが効いています。叙述トリックも少し入ってます。読み手を選ぶかもしれませんが、楽しめる1冊でした。

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    2022年09月15日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    ある日突然全人類が10分程度しか記憶を保持できなくなる、というSFです。よくもこんなシチュエーションを思いつく。
    出会いがしらの人格の入れ替わりは使い古されたテーマですが、それをここまでSF的なロジックに落とし込んだ作品を私は見たことがありません。作中では言及されていませんが、外部メモリを悪用すると不死が実現しますね。

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    2022年09月13日
  • クララ殺し

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    『アリス殺し』より混み入った内容になっています。登場人物が人形だったりロボット記憶を改竄できる能力を持っていたりと現実ではあり得ない設定がてんこ盛りですが事件はしっかり論理的に解決されるという不思議な世界観にクラクラします。


    「クララ」からアルプスの少女ハイジを連想しましたがハイジとは全く関係ない児童文学がモチーフです。予想とは全く違う展開にぐいぐい引き込まれました。

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    2022年07月31日
  • 人外サーカス

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    ネタバレ

    怖い・グロい・続きが気になるの最悪の組み合わせで夜にビクビクしながら読み進めて、夜怖くて寝れなかったし枕の皺が吸血鬼に見えた、、
    表紙の可愛い女の子がサーカス頑張るみたいな話だと思ってたのに...でも面白かった!
    最初から最後までグロいし、コンソーシアムの事もよく分からず読んで最後でちょっと安心。
    一匹一匹サーカス団員が倒していくのが気持ちよかった!
    象が頭踏み潰してたのも◎

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    2022年05月31日
  • 完全・犯罪

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    ブラックユーモアたっぷりの短編集。SFあり、正統派ミステリあり、ホラー味あり、グロはほぼ無しで著者の本を初めて読む人にオススメです。

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    2022年05月15日
  • 大きな森の小さな密室

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    丹地陽子さんの表紙、久しぶり。「アリス殺し」が私的にはいまいちだったのであまり期待はしていなかった。 癖はあるものの、クスッと笑えるとこもあり、どれも面白かった。「正直者の逆説」(??ミステリ)が好き。あちこちに出てくる岡崎徳三郎、(通称徳さん).ときには鋭い探偵タイプなのに、どこかうすら惚けたとこがあったり…。

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    2022年05月09日
  • 天体の回転について

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    表紙で敬遠してたのだけど、紙で買えなくなりそうだったので入手しました。
    「あの日」がユーモアたっぷりで面白かった。
    「盗まれた昨日」は例によって「失われた過去と未来の犯罪」の習作。短くまとまっていて、SFは哲学と紙一重なのを気づかせてくれる良作。
    ハードSFというほど敷居が高くはないので、ミステリ好きにもオススメです。

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    2022年04月24日
  • 殺人鬼にまつわる備忘録

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    初読みの作家さん、書店のポップに惹かれ購入、読み応えのある佳作であった。


    特殊設定が前提にある、主人公は前向性健忘症なる精神疾患があり、記憶が数時間しか保持できない、ということ。つまりは夜眠って起きたら昨日の記憶は全くない!とのことである。そして悪役には超能力が備わっている、他人の記憶改竄が可能なのである、発動条件があり、触れた状態で「言葉」で言い聞かせる。ということらしい。悪役は徹底的にクソ野郎であり、能力を使ってありとあらゆる犯罪に手を染めている。記憶改竄によって容疑者にもならない、目撃者の記憶を消す、被害者の記憶を消す、やりたい放題である。この完全犯罪能力を持つクソ野郎の天敵とないう

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    2022年04月01日
  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    やっと文面に慣れてきましたが、慣れてきても私の頭では複雑さにはついていけないのが悔しいです。ビルの不毛な掛け合いが面白く、案山子やライオンの心無い残忍さにヒヤッとさせられるところも面白いです。

    ただ、世界と人をまたいだ推理に、全くついていけないんですよ。私が。それが、理解できれば、もっと楽しめると思うんですけど、今回も人物相関を諦めて読みました。それでも、このミステリーは面白いので、凄いと思います。

    そして、今回はめちゃくちゃ衝撃を受けた巻になりました。それは、作者が亡くなっていたことです。やっと、ビルのウザさに慣れてきたのに、後1冊でお別れなのが辛いです。ご冥福お祈りします。

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    2022年03月13日
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年

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    2022年、1冊目は、小林泰三の短編集。

    今回は、一言コメントを添えて。

    玩具:タイトルからしてデビュー作を彷彿させる。そして、やはり。

    逡巡の二十秒と悔恨の二十年:自分とヤスミンとの出会いのきっかけになった一編。

    侵略の時:SF的一編。

    イチゴンさん:大人のダーク・ファンタジー。大好物です。

    草食の楽園:SF作再び。

    メリイさん:ホラー・コメディー(んなジャンルあるのか⁉️)、落語的一編。時空、飛び抜けてます。コレも大好き。

    流れの果て:散文詩的な一編。

    食用人:ココでグロ系キタ━━━って感じ。

    吹雪の朝:サスペンス調の一編。

    サロゲート・マザー:見事なヒネり。

    ホラ

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    2022年02月06日
  • 人外サーカス

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    小林さんの特徴でもある、予想もしてなかった角度からのどんでん返しが満載。圧倒的な力の差からの絶望で、走り読みが止まりません。表現はグログロで想像もできない域だけど、夜読んだらさすがに怖い。登場人物の心理描写がいまいち冷静なのがシュールだけど、メインはグロ表現と伏線の少ないどんでん返し展開だから問題なし!
    ファン向けの作品みたいだから、好み別れそうだけどグロい表現大丈夫で、軽いサバイバルものが好きなら面白いと思う。

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    2022年01月21日
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年

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    比較的最近の、ここ数年の単行本未収録作品を集めた短編集。

    表題作は素晴らしく、過去作と若干の繋がりを見せる作品も幾つかある。
    お気に入りは侵略の時、草食の楽園、食用人、サロゲートマザー

    価値観が違えば立場も変わるというのが少し変わった世界で上手く描かれているのは流石。

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    2022年01月03日
  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    アリス殺し、クララ殺しと続いてメルヘン殺しシリーズ第三弾!
    作中にも書いてありましたが、このドロシイ殺しの舞台となるオズの国は雰囲気がアリス殺しと似ています。相まってストーリー展開もアリス殺しに少し似ていたように思いました。クララ殺しでミステリーとしての難易度がおもいっきり上がって、正直置いていかれていたので、今回もかな?と身構えていたのですが、今回はそこまで難しくありませんでした。ミステリー初心者の私としてはとても読みやすかったです。

    相変わらずビルの天然ばかっぷりは炸裂しています。でも心なしかビル賢くなってるような印象を受けました。それでもビルがかわいくみえてしまうのは、メルヘン殺しシリ

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    2021年12月15日
  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    アリス殺しからクララ殺し、ドロシイ殺しと進むにつれ難しくなっている。1番謎なのは、クララもドロシイも最後にアリス殺しの場面の一部が描写されていること。さらに続きのシリーズがでるにつれこの謎がどの様に解明されていくかが気になる。

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    2021年11月16日