小林泰三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレゾンビウイルスがまん延した世界。
描写がグロテスクで飛ばし読みしてしまったところもありましたが、遺体活性化現象、活性化遺体とゾンビという言葉を用いず、これ以上うまい表現があるだろうかと変なところに感心してしまいました。
ゾンビウイルスが世界に与えた影響、経済や特に食料問題などのことも細かく設定としてしっかり描かれており、実際に同じようなことが起こったらこうなるんだろうなあと思いながら読んでいました。
瑠璃のキャラクターも魅力的でした。
瑠璃と沙羅の2人が話す内容から、瑠璃は沙羅のもう一つの人格なのではないかと思っていたのですが、彼を家に招いたシーンで彼の肘が瑠璃の顔に触れた的な描写があり、 -
Posted by ブクログ
初出1998(平成10)年から2014(平成26)年辺りの作品を収めた短編集。
この作家の本は3冊目だったろうか。グロ趣味が何となく面白いと思っている。
今回は、「インターネット時代の文学」という感じが凄くした。もはや言葉の芸としての文学は、この文学には存在しない。言葉なき文学、とも言える。言葉があるのではなく、幾らかの記号が漂っており、吾々がインターネットを漂うのと同じように、この小説ストリーム上を辿る主体は、言葉ではなくむき出しの記号を求めて漂っている。このとき自己自身はむき出しの<欲望>でしかなくなっている。この作家の場合は「グロテスクなもの」への倒錯的な欲望だけが、存在者を存在さ