小林泰三のレビュー一覧

  • 安楽探偵

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    おお、これは良いな。
    今までグロテスクで安直な落ちばっかりだったのに、今回はミスリードさせようと捻ってる印象。

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    2016年07月31日
  • 臓物大展覧会

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    『悪魔の不在証明』が最高

    この中に神の存在「賛成派」「反対派」の意見が全て載っている。

    常に議論のテンプレとして携帯しておきたい。

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    2016年05月08日
  • 百舌鳥魔先生のアトリエ

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    最初の三編『ショグゴス』『首なし』『兆』がすごくよかったです。
    『ショグゴス』寓話的で皮肉の効いたSF短編。南極に現れた謎の海百合型生物と不定形生物。二種の偏った依存関係を否定しながらロボットの人類への奉仕を当たり前とする人類の矛盾。人類側指揮官の倫理感により話が予想外の方向に向かっていくのがすごく面白い。クトゥルフかじってればさらに楽しい。
    『首なし』あごから上を失っても生きている男。その世話をしながら愛を注ぐ女性の狂気に美しさすら感じる。
    『兆』自殺したはずのクラスメートに付きまとわれる女子中学生。自殺の理由を探るうちに深みにはまっていくフリーライター。日常から異界へと足を踏み外していく怖

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    2016年03月28日
  • SF JACK

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    11人の作家によるSF短編集。それぞれの世界が変わっていて面白い。未来の世界がどれかに近かったら‥‥

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    2016年03月27日
  • 安楽探偵

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    ネタバレ

    ★4.5
    この人の書く探偵ものは
    理論でねじ伏せる(口で)タイプで
    やりとりが面白く好きだ
    そして、全部騙された

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    2016年02月19日
  • 幸せスイッチ

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    わかってて読んだんですが、ブラックでした。ホラーというほど明確な恐怖を描いているわけではありませんが、じわじわ来る怖さでした。「○○と私、どっちが大事なの?」はよくあるセリフですが、ここまで昇華されるともう脱帽です。

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    2015年12月13日
  • 見晴らしのいい密室

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    「探偵助手」のQRコードは面白かった。
    「忘却の侵略」は一番気に入りの、シュレディンガーの猫や波動関数収束や未知危険生命体のネタを組み込んだ淡い甘い恋物語。
    「予め決定されている明日」算盤計算でヴァーチャルリアリティを構築という逆テクノロジー設定も中々素敵。

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    2015年12月05日
  • 忌憶

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    記憶破断者の方から読んでしまったけれど、二吉が記憶を失うまでが多少なり補完できてよかった。

    「奇憶」「器憶」「垝憶」の三つの記憶にまつわる連作短編集。

    奇妙で奇怪な別の世界にいってしまったどうしようもない男の「奇憶」がわりと好きだな。ああショゴス二号。

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    2015年09月27日
  • 幸せスイッチ

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    怨霊がお気に入り

    Σのキャラがよい
    怨霊と交渉する会話が愉快

    理系っぽい理詰めな
    悪く言えば、講釈たれでイライラするキャラが出てくる

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    2015年08月04日
  • 百舌鳥魔先生のアトリエ

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    2015年、30冊目は小林泰三。

    今年に入って、『忌憶』『目を擦る女』と読んだが、イマイチ当たってない印象。果たして今回は……?

    短編七編収録。今回はランダムに(というか、『兆』は既読なので、最後にとおもったため)よみました。では、極々簡単に内容を……。

    「ショグゴス」共生と従属関係の話。ユーモラスな面もある、SF系。

    「首なし」近世日本が舞台の猟奇的ヤンデレ話。

    「兆」いかにも、小林泰三らしい作品。『ゆがんだ闇』以来、約1年ぶりに読んだが、やはり好き。

    「朱雀の池」ドッペルゲンガー(?)な歴史曲解(?)モノ。

    「密やかな趣味」ブラックな、だからこそ超絶極まりないスプラッター。

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    2015年07月28日
  • 幸せスイッチ

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    光文社ヤスミンの力の抜け方はクセになります。
    コレという話は特にないのに、ついつい読んでしまう。
    論理的な整合性と倫理的な破綻のバランスが、気持ち悪くて気持ち悪くて最高。
    でもやっぱりSFを書いて欲しい今日この頃。
    80点(100点満点)。

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    2015年05月03日
  • 惨劇アルバム

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    いや〜面白かった!狂った家族の物語。登場人物すべてが狂ってる!最高!小林泰三作品には珍しく、カタルシスを感じられるラストだった。グロ度・ホラー度は低め。

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    2015年04月26日
  • 密室・殺人

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    『大きな森の小さな密室』作者の本を書店で売ってるのを見つけて、内容(登場人物)に気付かず買ったんだけど、あの作品に出てる人もちらほら。
    元はホラー作家さん?なんですね。ある意味ホラー?オカルト?的話っちゃそうなんだけど、それだけじゃない。
    密室殺人ではなく 密室・殺人というタイトルが既にツボでしたが最後の方のオチも私は気に入りました。
    まだ四里川探偵&四ツ谷くんのシリーズ的なのって無いんでしたっけ?もっと読んでみたいんだけどなー…

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    2015年03月02日
  • 密室・殺人

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    この満載の遊び心がたまらない。
    密室の中にいたはずの被害者の死体が密室の外にあるという謎。奇妙な探偵とその助手の存在がそもそも謎。地域に伝わるおどろおどろしい伝説。一癖も二癖もある登場人物たち。
    ホラー要素も織り込みつつ二重三重の謎をいったいどう着地させるのかと楽しみに読めた。一応の論理的解決はあったけれど、実はもっとホラー方面に振れることも期待していて、解釈次第ではそう読めないこともないかもなと考えたりしている。

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    2015年01月06日
  • セピア色の凄惨

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    普通の人からすると狂気としか思えないそれぞれの理屈や価値観で生きる人々の日常。
    全体通してのオチはいまいちわからないなと思ったら『密室・殺人』を先に読んでればよかったようですね。でも一つ一つの話が十分面白いので問題なし。
    『ものぐさ』『安心』が気持ち悪さと不快感が半端ないけど読む手を止められないというこの不思議な感覚。

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    2014年12月31日
  • 見晴らしのいい密室

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    SF、ホラー、ミステリとジャンルに富んだ短編集。テーマは論理性。世界観を覆すような論理、現実を侵食する奇妙な論理、狂人の論理。様々な論理を巧みに操る奇妙な味の短編集。
    他で既読の短編がちらほらありましたが、粒ぞろいで満足。
    緊迫した状況なのにユーモア溢れる『忘却の侵略』とホラー寄りの『目を擦る女』が好み。

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    2014年12月29日
  • 人造救世主 アドルフ・クローン

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    ネタバレ

    面白かった。続編が読みたい。これまで自分が読んだ小林氏の作品の中では低年齢層向け?という印象でした。捕まったのにカップラーメン食べてるヒロインが一番面白かった。

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    2014年11月30日
  • 臓物大展覧会

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    夏の終り頃購入し、長く積読にしていた1冊。
    完全にタイトル買い。購入後、同作者の『玩具修理者』『人獣細工』『肉食屋敷』『アリス殺し』(順不同)と別作品を発掘 、先に読んでしまって……。
    タイトル、プロローグと本編との関わりは薄く、期待していたモノとは異なるが、色とりどりの9編を取り揃えたあたりは大展覧会。
    「ホロ」ヴァーチャル・オチ的なのは個人的に、あまり好みじゃないかな。
    「少女、あるいは自動人形」は世界観は好きだけど、アレレ?って感じ。
    ショートショート的「釣り人」のオチは、ソコへ至るまでとのギャップに、思わず笑ってしまった。
    「透明女」「攫われて」はスプラッター描写に目を奪われがちだが、

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    2014年11月11日
  • 臓物大展覧会

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    透明女はグロかった。透明女には悪気はなかったんだろうけど…。
    攫われてはなかなかの怖さだった。てっきり"僕"は犯人だと思ったけど、読み返してみると馨のようにも思えるし…どっちなんだろ。
    十番星はきいきいきい。
    造られしものはSFだけど衝撃のラストだった。本人は知らずに死ねたけど…。
    悪魔の不在証明もなかなかよかった。文筆家の話は真実なのかどうか。。

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    2014年09月30日
  • 海を見る人

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    最初の「時計の中のレンズ」が唐突すぎて何回読んでも世界観がイメージできなかったので、長らく放置してあった。久々に読み直し、脳内チューニングが合ってくるにつれて生き生きと読めるようになった。

    こんなによく計算されて、一般人にも理解できる程度のSF観、全部短編だけじゃもったいない!もっと詳しく説明して傍流のエピソードも膨らませて、一冊の本にすればいいのに!と思う話ばかり。
    キャッシュ・海を見る人、が楽しかった。

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    2014年09月28日