小林泰三のレビュー一覧
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実際に外部記憶装置に記憶を記録出来る時代がやってきたら本当にこの本に書かれてる出来事が起こりそう…
ってかよくこんな話思いつくな…と深く感心した
Posted by ブクログ -
これは発想がおもしろいなぁ。
本書は2部構成。突如として記憶が短時間で消えてしまう「大忘却」が発生した世界を舞台に、第1部では大忘却発生から事態の把握とトラブルの回避に努める人々を描きます。一方、第2部では時を進め、人々が記憶を外部記憶装置に頼ることになった時代、そして大忘却後に生まれた人々が繰り広...続きを読むPosted by ブクログ -
はじめは「殺人鬼にまつわる備忘録」でうんざりするほど読まされたやり取りをまた…?と思ったけど、こういう方向に持っていくのか!
知の共有が究極的には個人へ回帰されるという流れは結構好きです。Posted by ブクログ -
まずタイトルがインパクト大。内容は設定がかなりアクロバティックですが、勢いにのり一気に読めました。密室の謎、とかよりこの設定自体に重きをおいているように感じました。好き嫌いはあるかもしれませんが、私は面白かったです。でも、グロい表現もあるので、その手のものが苦手な人にはツラいかも。Posted by ブクログ
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「自分の記憶は数十分しかもたない」
衝撃の警告文から始まる本作は、新しい記憶を長期記憶に移行できない前向性健忘症の主人公の物語だ。そして彼は今、記憶を改竄する超能力を持つ殺人鬼と戦っている。
……とこの時点で抜群に面白い設定だが、最強の殺人鬼とその能力に最も相性が悪い健忘症の主人公という組み合わせが...続きを読むPosted by ブクログ -
「ある日、全人類の記憶が10分しか保たなくなる」というシンプルながら強烈な設定一本で、人類がそれをどう乗り越えるのかを描き、乗り越えた先にある混乱、人情、罪も描いているのが凄い。
第一部の民間人の混乱とそこから生まれる才能の開花、技術の発展はあくまでSF的ながらなるほどと思わせる。原発での話もこの状...続きを読むPosted by ブクログ -
*『記憶破断者』改題*
小林泰三作品を読むのは3作目。
他人の記憶を改ざんできる力をもつ殺人鬼という有り得ない設定ながら、数十分しか記憶がもたない男vs記憶を操作できる男という構図が面白い。
過去の自分が書いたノートだけを頼りに、人智を超えた能力をもつ殺人鬼をジワジワと追い詰めていく様子に引き込...続きを読むPosted by ブクログ -
ある日突然、記憶力がなくなり長期記憶が出来なくなった人類の話。
そして、未来のイタコのお話になる。
想像すると怖い設定の世界だけど、実際その当事者になると全く怖くないと言う不思議な世界。Posted by ブクログ -
ミステリというよりかはSF。
人類の長期記憶がメモリに頼るようになったら…という設定の物語。その世界できっと行われるであろう犯罪の数々。
もし死んでも、生まれ変わった時に今の記憶があればいいのにな、とか、子供になってやり直したいとか、そういう願望がなくはないのだけどね。
肉体と記憶が別々になった...続きを読むPosted by ブクログ -
計11作収監。どれもコンパクトながら、難しくて・・・。だけど、どの作品にも流れているのは、”人はどう在るべきか”という問いなのだと思う。難しかったが、面白かった。Posted by ブクログ
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またもや「ゾンサガ」からの本書。思ったより会話が多い印象。『生ける屍の死』でもそうだったけれど、特殊な状況設定の場合、ルールは厳密に示されて、厳密にルールを守ることが縛りになる。初期の西澤保彦作品も同様。その点、普通の推理小説だと、厳密ではなく無理筋をゴリ押しのパターンもあるのかもと逆に思ったのでし...続きを読むPosted by ブクログ
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未知との遭遇、世界の崩壊など、楽しくも恐ろしい8つの体験。表題作は、少年が謎の少女ガイドさんと出会い、宇宙へ旅立つ模様を描く。小林泰三の持ち味である噛み合わない会話文は、ここで真価を発揮する。「あの日」「三◯◯万」もまた然りだ。Posted by ブクログ
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小林泰三のミステリ短編集です。
7篇収録されていて、それぞれが特定のテーマに沿って構成されています。
犯人当て、倒叙ミステリ、安楽椅子探偵、バカミス、??ミステリ、SFミステリ、日常の謎という7つのテーマになっています。
出てくる登場人物が、ほぼ変人なので、シリアス展開はほぼ無くコメディ展開になって...続きを読むPosted by ブクログ -
人も羨む幸福な人生を送ってきた美咲。しかし婚約者との結婚を控えたある日、アルバムを遡った美咲は「自分が幼い頃に死んだ」という記憶を取り戻す。
七奈の章と福の章が読んでいてすごく疲れる…面白いんだけど。
話の噛み合わなさにイライラする。
最後の一文にちょっと笑ってしまう一冊。
Posted by ブクログ -
2018年122冊目。記憶が数十分しか持たない主人公と、他人の記憶を自由に操れる殺人鬼との対決。字面でもう面白いし、実際面白かった。それだけにラストにはもう少し説明が欲しかったところ。Posted by ブクログ