小林泰三のレビュー一覧
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おいおい、旧作の『目を擦る女』を3篇入れ替えて出版しました、ってひどくね?
ファンだから買っちゃうけどさ。
んでまた既読のものも再読したわけだが、新作が読めて嬉しい反面、前のほうが良かった気もするなー。
密室なんて言ってるけど、ほとんどSFだかんね。
「探偵助手」はQRコードを読み取って始めて真相がわかる作品。同じようなのを袋綴じ小説として泡坂妻夫がやってたね。
「忘却の侵略」はシュレディンガーネタですごいの作っておられます。矛盾を回避するために何やらうまいことやってて面白い。
「囚人の両刀論法」はまぁまぁでした。ダークな方向に進むのは面白いけど、いまいちキレがなかったかなぁ。
な -
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第43回星雲賞受賞(日本長編部門)。
タイトル、ぼーっと見ていると書き間違えるのでご注意。堅い本かと思っていたけれどとんでもない。
明らかに「異世界」を感じさせる世界設定で、物語のつかみはOK。導入で、少し説明的なセリフも多かったりするけど、最初のうちだけなのでまあ許容範囲か。
一旦物語が動き出すと、序盤から、何となく、ちょっと前のロボットアニメを思わせるようなハイペース/ハイテンション(燃える?)で進んでいく。こういった、次々とイベントが起こり飽きさせない展開や、ほぼ全編会話で進む文体(ライトノベル的?)。攻略法を見つける、ゲーム的な展開。イマドキの読者が触れている、小説だけでない、マンガ、 -
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ネタバレ結局最後まで表紙の人は誰なのかわからなかったんですが。(1巻の表紙は葵かな…?)最後まで楽しませてもらいました。一気に読んでしまう。
超能力対決面白いです。そして全編を通して薄っぺらい人物像とか安っぽい少年漫画風味とか丸ごと好きでした。小林さんらしいウィットにとんだ作品だと思います。
純粋な能力勝負にならず駆け引きや知能戦が入ってきて、どっちに転ぶかわからないところがいいですね。
小林流では「何もないところから勝手に何かを発生させる」という理はありえず、雷にしろ氷にしろ論理的な物理学のアプローチを入れてきて戦況を変えるのが他では見られない能力対戦の魅力だといえます。みんなが適当にバカというのも -
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ーーーなぜわたしの人生には、幸せなことしか起こらないのか?
美咲は、古びたアルバムを開いた。彼からのプロポーズ、大学合格…そこには様々な幸福の光景が。
ところが、一枚の写真から蘇ってきたのは、(自分は幼い頃に死んだ)という、あまりにも鮮明な記憶だった。混乱する美咲に母が語り始めた、戦慄の「家族の物語」とは?
悪夢と惨劇に彩られた恐怖の連作集。
小林泰三の連作ホラー
やっぱ小林泰三はこうじゃねえとな。
彼の真骨頂、歪んだロジックによる関節の外れた世界
理屈抜きに、恐怖が感覚に訴えてくる短編
少しずつテイストの違う作品たちが集まって一つの物語を形作っている。
不完全な人の泣く声が聞こえ -
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―――「親友を探してほしい」。
探偵は、古ぼけた四枚の写真を手がかりに、一人の女性の行方を追い始める。
写真に一緒に写っている人々を訪ねていくが、彼らの人生は、あまりにも捩くれた奇妙なものだった。
病的な怠惰ゆえに、家族を破滅させてゆく女。
極度の心配性から、おぞましい実験を繰り返す女…。
求める女性はどこに?
強烈なビジョンが渦巻く、悪夢のような連作集。
小林泰三の文庫書き下ろし
一人称語りの短編とインターバルが繰り返される構成
読んでると、「価値観」なんてものは真の意味で同じになることはないんやろうなと思う
心の中に潜む狂気から匂い立つグロまで
読後感が -
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―――無垢な青年が抱く、宇宙への憧れとみずみずしい初恋を描いた表題作のほか
ロボット三原則の盲点が引き起こす悲劇を描いた「灰色の車輪」
宇宙論とクトゥルフ神話が驚愕の融合を果たす「時空争奪」など
ヴァラエティに富んだ全8篇収録の傑作ハードSF短篇集。
表紙はちょっとアレやけど
小林泰三によるガッチガチのハードSF短編集
『玩具修理者』みたいな、SFホラーの暗黒面的な作品は少ないけど
その分論理が徹底されてて、かつグロ要素と結び付いて
もはや爽快ですらある笑”
「地球に来る宇宙人は、超高度な文明を持っているはずなのに、なぜ野蛮な手段に出るのか」
に解答を与えた『三〇〇万』
と、『灰 -
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―――何をやってもうまくいかず、悲惨な生活を送る直人は、幼い頃よく見た夢の中を彷徨う。
直人の恋人・博美は、腹話術に盲執する男の姿に幻惑される。
直人の親友・二吉は、記憶障害となり人生の断片をノートに綴る…。
彼らの忌まわしき体験は、どこまでが現実で、どこまでが幻想なのか。
読者を狂気の世界へと誘う禁忌の三重奏…。著者初の連作ホラー。
久しぶりに小林泰三の短編
前のレビューでも書いたけど、小林泰三の物語は最初こそ確かな現実に基づいてるんやけど、読み進めるうちにいつの間にか「関節の外れた世界」へと誘われる。
この不気味さは彼の作品ならではやと思う
この本の中では最後の『き