小林泰三のレビュー一覧

  • 見晴らしのいい密室

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    ロジックこねくりまわしにこねくりまわす、SF+ミステリーな短編集。

    読むのに、理解するのに、カロリー消費します。短編地宇野が、敷居を下げてくれてます。

    しんどいけれど、おもしろいんだよね。
    「未公開実験」「囚人の両刀理論」がそういう点では、しんどくもありおもしろくもあります。
    「目を擦る女」「予め決められた明日」は、サイコさんの印象が強くて怖いですね。ホラー。

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    2013年08月25日
  • 見晴らしのいい密室

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    おいおい、旧作の『目を擦る女』を3篇入れ替えて出版しました、ってひどくね?
    ファンだから買っちゃうけどさ。

    んでまた既読のものも再読したわけだが、新作が読めて嬉しい反面、前のほうが良かった気もするなー。

    密室なんて言ってるけど、ほとんどSFだかんね。

    「探偵助手」はQRコードを読み取って始めて真相がわかる作品。同じようなのを袋綴じ小説として泡坂妻夫がやってたね。

    「忘却の侵略」はシュレディンガーネタですごいの作っておられます。矛盾を回避するために何やらうまいことやってて面白い。

    「囚人の両刀論法」はまぁまぁでした。ダークな方向に進むのは面白いけど、いまいちキレがなかったかなぁ。

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    2013年06月04日
  • 天獄と地国

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    第43回星雲賞受賞(日本長編部門)。
    タイトル、ぼーっと見ていると書き間違えるのでご注意。堅い本かと思っていたけれどとんでもない。
    明らかに「異世界」を感じさせる世界設定で、物語のつかみはOK。導入で、少し説明的なセリフも多かったりするけど、最初のうちだけなのでまあ許容範囲か。
    一旦物語が動き出すと、序盤から、何となく、ちょっと前のロボットアニメを思わせるようなハイペース/ハイテンション(燃える?)で進んでいく。こういった、次々とイベントが起こり飽きさせない展開や、ほぼ全編会話で進む文体(ライトノベル的?)。攻略法を見つける、ゲーム的な展開。イマドキの読者が触れている、小説だけでない、マンガ、

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    2013年06月02日
  • 天獄と地国

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    「以前の短編の設定を…」の短編が思い出せなかったのが、読み始めてすぐに思い出しました。リングワールドの外側で生存するとしたら…、興味深い設定です。本編の記述からは、リングワールドとダイソン球の中間をイメージしました。戦闘場面等での力学法則を意識した描写が非常に見事です。最終場面から後は、本編と違う設定もしくは追加の設定を利かせた物語になることが予想されるので、続編があるにしても一旦ここで終了するのは納得がいく展開です。既出の短編の設定を活かしたこの手の長編化をもっと期待しています。

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    2013年05月07日
  • 見晴らしのいい密室

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    ネタバレ

    ”探偵助手”の行間にQRコードが仕込んであって、読まなくても支障ないんだけれど、貧乏性なのでスキャンせずにはいられなかった。速く読めなくて面倒くさーーいと思っていたら・・・。


    QRコード部分は読まなくても支障ないんだけれど、オチがQRコードの中にあってひっくり返りました。
    えええええっ!?なんじゃこりゃーっ!


    QRコード部分読まないと、別の小説になっちゃうと思います。
    支障ないけれど、二通りの読み方ができます。やられた!

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    2013年04月29日
  • 脳髄工場

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    ホラーよりのSF短編集。
    グロとロジック!

    「綺麗な子」のラストがいい。きれいはきたない。きたないはきれい。
    「同窓会」なんかは世にも奇妙にありそうな感じ。好き。

    全体的にわかりやすくて、この前読んだのより真面目にホラーでした。

    表紙カバーとタイトルのインパクトが非常によい。

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    2013年04月25日
  • 見晴らしのいい密室

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    初読、小林泰三。
    ホラーSFの名手!

    最初の二篇はミステリ仕立てで、ちょっと微妙。
    ミステリとして出さずにSFとして出した方がよい。

    「忘却の侵略」「未公開実験」「囚人の両刀論法」、これがめちゃくちゃ面白かった。

    相対性理論、タイムパラドクス、仮想現実、囚人のジレンマ。
    科学と理論とSFとホラー。
    道満晴明あたりにコミカライズしてもらいたい感じである。

    ターイムマスィーーン。ポーズ。

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    2013年04月11日
  • 人造救世主 アドルフ・クローン

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    ネタバレ

    結局最後まで表紙の人は誰なのかわからなかったんですが。(1巻の表紙は葵かな…?)最後まで楽しませてもらいました。一気に読んでしまう。
    超能力対決面白いです。そして全編を通して薄っぺらい人物像とか安っぽい少年漫画風味とか丸ごと好きでした。小林さんらしいウィットにとんだ作品だと思います。
    純粋な能力勝負にならず駆け引きや知能戦が入ってきて、どっちに転ぶかわからないところがいいですね。
    小林流では「何もないところから勝手に何かを発生させる」という理はありえず、雷にしろ氷にしろ論理的な物理学のアプローチを入れてきて戦況を変えるのが他では見られない能力対戦の魅力だといえます。みんなが適当にバカというのも

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    2013年04月09日
  • 惨劇アルバム

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    ーーーなぜわたしの人生には、幸せなことしか起こらないのか?
    美咲は、古びたアルバムを開いた。彼からのプロポーズ、大学合格…そこには様々な幸福の光景が。
    ところが、一枚の写真から蘇ってきたのは、(自分は幼い頃に死んだ)という、あまりにも鮮明な記憶だった。混乱する美咲に母が語り始めた、戦慄の「家族の物語」とは?
    悪夢と惨劇に彩られた恐怖の連作集。

    小林泰三の連作ホラー
    やっぱ小林泰三はこうじゃねえとな。

    彼の真骨頂、歪んだロジックによる関節の外れた世界
    理屈抜きに、恐怖が感覚に訴えてくる短編
    少しずつテイストの違う作品たちが集まって一つの物語を形作っている。




    不完全な人の泣く声が聞こえ

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    2013年02月04日
  • 大きな森の小さな密室

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    死亡推定時期は150万年前という「更新世の殺人」など、それぞれに特徴(クセ?)のある短編ミステリー7編からなるオムニバス。
    もはや何でもありだな。。と笑ったのが「正直者の逆説」。
    ロジック遊びの感もある作品ですが、結構楽しめました。
    ミステリを読み飽きていて、ちょっと変わった毛色の作品を希望されている方にはお勧めできそうです。

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    2021年06月29日
  • セピア色の凄惨

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    ―――「親友を探してほしい」。
    探偵は、古ぼけた四枚の写真を手がかりに、一人の女性の行方を追い始める。
    写真に一緒に写っている人々を訪ねていくが、彼らの人生は、あまりにも捩くれた奇妙なものだった。
    病的な怠惰ゆえに、家族を破滅させてゆく女。
    極度の心配性から、おぞましい実験を繰り返す女…。
    求める女性はどこに?
    強烈なビジョンが渦巻く、悪夢のような連作集。


    小林泰三の文庫書き下ろし
    一人称語りの短編とインターバルが繰り返される構成

    読んでると、「価値観」なんてものは真の意味で同じになることはないんやろうなと思う

    心の中に潜む狂気から匂い立つグロまで

    読後感が

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    2012年12月30日
  • 脳髄工場

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    ―――近未来。犯罪抑制のために開発された「人工脳髄」。
    天然脳を持つ少年、少女に待ち受ける悲劇とは? 世界の崩壊と狂気を暗示した表題作ほか、過去から未来、そして宇宙までを舞台にした珠玉のホラー短編集!


    「綺麗な子」狂気に満ちてて
    ものすごく粘度が高くてまずい飲み物を一気飲みしたような気分やった

    でもそれ以外は全体的に印象が薄かったなぁ
    「停留所にて」「声」なんかは短くスッキリまとまったホラーやったけど
    怪異"グロ" と 論理"ロジック" の競演ってほどでもない

    小林泰三やからってちょっと期待しすぎたか

    ようぐそうとほうとふ

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    2012年12月30日
  • 天体の回転について

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    ―――無垢な青年が抱く、宇宙への憧れとみずみずしい初恋を描いた表題作のほか
    ロボット三原則の盲点が引き起こす悲劇を描いた「灰色の車輪」
    宇宙論とクトゥルフ神話が驚愕の融合を果たす「時空争奪」など
    ヴァラエティに富んだ全8篇収録の傑作ハードSF短篇集。


    表紙はちょっとアレやけど
    小林泰三によるガッチガチのハードSF短編集

    『玩具修理者』みたいな、SFホラーの暗黒面的な作品は少ないけど
    その分論理が徹底されてて、かつグロ要素と結び付いて
    もはや爽快ですらある笑”

    「地球に来る宇宙人は、超高度な文明を持っているはずなのに、なぜ野蛮な手段に出るのか」
    に解答を与えた『三〇〇万』
    と、『灰

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    2012年12月30日
  • 忌憶

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    ―――何をやってもうまくいかず、悲惨な生活を送る直人は、幼い頃よく見た夢の中を彷徨う。
    直人の恋人・博美は、腹話術に盲執する男の姿に幻惑される。
    直人の親友・二吉は、記憶障害となり人生の断片をノートに綴る…。
    彼らの忌まわしき体験は、どこまでが現実で、どこまでが幻想なのか。
    読者を狂気の世界へと誘う禁忌の三重奏…。著者初の連作ホラー。


    久しぶりに小林泰三の短編

    前のレビューでも書いたけど、小林泰三の物語は最初こそ確かな現実に基づいてるんやけど、読み進めるうちにいつの間にか「関節の外れた世界」へと誘われる。
    この不気味さは彼の作品ならではやと思う

    この本の中では最後の『き

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    2012年12月30日
  • 天体の回転について

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    短編集として、面白かったです。
    前半はハードSFながら、後半の作品、特に最後はクトゥルフ神話と時空理論をあわせた、一風変わった作品で、楽しめました。
    と、ここまで読んで、実はこの本、前に一度読んだことに気が付きました。
    何となく覚えのある作品があるなぁ、とちょっと思っていたのですが、確かどれも読んだ記憶が・・・
    忘れっぽいのは、楽しみが増えていいとも言えますが、それでいいのかな?

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    2012年12月06日
  • セピア色の凄惨

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    すごく読みやすいので一時間かそこらで読み終わると思います 
    とにかくみんな真面目に狂ってる
    後味が悪い話、とまで言っていいのか分かりませんがとにかく読み終わってもいい気分にはなりません
    でも結構好きです
    ただ、私にはメインの話のオチがちょっと弱く感じられました

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    2012年10月21日
  • 天体の回転について

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    非常にバラエティに富んでいて、設定と発想で魅せるSF短編集。
    それぞれの作品の色がまったく違ったものなので、飽きずに楽しんで読んだ。

    表題作と、ロボット反乱ネタの「灰色の車輪」と長期記憶をメモリに頼らざるを得なくなった人間を描いた「盗まれた昨日」が個人的には好き。
    表紙のミクさん(違)はエレベーターガールだったんですね。

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    2012年10月12日
  • 天体の回転について

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    ネタバレ

    どれも面白かったけど、表題の「天体の回転について」は感銘できるところもあり凄くよかった。文化をなくした人間でも、2次元には惹かれてしまうんだなぁと、呆れるような安心するような。

    個人的には2次元に恋をした人間は報われないと思っているので、最後のオチはあんまり納得いかなかったけど、あれは小林泰三の良心だと思うことにする。

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    2012年08月08日
  • 完全・犯罪

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    ネタバレ

    SF・ミステリー・ホラーとタイプの違う作品を入れてきた短編集。個人的には歴史改変タイムトラベルものをブラックコメディチックにまとめた表題作とミステリーでお馴染の「双生児」ものがお好み。

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    2012年08月02日
  • 天獄と地国

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    面白くてあっという間に読んでしまった。
    多分世界設定に惹かれるんだろう。

    頭上に地面、足元に星空、極端に資源不足な過酷な世界での生き残りのための生活
    超兵器同士の戦闘シーンも面白いけど、空に向かって落ちていくシーンが何とも言えずいいなぁ
    ラストが少し暗いけど、明るい面が無いわけじゃないのでイイかな

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    2012年07月13日