小林泰三のレビュー一覧
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ネタバレ「この本超危険」
表紙の謳い文句に誘われ読んでみた。
小林泰三さんの作品は初めてでしたが、とんでもなく奇抜な本でした。
近づいてくるメリーさんに対抗するために、さとるくん•テケテケ•カシマさんを呼び寄せ追いかけっこさせるというクソ訳わかんない話…「怨霊」
娯楽水道電気食事医療等全てにできる限りお金を使わずに、貯金残高の数字が増えることこそが幸せと捉える女の話…「勝ち組人生」
私とスマホどっちが大事?私と車どっちが大事?私とあなたどっちが大事?弁解がひたすら通じず大事なものが壊され続けるという、愛の試験をひたすら受け続けさせられる男の末路は…「どっちが大事」
腹痛を訴えているという子供の元に駆け -
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メルヘン殺し最後の作品。ティンカーベルを殺したのは誰か?犯人がわかった時、つい前のページを遡って自分がどこで錯覚したのか確認してしまいました。登場人物が多いのもありますが、ビルを始めとした人物たちの会話の複雑さがより読者も惑わせる世界観はすごく引き込まれます。
現実世界でまさかこいつはあのキャラクターなのか?と考えていると、え!まさかのそっち!?二転三転ひっくり返されてより複雑さがシリーズの中で多いと思います。
そして最後、恨めしく思うあの人がスカッとする最後で気持ちよかった(笑)
最後の言葉は私の中でまた惑わされる言葉に感じましたが、これは読む人によって解釈がかなり違う場合もあるんじゃないで -
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小林泰三『玩具修理者』
いや〜いいホラー。ゾクッとはしないが、読んでいてドキドキしてどんどん読んじゃう。話の運びから設定まで良い作品でした。
沙藤一樹『Dーブリッジテープ』
ぁぁぁぁあああ!!!いやぁぁぁぁああ!!って描写が多い。イチイチムカつく金持ちズとあんまりにも可哀想な子供達。足と車のドアの部分とかバスの中で思いっきり顔を顰めてしまいました。二人とも私が覚えててやるからな!!!いやほんとに!!!
朱川湊人『白い部屋で月の歌を』
ホラー、というよりかは幽霊の出てくる小説というイメージ。ただ最後の終わり方とか、主人公の設定とかがすごい!!!良い作品でした。
森山東『お見世出し』
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ネタバレそうか。俺は話し方教室に通っているのか。
目を覚ました田村二吉は目の前に置かれたノートに「記憶が数十分しかもたない」「今、自分は殺人鬼と戦っている」と記されているのを見る。記憶がもたないから信じられるのはノートだけ。そんな主人公は、人の記憶を自由に改ざんできる能力を持つ殺人鬼に勝つことが出来るのか。
主人公の記憶は不確かかつ、記憶改竄ができる能力者が登場するからには、記憶より記録の方が正しいだろう。…と思って読んでいたのに、記録の方も改竄されているなら何を拠り所にすれば?
北川先生と結ばれたと思ったら夏生?徳さんはいい人かと思ったけど、やってることはキラと同じ?もう何も信じられない…!
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『玩具修理者』、『人獣細工』、『AΩ 超空想科学怪奇譚』に続く、角川ホラー・小林泰三作品の新装版にて。表題作『肉食屋敷』を含む4編が収録されている。
『肉食屋敷』
「古生物を復元するための研究によって復元されてしまった、おぞましき地球外生命体―――。」
著者お得意の、ラヴクラフト的コズミックホラー。展開は予想の範囲内で特に意外性はなかったが、分かっていてもゾクッとさせられる生々しくおどろおどろしい筆致は流石のもの。SAN値が削られていく感覚が堪らない!
『ジャンク』
「人体が生体部品として売買される世界。生体部品として売り捌くために人々を襲うハンターと、そんなハンターを狩るハンターキラー