小林泰三のレビュー一覧

  • 脳髄工場
    ・世にも奇妙な物語や意味がわかると怖い話みたいな話の短編集
    ・タイトルと表紙からグロいのを想像していたが、あくまで気味の悪さを演出する程度のグロさで、不快にはならなかった。
    ・ホラーやSF、恋愛など、話のジャンルのバリエーションが豊富で驚いた。
    ・好きな話は「友達」と「停留所まで」
  • 安楽探偵
    事務所から一歩も出ずに事件を解決する探偵
    連作短編集
    読者をミスリードして最後にひっくり返すストーリーで、冒頭の前フリが事件のミスリードとリンクしていくパターンが一貫している。
    最終話だけは、それまで解決してきた事件自体が謎になり連作短編集として纏められています。
  • 人獣細工
    3話収録の短編集。どれも面白かったが、グロい、エグいと聞いて覚悟しすぎていたのか、どれも思っていたほどのグロさではなかった。
    話としては「本」が面白かった。
  • 玩具修理者
    小林泰三の小説は以前から拝見したく、ウズウズしていたのですが、ズルズルと先延ばしし成人の会を、超えてようやく手に取って読むことができました✌️
    本書の「玩具修理者」は、短編の「玩具修理者」と小長編の「酔歩する男」の2部が一冊になったもので彼の嗜好による名状し難き理論に引き込まれてサーっと時間の流れを...続きを読む
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    岩井志麻子と澤村伊智がよかった。

    岩井志麻子先生、バラエティ出てきた時文章との差にぶっ飛んだもんな。今回も硬くて陰鬱な空気感。読み慣れるまでちょっとかかる。

    学校は死の匂い。うん。好意、真っ直ぐ返ってきてほしいよね。古市くんがいい人格付与されてるなぁ。
  • 安楽探偵
    部屋から一歩も出ない探偵と助手らしき人。各章掴みどころのない不思議な設定で、全体を通じて不思議な世界観だった。最終章ではじわじわと相手を追い詰めつつも真相は読者の想像に任されて非常にもどかしかった。
  • 玩具修理者
    ホラー小説の中でも特に好きな一冊です。表題作の玩具修理者もそうですが、酔歩する男が最高に面白い。高校生のときに読んで衝撃を受けた本。
  • 玩具修理者
    表題の『玩具修理者』はかなり短いけど気色悪くて面白かったけど描写がグロテスクなので人は選びそうな感じ
    もうひとつの『酔歩する男』は頭使うけど面白い、しっかり気持ち悪い、行きすぎた愛情は人を狂わせます
  • 人獣細工
    短編が3作品収録されている。
    表題の人獣細工が一番好みだった。
    史記の人彘(ひとぶた)とは違う人彘。
    しかし、人の手によって細工されて歪な存在にされてしまった事は同じ。つくり手はそれに愉しみを感じていた事も。
    この冒涜的で気味の悪い雰囲気が、ゾクッとして良い。
    自分の愉しみの為に、他人の尊厳を踏み潰...続きを読む
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    どれも面白かった。
    『リング』著者の鈴木光司の作品は初めて読んだが、リアルな生々しさがあった。
    特に好きだったのがビルとビルの隙間に落ちる『五月の陥穽』。

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    角川ホラー文庫約30年の遺産!90年代から現在までの最恐セレクション。

    1993年4月の創刊以来、...続きを読む
  • 人獣細工
    どの作品も凄いなぁ!

    個人的には吸血狩りが好きですね。あえて答えを出していないところが素敵♪

    本もすごいし、どうして、こうした作家がどうして早逝されてしまうんだろうなぁ。
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

    なるほど…

    この種のゾンビは新しいぞ(´-ω-`)



    ゾンビミステリといえば最近だとあの作品が有名ですが…(๑¯∇¯๑)言いませんよ♡

    昔の作品で上げると、山口雅也さんの『生ける屍の死』
    10選に上げる程大好きな作品です♡
    正確にはゾンビではなく、死者ですね。

    小説や映画では、『ゾンビ』...続きを読む
  • 人外サーカス
     小林先生独特の、シリアスなのにどこか抜けているような文体は健在、ただし、グロい描写よりは緊迫感が漂うシーンがやや多かった長編小説。

     強力で不死の肉体をもつ吸血鬼と人間たちの戦い。

     勝てるはずのない吸血鬼に、サーカス団員たちがどう戦って生き残れるのか、あっという間に殺されるのか。

     たくさ...続きを読む
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション
    小林泰三『人獣細工』、怪奇趣味的でもありSF的でもあり。
    すごいなこれ。惜しい人を亡くしたって改めて思った……

    他の作品もどれも良かったけど恒川光太郎『ニョラ穴』が特に好き。
    程よく謎が謎のまま残ってて余韻のゾワゾワ感ヤバい。やっぱホラーはこういう読後感が残ってこそですよね!

    ジワジワ怖い、ゾッ...続きを読む
  • 大きな森の小さな密室
    短編集だった。
    一つ一つの話は繋がってないけれど、連作?という感じ。

    最初の話で徳さんが出た時、嫌な予感しかしなかった。

    私は把握していないものも多いが過去の作品に出てきた人物が多く登場している。

    収録作は
    大きな森の小さな密室 犯人当て
    氷橋 倒叙ミステリー
    自らの伝言 安楽椅子探偵
    更新世...続きを読む
  • ティンカー・ベル殺し
    アリス殺しから読み始め4作目。
    この本を読もうとした時に、小林
    泰三さんが亡くなったことを知る。
    まだまだ、次のシリーズを読みた
    かったのに…
    ティンカーベル殺しは、世界観も
    わかりやすく、読みやすい作品
    だった。
    アバタールの無限ループは、恐い!
  • ドロシイ殺し
    メルヘン殺しシリーズの第3弾。オズの魔法使いを読んでからの方がいいかなと思いつつ、シリーズの続きが気になって結局手を出してしまった。
    前作よりも本体とアーヴァタールの関係がシンプルだったので話もわかりやすくかつ面白かった!今回もまんまといい意味で騙されたわけだけど、叙述トリックをかける作家さんとかそ...続きを読む
  • 安楽探偵
    少し前に因業探偵の話を読んだけど、同じ短編集でもそれより楽しく読めた。
    ちょっとだけ、有栖川有栖氏の探偵・濱地健三郎を思い出した。

    探偵先生が味のあるキャラクターで魅力的。面白い(変わった)依頼に興味津々、依頼者の話に笑いを堪えられずに誤魔化すあたり、愛らしい。

    ピザの話が衝撃的で笑ってしまう!...続きを読む
  • クララ殺し
    前作「アリス殺し」が面白かったのと、ビル/井森くんが主役だったので読んだ。ハイジがモチーフになっているのかと思いきや、ホフマンという作家の作品がモチーフらしい。元ネタを知らなくても読めたけど、知っている方がもっと楽しめるかも。けっこう複雑な謎解きだったので正直ちゃんと理解していない。でも世界観が好き...続きを読む
  • 代表取締役アイドル
    小林泰三の作品は、アリス殺しから
    始まるシリーズ物から知ったが、こ
    のシリーズとは違うジャンルではあ
    る。
    独裁的な創始者が経営する大企業に
    地下アイドルが取締役として、抜擢
    される。
    荒唐無稽なノルマを課せられて、社
    員達はある方法を思いつくが、会社
    は、絶望的な方向へ
    一気に読めて、最後は創始者...続きを読む