小林泰三のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小林先生のメルヘン殺しシリーズを読み、登場人物達のキャラの濃さに「元ネタがあるかも」と調べてみると過去の作品に登場しているということで読んでみました。大学時代にクトゥルフ神話TRPGを齧っていたので、すごく刺さる内容でした。夏の夕暮れ時の蒸し暑さ、非現実的だが納得せざるを得ないタイムトラベル等、臨場感溢れる文体が全身を襲ってくるようで目の前で本当に話を聞いているかのような感覚でした。何度も何度も読み返した作品です。
2024/05/05に『酔歩する男』の聖地である兵庫県東灘区の処女塚古墳に訪れました。いつか東西の求女塚古墳にも訪れてみたいと思っています。
追記)2024/06/02に東求女塚古 -
-
Posted by ブクログ
読んでいて頭がごちゃごちゃになる感覚が堪らないし個人的には酔歩する男がドストライク。限られた理解力しか持たないわれわれの脳があまりにも複雑な世界に対面した時に壊れてしまわないために脳自身が設定した安全装置が因果律っていう文章が超好きで、なんて言うか自分が生きてる時間は存在してると考えるのかとかまだまだ人間として未熟な知識しか持ち合わせていなかったり、本当に原因が先で結果が後なのかとかぐるぐる考えた。時間が進んでいるように見えて、自分だけが眠りについたら違う空間や時空にいたらって考えるとものすごく不思議な感覚.読んでてすごく楽しかったし考えさせられたしこういうお話って大好き、だから小林先生の小説
-
Posted by ブクログ
現代ホラー小説傑作集。これまた全部再読なのだけれど、傑作揃いというほかのないセレクションです。
かるかやシリーズの「芙蓉忌」、実はシリーズ他の作品に較べると印象が薄かったのですが。再読してみると、なかなかに怖いしひっそりとした切なさも感じる名作でした。なによりこのアンソロジーがこの一編で幕を開け、そしてラストが「七つのカップ」で優しく終わるという構成も素敵なのですよね(ラスト一歩手前が「あまぞわい」でとことんどんよりしたあとだというのもまた)。
小林泰三さんの「お祖父ちゃんの絵」をセレクトするというのもまたなんとも。これ、最初に読んでいるうちは「お祖母ちゃんの絵」の間違いじゃないの? って思う -
-
Posted by ブクログ
先が気になり止まらなかった(≧∇≦)
一気読み確実!人間VS吸血鬼の大バトル!!
何だろう、この安心感…(〃´-`〃)
いや、違うな。安心…というか、癒しの方が近い。
ホラーもグロもミステリもコミカルな描写も、すべて程よく癒される♡
小林泰三さんの作品全般、私の心を癒してくれる。
この作品を読んで『癒された』という人は少ないだろうけど、癒されたんだからしょうがない笑
吸血鬼が存在する世界。
こいつらがまた強い強い。
人間と違って仲間に執着しないから、やる事も残忍でグロい。
グロ描写が苦手な方は注意。(^▽^;)
吸血鬼に立ち向かうのはサーカス団!
果たして生身の人間が勝て