小林泰三のレビュー一覧

  • 因業探偵~新藤礼都の事件簿~

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    ヤスミン好きの読友さんから勧められたのがこちら。噂に違わずめちゃくちゃ面白かった。主人公は洞察力と推理力がずば抜けている進藤礼都。なのだが性格に問題がある。探偵事務所を設立するために数々のアルバイトをする中で事件に出会う。ペットシッター、ベビーシッター、草刈り、パチンコ、家庭教師、家政婦…何をやってもブレない最強の女。不思議と性格が悪いのも魅力に思えてくる。ヤバいな。(笑)叙述トリックもあって面白い。こういう人は敵に回したくない。現実にこんな人がいたら仲良くなれない気がする。でも目を離せない気もする。

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    2026年05月19日
  • 肉食屋敷

    購入済み

    面白かった

    ジャンク。アンデッドがいる世界。人間の死体が売買できてけっこうダーク系でした。ハンターキラーの体には女性の顔が移植されていて悲惨な過去があったのは容易に想像できたが最後はまさかのどんでん返し。

    #ドキドキハラハラ #ドロドロ #ダーク

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    2026年05月12日
  • 幸せスイッチ

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    今作でも最高の鬼才っぷり。邪悪な罠がつまった短編集。

    「怨霊」のオチたるや。そんなところに着地するとは。「勝ち組人生」たまにこんな人いるよなー。通帳の数字を見てにやにやするけどやりすぎはね。「どっちが大事」ぞっとするほど面倒な妻だった。「診断」ぞっとするほど他人の意見を受け入れられない母だった。あの救急隊員もね。表題作の「幸せスイッチ」そんなスイッチがあればつけてしまうかも。依存しちゃうだろうなー。「哲学的ゾンビもしくはある青年の物語」この奇妙で不条理な会話の感じが最高にヤスミンだった。

    どれも頭おかしくなるよ。良い意味でね。もはやヤスミンファンとして客観視できてないかも?(笑)

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    2026年03月12日
  • 安楽探偵

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    おもしろーい。さすがヤスミン。

    今作は六編からなる短編集。主人公は名探偵とそのアシスタント。色んな謎を持ち込むお客さんたち。タイトル通り事務所から出ずに謎を解いていく安楽椅子探偵もの。どの話も結構なブラックユーモア。マジで?と驚かされるものから、完全にだまされてたもの、めんどくさいなぁ…ってのやらが散りばめられていた。そして最後にはまた更なる仕掛け、巧妙な罠があった。

    もうどうしたらこんなことを考えて、こんな本にまとめあげられるのか…感服するしかない。自分が評するのも違うけど天才だな。

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    2026年03月01日
  • 玩具修理者

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    再読。
    傑作。
    人生で初めて読んだホラー小説。
    表題作『玩具修理者』の短編集とは思えない破壊力と『酔歩する男』の読書初心者ながらに感じた、「これ、なんか嫌」という感覚。
    数年ぶりに読んだが、その読み心地は色褪せるどころか、昔に抱いた感覚以上に、より凶々しい笑顔で迎えられるかのような、恐怖を感じた。

    『玩具修理者』
    「小林泰三」がこの作品の時点で出来上がっている。
    いちいちグロい、いちいち会話がまどろっこしい、この読めば読むほど味がする「小林泰味」が50頁足らずの短編に濃縮されている。
    読んだことない人は是非、登場人物である男の視点で読んでいただきたい。

    『酔歩する男』
    SF強めのホラー。
    昔に読んだ時は上記の感想だったが、改めて読むと、結構怖い。
    幽霊や化け物等は一切出ないが、根源的な恐怖を想起させる、拒みたくなる、受け付けたくない状況と文章が波のように押し寄せてくる為、好き嫌いは別れるが、かなりゾワっとする。

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    2026年06月10日
  • 大きな森の小さな密室

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    今年の初めのウルトラセールでゲットしたこちらの連作短編集。ヤスミン初の短編集らしい。犯人当て、倒叙ミステリ、安楽椅子探偵、バカミス、??ミステリ、SFミステリ、日常の謎とバラエティに富んだ内容でどれも面白かった。まぁ犯人当てなんかは難しかったが、どれもちゃんとしたミステリだけどユニークなところがまた良い。そして読む順番にもよるが、ヤスミンファンなら見覚えのあるたくさんの登場人物たち。あの記憶破断者の徳さんや二吉がこんなところに出てくるとは。とりあえずまだまだヤスミンの未読の作品が多くあることに安心した。

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    2026年01月26日
  • 玩具修理者

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    表題作である「玩具修理者」は第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。その時の大賞は「パラサイト・イブ」だったようです。もっと早く読んでおきたかったと思いました。「酔歩する男」もSF的な要素が強いですが、ゾクゾクしました

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    2025年12月31日
  • ティンカー・ベル殺し

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    最後やりすぎな程にトラウマを植え付けられて読んでるだけで苦しくなってしまいました。

    メルヘン殺しシリーズの中で個人的に1番楽しく読むことが出来ました!常識外れという言葉が1番似合う小説だと思います。ミステリーでは常識外れが当たり前ですが、こんな非常識を知ってしまうとこの本の沼から抜け出せなくなってしまいます(^^♪♪
    アリス殺しを最初に読んでから、小林泰三先生の癖を理解しつつ推理しながら読むのですが、相変わらず思い込ませるのがとても上手で、毎回「そうだったの?!」と驚いてしまいます。最初から確かに違和感はあったのにしっかり策略にハマってしまってお手上げ状態です。自語りですが、私はとても頭が悪く国語のテスト毎回赤点ギリギリの理系なもので、頭の良い人に読ませて色々感想を聞きたいなぁなんて思ってしまいます。ですがそんな私でもとても楽しく読めてしまうのですから、読書が苦手な人にも読んで欲しいと思ってしまいますね。井森がループを抜け出す最後の最後までこのシリーズを読みたかったのですが、小林泰三先生の最後のメルヘン殺しシリーズとなってしまって残念です。
    その時その時で考えて書くのではなく、続きまでしっかり考えて書いていると考えると、この先どんな物語になったのかなぁと気になります。
    メルヘン殺しシリーズは理系の私でも読みやすく、ティンカーベルなどは特に有名どころで世間に知れ渡っていてより読みやすいと思います。気になる方は是非アリス殺しから読んで見てほしいですね!

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    2025年10月02日
  • 家に棲むもの

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    いろんなホラーを読んで厭な気持ちになろう!

    SFっぽかったり哲学めいていたり王道ホラーだったり
    小林泰三らしさを感じられる短編集。

    誰がおかしいのか、もうわかんないよ

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    2025年07月28日
  • 未来からの脱出

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    初・小林泰三さん。独特の会話劇は人を選ぶと思いますが、自分にとっては最高に面白かった。次第に明らかになっていく主人公達が置かれた世界の構造、途中のスパイ映画のような冒険活劇、ラストの真相解明、全てが自分の好みだった。

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    2025年07月04日
  • 密室・殺人

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    面白かった!論理的なのにめちゃめちゃな感じ大好きなんだよな。あとクトゥルフみが強かったのでまさか犯人は名状し難いものとかなのか…?!と一瞬思ったがさすがにそれはなかった。
    あまり推理とかせずに読んでたこともあり、解説を読んで「えっそういうこと?!」となっております。悲しい(´・ω・`)

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    2025年05月29日
  • 人獣細工

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    表題作、一気に読みました。

    「父親」の所業がおぞましすぎる。縫い目に無頓着なの、そういう……。

    人間の定義とは? 定義にこだわらずに生きられないのか? とかいろいろ頭の中ぐるぐる。

    夕霞が救われることはありえるのか。
    通りすがりのパンク野郎が「バンドやろうぜ!!」とか言ってきて、夕霞が出口のない鬱屈を全部ロックで爆発させる未来を想像した。

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    2025年03月14日
  • 肉食屋敷

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    小林泰三氏を余すことなく感じられる様な風味の違った4作が収められている。
    ライトなファンをはじめ、これから読んでみようという人にもオススメできる作品。

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    2025年01月07日
  • 安楽探偵

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    ネタバレ

    この真綿で首を絞める狂った論理が小林泰三!一話目を読んでそういうことか〜と思いながら楽しみ、きっとラストにひっくり返してくると予想してたら期待通りだった。

    ・アイドルストーカー
    依頼人を狂った中年男性に疑わせておいて本物のアイドルに反転するラストがいい。この話自体が罠になって次以降の話にバイアスかけてくる構成が好き。ストーカーエピソードはめちゃくちゃ怖い。
    ・消去法
    大掛かりなドッキリ。そんな馬鹿なって思うしやりすぎだろと思うけどそれでも超能力より科学的。
    ・ダイエット
    こんなにわかりやすく罠を張られて騙されるんだ……と二度読みでショックを受けた。冷凍ピザをそのままいくの……?
    ・食材
    話を追うごとにわかりやすくなってきて、明らかなミスリードだからこそ気にせず読みたいのにどうしても気になった。台車に乗る娘の描写は悪趣味。本当に助かるのか最後までわからず怖かった。
    ・命の軽さ
    話が通じないのに自分の論理がしっかりある人間の描写、狂った立ち位置からの真っ直ぐな会話が読んでいて気持ちいい。最初の動物のことなんて忘れて詐欺?なんで?と思った途端血の気が引いて、やっぱりこの探偵おかしいよね……?となってぐるぐるした。
    ・モリアーティ
    急に今まで読んでいた話の一段上で話すことで現実感増してくるのこわ……。急に気付かされる薄めの嫌な感じと心地よさが癖になる。安心して笑ってたさっきまでもここに危険があったことを示すのがうますぎる。
    どんな形でも公開、を本に持ってくるのも好き。
    著者の中ではホラーもSFもグロもなくてソフトだし、薦めやすくてうれしい。

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    2024年12月15日
  • クララ殺し

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    シリーズ2作目。ユーザー名の「クララ」はこの作品名から頂きました。
    アルプスのあの作品がモチーフかと思いきや違った。ホフマン作品に馴染みがないので登場人物のイメージが浮かばなかったけど、安定の面白さ。
    終盤は頭がこんがらがってトリックを理解するのに時間がかかった。

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    2024年11月15日
  • ティンカー・ベル殺し

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    自分やキャラクターの予想がたくさん(?)覆されていってイライラもしたが、だとしたらなんなんだ?…とその答えを知りたいという好奇心もわいた。
    とても良い作品だった。

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    2024年11月13日
  • 殺人鬼にまつわる備忘録

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    小林泰三さんはやっぱり最高だ。以前同著の「記憶破断者」を読んでいたからか、最初は「あれ?これ読んだ?」と思っていた。主人公の田村二吉は10分しか記憶が持たない記憶障害であることと、人の記憶を操作できる殺人鬼と戦っているところも「ん?やっぱり読んだ…か?」と私の記憶を混乱させてくる。物語が進むたびに記憶が刺激されるのだが、面白いのでページを捲る手が止まらなかった。結論、文庫化で改題された同じ内容だった。それでもこの設定は秀逸。自分が二吉になったように感情移入してしまう。「記憶破断者」のレビューも読み返そう。

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    2024年10月13日
  • ティンカー・ベル殺し

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    メルヘン殺しの4作目、ディズニーアニメ映画しか知らないピーター・パンとは、あまりにも違い過ぎて驚愕だった。
    ジェームズ・マシュー・バリーの原作とディズニーアニメを、読みたい(観たい)と思うほど衝撃な作品。
    そして、小林節が炸裂して、とても楽しく読めた。
    解説の創元編集部の方が書かれているところによれば、次回は「かぐや姫殺し」であり、シリーズの最後には再度、鏡の国での活躍が決まっていたそうだ。
    本当に、亡くなられたのが残念でならない。
    もっともっと、小林泰三の作品を読みたい。叶わぬ願いと知りつつも願わなくてはならない。

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    2024年07月21日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    「家が呼ぶ」に大興奮して以来、すこしずつ朝宮運河さん編纂のアンソロジーを買い集めている。今作も大興奮!

    ✂-----以下ネタバレです-----✂








    はじめに収録されたタイトルドンピシャの「恐怖」は、短くもラストにドキッとする極上の作品。最初からこの作品…もう期待しかないが、続くは小松左京「骨」。じっくり掘り進められた恐ろしく壮大な情景が、蘇る記憶とともに一気に駆け抜ける大迫力に感動…。
    「夏休みのケイカク」「正月女」は現代の割と身近な景色を思い浮かべつつ読み進めていたけど、オチに違ったカラーのダークさがあり面白い。
    今回すごく好きだった「ニョラ穴」は、SFチックな作風。日本のこういう作品って初めて読んだんじゃないかな。世界が広がって面白い。アンソロジーの良さ。
    「或るはぐれ者の死」、「雛」は現代のどこかで広がっている異様な光景に思いを馳せるような話。「雛」の、チラッと見たら鬼の形相になっているっていう映画的な描写良かったなあ。
    そして一番怖かったのは最後の「人獣細工」!
    冷たく鋭く人間の尊厳に切り込んだ作品で、一番本能的な恐怖をおぼえたかもしれない…。何度も「冒涜だ…おそろしい…」とつぶやきながら、ページを捲る手が止まらなかった。
    面白かったのでシリーズ前作の「再生」も買おうっと♪

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    2024年06月28日
  • 脳髄工場

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    はじめての小林泰三さん作品。
    「脳髄工場」という度肝を抜くタイトルと、一度見たら忘れられないカバーイラストに惹かれて手に取りました。

    短編集でかなり短い(数ページの)お話から、結構長い話まで様々なものを詰め込んだ、欲張りセットのような様相。

    私のお気に入りは、
    ・やはり何と言っても表題作の「脳髄工場」
    ・無気味さ、ホラー要素が際立つ「影の国」
    ・ループ物が大好物なので「声」
    ・ホラー×SF要素満載の「綺麗な子」
    です。

    「C市」も「わけのわからなさ」が好きだと感じましたが、この「わけのわからなさ」は自分が科学やら物理やら、そう言ったものに疎いせいもあるかな? と挙げるのは保留に(笑)

    どの作品も単に怖い、無気味、奇妙というだけでなくて、「考えさせられるテーマ性」を帯びているのが素敵なところです。

    「脳髄工場」では“本当の自分とは何か”というテーマが見え隠れします。本来のナチュラルボーンな自分と、人工脳髄を装着した後の自分はどちらが自分なのか? という主人公の懊悩は、現代人の私たちにとっても、ある意味共通の悩みなのではないでしょうか。
     例を挙げるとすれば、飲酒の前後の自分はどちらが本物か? という問いは、これに似たものがありますよね。

     次はどの作品を読もうかな……新しい楽しみが増えました。

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    2024年06月03日