小林泰三のレビュー一覧

  • ティンカー・ベル殺し

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    井森の結末の構想も考えられていたようで、最後まで読み届けることが出来ず非常に残念。
    シリーズ通して有名な児童作品の世界とリンクしたちょっとグロめのミステリー。
    登場人物の繋がりを考えながら事件を解決していく過程はとても面白かった。

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    2023年06月12日
  • 脳髄工場

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    ・世にも奇妙な物語や意味がわかると怖い話みたいな話の短編集
    ・タイトルと表紙からグロいのを想像していたが、あくまで気味の悪さを演出する程度のグロさで、不快にはならなかった。
    ・ホラーやSF、恋愛など、話のジャンルのバリエーションが豊富で驚いた。
    ・好きな話は「友達」と「停留所まで」

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    2023年06月06日
  • 安楽探偵

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    事務所から一歩も出ずに事件を解決する探偵
    連作短編集
    読者をミスリードして最後にひっくり返すストーリーで、冒頭の前フリが事件のミスリードとリンクしていくパターンが一貫している。
    最終話だけは、それまで解決してきた事件自体が謎になり連作短編集として纏められています。

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    2023年06月05日
  • 安楽探偵

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    部屋から一歩も出ない探偵と助手らしき人。各章掴みどころのない不思議な設定で、全体を通じて不思議な世界観だった。最終章ではじわじわと相手を追い詰めつつも真相は読者の想像に任されて非常にもどかしかった。

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    2023年05月16日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    なるほど…

    この種のゾンビは新しいぞ(´-ω-`)



    ゾンビミステリといえば最近だとあの作品が有名ですが…(๑¯∇¯๑)言いませんよ♡

    昔の作品で上げると、山口雅也さんの『生ける屍の死』
    10選に上げる程大好きな作品です♡
    正確にはゾンビではなく、死者ですね。

    小説や映画では、『ゾンビ』という言葉を使っている作品は少ないです。

    その世界の中では『死者が生き返って人を襲う』という事自体が存在しない設定が多い。
    いや、存在はしないか…(^▽^;)
    『ゾンビ』という言葉自体がない。

    『ウォーキング・デッド』も「ウォーカー」って呼ぶし『バイオ・ハザード』では「アンデッド」って呼んでる。

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    2023年04月21日
  • 人外サーカス

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     小林先生独特の、シリアスなのにどこか抜けているような文体は健在、ただし、グロい描写よりは緊迫感が漂うシーンがやや多かった長編小説。

     強力で不死の肉体をもつ吸血鬼と人間たちの戦い。

     勝てるはずのない吸血鬼に、サーカス団員たちがどう戦って生き残れるのか、あっという間に殺されるのか。

     たくさん人が死にます。

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    2023年03月23日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    小林泰三『人獣細工』、怪奇趣味的でもありSF的でもあり。
    すごいなこれ。惜しい人を亡くしたって改めて思った……

    他の作品もどれも良かったけど恒川光太郎『ニョラ穴』が特に好き。
    程よく謎が謎のまま残ってて余韻のゾワゾワ感ヤバい。やっぱホラーはこういう読後感が残ってこそですよね!

    ジワジワ怖い、ゾッとする不気味な印象の話が多め。
    同シリーズの『再生』とは毛色の違ったアンソロジーに仕上げてきたなーって感じ。

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    2023年03月20日
  • 大きな森の小さな密室

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    短編集だった。
    一つ一つの話は繋がってないけれど、連作?という感じ。

    最初の話で徳さんが出た時、嫌な予感しかしなかった。

    私は把握していないものも多いが過去の作品に出てきた人物が多く登場している。

    収録作は
    大きな森の小さな密室 犯人当て
    氷橋 倒叙ミステリー
    自らの伝言 安楽椅子探偵
    更新世の殺人 バカミス
    正直者の逆説 ??ミステリ
    遺体の代弁者 SFミステリ
    路上に放置されたパン 日常の謎

    馬鹿らしくて好きなのは「更新世の殺人」かな。
    遺体の死亡推定時期は150万年前って、何も考えなくてもあり得るわけないってわかるわ。礼都のツッコミがご尤も。

    遺体の代弁者の死者の脳から最後に見

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    2023年03月12日
  • ティンカー・ベル殺し

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    アリス殺しから読み始め4作目。
    この本を読もうとした時に、小林
    泰三さんが亡くなったことを知る。
    まだまだ、次のシリーズを読みた
    かったのに…
    ティンカーベル殺しは、世界観も
    わかりやすく、読みやすい作品
    だった。
    アバタールの無限ループは、恐い!

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    2023年03月08日
  • 安楽探偵

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    少し前に因業探偵の話を読んだけど、同じ短編集でもそれより楽しく読めた。
    ちょっとだけ、有栖川有栖氏の探偵・濱地健三郎を思い出した。

    探偵先生が味のあるキャラクターで魅力的。面白い(変わった)依頼に興味津々、依頼者の話に笑いを堪えられずに誤魔化すあたり、愛らしい。

    ピザの話が衝撃的で笑ってしまう!

    食材を持ち込むと何でも料理してくれる店も恐い想像をしてしまいドキドキするし。

    最後の1話のタイトルはモリアーティ。
    これは、みんなの怪盗ルパンというオマージュ作品で著者が触れていた仮説と同じもの。

    そして、最後の最後まで探偵はキャラを崩さなかったのが素敵。

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    2023年02月26日
  • 代表取締役アイドル

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    ネタバレ

    小林泰三の作品は、アリス殺しから
    始まるシリーズ物から知ったが、こ
    のシリーズとは違うジャンルではあ
    る。
    独裁的な創始者が経営する大企業に
    地下アイドルが取締役として、抜擢
    される。
    荒唐無稽なノルマを課せられて、社
    員達はある方法を思いつくが、会社
    は、絶望的な方向へ
    一気に読めて、最後は創始者を含め
    皆、わりかしハッピーな結末だった
    ので、読後感も良かったと思う。

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    2023年01月28日
  • 海を見る人

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    SFは読み慣れないところもあって、作中の理論にはほとんどついていけなかった。
    ストーリー自体は小林泰三らしい。個人的には「独裁者の掟」と「キャッシュ」が好きだった。「独裁者の掟」は読み進めて総統の背景が分かってくると途端に無機質な人物だった総統の人間らしさが伝わってくる書き方がうまいなと思った。

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    2023年01月15日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    世界的に免疫力の低下により発症されるゾンビウイルス(正確にはタンパク質で構成された感染症の病原体である、と作中で説明されている)が蔓延した物語の舞台で発生した密室殺人事件を八つ頭瑠璃という女性の探偵が解決の為尽力するミステリー小説。
    非現実的な存在に妥当な根拠を与え続けるので説明が冗長になっているのですが、そのくどくどしさが世界観に整合性を見出しており、現実で起こり得るかもしれないという怯懦が作品の魅力を倍増させてくれます。しかしそれ故に登場人物達が合理的で詳細に話を展開していくので情緒というものがあまり感じられませんでした。
    説定フェティシズムの方には是非読んでいただきたい作品です。

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    2023年01月07日
  • 玩具修理者

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    ネタバレ

    ホラー小説大賞短編部門を受賞した「玩具修理者」と独特の視点からタイムトラベラーを描いたSF「酔歩する男」の二編。

    ・玩具修理者
    ある夏、喫茶店にて、男女の会話は幼いころに出遭った「玩具修理者」の思い出に移る。 なんでも直してくれるという事で近所で評判だったその人物にあの夏転落死してしまった弟を預けたというのだが・・・。
     
    ・酔歩する男
    飲み屋で出会った男は、大学の同窓生であり、昔は親友であり、今は無関係だという。 私は目の前の男に何の覚えもない。 それでいて相手は私のことをよく知っている。 大学時代の過去の話とその顛末を聞くうちに私の意識は揺らぎ始める・・・。
     
    独特なSFじみた非現実的

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    2025年05月31日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    ネタバレ

    突如訪れた「大忘却」によって人類は新たな情報の記憶能力を失った。 覚えてられるのはごく最近の出来事である短期記憶と体に染み付いた手続き記憶だけ・・・。 遠くない未来、人間の記憶は体に埋め込む機械型のメモリーに委ねられた。 ここに一つのメモリーがある。 体は事故で失ってもう無い。 生きた人間にこのメモリーを挿し込めれば。 これは未来の犯罪の物語。

     小林泰三氏の「記憶」をテーマにしたSF作品。
    第一部にて人類が記憶能力を失った様子をパニック小説のように描いている。あくまで失ったのは「大忘却」以降の記憶能力で機械の操作などの手続き記憶やそれまでの人生での記憶は保持されていた。実際過去の記憶を完全

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    2025年05月31日
  • 天体の回転について

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    ネタバレ

    ハヤカワ文庫から出てる小林泰三の短編ですね。レーベル通りSF寄りの作品が多めです。
    後に失われた過去と未来の犯罪 や 記憶破断者になるような記憶の扱いが見られファンには嬉しい作品かもしれない。ミステリーとしては、重力が無いのが普遍的な未来の世界で実は重力のある地球が舞台でしたという叙述トリックを成立させたい文学少女の話が面白い。彼女らにとっては血が吹き出たら球体になるし、ジャンプをしたら落ちてくることは無いのだ。

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    2023年01月04日
  • ティンカー・ベル殺し

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    ネタバレ

     いわゆる「メルヘン殺し」シリーズ第4弾。アリス、クララ、ドロシィと続き、今回はティンカーベル。相変わらず、地球とが存在する世界で物語が展開される。
     アーヴァタールが死亡すると地球上で対応する人物が死亡するが、地球上で死亡してもそれは「夢」という形で残り、アーヴァタールが死亡するわけではない。共通する登場人物は、地球上では大学院生の井森建であり、そのアーヴァタールは「不思議の国の喋る蜥蜴」ビル。基本設定はそのままで、様々な世界で犯罪が起こる。 
     今回はピーターパンの世界が舞台。井森は雪山の旅館で開かれる同窓会に参加している。ピーターパンに対応する人物は日田半太郎。同窓会の参加者や旅館の従業

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    2022年12月25日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    ネタバレ

    色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。本物と幻を区別する方法がないのなら、本物と幻は同じものだと考えるしかない…そんなめちゃくちゃな!(でも「阿・吽」で般若三蔵も「目に見えるものも記憶も全ては虚妄」って仰ってた…)
    人とは記憶なのか、魂とは記憶なのか。ある人の記憶を他者に入れたら、その人を定義するのは肉体に依るのか記憶に依るのか…これはだいたい記憶が勝っていました。記憶が永遠に失われないとしたら、人が死ぬことは無くなるのか。
    いやぁもの凄いですね…人類の記憶が10分しか保たなくなるパニックSFかと思いきや、人とは何かをじわじわ考えさせられ始める。数多の人々の記憶を取り込んで輪廻転生に近いもの

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    2022年12月22日
  • ティンカー・ベル殺し

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    ネタバレ

    言葉遊びの相手が、ビル以外にもう一人増えて、今回はビルが多少まともに思えてしまいました(笑)。
    今までのお話も、殺人のハードルが低かったですが、これを読んでしまうと、まだまだだったんだなと思ってしまいます。殺人事件の容疑者を探しているはずなのに、事情徴収がてら殺していくっていう、矛盾を突き進む感が凄いです。息をするように殺しまくるピーターパンが、どこまでも怖い。参考文献の本が読んでみたくなりました。

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    2022年12月20日
  • クララ殺し

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    昔読んだ「アリス殺し」の続編。

    タイトルを聞いてモチーフはあの作品かと思ったらまさかの知らない作品ですっかり騙された。ホフマン4作品がモチーフとのことだが、その1作品があの有名な「くるみ割り人形」であるのは知らなかった。

    前作より複雑で、キャラクターを理解するのにちょっと大変だった。
    地球の世界で登場する人物は他作品に登場しているらしいので、他作品も読んでみたくなった。

    次作は「ドロシィ殺し」で恐らくオズがモチーフだろうからどんな話になるか楽しみにしたい。

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    2022年12月10日