小林泰三のレビュー一覧

  • 殺人鬼にまつわる備忘録

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    ネタバレ

    そうか。俺は話し方教室に通っているのか。

    目を覚ました田村二吉は目の前に置かれたノートに「記憶が数十分しかもたない」「今、自分は殺人鬼と戦っている」と記されているのを見る。記憶がもたないから信じられるのはノートだけ。そんな主人公は、人の記憶を自由に改ざんできる能力を持つ殺人鬼に勝つことが出来るのか。


    主人公の記憶は不確かかつ、記憶改竄ができる能力者が登場するからには、記憶より記録の方が正しいだろう。…と思って読んでいたのに、記録の方も改竄されているなら何を拠り所にすれば?
    北川先生と結ばれたと思ったら夏生?徳さんはいい人かと思ったけど、やってることはキラと同じ?もう何も信じられない…!

    関連他作品を読みたいと思います。

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    2024年08月23日
  • 肉食屋敷

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    『玩具修理者』、『人獣細工』、『AΩ 超空想科学怪奇譚』に続く、角川ホラー・小林泰三作品の新装版にて。表題作『肉食屋敷』を含む4編が収録されている。

    『肉食屋敷』
    「古生物を復元するための研究によって復元されてしまった、おぞましき地球外生命体―――。」

    著者お得意の、ラヴクラフト的コズミックホラー。展開は予想の範囲内で特に意外性はなかったが、分かっていてもゾクッとさせられる生々しくおどろおどろしい筆致は流石のもの。SAN値が削られていく感覚が堪らない!

    『ジャンク』
    「人体が生体部品として売買される世界。生体部品として売り捌くために人々を襲うハンターと、そんなハンターを狩るハンターキラー。これは、とあるハンターキラーの男の物語―――。」

    小林泰三式マカロニ・ウエスタン。生体人造馬、コンピュータの生体部品として扱われる人間の脳、柄が人間の手となり使用者の手を握り返す骨刀(etc.)。クローネンバーグ監督作品のような世界観が魅力的な一編。

    『妻への三通の告白』
    「癌で余命僅かとなった男が綴る、寝たきりの妻への手紙。明かされていく"知りたくない現実"―――。」

    少しでも語ろうものならネタバレになってしまうので、語るのは控えておく。とりあえず・・・こういうの大好物よ♪

    『獣の記憶』
    「一冊のノートでのみコミュニケーションを取ることが出来る、自分の中に存在する、"敵対者"であるもう一人の自分―――。」

    予想の範囲内と読み進めていたら、最後の一文で読者を打ちのめす、至高の一編。本書一番のお気に入り。

    小林泰三のSF・ホラー・ミステリが手軽に堪能できる、素晴らしい短篇集だった。短篇集だとどれか一つくらいイマイチな作品があったりするのだが・・・外れなしとは恐れ入る!

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    2024年08月13日
  • 見晴らしのいい密室

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    小林泰三さんらしく軽快かつ煙に巻かれているような会話劇と綿密なロジックが両立しており、素晴らしい短編集だった
    お気に入りは「忘却の侵略」と「未公開実験」
    「忘却の侵略」は一種の能力バトル物のような展開で、青春らしいラストも良
    反対に「未公開実験」はコミカルな掛け合いとは裏腹に少しヒヤリとさせるラストが印象深く、作中だけでなく現実の我々へ想起させるものがあった

    「探偵助手」のとあるギミックは、こちらの問題なのか正しく機能しなかったためご注意

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    2024年07月18日
  • 殺人鬼にまつわる備忘録

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    小林泰三さんの作品、初めて読みました。
    ミステリーにSFやサスペンスの要素が加わった作品でとても面白かったです。
    一冊しか読んでいませんが作者独特の世界観を感じました。他の作品も読んでみたいです。

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    2024年07月08日
  • クララ殺し

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    ネタバレ

    まさか3人とも偽物のアーヴァタールだったとはな...
    『アリス殺し』でアーヴァタールを偽る人がいたにも関わらずまた騙されてしもた。徳さんがスキュデリだってことは分かったのに...悔しい...
    登場人物全然覚えられなかったので、くるみ割り人形を履修してからもう一度読みたいですな。
    最後のシーンで、『アリス殺し』の前の話なのか?と思ったけど、レッドキングがまた新しい夢を見てたってこと?

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    2024年07月07日
  • 脳髄工場

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     11編の短編、掌編が収録されており、どの作品も、今自分が抱いている価値観や常識がどれほどあやふやなものかを鮮明に表していることに「よくこんな狂った世界観がかけるなぁ。」とホラーの完成度と相まって驚いた。特に『脳髄工場』『友達』『綺麗な子』が面白かった。

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    2024年06月08日
  • 安楽探偵

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    ネタバレ

     探偵が事務所から一歩も出ることなく依頼人から話を聞くだけで真相を解き明かす安楽椅子探偵形式のストーリーで助手がシャーロック・ホームズのワトソンのように書き記していく展開が続いたかと思いきや、最後の『モリアーティ』で全ての事件が根本から覆される描写に驚き「だから『モリアーティ』なのか。」という納得感もあった。全体的に会話文が多く読みやすいが、だからこそどこが伏線かを巧妙に隠している部分も良かった。ただ、落ちが少し弱いとも感じた。

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    2024年05月28日
  • アリス殺し

    匿名

    購入済み

    不思議の国と地球とのリンク、空回りの会話は面白かった。だんだんと残酷になってきて驚いた。
    こっちが夢だったんですね。

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    2024年05月28日
  • 安楽探偵

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    簡単に読める。感想としては多少正直オチが弱いと思う話もあったり、「あぁ。」の一言しか心に残らなかった話もあった。しかし私の心を射止めた話としてダイエットの話がある。あれは読んだ後にニヤニヤしてしまった。アイドルのストーカーの話は読んでいて、とある映画を連想した。
    いずれにせよ楽しめたので満足でした。

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    2024年05月08日
  • クララ殺し

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    ネタバレ

    メルヘン殺しシリーズ第二弾目。

    前回アリス殺しを読んで面白かったのですぐに探して読んでみたが、これまた面白い。


    最後の《アレ》は、《アリス殺しの前》な訳ではなく 《またレッドキングが眠りについた》と解釈しておく。いいね、こういうの大好き。


    前に《人外サーカス》を読んだので、【徳さん】の事は知っていたけれど、元々は別の物語の登場人物なのかな?また読んでみようと思う。

    その前にドロシイ殺しを読まねば。次も楽しみだ。

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    2024年04月25日
  • 臓物大展覧会

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    ネタバレ

    グロ多めで嬉しい
    人違いで誘拐される話が大好きなのでありがたかった
    透明女の動機がかなり良かった 自分を助けてくれた人たちに恩返しがしたくて、自分が今1番素晴らしいものを共有してあげよう(押し付け)としているの、順当に人とコミュニケーション取ってこなかった人特有の思考でいい 自分が欲しいものは他人も欲しがっていると思い込んでる

    あと最後の私が物語になって永劫展示されていく展開も好き 私もあの展覧会にふさわしい話を持っているんだと思うとこころが踊る

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    2024年04月15日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    特殊設定ミステリと、小林さんの独特なセリフ回し(これ大好き)がたまらなかった。
    死ぬとゾンビになる世界で起きた密室殺人事件。
    瑠璃の秘密もずっと気にはなっていたけど、そういうことだったのねと。
    混沌の世界観の中での最後清々しさがあるのご良き!

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    2024年04月06日
  • 見晴らしのいい密室

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    ネタバレ

    QRコードだけやけに見覚えがあったけど前に読んだのか?記憶になかった、何度も楽しめてたらラッキー

    タイトルに密室って入ってたからミステリ期待したけどどっちかといえばSFに軸があった。

    ・見晴らしのいい密室
    表題作になるほど?読者視点では外の世界も二次元だからそんなに面白くなかった。夢オチは好き。
    ・目を擦る女
    気味が悪くて好き。何周目の伝染なのか?
    ・探偵助手
    あやこじゃなくてぶんこ!?ってなるの楽しくて可愛い。QRコードが印象的。
    ・忘却の侵略
    切ない恋愛モノと異星人とのバトルが両方楽しめてお得。記憶喪失物うますぎる。
    ・未公開実験
    ターイムマスィーーン
    ・囚人の両刀論法
    他者を信じすぎても侮りすぎてもいけない……
    ・予め決定されている明日
    意思によると思うこともこの本を読んだことも決まっていたのか??最後にふさわしくて読後感がよかった。

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    2024年03月15日
  • ドロシイ殺し

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    クララ殺しに比べてアーヴァタールの関係性が分かりやすく書かれてたので混乱しなかった。

    オズマの印象が最初と最後でガラリと変わった。オズの国というテーマもあってかクララ殺しよりもなんでもありストーリーだったけど余裕で引き込まれた。

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    2024年02月14日
  • 天体の回転について

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    「灰色の車輪」「三〇〇万」が特に好き。
    古典SFでよくモチーフにされがちなテーマを、よりとっつきやすく再構築したような印象の短編集でした。

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    2024年02月13日
  • 日本ホラー小説大賞《短編賞》集成1

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    小林泰三『玩具修理者』
    沙藤一樹『Dーブリッジテープ』
    朱川湊人『白い部屋で月の歌を』
    森山東『お見世出し』
    あせごのまん『余は如何にして服部ヒロシとなりしか』

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    2024年01月21日
  • 未来からの脱出

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    「殺人鬼にまつわる備忘録」のSF版…と思いきや、ラストでぐるりと印象が変わる。確かにホラーだ。
    相変わらずの思考実験めいた会話が楽しい。

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    2024年01月14日
  • 臓物大展覧会

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    ネタバレ

     グロさに定評がある小林泰三作品の中でも特に血生臭い作品。「透明女」は女性を解体している描写が妙にリアリティがあって読んでいて痛みを感じるような錯覚に陥った。

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    2024年01月04日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    ネタバレ

    小林泰三さんと宮部みゆきさんは、このアンソロジーでなく読んでいたのですが、改めて、う! (ーー;)

    岩井志麻子さんは日本らしい、湿気たっぷりのホラーで、やはりうまいですよね。

    去年から読みはじめて、ようやく完読。
    ことしは去年よりも読みたい本がたくさんあるので、出だしは順調でうれしいかも。

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    2024年01月02日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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     ゾンビが蔓延した世界で起こる殺人事件。発想も去ることながら、終盤で明かされる驚愕の真実に驚かされた。

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    2023年12月30日