小林泰三のレビュー一覧

  • 天体の回転について

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    久しぶりにハードSF読んだ。読んだ直後より、後で反芻するとじわじわ来る面白さ。ロボット三原則ネタ、軌道エレベーターネタ、クトゥルフネタの作品が面白かった。

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    2011年11月20日
  • 人造救世主 ギニー・ピッグス

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     このシリーズは様々な超能力者どうしの異能バトルが最高だ。自分の能力の特性を最大限に生かし、逆に相手の能力の弱点を突く、逆手に取る。そのかけひきが最高に面白い。シリーズ2作目の本作では、研究所では能力を発現しなかった1ナンバーが逃亡、能力者が処理にやってくるが、その戦いの中で各々が能力を発現、そして戦う。このバトルが最高にしびれる。凄い!

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    2011年11月17日
  • 目を擦る女

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    SFとホラーとが絶妙に融合した短篇集。大半が〇〇ネタではあるものの、それぞれを異なった手法で料理してみせるのはさすが。次から次へと登場するアレなキャラクターたちのイカレっぷりも愉しい。
    お気に入りは表題作、「未公開実験」「予め決定された明日」かな。

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    2011年11月01日
  • 目を擦る女

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    素材はSF的なのですが、ホラーらしい生々しさが満ちていて、新鮮に感じました。個人的にはSF色の強い「空からの風が止むとき」「未公開実験」が良かったです。

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    2011年09月29日
  • 天獄と地国

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    久々の長編、やっぱなんかグロい雰囲気。おもしろいんですが、状況(世界背景)がよくイメージできないまま終わってしまった。あと、あのエンディングはなんだ??

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    2011年06月11日
  • 脳髄工場

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    小林泰三の短篇集。星新一のショートショートをよりブラックにした感じ。どの作品も小林泰三の世界が確立していて、ぐんぐん引きこまれた。この人は天才だと思う。小林泰三の脳みそ欲しい。

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    2011年05月26日
  • 天獄と地国

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    人が乗り込んでくるたびにパイロットが「あーっ!」となる伝説の巨神の話……というのは嘘です(搭乗口の位置はそこだけど)。

    序章みたいなところで終わってしまっているのが残念。
    きっちりとした設定があるから、きっとまだまだ、いつか続きを読めるものと思います。

    レギオンとかザビタン(ハァハァ(*´д`*))とかいろいろな遊びもあります。

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    2011年05月24日
  • 天獄と地国

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    「天獄と地国」小林泰三
    異世界SFアドベンチャー。特になし。
    「海を見る人」に収録された同名短編の長編化作品。

    天と地のひっくり返った球状世界の外表で、繰り広げられる宇宙船・超兵器戦・ハイテクノロジー・終末感・未知への冒険。
    世界の設定が相当に物理で。短編の時から好きでしたけど、もっと深くつっこんだストーリーで読み応えありましたね。
    グロテスクはないかなーと思ってたら、全くそんなことはありませんでしたね!甘かった(笑)

    泰三さんの長編は共通点があると思うんですが、もっと広く浅くストーリーを拡げて収めてすればいいものを、どこに向かって育つか分からない根のように、思いつくままに進んでいくんです

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    2011年05月06日
  • 天体の回転について

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    「天体の回転について」小林泰三
    時空SF短編集。ミッドナイトブルー。

    ちょっとこのカバーは気にくわないんですが、中身はガチガチのSFです。
    ファーストコンタクト、軌道エレベータ、ロボットの反乱、時空論、等々。
    あまり『海を見る人』のように叙情性に満ち溢れた短編はないですが、グロテスクもほとんどなくて入門編にはいいのでは?
    世界観にとらわれすぎない単発モノばかりだから、あえて“泰三イズム”を感じる。
    個人的には「時空争奪」「盗まれた昨日」がよかったかな。

    それにしてもカバー画が気にくわない…!(4)

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    2011年04月06日
  • 臓物大展覧会

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    ネタバレ

    好きな作家の一人。
    変態描写人間として、一目置いている先生であります。

    泰三。「タイゾウ」ではなく「ヤスミ」と読む辺りにすでに変質性を感じるぜぇ。


    「ぁぅぇぇぉぉぉっっヶッッャョュ」
    悲鳴ですよ。これ。

    こんな、よくわからない人間の表情とリアルな臓物の表情をグチャグチャと混ぜて…うげぇ

    ストレートで気持ち悪い表現を、ここまで全力投球できるものか…肩壊すぞ。

    ただ、気持ち悪いだけではなく人間の感情というか、ヒューマンドラマ的な要素もしっかり短編で纏めてくるあたりが巧いなぁと思う。きいきい。

    また、ホラーとSFの両面を話に巧く織り込んできいきいなので妄想好きの人は、はまり易いんきいき

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    2011年02月07日
  • 天体の回転について

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     表題作「天体の回転について」が、これまで読んできた氏の作品中で、もっとも驚いた作品です。こういう爽やかな作品もあるんだなあと。異文化の感覚の違いがもたらす、どこかコミカルな「三00万」も好きな作品です。
     その他の作品は相変わらずグロさとロジックが炸裂。アジモフとキャシャーンを思い出す「灰色の車輪」や、やっぱりやってくれたクトゥルフ色の「時空争奪」も面白い。SF・ホラーファンにお勧めです^^

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    2010年11月14日
  • 天体の回転について

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    カバーイラストが KEI だから手に取ったというわけでは決してなく。

    2つ目以降、徐々に濃くなるスプラッタ度。
    そういえば、この人のお話はこうだったと再認識。

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    2010年10月19日
  • 人造救世主

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    「シングルナンバー」で「00ナンバー」を思い出した。

    で、こういう話なら、あの方は絶対出てくると思っていましたがやっぱり出てきました。

    「おっぱい、プルンプルン」の方が。

    まだ序盤も序盤なのでこれからどうなるか、楽しみ。

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    2010年10月09日
  • セピア色の凄惨

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    えーと、理屈は通っているんです、みなさん。
    思いっきり壊れているけれど、理屈は間違えていません。

    修理しなきゃ。

    そういうお話でもないですけど、まぁそんな話かもしれない。
    ただし、思いっきり不快になる方に理屈がずれてますので、ご注意を。

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    2010年10月09日
  • 人造救世主

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    古寺巡りに来ていた女子大生のひとみと留学生ジーンは西洋風の同じ顔を持つ謎の集団に襲われるが、ヴォルフと名乗る男に救われる。同じ顔を持つ男たちの目的は? ヴォルフとは? 究極のバイオ・ホラーシリーズ!

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    2011年07月16日
  • 人造救世主

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    続巻が出ても出なくても通じるような終わり方だった。わざとなんだろうか。
    簡潔にいうと、超能力者集団(組織)vs.一般人(主人公)の闘いを描いたハイパークローン戦争…みたいなもの? マンガちっくでラノベっぽいノリで書かれていた。
    そんな所は【ネフィリム】に近いのかもしれない、仕組み的には【AΩ】のほうが近い気がするけど…元ネタがありそうな所が。

    ラノベ的とはいっても、アプローチの仕方は理系の小林さんらしいかも。
    ひとりvs集団の闘い…それも相手はどんなとんでもない超能力を持っているかわからないとくれば、不可能で無謀な事のようだけど、主人公はどんなに相手との力量差があろうとひるまず向かっていく。

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    2010年11月29日
  • 海を見る人

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    知り合いが「ハードSF読みたいならこの短編いいよ」と薦めてきた一冊。
    様々な舞台や設定を元に生み出された短編集。一つ一つはまったく別物のように見せながら、最終的には一つに収斂していくという、よくあるパターンのひとつです。大好物です。

    読み口はあっさりしていますが、分類はかなりのハードSF。実際に各短編に出てくる数値を計算してみると、かなり数式に忠実に世界が構築されていることが分かります。その徹底振りから著者が生粋の変態であることが伺えます。
    関数電卓を片手に計算しながら読むと色々わかって面白いと思います。もちろんそこらへんを意識しないでも特に問題なく物語として読んでいけるのが、この本のウリで

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    2015年04月10日
  • セピア色の凄惨

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    奇妙でどこかねじくれた世界。「レイ」を探す女性と探偵。
    後味の悪い話って基本的に苦手なのですが、なんかこの話の主人公たちにはそいうものを感じないんだよなあ。
    なんでそうなる?! と思うことはあっても、恐怖するというより笑ってしまう。
    その独特さも小林泰三の持ち味だと思うんだけど。グロさと共存する可笑しさ。笑えないけど笑える。やっぱり小林さん好きだ。

    「ものぐさ」は、読んでてイライラするけどこういう考えって自分でも無意識にしてるなあ、とちょっと反省した。
    「自分が行動できないこと」を棚にあげて勝手に誰かに期待して勝手に絶望して、勝手に憤る。
    ちょっとせつなくなりました。

    あんまり後味が悪くな

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    2010年04月21日
  • 脳髄工場

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    面白いテーマがよく練られていて、昔の「世にも奇妙な物語」にありそうな短編の数々。
    読みやすいと思います。

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    2010年01月12日
  • 目を擦る女

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    「わたしが目を覚まさないように気をつけて」隣室に棲む土気色の肌の女は言った。指の付け根で目を擦りながら――この世界すべてを夢見ているという女の恐怖を描いた表題作、物理的に実行不可能な密室殺人を解明する驚天動地の推理劇「超限探偵?煤v、無数の算盤計算によって構築された仮想世界の陥そう「予め決定されている明日」ほか、冷徹な論理と呪われた奇想が時空間に仕掛ける邪悪な七つの罠。(裏表紙より)

    宇宙船クラーク号乗組員・西山下腕彦はドッキングした有人基地A3の内部で頭部を切り離された五人の男女の死体を見つける。その中には喧嘩別れしたままの頭角河子がいたのだ。「脳食い」
    空から吹く風の正体に興味を馳せてい

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    2009年10月04日