小林泰三のレビュー一覧

  • 脳髄工場
    ■内容(「BOOK」データベースより)
    犯罪抑止のために開発された「人工脳髄」。健全な脳内環境を整えられることが証明され、いつしかそれは一般市民にも普及していった。両親、友達、周囲が「人工脳髄」を装着していく中で自由意志にこだわり、装着を拒んできた少年に待ち受ける運命とは?人間に潜む深層を鋭く抉った...続きを読む
  • 家に棲むもの
    小林泰三氏短編(書き下ろし含)

    特におぉ!!と思ったのは
    『食性』『五人目の告白』
    『肉』『魔女の家』
    細かい事は言えないが、それぞれ路線の異なる恐怖を描いててすごい。
  • 忌憶
    子供のころ、蟻を潰して喜んでた人が読めばまぁたのしいかと思う。

    邪悪というか黒い世界観を理詰めで構築してくれるのは個人的には好み。そうすることでより一層、逃げ場の無さの恐怖を増幅してくれていると思う。
    個人的には3話目が好み。メメントにインスピレーションを受けて書かれてたもののなかでも相当レベルが...続きを読む
  • 忌憶
    素敵。記憶なんていつもギリギリ。年を重ねれば重ねるほど、うっすらぼんやりとしてゆく。
    そんな中にいつ狂気が入り込んでくるなんて誰にでもありうる。その一人になるかもしれない期待・・不安・・恐・
    常に私達は壁ぎわにいるのだ。
  • 家に棲むもの
    怖いな〜。ひゃ(嫌)
    たまにちと郊外にある古い(築30年以上・決して農家ではない間取り)家がこの辺りにもあるのよ。
    想像して読み進めると★増える。女性の方が家にいる機会が多いから怖いかも・・
  • 脳髄工場
    好きです。えぇ〜脳髄つけてよ。自分にも。長い物には巻かれて暮らしてますので大丈夫。
    父親みたいな描写はさすがに怖いけど。やはり長編より短編が好きなのです。
  • 忌憶
    「奇憶」「器憶」「キ憶(キは土遍に危)」の3作品を収録。
    連作短編小説と銘打ってますが、繋がりはほとんどないのでどこからでも読めます。以下、それぞれの感想↓

    『奇憶』
    直人のダメ人間描写っぷりが素晴しい。こんな風になる前にちゃんとしよう、と決意させてくれる。
    平行世界についての説明が詳しくなされて...続きを読む
  • 脳髄工場
    表題作を含むSF・ホラー11作品を収録。
    SFとホラーってもの凄く良く似合うよなぁ、と「綺麗な子」を読んで思った。
    「停留所まで」「アルデバランから来た男」の様なテンポの良い短くトリッキーな話を私は好む。
    「影の国」「声」「タルトはいかが?」は終わらせ方が良いな、と思った。特に「タルトはいかが?」の...続きを読む
  • 忌憶
     小林泰三の最新単行本です。三編の短編からなる単行本です。
     奇妙な記憶に悩まされる男の物語『奇憶』
     腹話術の人形を購入した男の物語『器憶』
     前向性健忘症に罹患した男の物語『キ憶』
     この三編はいずれも人間の記憶に焦点を当てた物語で、いずれも奇怪な味が印象的な作品です。三編には登場人物のつながり...続きを読む
  • 家に棲むもの
    ホラー短編集。「五人目の告白」と「お祖父ちゃんの絵」が特にウワッて感じでした。「お祖父ちゃんの絵」…かなり強烈だったなぁ…。
  • 脳髄工場
     相変わらずいやーな感じの作品が並んでいるところが素晴らしいですね。
     ですが、特筆すべきは、そうした「いやーな感じ」はあんまりない『C市』という作品。
     これまでの作品でもクトルゥフ神話に対する傾倒を見せていた作者が、真っ正面からクトルゥフ神話に挑んだ作品で、ホントイイ!大好きです。本作は中編です...続きを読む
  • 人獣細工
    【2024年126冊目】
    私は人彘なのだ――「人獣細工」
    従姉を助ける、取り返しがつかなくなる前に――「吸血狩り」
    呪いを広げる芸術論を騙る書物――「本」
    表題作「人獣細工」を合わせた三編からなる中篇集。

    表題作が読みたくて買ったのですが、どれもこれもパンチが強くて「また増えたな現代の奇書が」って...続きを読む
  • アリス殺し
    『不思議の国のアリス』の世界観が、舞台となる2つの世界観と見事に融合している。
    チグハグでイライラせられる会話に苛々さえしなければ楽しく読める。
    思っていたよりグロくてびっくりした。
    不思議の国、えげつない…。
  • クララ殺し
    メルヘン殺しシリーズ2作目も面白かったです。
    前作は不思議の国のアリスの世界だったけれど、今回はアルプスの少女ハイジだと思ってたらくるみ割り人形とネズミの王様か〜あんまり覚えてない。というか、すずの兵隊とごっちゃにしていることに気付きました。なぜ、、、
    「コッペリア」はガラスの仮面の知識しかない。
    ...続きを読む
  • 玩具修理者
    ずっと意味わかんない文法で意味わかんないこと言ってて、でも先が気になるこの感じなんかアリス殺し思い出すな〜とか思ってたらアリス殺しの作者だった

    酔歩する男はガチでSF、時かけ系でむずい
    時系列行ったり来たりを文法めちゃくちゃで言われると理解に時間かかる
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    【収録作品】
    小野不由美「芙蓉忌」(『営繕かるかや怪異譚 その弐』角川文庫)
    山白朝子「子どもを沈める」(『私の頭が正常であったなら』角川文庫)
    恒川光太郎「死神と旅する女」(『無貌の神』角川文庫)
    小林泰三「お祖父ちゃんの絵(『家に棲むもの』)角川ホラー文庫)
    澤村伊智「シュマシラ」(『ひとんち』...続きを読む
  • 日本ホラー小説大賞《短編賞》集成1
    1994年~2011年の間に設けられていた、日本ホラー小説大賞・短編賞を受賞した作品を集めたアンソロジー。(自分にとっての)新しい作家に出会えることを期待して、手に取ってみた。

    収録されているのは、以下の5作品。
    ・小林泰三『玩具修理者』(1995年・第2回)
    ・沙藤一樹『D-ブリッジ・テープ』(...続きを読む
  • アリス殺し
    童話の不思議のアリスを知らないとキャラクターを掴みづらいけど、設定と結末が個人的に好み

    私はアリスマッドネスというゲームのキャラクターをイメージして読んだらバッチリはまって物語に没頭できた

    小説とは関係ないけど夢日記を書いて明晰夢を見たいと思ったけど、怖い気もする

  • 玩具修理者
    玩具修理者
    ネフェルピトーの念の元ネタ。グロ描写も怖いが、ラスト1ページで主人公も修理されていたことが分かりぞっとする。

    酔歩する男
    ホラーというよりは筒井康隆風のSF。話としては分かるようで煙に巻かれた感じもする。
  • アリス殺し
    読み手の好みの問題として割り切った上で言い切るのだが自分には合わなかった。
    屁理屈の応酬で遅々として進まない会話が中心で描写が少なく、何かの脚本を読んでいるようだなと思いながら紙面に目を滑らせていると、猟奇的な残虐描写には紙幅が割かれているという奇妙なバランス感覚。すごく生き生きとグロ描写するじゃん...続きを読む