小林泰三のレビュー一覧

  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    世界観に慣れたのもあると思うが前作よりかなり読みやすさを感じた
    トリックはクララ殺しより簡単だったのもあると思う
    道雄の行動にちょっと無理矢理感があると思った…
    物理的と言うより心理的な残酷描写(?)、狂気があっておもしろかった!

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    2023年02月26日
  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    文庫本が発売されたので再読。
    やっぱり泰三の言葉運び好きだなあ、この次のティンカーベル殺しで終わりなんて本当に悲しい。
    ビルだけでなく案山子もわけわからんからいらいらと面白さが2倍で暑苦しい笑。ビルがキャンディマン食べちゃうところとかひどくて本当面白い。
    犯人の動機や映画でドロシイを演じた人の背景を踏まえてたり凄く色々調べてる。
    一見平和で幸福溢れる国にみえるけど完璧な国なんてないのかな、政治とは平和とは何かなって考える。あとその人をその人たらしめるものとは何か、これは他の泰三作品にも通ずるものだと思う。『人獣細工』『玩具修理人』ともリンクしているのでひゃっほ!!!って気分が高揚しながら読み終

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    2023年02月07日
  • ドロシイ殺し

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    ネタバレ

    今回はオズの国が舞台。あのオズの世界がこんなことになるとは…と驚きが隠せない。そして、一番の衝撃はエンディング。ある意味、この作品のエンディングが一番怖い気がします。

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    2023年02月01日
  • クララ殺し

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    ネタバレ

    “クララ”と言われて、ついハイジに出てくる少女を思い浮かべていたが…違った。ホフマン物語が今回関係するらしく、1回ひるむ…。でも、読むのを諦めなくてよかった。一苦労するがストーリーが巧みなので、グイグイ引き込まれ、アドレナリンが大放出。このシリーズの醍醐味である、「彼(彼女)は誰のアーヴァタールなのか?」の謎解きの面白さは健在。残虐なのにコミカル。グロイのに読んでしまう吸引力。「中毒性がある」という言葉が、一番しっくりくる本だなと痛感した。

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    2023年02月01日
  • クララ殺し

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    ネタバレ

    アリス殺しと同様、本体とアーヴァタールのリンクを勘違いさせるトリックで鋭い人なら気づけそう
    ホフマン物語を知っていればもっと世界に入り込めたのに…!

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    2023年01月07日
  • 海を見る人

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    彼にも駄作はあるが、これはお得意の謎サイエンス(謎の論理で納得させられてしまう)とホラーの融合が高いレベルで集まった大満足な作品集。
    表題作の叙情性には悔しさを覚えるばかり。

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    2023年01月01日
  • ティンカー・ベル殺し

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    ネタバレ

    アーヴァタールが殺されたら本体が死のループから抜け出せるって思ったけど、アーヴァタールが本体と別人格認識だったら死の選択肢すら持たないし、そもそも死のループに入った時には本体が冷静に判断できる状況じゃないし、どっちみち死亡エンドになるからどうやっても報われない。

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    2022年11月22日
  • クララ殺し

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    ネタバレ

    前作のアリス殺し同様、どんでん返しが凄かったです。
    現実と夢の中で誰が同一人物なのか、常に疑いながら読みましたが、見事にミスリードに引っかかりました笑。
    最後にキーパーソンの正体が明かされ、予想外の展開に感心し、もう一度読み返したくなりました。
    前作と繋がっている部分もありましたが、前作よりも複雑で、前作を読んでからでもこんがらがる内容でした。ですが、その分謎が解けた時の反動が大きいです。
    「井森/ビル」と「?/スキュデリ」のタッグが最高でした。

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    2022年11月03日
  • ドロシイ殺し

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    アリス殺し クララ殺し から読みシリーズ3作目。展開が早くサクサク読めました。ティンカーベル殺しも楽しみです

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    2022年10月25日
  • 因業探偵~新藤礼都の事件簿~

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    ヤバい。
    人間の思い込みってやつを死ぬほど味わわされた。
    当たり前の様に感じていた事が最後にガラッとひっくり返される。
    特に『後妻』は圧巻で、思わずお見事と呟いてしまった。
    流石は小林泰三、発想が柔軟でしなやかな作者の力量を思い知らされる傑作。

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    2022年10月04日
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年

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    久し振りに小林泰三の作品を手に取る。やはり面白い。
    読んでいても、飽きが来ない。読むのが楽しい。
    ストレスが無い。これだけ素晴らしい作家は本当に稀有な
    存在だ。亡くなったのが本当に惜しい。
    文庫化されている作品は順次読ませて貰っている。
    まだ、文庫化されていない作品も有る。
    早く全ての作品が文庫化されて欲しいと切に願う。

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    2022年04月10日
  • ドロシイ殺し

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    大好きな作家のシリーズ3作目。
    これまでの作品からも、多数登場人物が引っ張り出されてる。
    大体読んでるから、わかって楽しい。
    現実世界と空想世界が夢という形で繋がる奇妙なミステリ。
    もう一作あるので、絶対に読む。

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    2022年03月08日
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年

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    未収録作品集。どれもこれもがシュールだったりユーモラスだったりグロテスクだったり、インパクトのある作品ばかりです。
    お気に入りは「メリイさん」。これ、「怨霊」の別バージョンですよね。やっぱり抱腹絶倒。怖いはずなのに大笑い。
    「逡巡の二十秒と悔恨の二十年」、これは恐ろしいような、優しいような。どう考えても「悔恨の二十年」の方がずっとずっとつらいはずなので、これは幸せな物語なのでしょうか。
    「侵略の時」も、恐ろしいシチュエーションなのになぜか抱腹絶倒。いやもうこんな事態になったら諦めるしかないでしょうね。
    「吹雪の朝」もインパクトのあるミステリです。これはけっこう知らない人も多いのでは……? 勉強

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    2022年01月13日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクション第二弾。全部読んだことがあるので再読かな。しかし何度読もうと、どれもこれも文句なしの名作です。
    何度読んでも恐ろしいのは坂東眞砂子「正月女」です。どこからどこまで全部怖い。柱時計の音が怖い。登場する人たちもみんな怖い。可哀想に思えるヒロインのキャラも、実はなかなかの恐ろしさなんですよね……。
    久しぶりに読んだ服部まゆみ「雛」も、再読でさらに恐ろしくなったかも。そしてラスト、小林泰三「人獣細工」で締めるとは!

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    2021年10月16日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    私の見ている現実は本当に起こっていることなのか???
    頭がおかしくなりそうになった
    意識と実体というものは難しい

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    2021年08月13日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    この人は明らかに、作品、作品で自分の作風、文体を自在に変化させている。おそらく遠慮なく物語を書かせれば、とんでもないものを書くのではないか富と思うのです。
    ゾンビという設定を科学の中に落とし込み、それが出現した社会の法体制、揺らいでしまった「死の基準」を司法がどうするのかということまで書いていきます。そしてキャラの設定も抜群。主人公キャラについてはある短編を読まないこと。それから、なんでこんな表紙絵にしたんだ!ということで表紙絵をあまり見ないこと。これが大事です!
    理系出身で博覧強記の方だと思います。そしてその知識をドブにすてない。知識が邪魔になるような読者対象を想定している場合、持っている知

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    2021年02月12日
  • 杜子春の失敗~名作万華鏡 芥川龍之介篇~

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    凄く面白かった~名作万華鏡 芥川龍之介篇、となっているからどんどん続いてほしいな。
    芥川龍之介の短編世界と、現代日本世界を生きる人間が一時的にクロスオーバーする、という筋立て。この文庫本に収められている4編がうっすら連作なのも良いし、過去の小林泰三作品とも重なっているのも長年のファンには嬉しい仕組み。具体的に言うと、玩具修理者、人獣細工、代表取締役アイドル、新藤礼都シリーズを読んでおくとクスっとなります。新藤礼都の性悪さと、河童料理描写の気持ち悪さには若干エグみがありますが、それ以外は控えめなので、小林泰三未読の方にもおすすめしやすいのも◎

    新藤礼都の名言をメモ。
    『死ぬより辛い目に合わせる

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    2020年09月28日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    宇宙規模の壮大なスケールに感動しました。
    ある日突然、全人類の記憶が10分程度しか持たなくなる危機が訪れます。
    半導体チップを身体に埋め込み、記憶を記録する人類へと進化していきます。
    身体と記憶が完全に分離した時「魂」は存在するのか。
    死後再生が可能な世界では、様々な葛藤が生まれます。
    「あなたはあなたの心のままに生きればいいのですよ」と第一動者は言いました。
    人生が現実だと思って疑わないが、実はそうしたいと自分の心の中で願っているだけなのかもしれません。

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    2020年07月28日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    ミステリというよりかはSF。
    人類の長期記憶がメモリに頼るようになったら…という設定の物語。その世界できっと行われるであろう犯罪の数々。

    もし死んでも、生まれ変わった時に今の記憶があればいいのにな、とか、子供になってやり直したいとか、そういう願望がなくはないのだけどね。

    肉体と記憶が別々になったら「自分」はどちらが主体なのか、「死」はどういう定義になるのか。いろいろ考えさせられる話でした。

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    2019年09月10日
  • 失われた過去と未来の犯罪

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    ネタバレ

    最初はプククと笑いながら読んでたんだけど、あれ、これは一体どこへ連れて行かれるの?

    予測不能の物語に、さすがとか、まいったとかは言えないわ。

    恐れ入りました。

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    2019年09月02日