小林泰三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2026.08.21 (金)
はじめましての小林さん。知った時には既に亡くなっていた…
本書、めちゃくちゃ読みやすかった。当方原作不思議の国のアリスも、映画不思議の国のアリスもほぼミリしらで挑んだ故キャラ補正に若干の劣りはあったものの無事読み切ることができた。
そしてわたしが小説を通してこんなに目を背け憎悪を抱いたのははじめてだと思う。公爵夫人改めて広山准教授=メアリーアン。わたしは彼女が気に入らなかった。これまで、どんなミステリー作品を通しても犯人の動機や語りに睨めつける感情は持たなかったけど彼女は違う。何もかも気に入らなかった。公爵夫人だと騙っていた時から気に入らなかったが、メアリーアンだとわかり甘美なまでの語り口で各々の殺害回想を巡ったときに何かこれまでと違う「嫌」を感じた。だけどそれがまたおもしろかった。感情が枝分かれする感覚をまた味わえるなら怖ろしくも私はまた小林泰三さんを読みたいと思う。 -
Posted by ブクログ
【玩具修理者】
ラスト三行で鳥肌がたった。キレのある終わり方がすごく好み。
【D-ブリッジ・テープ】
思わず顔を顰めてしまうシーンはあるけれどホラーよりは愛と復讐の物語という印象。
【白い部屋で月の歌を】
美しく丁寧な文体でありながら要所要所で人間の悍ましさを感じさせる。主人公の正体がなんであろうとこのラストシーンの先には希望が待ち受けていてほしいと願ってしまう。
【お見世出し】
舞妓独特の語り口が徐々にじっとりとした恐怖を引き出していく正統派ホラー。
【余は如何にして服部ヒロシとなりしか】
痛みと性が入り混じる不快な描写に対する生理的嫌悪感を抱えたまま何とか読み切った…。 -
Posted by ブクログ
【2026年78冊目】
彼はずっと海を見ている。日がな一日、来る日も来る日も。彼はただ、彼女のことだけを思っている――表題作「海を見る人」を含む7つのハードSF短編集。
ハードでした笑 もともとSFはあまり得意ではないというのがありますが、いい意味で科学的根拠をベースにしたお話がほとんどで理解しようとするために読むのに時間がかかってしまいました(そして、結局理解できた気はしない)
ファンタジー要素も強いので、理系に強い人は物語性の高さもあって楽しめそうな気がします。どのお話もちょっとびっくりさせてくる要素があって、細部は理解できなかった私でも「おお」となりました。
ホラーのイメージが強い作者さんだけにSFというジャンルが意外でしたが、守備範囲の広さに感服いたしました。