麻見和史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
今回も緊迫した展開が続き、ハラハラしながらページをめくった。中盤からの捜査の流れは一筋縄ではいかず、容疑者をどう追い詰めていくのかと息を詰める場面も多かった。
終盤には予想を裏切る意外性のある展開が待っていて、物語全体に良い刺激を与えていた印象。シリーズらしいテンポの良さと読みやすさも健在で、最後まで一気に引き込まれた。
塔子の視点から描かれる心理や観察の鋭さも読み応えがあり、登場人物たちとの関係性にも少しずつ変化が見えてきて面白い。事件の背景にも社会性が感じられ、ただのミステリーでは終わらない深みがある。
本格派ながら重すぎず、読みやすさと緊張感が絶妙に両立した一冊。次作も楽しみ。 -
-
-
Posted by ブクログ
塔子の挫折と向き合いながら、一歩ずつ成長していく姿が心に残る。心理描写が丁寧で、内面の揺れや変化が自然に伝わってきた。
鷹野とのコンビにも少しずつ信頼感が生まれていて、やり取りの空気感が心地よい。殺人分析班の仲間たちとの関係性も、読み進めるうちにどんどん好きになっていく。
今回は公安も絡んで、捜査チームとはまた違う緊張感が加わり、物語に深みが増した印象。猟奇殺人と連続爆破事件という重い題材ながら、テンポは軽快で読みやすく、最後まで一気に引き込まれた。
事件シーンにも緊迫感があり、息をのむ展開が続く。真犯人に至る構成も巧みで、伏線が綺麗につながったときの爽快感が心地いい。
シリーズを追っ -