麻見和史のレビュー一覧
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』朝日文庫。
新シリーズ。
謎に包まれた惨殺された被害者の関係、なかなか見えぬ犯人の姿、何故犯人は猟奇的な殺人を続けるのか……
タイトル通り『殺意の輪郭』が少しずつ明らかにされる、相変わらずリーダビリティの高い警察小説だった。
深川署管内で起きた奇妙な殺人事件。被害者はパートで運送会社で働く手島恭介で、土中に埋められ、何故か溺死していたのだ。深川署の刑事、尾崎隆文はモデル並みの美貌の女性刑事、広瀬佳純とコンビを組み、捜査にあたる。しかし、広瀬の様子が明らかにおかしく、尾崎は捜査の傍ら、広瀬の行動を注視する。
そんな中、第二の殺人事件が発生し、今度は飲食店で働く白根健太郎が両眼を抉られた死体となって発見され、犯人から犯行を自供する手紙が届く。そして、突然、第三の事件が発生し、あろうことか深川署の菊池信吾警部補が殺害される。
最近、殺人事件のニュースが多いような気がする。今朝の情報番組では3件の殺人事件と1件の殺人未遂事件を報道していた。これまでは殺人事件と言ったらせいぜい1日に1件あるか無いかだったのに未遂事件も含めて4件とは異常事態である。理由は分からないが、日本人の本質が変わり始めているのかも知れない。
本体価格800円
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麻見和史『追憶の彼女 警視庁文書捜査官』角川文庫。
『警視庁文書捜査官』シリーズの第10作。書下ろし。相変わらずのリーダビリティの高さ。シリーズを重ねても全く飽きることが無いのが凄い。
今回は冒頭から警視庁文書解読班の矢代朋彦が休日に7年半前に起きた事件を単独で調べるという一風変わった展開で物語は進む。もしかして今回は鳴海理沙は登場しないのかと思ったのだが、それは杞憂だった。
7年半前、矢代の幼馴染の水原弘子が田端で階段から転落し、死亡したのだ。付近では何者かと言い争う声がしたとの証言から他殺の可能性が高かった。手掛かりは犯人と思しき男が所持していた古い型のカメラで、矢代はカメラから犯人に迫ろうとしていた。
そんな中、矢代はSNSで田端の公園で開催されているフリーマーケットで同じ型のカメラが売られているという情報を得て、公園に駆け付ける。カメラを販売していたのは高校生の女性で亡くなった祖母のカメラだと言う。矢代はカメラを買い取るが、中には何かを撮影したフィルムが入っていた。
矢代がフィルムを現像すると脅迫状のようなメッセージが写った写真が2枚と民家を撮影した写真が3枚と謎の男性が写った写真が1枚、焼き上がった。
しかし、本編はここからだ。南千住でおぞましい猟奇殺人事件が発生し、被害者が自らの血でダイイングメッセージを残していたことから、文書解読班の鳴海理沙、夏目静香、矢代朋彦の3人に招集が掛かる。ダイイングメッセージを解読する鳴海と事件現場で捜査にあたる夏目と矢代だったがそこに住吉で第2の猟奇殺人事件が発生し、矢代が調べていた7年半前の事件に関わる6枚の写真と今回の事件とがリンクしていく。
本体価格780円
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麻見和史『偽神の審判 警視庁公安分析班』講談社文庫。
公安に異動した鷹野秀昭を主人公にした警視庁殺人分析班シリーズの姉妹作にして、警視庁公安分析班シリーズの第2弾。先日、読み逃していたことに気付き、慌てて購入。前作『邪神の天秤 警視庁公安分析班』で描かれた『鑑定士』による政治家と大学教授の惨殺事件の解決編が描かれているので読み逃す訳にはいかないのだ。
刑事捜査が身に付いた鷹野と公安分析班のメンバーとが反目し合いながらも、『鑑定士』に迫る過程が面白い。そして、思いも寄らぬ『鑑定士』の正体には驚かされた。さらには『鑑定士』逮捕後の驚愕の展開と、2作に渡り描いただけのことはある。
前作『邪神の天秤 警視庁公安分析班』は結末が持ち越されたことで評価を下げたが、本作『偽神の審判 警視庁公安分析班』と合わせて読むとかなりの高評価となる。
殺し屋の『鑑定士』に政治家と大学教授の殺害を依頼したのは以前からマークしていた民族共闘戦線という過激派組織であったことを掴んだ公安は『鑑定士』を逮捕するため、鷹野秀昭に組織のメンバーの1人をスパイに仕立て上げ、内部情報を入手するよう命ずる。
鷹野はかつての事件で知り合った電機メーカー社員で民族共闘戦線のメンバーである赤崎亮治をスパイに仕立てる。しかし、赤崎がスパイ行為を行っていることを知った民族共闘戦線は彼を拷問する。赤崎の危険を察知した鷹野は瀕死の赤崎を救出するが、公安組織からは鷹野の逸脱行為で『鑑定士』逮捕が遠のいたと非難を受け、孤立してしまう。
仕方無く単独捜査を行う鷹野は『鑑定士』に迫る糸口を見付け出す。再び公安分析班のメンバーとして氷室沙也香とコンビを組み、『鑑定士』を追う鷹野だったが……
定価902円
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ドラマ→本書
いやはや、ドラマと全然違うやないかーい!笑
ドラマではこのシリーズで鷹野主任が居なくなってしまうので、その辺どうなるのだろうと思いながら読んでいました。
最初からいつも通りじゃない鷹野主任。
鷹野主任からお荷物扱いのようなことを言われる塔子。
ギクシャクする2人。
そんな折に鷹野主任は負傷し、今度は尾留川とコンビを組むことになった塔子。
今作で尾留川の刑事としての働き、中々関心しました。
舐めてた。ごめんね尾留川さん。
最後に鷹野主任と話す所超イイネ!!!
『主任』と『さん』
別にどっちでもいいけど……とか言いつつ『さん』で呼んで欲しいんだろわかってるって!!
本当に毎回この2人にはニヤケさせてもらってますありがとう。
次回も楽しみ。 -
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殺人分析班と並んで、大好きなシリーズ。
いやぁ、今回も面白くてほぼ一気読みしてしまった。
最後の方で殺人に至る経緯やそれらに関するオチが色々と出てくるけれど、胸がギュッと締めつけらるような切なさに襲われた。それまでの猟奇的な展開からして想像もつかない流れだから上手だよなぁ、持って行き方が。
そして相変わらず個々のキャラ設定が素晴らしいのだけれど、出ました!新キャラ、夏目さん!
この夏目さんがまた良いのよね、キャラが。
めちゃくちゃ体育会系(外見)で正義感強くて、情に弱くすぐ泣いちゃう。そして、ちょっとヌケてる?ところがあって。でもそのヌケてるところが思わぬ展開を生んで。。。あぁ、もう好きずきるわ。応援せずにいられない!(笑) -
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麻見和史『琥珀の闇 警視庁文書捜査官』角川文庫。
『警視庁文書捜査官』シリーズの新作書き下ろし。相変わらずの面白さ。
事件か悪戯か判然としない事案に文書解読班がSITに召集されるという不穏な幕開けから物語は始まる。目的不明で正体不明の犯人の暗号めいたメッセージに鳴海理沙たち、文書解読班が挑む。
千代田区の東京文学博物館の敷地内で、封筒に入った奇妙な文書と写真が発見され、片仮名と平仮名混じりの奇怪な文書と写真から拉致監禁の事件性が疑われた。
この事件の捜査のために神田署に召集されたのは、警視庁捜査一課科学捜査係の鳴海理沙たち文書解読班の他に岩下管理官肝入りの早峰優梨率いる新設の情報分析班だった。
文書解読班を疎んじる岩下管理官は、鳴海理沙に事件の捜査を通じて文書解読班の存続を賭けた勝負を持ち掛ける。
文書解読班と情報分析班のどちらが事件を解決に導くのか……
『文字の神様』は理沙に再び微笑むのか……
そして、事件の真相は……
本体価格720円
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ネタバレタイトルを見て、遂に待望の鷹野の過去に関係する話かと思ったのですが、微妙に期待した話と違ってて、その点では少々落胆。
けれど、今回は塔子が事件に巻き込まれることによるこれまでにない緊張感の高さと、犯行グループとは関係がないと思われていた人物たちが実は犯行に加担していたという意外性の高さもあって、かなり楽しめたと思います。
加えて、江本=阿川猛が敵役としてなかなか魅力的だったのも良かったです。惜しむらくは彼が最後に捕まってしまったこと。逃げおおせて、鷹野と塔子の強力なライバルとして立ちはだかってくれたほうが、後々よりスリリングな事件や展開を期待できるかな、と。
なので、今後は鷹野の過去話に加えて江本の脱獄を期待することにします(笑) -
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麻見和史『凪の残響 警視庁殺人分析班』講談社文庫。
シリーズ第11弾。リーダビリティが高く、毎回楽しみにしている警察ミステリー小説。冒頭から異様な事件の発端が描かれ、瞬時に物語に引き釣り込まれた。前作の『鷹の砦 警視庁殺人分析班』をシリーズ最高傑作ではと評価したが、本作は前作にも優るとも劣らない面白い作品であった。
都内の青海地区にあるショッピングモール内のカフェで客の男が飲み残したクランベリーソーダのグラスの底に沈む切断された二本の指。同じショッピングモール内のアクセサリーショップにも同じ風体の男が二本の指を残し立ち去る。何者かに監禁され、左手の五本の指を切断された女性……警視庁捜査一課の刑事・如月塔子と鷹野秀昭がこの残虐で奇怪な事件に迫る。
やがて、監禁されていた女性は遺体となり、公園に遺棄される……犯人からの警察への挑戦状。再び起きた同様の殺人事件。犯人の目的は……
本体価格780円
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文字や文章を偏愛する鳴海理沙警部補率いる文書解読班が難事件を解決するシリーズ、外伝を含め7冊目。
今回は、ハイジャック犯達と人質の命を賭けた死の推理ゲームに挑む。はたして、その結末とは?
いつもは、警視庁内でも『倉庫番』と揶揄される影の存在でしたが、今回は新たな展開(表舞台)ですね。
ハイジャック犯達の要求は4つ。
・燃料を満タンにすること。
・金塊を50kg用意すること。
・後続の飛行機を羽田空港に到着させること。
そして、府中刑務所に収監されている犯罪者を連れてくること。
4つの要求が満たされるまで、犯人達から出される推理ゲーム。解けなければ、一人また一人と人質が傷つけられていく。
『ウミガメのスープ』などの水平思考ゲームに、鳴海達が挑むが、犯人達の本当の目的とは?やがて現れる本当の犯人とは?
驚きの展開に、ハラハラドキドキします。
緊迫する状況の中、ナースの働きは大きいですね。
本作により、鳴海達の活躍の場が広がったかと思います。