あらすじ
頭蓋骨に白い花、掛け時計にスープ皿――テーブルの上の惨殺遺体を囲むように置かれた謎めいた品々。絵画を模したような現場を作り、さらに「過去の亡霊」を名乗って警察OBの自宅に電話をかけてきた犯人。自らの存在をアピールしたいのか。如月塔子ら殺人分析班が鋭い推理で明かす、歪んだホシの正体とは。講談社文庫「警視庁殺人分析班」シリーズは、講談社ノベルス「警視庁捜査一課十一係」シリーズと同一シリーズです。
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なんだか切ないラストだった。想いが正確に伝わるって難しいものだ。
警察という男社会の中で頑張る女性刑事…という話はよくあるけど、塔子はかなり恵まれた世界にいるように思う。性別でギスギスしてない分、ストーリーが素直に入ってきて楽しめた。
このシリーズ、まだまだ続く。また読んでみよう。
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警視庁殺人分析班シリーズ第2作。密室のような現場に残されたのは、猿の頭蓋骨、白い花、掛け時計──まるで絵画のように配置された遺体。奇妙な電話、錯綜する証言、事件は一筋縄ではいかない。捜査の臨場感と心理戦、そして伏線の妙に引き込まれた。捜査一課十一係の分析班が挑む中、如月塔子の視点が鋭く光る。心理と論理が交差し、静かな衝撃が残る。
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⭐︎4.6
これはオーディブルで聴いている。
今回の事件は絵画とグーテンベルク時代の聖書の印刷物がものかたりを最終的に引っ張っていく。
実に楽しめました。
美術の絵画手法と、バブル期の美術品の投機商売。天国から地獄を体験するある意味事件のキーマンが追い詰められていく様子が面白い。
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シリーズ2作目。
犯人は早々にわかるので、まるで芸術作品のような死体の意味は何なのかの謎を追う感じ。
元警察官への挑発も一体何なのか。
そして連続殺人、というストーリー。
プライドの高い老人ほど扱いにくい。
自分はまだまだバリバリいけるんだという自負を押し付けてくる。
それにしても何年も捕まっていて出所したとたん犯罪を犯す人はどうしたら良いのでしょうか。
心に訴えたところでですよねぇ…
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遺体のそばには頭蓋骨、花、時計、皿。そして連続殺人。
「石の繭」に続く二作目。多少強引な所もありつつ、しかし面白かった。特に犯人の意図の意外さが。
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新人の女性刑事如月塔子と高野警部補のバディで不可解な殺人事件に残された謎の品々の意味を調べていく。元刑事の加賀美も加わり、過去の事件の真相が暴かれていく。復讐のため殺人をしていく犯人の想いが同情してしまう。刑務所での20数年の囚われらた生活と世間で自由に生きてきた共犯者たち。蟻の階段というタイトルは真相を知ると意味深い。
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時間が空きましたが、シリーズ二作目。やっぱり塔子が良いキャラでした。女刑事として役立たずな訳でもないけれど、出来すぎる訳でもない。女を武器とせずきちんと刑事として仕事をしている。周りのサポートもあって着実に真相に近付く中で、彼女のひらめきや考えが磨かれていくのが読んでいて心地よかったです。人が死ぬ描写は残酷で気持ちの良いものではないけれど、スピード感もあって一気に読めました。このシリーズも少しずつ追いかけていきたいと思います。
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如月 塔子巡査部長が殺人現場で見たものは、とても奇妙なものであった。
遺体の周りを取り囲むように、猿の頭蓋骨、白い花、掛け時計、スープ皿が置いてあった。
犯人は、何の目的でこの様な遺留品を置いていったのか?
そして、警察OBの加賀見に、犯人から電話があり、その謎をとけという。
なぜ、警察OBの彼に連絡したのか?
続く第二の現場では、遺体の周りを洋書、キリスト教施設、黒いエプロン、楽譜、過去の新聞記事が置かれていた。
深まる謎、二転三転する展開。
犯人が自分を蟻
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シリーズ中屈指とか、一番本格度合いが強いとか書評の惹句をみて期待が大きすぎた。
確かに凡百の警察ドラマよりは謎が大きい。特に見立て殺人、それもヴァニタス画を彷彿とさせる見立てが行われた連続殺害現場、そして引退した刑事に犯人からの連絡があることから劇場型犯行?など、色々な要素はあってラストまで飽きずに読める。
しかし犯人は途中からはっきりわかっているし、さほどの意外性がある展開もなかった。本格を期待すると外れるかも。
地道な組織捜査が描きこまれる一方で、如月&鷹野コンビも少しずつ息があってきて、如月の成長物語にもなっており、ここらがちょっと名探偵と助手を彷彿とさせる部分ではある。
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加賀美さん、良きキャラ。塔子のまっすぐさが滲みる。2人のやりとりにニッコリ。
だがしかし、矢崎なぁ。
蟻は集団のために、社会のために活動しているんだとさ。
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シリーズ1作目を飛ばしてしまった!何となくぼんやりと面白いような面白くないような。ドラマがとても面白かった記憶があるので1作目もよんでみるかなぁ。
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遺体のまわりにある品々、それが解決の手掛かりになると思いきや…
ヒントではあるけれど、という感じ。なるほど!と思う反面、わかりにくい〜
早い段階で犯人は判明、でもその動機が納得できない
加賀見さん、偏屈そうだけど憎めないので今後も出てきてくれるといいな
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早い段階で犯人が誰なのか分かる本作
石の繭には無かった展開で、どうなるんだろう?と思った。
けど思いもしない展開で、そう来るかと思ったので良かったと思う。
復讐って果たした先に何があるのかなって…
キーワードは絵画。
ヴァニタス画に秘められた謎。
動機や、謎がなかなか分からず、私は楽しめたけど
万人受けはしなさそうな印象。すみません。。
Posted by ブクログ
殺人分析班シリーズ2作目。今回は美術関連。前作は占星術もあったし、こういう感じで毎回キーワードがあるのだろうか。面白かったです
殺人分析班とはいえ、今回は如月さんと鷹野主任がかなり主でした。もうちょい、他5人の活躍も読みたかったなぁというのは次回以降に期待します。
「これかも!」「これじゃなかったか……」「やっぱりこれだった!」みたいなのの繰り返しで捜査は大変だ、と思います。遺留品から捜査するにしても、犯行現場のもとになってる絵画があるけど犯人の解釈はもとの絵画に描かれたモチーフの意味と違うのでは?で行くとは。
絵画の解釈は恣意的で良し。犯人の動機も無理は感じませんでした、神格化してる相手があんな結末ならこうするかもね。利根も何らかの罪には問われるでしょう、死体遺棄罪とか。
如月さんの成長がみえるのもいい。如月さんが突っ走るのを鷹野主任が上手く抑えたり、時には任せたりしてるのですごいバランス。早瀬係長が好き。
前回の反省を踏まえて、殺人分析班の捜査会議がカラオケボックスになってるのは気の毒…尾留川さん良いお店見付けられますように。次作も読みます。
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あっと驚くようなどんでん返しもなく、ハラハラさせるようなスリリングな展開もない。前作に比べてひどく凡庸な作品。
殺人分析班のメンバーは個性的で面白いのでシリーズ次作も読もうと思う。
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タイトルと中身が強引かなっと思った。
しかし、引退した加賀美さんと塔子の掛け合いはなんだか楽しく、だんだん心を開いていく加賀美さんににっこり。奥さんの名前をもじって付けた猫ちゃんにもにっこり。
川久保さんと矢崎さんの事を思うと少し胸が痛みます。
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1作目が良かっただけに少し残念でした…
本格派ミステリーチックな感じもあり、何の捜査をしてるんだ…?宝探し…?
なかなか入り込めなくて途中読むスピードが落ちちゃいました。
ラストはかなり切ない感じになってて読後感が残る終わり方でした。
次回作は読もうか読むまいか悩み中…。
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現代警察捜査の中に上手くクラシカルなミステリーを合わせている。特に終盤の謎解きは典型的でポワロを思い起こさせた。今作は塔子より鷹野及び加賀見が目立っていたかな。
Posted by ブクログ
話の流れ的には前作とほぼほぼ一緒。事件が起きて犯人からの接触があって…っていう。探偵役がいる訳ではなく、警察が主人公側の立ち位置だからどうしてもこうなるんかな?
クローズドサークルものみたいなハラハラドキドキ感はなく淡々と進んでいくけどこれはこれで良かった。
美術に関連してるとか最期の真相とか動機は面白かった。けど川久保に対する矢崎の心情を想うとちょっと切ないような気も…だから「蟻」かぁ…
病院の3階の描写2回くらい出てきたから関係あるかなと思ってたら案の定でしたね。ただ武器にわざわざ特殊警棒なんか使ってたのは何でだったんだろ?
あと窓がなく日光浴びれない状態の閉鎖空間に人間がいたら数週間で精神に異常をきたして健康にも害を及ぼすって研究データをどっかで聞いたことあるから、上記の状態で7年も生きれないと思うなぁ…^^;
あと前作でも思ったけど、「殺人分析班」なんて言う程分析してないのでは…ただ呑み食いしながら事件についてやいやい話してるだけに見える^^;笑
まぁ仲間がいてそういう名前がついてた方がシリーズものとして面白いと言われたらそれまでだけど笑
色々言いはするけどなんだかんだ面白かったから次作も読みます^ ^
Posted by ブクログ
シリーズ第2段。
他三作はDVDで見てたから本もすんなり入れた。
最後まで読み進めたが止まらないという感じではなかった。
猟奇的な殺人ではなかった。
「頭蓋骨に白井花、時計、スープ皿、
テーブルの上に遺体を囲むように置かれた謎めいた品々。 「過去の亡霊」を名乗り警察OBの自宅に電話をかけてきた犯人 歪んだホシの招待とは」
Posted by ブクログ
殺人分析班シリーズ2作目。
テーブルに置かれた惨殺死体は、頭蓋骨、白い花、止まった時計、スープ皿に囲まれていた。
果たして、この殺害現場の意味することとは・・・
女性刑事・如月塔子を中心に、「分析班」と名乗る第十一係の面々が事件の解決と謎に迫る。
解説にもあったが、警察小説では珍しく、捜査の過程のみを描くのではなく、本格的な推理要素が入っているのが、今シリーズの特徴なのだろう。
なかなか複雑なトリックではあったが、1作目が面白かっただけに、少し失速感を感じた。
しかし、分析班のメンバーのそれぞれの個性も丁寧に描かれており、1作目で描き切れてないところの補填もしっかりされていた気がする。
全体的には面白かったので、今後に期待。
Posted by ブクログ
シリーズ1個目よりは、入り込んで読めた。登場人物がわかってると入り込みやすい〜
でも、復讐のきっかけとして少し弱いような、、感じはしたなー。でも、画家さんの事考えるといたたまれない。
シリーズものはやっぱり次のも読みたくなるから楽しい
Posted by ブクログ
ストーリーを通して思ったのだが、展開は好みであったが、動機が希薄じゃないかなあということ。晶が堀を殺害したこと、矢崎が罪を被ったこと、佐山、船岡、利根が死体遺棄に力を貸したこと、彼らが晶を監禁し死亡させてしまっ事など
それぞれ語られてはいたが、ややスッキリしない感が残った。ちょっとした動機で犯罪に走る昨今を考えると気にする程ではないが・・・
患者でもない人に病室を貸してしまう病院長って都合よくないかな
Posted by ブクログ
うーん。
最後までピンとこないまま終わった。
よくわからなかったという感じかなぁ。
シリーズ一作目が面白かったので 期待が高すぎたというのもあるかも。
でも一緒に買っちゃったし 次も読むぞー。
Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
惨殺遺体を取り囲むように置かれた謎の品々。
絵画に関係したものを表しているのではないかということで、捜査は進む。
そんな中、犯人は自分が過去の事件に関わる人物であると警察OBに連絡してくる。
犯人の本当の意図はなんなのか?
謎解きが好きな人向け。
2018.9.10
Posted by ブクログ
石の繭【1作目】を読み終わって続けざまに読んでしまった。石の眉ほどの伏線感というか興奮感、抑揚感はなかったのが残念。。世界観はしっかりしていてかなり楽しめました。