麻見和史のレビュー一覧
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シリーズ第5弾。
東上野の空きアパートで見つかった身元不明の男性の遺体。
顔は薬品で焼かれ、胴体には「27」の数字。
捜査本部に召集された塔子は、いつもと同じ鷹野と一緒に捜査を進めるが、全く手掛かりのないまま、次の遺体が発見される。同じように数字が書かれているが、その謎も解けないまま、中盤まで物語は進んでいく。
これまでの4作で、早めに犯人が登場していることで、今作ではいろんな人が怪しく感じてしようがなかった。
しかし、事件の全容が明らかになると悲しい過去と子供を思う切ない親の気持ちが丁寧に描かれ、やはり今回も想像を上回るラストの展開だった。
今回は分析班の集合シーンは少なったけど、徳さんの着 -
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殺人分析班シリーズ3作目。
真っ赤に染められた殺害現場。そして、連動して起きる都内各所での爆破事件。
殺人事件の担当をする塔子達だったが、聞き込みをしている最中に爆破直後の現場に遭遇し、不運にも時差爆発に巻き込まれてしまう。
目の前で、同僚が負傷する様子を見てしまった塔子は、最初の事件でも同じように爆発に巻き込まれたことから、トラウマになって、捜査にならず、殺人未遂の現場で犯人を取り逃してしまう。
塔子の心の弱さにじれったさも感じるが、周りの人たちがいい人過ぎる…っていうか、甘すぎる。
それでも、後半に向けての手に汗握る展開は、2作目より断然面白い。
他の方のレビューにもあるが、ちょっと筋読み -
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麻見和史『邪神の天秤 警視庁公安分析班』講談社文庫。
警視庁公安分析班シリーズの第1作。公安に異動した鷹野秀昭を主人公にした警視庁殺人分析班シリーズの姉妹作。
公安事件捜査と刑事事件の捜査との相違に悩みながらも、両者の利点を融合させるべく奇怪な事件の捜査にあたる鷹野秀昭。面白いのだが、事件の完全解決が次作以降に持ち越されたのは少し残念。
レストランで起きた爆破の混乱の最中、政治家が何者かに惨殺される事件が発生する。政治家の遺体からは臓器が抜かれ、現場には心臓と羽根を載せた天秤が残される。公安に異動したばかりの鷹野秀昭は公安のやり方に苦戦しながらも持ち前の推理力を発揮しながら捜査を行い、少 -
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シリーズ、第9弾。
如月塔子の活躍する人気シリーズです。
いつもは、狡猾で凶悪な犯罪者が相手ですが、今回は、なんと9才の少年が相手とは。
凶悪犯に強い鷹野警部補も、いつもの調子が出ないですね。
交番近くで発見された不審なタオルには、血染めのメッセージがあり、SOSの声が...
そして、そのタオルを置いたのは、なんと9才の少年であった。
早く、その人物を救い出さねば...
しかし、程なく、謎の遺体が発見された。
果たして、容疑者は誰なのか?
秘密を知る唯一の鍵は、発見された9才の少年。
なぜか、少年は黙秘を続けることに。
さまざまな謎が明らかになった時に、少年の胸に去来する思いとは? -
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麻見和史『天空の鏡 警視庁殺人分析班』講談社文庫。
シリーズ第12弾。シリーズを重ねる度に面白くなっていく。今回も冒頭から謎に包まれた異様な殺人事件が描かれ、瞬時にして物語に引き込まれた。如月塔子と鷹野が少しずつ事件の真相に迫り、真犯人を追い詰めていく過程が面白い。しかし、余りにも出来過ぎている感がある結末が少し残念かな。
中野の解体予定の商業施設で、らせん階段から突き落とされ、左の眼球を消失した他殺死体が発見される。被害者は自動車部品メーカーの社長で何故か上半身は裸だった。殺害の状況が10年前に立川で起きた宗教団体の教祖の殺害事件と酷似していることに気付いた特捜本部は、過去に事件を捜査し