麻見和史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
警視庁殺人分析班シリーズ第3作。
このシリーズは主人公、如月塔子の成長記録だ。
一見子供に見えるような駆け出しの小さな女性刑事が、警察官の憧れの部署である警視庁捜査一課で何とか認めてもらおうと奮闘する。本作では少しずつ刑事らしくなっていきながら、第1作での恐怖体験によるトラウマで大失態をおかしてしまう。捜査一課という厳しい環境の中でありながらも先輩や上司の思いやりに支えられ、その古傷を懸命に克服していく塔子が描かれている。
もう一つのこのシリーズの特徴は奇妙かつ残忍な殺害方法だが、本作では公安も絡んでくる複雑な構成のため前2作とは多少その辺のイメージは薄まっている感じがする。公安も含めた登場人 -
Posted by ブクログ
麻見和史『賢者の棘 警視庁殺人分析班』講談社文庫。
シリーズ第13弾。
シリーズ初期からの大きな謎が描かれながら、残虐で狡猾な謎の異常犯が華々しく登場するという大仕掛けが面白い。
如月塔子の12年前に亡くなった父親で、元刑事の如月功に宛てに13年前から送られ続け、これまでに23通を数える脅迫状。その送り主の捜査を行っていた鷹野と塔子に捜査一課から緊急招集が掛かる。
『ワイズマン』と名乗る犯人が如月塔子を捜査に加えるよう要求して来たというのだ。『ワイズマン』は被害者を処刑装置に拘束し、警察にゲームを仕掛け、警察が答えを間違えると被害者は生死に関わる残虐な罰を受けるという行為を繰り返して -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回の動機も復讐で劇場型犯罪ではあるのだけれど、犯人が今までで一番自暴自棄というところにハラハラしました。
目的が果たせるなら自分はどうなってもいい、そんな無敵の人には捜査一課も手こずります。でも犯人の目星は着く…様子がおかしいから。これまでの傾向で、必ずどこかに出てきてる人だと思って読むようになりました(名前に恥じないようにがんばる)。
殺人分析班シリーズの犯人たちってわりと爆破しがちな気がするけどそういうもの??
カーチェイス、犯人のランドクルーザーに覆面パトカーぶつけるなんて如月さんやるなぁ。相手は頑丈なので接触したまま幅寄せされてたけど。そしてヘリコプターでトクさんや尾留川さんたち登 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ10作目は犯人が分かっているところからメイン事件開始だけれど、如月さん最大のピンチでハラハラしました。お話の中心は鷹野さんだけど…面白かったです。
手代木管理官が現場に出てきてるところにぐっと来ました。でもこのところ部下たちに前よりもちょっとだけ優しいな…?
河上さんは気が気じゃなかっただろうな。鷹野主任は如月さん捜索の現場にいるから状況がわかるけど、、、
今回も復讐譚だったけれど、犯行グループだけでなく鷹野主任も復讐対象だったとは。鷹野・如月バディの名声は裏社会にも轟いている。気をつけて。。
猪狩・犬塚バディも、これからも出てきてほしいな。今回は公安の上條さんはうろうろしていませ -
Posted by ブクログ
麻見和史『凍結事案捜査班 時の呪縛』文春文庫。
『凍結事案捜査班』と冠タイトルが付いているということはシリーズ化されるのだろうか。
過去のトラウマや捜査を巡るトラブルなどで左遷され、警視庁捜査一課特命捜査対策室支援係というコールドケースを専門に扱う部署に集められた刑事たちが、事件の再捜査をしながら、刑事としての矜持を取り戻していくというストーリー。
描かれる事件は小学4年生男児の殺害、遺体遺棄事件と余りにも悲惨な事件である。登場人物の誰もが怪しいのだが、目星を付けた人物は亡くなっていたり、殺害されたりと謎が深まる。しかし、30年前には判らなかった事実が判明するなど、余りにも事件の捜査が都 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ5作目。今回も面白かったです。
前4作と違って、犯人視点の部が挿まれないなぁと思ってたら、メインの件はこっちだったんだ…と。
63だけ違うんだろうな…とは漠然と思っていたけど、手代木管理官には申し訳ないが自首して良かったです。
如月さんがよく話しかけられてるの、鷹野主任とバディだからというのもあるんだろうな。一般市民としてはこのふたりだったら、大きくて威圧感あるザ・刑事な鷹野主任よりは親しみやすい如月さんに話しかけます。
如月さんに「再犯させず、ここで犯罪の連鎖を断ち切る」という目標が出来ました。続きも読みます。
…ドラマ、神谷課長が段田安則さん、手代木管理官が勝村政信さんだったんだ -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ4作目。今回も面白かったです。
前作に引き続き劇場型犯罪。警察はいくつもの案件を同時に追っているのに、都民全ての身代金2億を要求されるとか…上層部がいっぱいいっぱいでキツかったです。
まんまとミスリードされました。鷹野主任よくあの一言覚えてたなぁ。
如月さんの成長が著しいですが、よく考えたら毎回くらいレベルで危険な目にあっている。鷹野主任も落ち込んでたけど皆さん気を引き締めてほしい。。
それにしても闇ビジネスだったな……需要があるから供給があるんだけど遣る瀬無い気持ちになります。
河上さんと綿引さんはなんかあるんだろうか。単なる如月さんファンなだけ??
鷹野主任のフラグが立ち始めている -
Posted by ブクログ
シリーズ12作目
面白かった。
螺旋階段から落ちて左目をえぐられた死体が発見される。
殺人分析班を翻弄するかのように連続して左目をえぐられた死体が。
調べるうちに似たような事象が10年前にも。
10年の時を経て犯人がまた殺人を犯したのか!?
宗教、マルチ商法、代替医療、DV被害から女性を守る団体、塔子に捜査を基礎を教えてくれた先輩警察官の登場、鷹野が虐待を受けていた過去と 飽きさせない内容だった。
犯人は途中でわかったけど、最後まで読んでそうゆう展開?とまた驚かせてもらった。
塔子の先輩警官が犯罪に加担するとは塔子の複雑な複雑な心情の描写もなかなか辛いな
又、最後の解説な方の説明が