麻見和史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ6作目。読んでからだいぶ間が開いてしまったので記憶がやや薄れ気味ですが、今回は事件よりも塔子の刑事としての方向性が垣間見えた点が「良いな」と思ったことが印象に残っています。
その場面は、緑川の妻に捜査協力を依頼する場面だったと思うのですが、その内容に他の女性刑事物にない独創性を感じました。
女性が主人公の刑事物というと、女刑事が男顔負けの活躍をする意外性とギャップから爽快感のようなカタルシスを感じさせるものが多いと思ってますが、本作はそうした点で差別化が図れているように思った次第です。
今後、この点を拡充してもらえるのであれば興味をもって続編を手に取っていきたいと思うのですが、そ -
Posted by ブクログ
捜査一課十一係シリーズ4作目。
このシリーズの面白さは伏線の見事さにある。
何気ない会話、つい聞き逃してしまいがちな証言、そして捜査の最中に見聞きした記憶。
犯人へとつながる見えない糸が、それらの中に隠されている。
すべてがひとつに結びついたとき、真犯人の姿が浮かび上がってくる過程は読んでいてドキドキする。
塔子と鷹野のコンビも相変わらずだ。
犯人の思惑に翻弄され、事件解決への道筋がまったく見えないときも、このコンビはけっして諦めない。
「鷹野くんも」の「も」に妙にこだわる鷹野も楽しい。
警察小説だけでなく、ミステリーを書くためには様々な知識が必要なのだとあらためて思う。
事件解決へのきっかけ -
Posted by ブクログ
如月塔子の実家に届き続ける、亡き父への恨みを綴った脅迫状。一方、「賢者」を名乗る犯人は、被害者の生死を賭けたゲームを警察に仕掛け、塔子を捜査に加えるよう要求する。
犯人はなぜこんなゲームを仕掛けるのか。その狙いと真相が気になりながら読み進めたが、最後に明かされる動機だけはどうしても腑に落ちなかった。「なぜそうなる?」という感覚が残り、そこだけは少し引っかかった。
それでも、シリーズを追ってきたからこそ楽しめる部分は多い。脅迫状の捜査をきっかけに、塔子の母と鷹野の関わりがこれまで以上に深まっていくのも印象的だった。鷹野と父親の関係も、これまで見えていたものだけではなかったと感じさせる描写が興 -
Posted by ブクログ
麻見和史氏の作品を読むのは、今回が初めてだった。手に取ったのは『時の呪縛 凍結事案捜査班』。未解決事件を扱う「凍結事案」という題材に惹かれて読み始めたが、読み進めるうちに、単なる謎解きだけではない、刑事の執念と被害者遺族の思いが強く心に残る作品だった。
主人公は、元捜査一課の刑事・藤木。妻を亡くしたことで気力を失い、刑事としての情熱さえも失いかけていた。そんな藤木に命じられたのが、警視庁捜査一課特命捜査対策室への異動だった。そこで扱うことになったのは、30年前に起きた小学生殺害事件。長い年月が流れ、捜査が行き詰まった「凍結事案」だった。
藤木とともに事件を追うのは、個性の強い4人の捜査員。 -
Posted by ブクログ
シリーズ13作目。
今作では塔子の亡くなった父・功宛に届いた脅迫状の真相が明らかになる。
13年前に父が亡くなった後も届き伝える脅迫状。生前功が関わった事件を再捜査する塔子と鷹野だったが、その最中に廃屋で5メートルの高さから、多数の釘の上に落下させると言う残虐な殺人未遂が起きる。
犯人はワイズマンと名乗り、塔子宛に犯行予告を送りつけ、塔子と鷹野はワイズマンとの闘いに巻き込まれていく。
事件の発生場所は以前塔子が対峙したトレミー事件の関係場所に近く、当時の母子殺人事件をなぞったように犯行が行われる。
すでに収監されたトレミーと関係があるのか?
また一見繋がりが見えない被害者の関係、犯人の目的はど