麻見和史のレビュー一覧
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警視庁捜査一課十一係(警視庁殺人分析班)シリーズ、11作目。
事件捜査の展開的にはいつも通りで、決して画期的ではないが、安心して読める。まぁ、被害者が生きているのか死んでいるのか分からないまま、もう少し事件が進行形で続いていれば、いつもと違った様相を見れたのかもだけど。筋道立った推理捜査もいつも通りだけど、いざ解決となるとちょっと唐突で足早になってしまうのもいつも通り。せっかくの派手なカーアクションの描写も、同じ著者の他シリーズで読んだのとあまり変わらなくて、既視感を覚えてしまった。あと、シリーズがすでに11作となるのに、あまり塔子の成長が見られないのもマンネリ化してしまっている要因のような -
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ネタバレ序盤、神谷と塔子が話をするあたりで、今回こそは鷹野の元相棒・沢木、もしくは塔子の父絡みの事件を期待……と思っていたのですが、まさかの肩透かし。あの思わせぶりな場面はなんだったのだろう……
まぁ、そこは私が勝手に期待して落胆してるだけなので仕方ないのですが、今回の事件は「鷹の砦」での緊張感や変化に富んだ展開、派手なバトル場面に比べると、どうしても地味な印象を受けました。捜査の流れもスムーズに進みすぎた印象もあって、自分の感情の上下動(驚きとか)があまりなかったように思います。
ただ、シリーズが進んで登場人物の個性が確立されてきたからか、キャラ同士の掛け合いがちょっと面白い感じになってきたかも -
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ネタバレ最初の遺体発見現場のシーンは画を想像するとなかなかのインパクトで、殺人分析班シリーズらしい猟奇的な現場で、つかみはOKな感じ。
ただ、その後の流れはこのシリーズとしては普通という印象。犯人が予想の範疇だったことや、共犯者は意外だったけど驚くような人物では無かったことも、モチベーションが今一つ上り切らなかった要因でしょうか。
個人的には(本作に限ったことではありませんが)主要登場人物と特に関わりのある事件ではなかったことが、満足しきれなかった大きな原因と思ってます。もうシリーズ9作目なので、そろそろ鷹野の過去の掘り下げをしてほしかったです。 -
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ネタバレ星3.4
淡々と進む刑事系捜査ミステリ。時間が進むにつれ死体が増える、途中でバディの片割れが襲撃を受けてリリーフ選手に交代するくだりがあること、なにより台詞がなんとなくト書きの台本めいていること(※これは今回に限っては描写として下手というわけでない、文章が格別に巧み、というわけでもないが)などから、「クトゥル神話TRPGの刑事シナリオのリプレイ小説みたいな読み口だな」と感じながら読んでいた。誰かが一生懸命考えたセリフを登場人物が言ったとすればこうなった、くらいの距離感を感じた。
独りで出来すぎてしまう先輩男性刑事と、新米の自認が抜けきらない後輩女性刑事の、恋愛関係未満の微妙なバディ関係が今 -
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ネタバレ警察モノを読んでいて、上司が理不尽な命令や、隠蔽的な命令をする場合があるが、途端に物語への興味が失せる
本書も設定が理不尽系なので途中の展開は見ていてイラツク部分がある
殺人分析班シリーズはむしろ建前的に良き環境なので作者の中ではバランスがとれているのかもしれない
ついでに言うと、動機からくる事件への流れは両シリーズともムリゲーなケースが多い
問題なのは、ここまで書いて此の作者の作品は結構好きなのだ
人間ってわからんもんだ
本書は暗号を日常で楽しみ自家出版までしてしまう、中小印刷屋(笑)における経済的な苦境からの心理的隘路に陥った男の愚行が、神のイタズラで事件・事故を引き起こしてしまい、時の封 -
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防御機能が功を奏しているためか、現実的にはここ数年発生していないハイジャックを、テーマにした異色作。
乗客乗員380名余の人質を取り、犯人たちは4つの要求とともに、難解な推理ゲームを仕掛ける(現実問題ではあり得ないだろう=笑)。
そのために、このシリーズの文書捜査官が出動することになる。
しかし、今回主人公的な役割は、エスコートナースと呼ばれる看護師杉村望美。機転を利かし、事件解決の一端を担う。
文書捜査官シリーズゆえに、あえて推理ゲームとかを持ち出さなければならなかったのだろう。
が、シリーズとは別個にハイジャック事件のみをテーマにした作品であっても、スリリングな展開が十分楽しめる。 -
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警視庁殺人分析班(どうでもいいがなぜノベルスと文庫でシリーズ名を変えるんだ...)の8作目。
このシリーズは(既にドラマ化されているが)明らかに映像化向きだよな、と思う。なんというか、展開が2時間ドラマ的なのだ。しかしシリーズものなので、人間関係や過去みたいなのが小出しに提示される。厄介なシリーズではある。
今回は...これは...分からんわ...と思った。ものすごく緻密に筋立てをすればもしかしたら分かるのかもしれないが。でもこのシリーズそういう「え?!」みたいな唐突な展開結構あった気がする。よく覚えていないのは、刊行ペースに沿って読んでいない私の所為か...。
というか、段々と殺人分析班的要