麻見和史のレビュー一覧

  • 沈黙する女たち

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    「重犯罪取材班・早乙女綾香」シリーズ、2作目。

    この作者さんの作品は、他のシリーズも含めて、プロットがきっちり作られており、事件の構造そのものに無理がなく、文章が読みやすい。なので、どのシリーズも好みで読み続けているのだけれど、このシリーズだけはちょっと苦手かも。前作でも思ったが、主人公の立場がまず報道側の人間であることが大きい。報道側の大義名分も分かるし、本作でも随分と気を遣って描かれているのは分かるのだけれど、それでもマスコミの利己的な部分が見え隠れして不快感を覚えてしまう。その上、クソ真面目な綾香のキャラが一層イライラ感を増幅させる。新しく加わった久我の方が、傲慢ではあるがまだ好感が持

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    2018年09月25日
  • 蟻の階段 警視庁殺人分析班

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    シリーズ第2弾。
    惨殺遺体を取り囲むように置かれた謎の品々。
    絵画に関係したものを表しているのではないかということで、捜査は進む。
    そんな中、犯人は自分が過去の事件に関わる人物であると警察OBに連絡してくる。
    犯人の本当の意図はなんなのか?
    謎解きが好きな人向け。

    2018.9.10

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    2018年09月10日
  • 蟻の階段 警視庁殺人分析班

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    石の繭【1作目】を読み終わって続けざまに読んでしまった。石の眉ほどの伏線感というか興奮感、抑揚感はなかったのが残念。。世界観はしっかりしていてかなり楽しめました。

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    2018年08月21日
  • 深紅の断片 警防課救命チーム

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    ネタバレ

    救急隊が主人公のミステリ。
    初めは面白かったのだけど、救命に必要な緊迫感とか臨場感とかスピード感とか、今一つ足りない気がした。

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    2018年07月26日
  • 水晶の鼓動 警視庁殺人分析班

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    殺人現場は、スプレー塗料で赤く染められた寝室だった。如月塔子が猟奇的な事件の遺留品捜査を始めた矢先、東京各所で連続爆破事件が起きる。多くの捜査人員がテロ対策に割かれ、殺人事件を担当する塔子ら特捜本部は動揺を隠せない。殺人犯はどこまで計画していたのかーまさか。

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    2018年06月25日
  • 蟻の階段 警視庁殺人分析班

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    頭蓋骨に白い花、掛け時計にスープ皿ーテーブルの上の惨殺遺体を囲むように置かれた謎めいた品々。絵画を模したような現場を作り、さらに「過去の亡霊」を名乗って警察OBの自宅に電話をかけてきた犯人。自らの存在をアピールしたいのか。如月塔子ら殺人分析班が鋭い推理で明かす、歪んだホシの正体とは。

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    2024年03月18日
  • 蝶の力学 警視庁殺人分析班

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    惨殺された若き資産家の喉には可憐な花が活けられ、その妻は行方をくらました。新聞社には「警察とのゲーム」を仄めかす挑発的なメールが届き、殺人分析班の如月塔子ら警察は怨恨の線で動き出す。しかし犯人の魔の手は警察にも及び、ついにー。

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    2024年04月18日
  • 屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香

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    中央区日本橋。男性の“損壊”遺体が発見された。腹部を切り裂かれ、煙草の吸い殻と空き缶が詰め込まれた死体の意味は?大手新聞社を辞めCS放送の報道記者として取材する早乙女綾香は、十年前の大阪での殺人事件との類似点に気づく。一方「山猫」と名乗る犯人から新聞社に“真相を書け”とメールが。屑に埋もれた真実を追う、緊迫の報道ミステリ。

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    2018年06月17日
  • 永久囚人 警視庁文書捜査官

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    麻見和史の警察小説シリーズ第3弾
    幻想小説『永久囚人』をめぐる殺人事件謎を追う警視庁文書解読班の活躍を描いています。
    新任女性刑事:夏目が配属され、矢代とのコンビ捜査で新たな展開を迎えるのですが、その分鳴海理沙の登場が減ってしまって・・・
    ミステリとしても前作までより弱く、若干ご都合主義な感じも・・・次回作に期待か??

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    2018年06月06日
  • 緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ

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    顔面を殴打された遺体が見つかった。傍には「品」「蟲」の赤い文字がー。所轄巡査部長の鳴海理沙は、この文字を追う特命班として捜査に加わることに。被害者はIT企業社長と知り、文字がプログラムの「バグ」を表すと推理した理沙。だが赤文字が残された事件が再び発生、遺留品としてシステム不具合の内部資料が発見された。事件の解明に近づいたと思った矢先、第三の事件が起こりー。赤文字を残した犯人の意図を暴く!

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    2018年06月03日
  • 共犯レクイエム 公安外事五課

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    公安外事モノ。新シリーズかな?

    終盤まで予想のつかない展開で、なかなか凝った公安ミステリとなっていた。ただ、主人公の篠原早紀も含め、外事五課チームのメンバー全員、誰一人として好感が持てなかったのが辛い。事件構造は上手く公安事項と絡めてあって、殺人事件を扱う如月塔子シリーズとはまた違うミステリを愉しむことができると思うのだが、登場人物にこうも魅力がないと、これから読み続けるのが辛いなぁと思ってしまう。塔子は素直に可愛いと思えるけど、早紀は同じ女性の目から見て面倒くさい女としか映らないんだよねぇ。とりあえず、今作を読み終えた段階で漸くチームメンバーの全容が知れたので、次作以降、彼らにもうちょっと

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    2017年09月12日
  • 水晶の鼓動 警視庁殺人分析班

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    捜一の女刑事、如月塔子が活躍する、殺人分析斑シリーズの3作目。
    このシリーズは、塔子が主人公というより、捜一殺人犯捜査第十一係のチームワークが見どころか。
    ストーリー展開は興味深いが、文体のせいか、
    塔子自身に、今一つ、気持ちが入っていかないのは…。
    女刑事として成長途上にあるということからなのか…。

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    2017年09月03日
  • 蝶の力学 警視庁殺人分析班

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    ネタバレ

    201707/面白かったし、シリーズものならではのお馴染み感もあって楽しめるんだけど、事件パートはちょっと物足りず。途中で出てくる業界用語のとこも(私が同業界ってこともあるが)わざとらしさが強く…。塔子と鷹野の進展にはいまいち興味ないので、会話もいちいち冗長に思える(でもファンにはきゅんとたまらないのかも)。とはいえ、今後も楽しみなシリーズではある。

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    2017年07月29日
  • 蝶の力学 警視庁殺人分析班

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    麻見和史『蝶の力学 警視庁殺人分析班』講談社文庫。

    シリーズ第7弾。今回は猟奇的劇場型犯罪の犯人を追い詰める如月塔子の活躍を描く。感想としては、せっかく大舞台と素晴らしいシナリオが用意されたのに、俳優の演技が小さ過ぎて不評に終わった舞台公演といった感じ。

    自宅で発見された若き資産家の奇妙な惨殺死体。資産家は喉切り裂かれ、青い花が活けられていた。同時に資産家の妻も行方をくらまし、クラスター16と名乗る犯人から犯行声明が届く…

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    2017年07月23日
  • 水晶の鼓動 警視庁殺人分析班

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    警察ものとして及第点には達しているものの、特筆すべきポイントはあまり感じられない。
    捜査の進展も都合が良すぎるし。。。

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    2017年05月20日
  • 虚空の糸 警視庁殺人分析班

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    ネタバレ

    シリーズ4作目。展開が結構パターン化してきたので若干惰性で読んでいる部分はありますが、猟奇的な殺人現場に秘められた犯人の意図などを読み解くのが楽しめるシリーズなので、今回もそこに期待して手に取りました。

    その点において本作は分かりやすくて、中盤くらいにはおよその予測が立ちました。ただ、あまり分かりやすすぎてコレで終わっちゃうの? ……と思わされてからの真犯人による殺害トリックが荒唐無稽ギリギリすぎるのと、鷹野がそれに気づいちゃうのはスペック高すぎっしょw という2点で楽しませてもらった気がします。

    塔子が鷹野を変に意識し始めるところなどの変化を交えて、今後も先に記載したような要素を楽しませ

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    2017年05月08日
  • 水晶の鼓動 警視庁殺人分析班

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    ネタバレ

    シリーズ三作目となると、各キャラクターの性格や行動原理がおよそ把握できてきたかなーと思っていたので、何かしら意表をつく展開を期待しちゃっていました。

    そこからすると、父親の形見が壊れるというのが何か象徴的なことのように思われ、ここから父親の存在を超えていくみたいな展開を期待したのですが、そこはあまり達成できず。

    さらに微妙だったのは鷹野の行動。ネタが割れれば納得できなくはないのですが、さすがに100均ショップでコンパクトを手にする場面は突拍子も無さすぎて、ちょっと引いてしまいました。

    そしてデザインジャパンを読んでいたからこその結末や、ディスレクシアが故の犯人の奇怪なモノローグなど、本格

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    2017年04月17日
  • 虚空の糸 警視庁殺人分析班

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    シリーズを1から読んでいる人間としては、この第4弾、塔子さんが少しずつ成長してきている姿に、おおっ!となった。

    今回の塔子さんは、今までにない重大な任務を任されること(詳細はネタバレになるので、伏せておく)に。そして、犯人こいつ?と思ったら、そこも一捻りしてあるので、あ、そっちだったの!って意外な人間だった。

    ただ、物語の展開がこれまでのシリーズよりも、うーむ。って思ってしまったのだ。

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    2017年04月06日
  • 女神の骨格 警視庁殺人分析班

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    鷹野と塔子のコンビもすっかり安定し、新人刑事だった塔子も捜査技能テストが受けられるまでに成長した。
    いろいろな事件に関わることで経験を積み、刑事としてのスキルを磨いてきた。
    事件関係者からの聞き込みでも、塔子らしいアプローチで事件解決のための重要なヒントを得られるようになった。
    この二人のコンビがけっこう良いのだ。
    それなりに自信をつけてきた塔子だが、やはり鷹野たちを頼りにしているところも、まだまだシリーズが続いていく余地がありそうだ。
    不器用にプレゼントを渡す鷹野も意外に可愛らしい。
    彼らを取りまく捜査一課十一係のチームワークも魅力のひとつだ。
    物語の途中に挟まれる門脇班の推理会議も、事件を

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    2017年02月16日
  • 聖者の凶数 警視庁殺人分析班

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    人が殺人を犯すとき、そこにはそれぞれの事情がある。
    まったく身勝手な動機もあれば、やむにやまれぬ動機もある。
    欲にかられた動機もあれば、緊急避難的な動機もある。
    この物語で起きる事件には、そのどれにも属さない動機が隠されている。

    このシリーズにしては珍しく、結末ありきのような展開になっていたことが残念だった。
    犯人に迫る緊迫感のようなものも少なく、分析班が活躍する場面もほとんどない。
    面白くないわけではない。
    それでも、塔子と鷹野のコンビ。
    分析班のそれぞれのメンバーの活躍。
    このシリーズのファンとしては、萌どころが少なく感じてしまった。

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    2017年02月16日