麻見和史のレビュー一覧
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麻見和史、沢村鐵、藤崎翔、吉川英梨『刑事の灯』双葉文庫。
シリーズ第3弾。新進気鋭4人の作家による4編の短編を収録した警察小説アンソロジー。些か奇をてらった感の強い短編ばかりが並び、ストレートな警察小説が読みたかったというのが、正直な感想。
麻見和史『星の傷痕』、沢村鐵『道案内 警視庁捜査一課・小野瀬遙の黄昏事件簿』、藤崎翔『読心刑事・神尾瑠美』、吉川英梨『ファーストレディの黒子』を収録。
麻見和史『星の傷痕』。転落死した男の身体に残された星形の傷を手掛かりに、ネガティブ思考の黒星とポジティブ思考の白石の2人の刑事が事件を捜査する。
沢村鐵『道案内 警視庁捜査一課・小野瀬遙の黄昏事件簿』。『クラン』シリーズの番外編。インド人実業家の娘が何者かにより誘拐される。小野瀬遙は事件を捜査するうちに黄昏署の巡査と知り合い、事件の手掛かりを見付ける。ミステリーとファンタジーとの融合。
藤崎翔『読心刑事・神尾瑠美』。人の心を読み取る超能力を持つ美人刑事の神尾瑠美の活躍を描く短編。ミステリーとしては卑怯と言えば卑怯なのだが。
吉川英梨『ファーストレディの黒子』。『十三階』シリーズのスピンオフ。総理大臣婦人の腹上死を隠蔽工作するために『十三階』のメンバーが呼ばれるが……
本体価格600円
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事件記者をメインとした報道ミステリー。
上司と衝突し、大手の東陽新聞を退職し、CS放送のクライムチャンネルに転職した早乙女彩香。
そして、日本橋で発見された男性の遺体。その腹部には、タバコの吸殻や空き缶など、ゴミ屑が詰め込まれていた。
いったい誰がなぜ?
似たような殺人事件が続く...
そして、犯人『山猫』から、東陽新聞にスクープのメールが届く。なぜ、犯人は、東陽新聞だけにスクープを教えるのか?
取材を続ける綾香たちの前に現れた真犯人とは?
警察官ではなく、マスコミという立場から見た事件の真相は、また異なるかたちになる。単に、加害者を逮捕するだけでなく、いかに加害者に寄りそえるか?
それが事件記者の矜恃なのかも知れません。
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文章心理学に精通し、文字をこよなく愛する鳴海理沙警部補。シリーズ第5巻。
財津係長が九州に出張で不在の中、上司の岩下管理官から、密命が下される。
ある人物を探し出し、彼が所有する文書を探せ、とのあやふやな指令で、ヒントは『月、寺、百貫』の3文字のみ。
文書解読班の存続や、捜査一課の2人の理事官の葛藤も見え隠れし、事態は混迷を深める。
やがて明らかになる真実、いったい何が嘘で、何が真実なのか?
二転三転する真実に翻弄される鳴海たち。
そして、最後に、財津係長の力技が、事態を収束させる。そのための九州出張だったんですね。
まだまだ内部のゴタゴタは、しばらく続きそうです。
仮に、今後、富野さんが文書解読班に異動すると、より面白くなりそうですね。 -
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警視庁捜査一課第7係の岬怜司警部補を主役としたシリーズ、第二弾。今回、所轄の葛西署の里中宏美巡査も、前作同様、活躍します。
江戸川区の民家で、男性の絞殺死体が発見される。しかし、死体は、頭部が包帯でぐるぐる巻きにされていたが、特に外傷は無かった。
いったい、誰が何の目的で、こんなことを...
更に、時同じく、男性の息子(小学生)が誘拐され、捜査一課の特殊捜査係(SIT)が投入され、岬たちと反目し合う。
また、男性の他にも、同様の死体が発見され、連続殺人事件の様相を呈する。
いったい、連続殺人犯と誘拐犯は、同一人物なのか?
事件が複雑化し、先の見えない中、里中巡査の閃きが驚愕の謎に切り込んでいく。
最後の犯人追跡のカーチェイスは、ハラハラドキドキものです。 -
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江戸川区の公園で、両腕を切断された男性の遺体が発見された。誰が、なぜ?
そして、続く第二、第三の事件。
警察は、真相に近づくことが出来るのか?
そして、次のターゲットは、誰なのか?
麻見 和史氏の警察小説シリーズ。
別の警視庁捜査一課第十一係、如月 塔子シリーズとの双璧をなすシリーズでしょうか。
こちらは、第七係ですね。
メインは、岬警部補(男性)ですが、如月シリーズと同様、佐倉 響子警部補や、里中 宏美巡査部長など、強くて個性的な女性警察官が登場し、岬警部補をサポートします。
如月シリーズに比べ、軽妙なやりとりもあり、シリアスな面は少ない感じですが、伏線や場面展開など、ミステリーの要素も満載です。
ぜひ、続編を読みたいと思います。 -
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殺人分析班・如月塔子が活躍するシリーズ、第六弾。
『石の繭』から始まったシリーズですが、登場人物のキャラもハッキリし、ますます面白くなって来ましたね。
今回は、古びた洋館で発生した火災。しかし、その現場から発見されたのは、隠し部屋と多くの蒐集品、そして白骨化した遺体だった。
更に、奇妙なことに、その白骨遺体の頭部は男性で、胴体は女性のものと判明した。一体誰が、何のために?
やがて発生する第2、第3の殺人事件。
果たして、塔子たちは、真相にたどり着くことができるのか...
最後のどんでん返しは、見事です。
各章の最初に、犯人視点のシーンがありますが、読み返すと、なるほどそう言うことか!、と納得しました。
なお、登場人物も多く複雑ですので、人間関係や動機などは、もう少し、シンプルでも良いかも知れません。 -
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文書心理学のエキスパート・鳴海理沙警部補率いる文書解読班の活躍するシリーズ、第3弾。
文書解読班のメンバも増え、ますます面白くなって来ましたね。
元フィットネスクラブの廃屋から、男性の遺体が発見された。遺体は、ワイヤーで何重にも巻かれており、相当な恨みを思わせる。
そして、遺体のそばに、『A boy』の謎のダイイングメッセージが...
これは、何を意味するのか?
いろいろ調べるうちに、『永久囚人』と言う本の存在が。
しかし、自費出版かつ稀覯本のようで、鳴海たちは、なかなか本を手に入れられない。
そうこうするうちに、同じような第二・第三の事件が起きる。果たして、『永久囚人』との関係は?
なかなか見えない真実に、鳴海たちの焦りも見えますが、やがて見えてくる本当の真実に、ホロリとします。
今後の続編にも期待です。 -
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麻見和史『奈落の偶像 警視庁殺人分析班』講談社文庫。
シリーズ第9弾。このシリーズは陰惨な殺人事件の捜査を通じて主人公の如月塔子が刑事として成長していく過程を描く物語である。今回も前作に続いて、なかなか面白かった。
銀座のブティックのショーウインドウに吊るされた演出家の死体。死体の代わりに現場から盗まれた1体のリアルなマネキン。まるで江戸川乱歩の探偵小説に描かれる猟奇殺人事件のようだなと思いながら読んでいたら、作中にも同じような記述があり、麻見和史の術中にはまっていたことを知る。
一人称で描かれる犯人の描写により、犯人が女性であることは前半から解っているのだが、猟奇殺人の目的に加え、二人の男性を拉致誘拐する理由がなかなか見えてこない。それを地道な捜査と見事な推理力により解き明かすのが、主人公の如月塔子たちなのだが……
本体価格760円
★★★★