あらすじ
鳴海理沙が所属する警視庁の文書解読班に一通の手紙が届いた。そこには、7年前に行方不明となった人物について捜査してほしいという内容と疑わしい人物の名前が記されていた。さらに差出人は捜査をしてくれないなら、自分が犯人を殺しに行くというのだ。『善良な市民』を名乗る差出人はいったい何者なのか。理沙たちは、不審を抱きながも捜査に乗り出すが、想像を遙かに超える展開が待ち受けていた──。書き下ろし警察小説。
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シリーズ初の試み。
「未解決の女 警視庁文書捜査官」としてドラマ化もされた警視庁文書捜査官シリーズの最新作。
謎の告発状を巡ってシリーズ初の試みである、連作短編のようになっていた事がビックリ。ある意味シリーズ初の短編集とも捉える事ができるし、それぞれの事件も真相の意外性が高くて読み応えがある。
また、シリーズを彩ったキャラクター達もさり気なく登場しシリーズの転機を感じさせていて、次回作が待ち遠しい!
Posted by ブクログ
麻見和史『最後の告発 警視庁文書捜査官』角川文庫。
テレビドラマ化された異色の警察小説シリーズのの第11作。今回もまた書き下ろし。
『警視庁文書捜査官』シリーズの面白さは、鳴海理沙を中心に、奇妙な事件を犯人が残したメモや脅迫状、或いは暗号などから事件を解決に導くプロセスにある。しかも、描かれる事件は皆、時勢を反映した現実味があるところが魅力の一つなのだ。
ある日、警視庁文書解析班に1通の告発状とも取れる手紙が届く。その手紙には7年前に行方不明になった人物についての再捜査依頼と共に疑わしい人物の名前が記され、再捜査しない場合は差出人自らが犯人を殺害すると書かれてあった。
鳴海理沙率いる矢代、夏目たち文書解析班は7年前の行方不明事件を調べ直すうちに当日の夜に発生していたATM強奪事件との関係に目を付ける。行方不明事件は最悪の結末で解決するが、再び文書解析班に新たな事件の再捜査依頼が届く。
手紙を書いた人物の正体な何者か、そして、その目的は……
本体価格840円
★★★★★
Posted by ブクログ
警視庁文書捜査官シリーズ10巻、テレビドラマでおなじみの人間関係、読みやすいし、前作で矢代が抱えていた伏線が回収されカメラへの拘り、矢代の幼馴染の水原弘子に因縁のカメラ・・・ひと段落した文書課も実績を上げ続け評価がたかまり、鳴海理沙率いる(?)文書解読班の捜査がドンドン事件を解決していく本書は小気味が良いったらありゃしない
本書の構成は面白かったが「文書」から謎や筋を読み解くシリーズの根幹が崩れている