森博嗣のレビュー一覧

  • ムカシ×ムカシ REMINISCENCE

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    東京近郊に広大な敷地を持つ旧家・百目鬼家の屋敷内で老夫婦が刺殺される事件が起きる。老夫婦の遺の整理と鑑定を請け負ったSYアート&リサーチの面々は新たな事件に遭遇する。Xシリーズ第4作。

    SYアート&リサーチに新たなメンバーが入り、少しにぎやかになります。森博嗣作品は刊行順に読むと、登場人物の関係や動きがわかりやすくなります。

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    2022年03月19日
  • 工学部・水柿助教授の逡巡 The Hesitation of Dr.Mizukaki

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    ネタバレ

    水柿助教授シリーズの第2弾である。水柿君=作者 森博嗣 ととらえていいと思う。多分。普段の森博嗣はというか、この時期辺りの著作はGシリーズを書き始め、スカイ・クロラシリーズも手掛けており、無駄のない洗練された文章がウリになっていた。が、しかし本書は無駄が多い。ダジャレやこの前置きはどこまで続くんだ?というような叙述トリックもびっくりのグダグダっぷりにぶん投げたくなる購入者もいるかもしれない。

    そういう意味で、評価を1つ下げている。が、作家 森博嗣がある意味のびのびと好きなことを書いているととらえれば、これほど自由に書いている作品もそうそうないだろう。奥さんへの惚気かわからないが、ミステリー作

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    2022年03月12日
  • キウイγは時計仕掛け KIWI γ IN CLOCKWORK

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    Gシリーズ第9作。建築学会が開催される大学で学長が何者かに射殺される。事件の前には、γ(ガンマ)の文字が刻まれ、銀のプルトップが差し込まれたキウイが大学に届いていた。学会に出席していた加部谷たちが事件の謎に迫っていきます。

    真実とは、当事者ではない者が起こった出来事を納得するための推論のこと。Gシリーズを読んで、そんなことを感じました。

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    2022年03月12日
  • 諦めの価値

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    こうあるべき自分に縛られて、息切れ気味だった時「諦めの価値」というタイトルに惹かれた。自分に期待しない、他人にも期待しない。あれもこれもと複雑に考え過ぎて、人の目を気にするのはやめる。著者の本は数冊読んでいるが、毎回奥様とのエピソードが興味深く楽しみにしている。読み終えた後のスッキリ感...今回も森博嗣ワールドでした。

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    2022年03月06日
  • 赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE

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    医者の篠柴と小説家の鮭川が謎めいた美女・赤目姫ととも屋敷を目指す物語から、次第に視点が時空を行き来していき、幻想的な物語へと変化していきます。

    百年シリーズ第3作にして最終作。前作とがらりと変わって幻想的な物語。この物語の真意は、次のシリーズを読むことで理解できるのかもしれません。

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    2022年03月05日
  • 赤緑黒白 Red Green Black and White

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    Vシリーズ最終話。

    もう、最初から終わりの予感を感じさせる登場人物たちのセリフまわしに、寂しさが押し寄せる。
    事件は猟奇殺人の様相だけど、森作品でよく語られる動機問題がここでも繰り返される。
    多くの人に理解されない動機。そもそも動機とも言えない、ただ殺したいから殺すという人間も一定数いるということ。そこに都合よく動機らしきものを後付けする愚かしさ。

    真賀田四季の登場と林の祝儀袋で仄めかすへっくんの正体、ここでS&Mシリーズとの繋がりを知りゾクゾクする。
    保呂草と紅子の間で交わされる女王と下僕のようなラストシーンは美しく、胸がキュンとする。
    あ〜、終わってしまった。だけど、次のステー

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    2022年03月01日
  • ジグβは神ですか JIG β KNOWS HEAVEN

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    Gシリーズ第8作。前作から3年後の話。β(ベータ)と名乗る人物をあおぐ宗教団体の施設で、フィルムでラッピングされた女性の遺体が発見された。見え隠れする天才・真賀田四季の影。果たして真賀田四季は事件に関係しているのか。

    天才・真賀田四季の登場により物語が大きく動き出す本作。今までのGシリーズに感じたモヤモヤがある程度解消されます。

    S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズ、百年シリーズ(2作目まで)を先に読まないと、Gシリーズの面白さは激減すると思います。

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    2022年02月26日
  • 科学的とはどういう意味か

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    消化しきれない多くの情報が溢れている現代だからこそ、自ら分析し考えて消化する思考を身に付けておく必要がある。扇動的な情報に踊らされない為に。

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    2022年02月20日
  • 目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES

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    名前に「α」がついた目薬に劇物が混入される事件が発生。一方、加部谷恵美が発見した変死体が握っていたのも「α」の目薬だった。これらの事件は「φ(ファイ)」から始まったギリシャ文字の事件群と関係があるのか。
    Gシリーズ第7作。

    本作で主要人物の人生が大きく動き始めており、次作以降に物語も大きく動くのではないかを予感させます。

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    2022年02月19日
  • ムカシ×ムカシ REMINISCENCE

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    再読。Xシリーズ4作品目。お金持ちのお屋敷で起こった殺人事件……ではなく、そこの遺産整理をする小川さん達。近作の「歌の終わりは海」に少し似ているように感じた。以前読んだ時よりしんみり。再読っていいもんだな。

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    2022年02月18日
  • タカイ×タカイ CRUCIFIXION

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    有名マジシャン・牧村亜佐美の自宅敷地内にある地上約15メートルのポールの上に、他殺死体が掲げられていた。調査依頼を受けた鷹知祐一郎と、鷹知に協力する小川令子、真鍋瞬市はW大助手・西之園萌絵の助けを得て、事件の真相に迫ります。Xシリーズ第3作。

    S&Mシリーズ(『幻惑の死と使途』)とGシリーズを読んでから、本書を読むとさらに楽しめます。

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    2022年02月13日
  • 朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away

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    Vシリーズ第9弾。
    シリーズ第7弾「六人の超音波科学者」から連なり、短編集「地球儀のスライス」の中の「気さくなお人形、19歳」が大いに関わっている作品。

    山の中の研究所地下に隠された大きな秘密。
    入れ子構造になった密室で発見された遺体。どう考えても自殺としか思えない状況で、どう見ても他殺としか考えられない遺体の状況。その謎を解くのはやはり自称科学者の瀬在丸紅子。科学的論理で謎を解く場面はまるで探偵ガリレオを彷彿とさせワクワクする。

    そして最後に紅子と保呂草が、林警部と祖父江刑事ひと芝居打つシーンがいい。
    シリーズも終盤を迎え、紅子に加え、練無の魅力が際立ってくる。あと1作。どんな結末を迎え

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    2022年02月13日
  • 追懐のコヨーテ The cream of the notes 10

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    森博嗣氏の著作を読み始めてから3年ほど経ち、その間、膨大な著作を読むことができたのが幸運だった。これからはリアルタイムで出版されるのを待つか、過去の作品を再読するかになってしまうのが少し悲しい。本作も味わって読むことができた。感謝。

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    2022年02月11日
  • 六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists

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    Vシリーズ第7弾。

    山中深くにある土井超音波研究所。唯一のアクセスルートである橋が爆破されるというクローズドサークル的な状況に気分が高まる。電話回線も分断され、外界との連絡手段がない中で発見される遺体。
    研究所に招かれていた紅子と練無、作為か不作為かその場に残った保呂草と紫子。偶然そちら側に居合せることになった祖父江刑事。

    紅子の論理的な推理がなんとも美しく、読後に余韻を残す。
    林をめぐる紅子と七夏の火花が散りそうなやりとりに苦笑し、怜悧で論理的な紅子が林のことになると感情に支配されただの恋する女になる可愛さも魅力的。
    相変わらず紫子はガサツでうるさくて好きになれないけど。

    だけど一番び

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    2022年02月11日
  • 四季 春 Green Spring

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    ネタバレ

    すべてがFになるで圧巻の登場をした真賀田四季の幼少期を描いた作品。幼少の頃から天才で、自分の中に別人格を持っている人間がどのような思考で過ごしていたのかを教えてくれた。既に人間の幼少をはるかに超える思考でこのような頭で殺人などの行為を行っていたのだと知ることができて楽しかった。

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    2022年02月04日
  • 諦めの価値

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    ネタバレ

    諦めて良い。
    諦めることは決して悪いことではない。
    諦めることにより、物事が好転することもある。
    (ないかもしれない。
    人に期待しない。それも諦め。

    人や何かにイライラしたり、怒ることも、期待をしているからであり、
    何も期待していないのであれば、特に何も感じることはない。

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    2022年02月02日
  • 自由をつくる 自在に生きる

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    支配されていることを自覚する。
    この本を読んで、今までモヤモヤしていたことは「支配」されていることに対するモヤモヤだったのだと思う。そして私は自由に生きていきたいと思いながら、支配に甘んじて、安心している。そのことに不満も抱きながら、面倒で動かずにいた。
    自覚して、方向を決めて、進んでいく。
    森博嗣はいつも一歩踏み出すためのきっかけをくれる。常識を疑う勇気をくれる。
    考えて考えて少しずつ進んで行けたらと思う。

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    2022年01月31日
  • 君たちは絶滅危惧種なのか? Are You Endangered Species?

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    守ってくれる騎士が3人もいるお姫様状態だな…。この関係が楽しめればそれで十分。人工知能との会話も好き。

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    2022年01月31日
  • 集中力はいらない

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    いつもどおりの森節炸裂で読んでいて楽しかった。彼のこういうエッセイ?をいくつも読んで、考え方が一貫しているし、よって同じことを言っているんだろうけど、毎回目から鱗が落ちるような体験をする…。やはり自分のもの観方が全然変わっていないからなんだろうな。ふだんから脳内でぐるぐる「考えている」ことの答え…というか導きが、本書のいろんなところにある。ただ「著者ならこう考えますが」というスタンスで、それが正解というわけではないし、その言葉を受けてさらに「考える」ことが必要で、楽しい。でも森氏のこの根本的な考え方や価値観が理解できない人にはそれこそ面白くもなんともないだろうなとも思う(笑)

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    2022年01月29日
  • 四季 春 Green Spring

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    初めての森作品。ここが始まりなのならもっと続きが知りたいと思わせられた。天才 透明人間 多重人格 なかなか会えることのない存在だからこそのワクワク‼︎これからが楽しみ。

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    2022年01月23日