あらすじ
脱走したウォーカロンたちが潜んでいるというアフリカにあるコミューンへやって来たハギリたち。彼らはそこで、新しい生命のあり方を体験する。
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Wシリーズ5冊目。
生きているから「生きているのか?」という疑問が生まれる。脳だけでボディを捨てたウォーカロンの谷。夢の中で仕事をして、起きている間は自由に暮らす。管理してくれる人がいれば、ボディの病気を心配する必要もないし、物を食べてエネルギーを補給する必要もない。うらやましいかと言われると、否だね。そもそも長生きに興味はない。でもああいう世界は嫌じゃないかも。
それにしてもデボラを呼び出すことを思いつくってやっぱり主人公はすごいね。
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“私たちは生きているのか”テーマに魅了されて読んだ。森博嗣の本はサイエンス的メタファーな世界に富んでいる。そして、理系だった我は魅了される。
生きていることのテーゼは何なのかそんな哲学的議論をくれた。サイエンス的で哲学的な世界。
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#私たちは生きているのか?
#森博嗣
Wシリーズ第5巻
もともと哲学的な内容を含むシリーズだけど、ここまででいちばん哲学的。
めっちゃ深い。
特に最後のシーンの、ローリィの発言に対するデボラの考察なんか、特に哲学チックだなぁ。
どハマりのシリーズです。
個人的な意見として、森博嗣の文体と伊坂幸太郎の文体は似てると思う。
会話がとても気が利いている。
どっちも大好きな作家さんです。
#SF哲学ミステリ
#生きるとは
#死ぬとは
#人間とは
#バーチャル
#考えさせられます
#ウグイとの絡みもいいけど
#デボラとの絡みもいい感じ
#ようやく半分
#まだまだ楽しめます
#読書
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早く読みたいような、読み終わるのがもったいないような、このシリーズ。
ハギリはてっきり肉体や脳から解き放たれたいのかと思ってたけれど、「人間」としての葛藤があるのだなと知った。
ウグイもデボラも、それぞれ“人間らしく”なってきてるのが微笑ましいです。
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非常に面白かった。冒険小説の形をとっているが、人間とは何か、命とは何かということを主題にした文学になっている。特に本書では脳だけになった住民達がバーチャルの世界で幸せに暮らしている描写があったが、いずれ遠くない未来にはそうなっているかもしれないし、自分ももし高齢となり、体の自由が利かなくなった場合、このような未来も実際に悪くないのではないかと真剣に考えてしまった。「生きる」とは何なのかを問い続けるこのシリーズ、本当に面白い。
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なんかものすごい世界になってきた。
ウォーカロンの脳だけがカプセルに入っていて体を持たずにバーチャルの世界で生きている。
最後のデボラとの会話が面白かった。
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Wシリーズ第5弾
ウォーカロンメーカーから脱走したウォーカロンが集まる南アフリカの「富の谷」。
ローリィが「自分は生きてない」
と言った理由は「彼が生きているから」
生きているものだけがそれを問うのだ。
深いなー。我思う故に我あり、ってことかな_φ(・_・
Wシリーズは「生きてるとは何か?」がテーマらしく、哲学的な会話や思考が多い。そこが魅力。
ウォーカロン、人工知能、トランスファ、テルグの村。現在の常識からは外れた「新しい生」が毎回出てきて、読者を悩ませる。ハギリの意見も少しずつ変化してる。
フーリはまた登場してほしいな
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wシリーズ第5弾
私たちは生きているのか?
Are We Under the Biofeedback?
舞台は南アフリカのとある村
ウォーカロンだけがいる村があると
訪れた3人(ハギリ、ウグイ、アネバネ)は
面白い光景をみることに
洞窟に暮らす民族で、治外法権であると
村長(唯一の人間)に案内されて部屋に。
こそには数百の卵カプセルがあり
ウォーカロンの脳(躰を持たない、生きた脳)があり、さらにこの脳が生きるバーチャルの世界が存在していた(※もちろん違法)
そして、このバーチャル世界は
年も取らない、もちろん死なない
空も飛べる、容姿も自由、お腹を空く設定も自由
(面白いw)
何をしててもよい、メインはソフトの開発で
現実世界の金融システムに入り込み、金儲けをしてると。
しかし、ここから
この世界に見学(紹介)されたことが罠であり
3人が抜け出せなくなる。
現実世界に戻れなくなく。。。
ここで現れる救世主と、脱出のアイディアを考えたハギリとデボラの登場(天才すぎる)
※簡単に現実世界にアクセスできなく、バーチャル世界で寝ている(睡眠)時に仕事、起きてる時に仕事以外という逆転のことが起こってるところをついて、その睡眠(自由度が低い)時間を狙って、デボラとの通信を使い、脱出計画を試みる
なんと練られた作戦で、さすがハギリは天才や
(ウグイとアネバネの戦闘系の力は皆無のため、ハギリが解決するしかない、でも焦ってないwこの感じか森作品あるあるの描写で素晴らしい)
そして、登場したのが姿はカンマパ(中身はデボラ)トランスファで、簡単に侵入はできたと。
※とはいえ、現実世界とか相互通信はできない状況
※現実世界にルータのような仕掛けを設けない限りできないと(ここで案内人のローリィが役割を果たせるか否か)
この脱出シナリオと遂行は途中、バーチャル世界での羊の大群が部屋に入ってくるほのぼのシーンもありながら、よく出来てるなと唸ってしまいました。
シンとキリナバが捕まったあとの会話
ハギリとデボラの会話がなかなか良く
ローリィー(案内人)が「自分は生きていない」と言った理由、デボラの答えは
「彼が生きているから」
「生きているものだけが、自分は生きているのかと問うのだ」と
シンプルな言葉だが、これが考えさせるところですね。
★4.3
青白く輝く月を見たか?
Did the Moon Shed a Pale Light?
へ
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どこからが生きていて、生きていないのか、ここまで未来に存在していたら確かに考えてしまうかもしれない。でもじぶんが生きているのか考えるのは生きているものだけ。なるほど、と思わされました。
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後半はデボラの痛快電撃活劇!みたいな感じだったけど、あのスピード感は好き。
エピローグのやり取りはSMシリーズのようだったなあ。「幻惑の死と使徒」を思い出した。
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テルグに閉じ込められるところは想像できてしまって、その状況に陥るまでにドキドキしてしまった。普段隙のないチームワークなのに、あそこでアネバネも入ってきちゃうのはあまりに杜撰すぎる展開でびっくりした!!
物語で展開される生命の定義に関するそれぞれの立場からの考察は興味深く、読みながらふわふわと考えたりして、楽しかったです。
エピローグのデボラとハギリの掛け合いが素敵でした。お花、渡してみてほしいなぁ笑
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Wシリーズ第5作目
タイトルの通り、生きているとは何なのか。
感情を持つこと、生きているとは何かを自問すること。
その答えはまだわからないのが生きているということなのかという禅問答のような葛藤が描かれていた。
人工知能が発達した世界において、人が人の体を持って生きる意味とは何かを考えさせられた。
喜怒哀楽や嫉妬などの感情がある限りは脳だけのバーチャル世界には居たくないなぁと思った。
前作に登場したデボラが今作も大活躍し、ハギリ先生と仲を紡いでいるのが印象に残った。
また、ウグイが初期とは違い、人っぽさをハギリ先生に前作の最後から見せ始めたのが好き。
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読むのに時間がかかったけど、面白かった〜!生命工学がここまで発展した世界だと、こういう展開になるんだなぁ。純粋に面白い。
デボラがとても心強いし、良い友達で嬉しい。ウグイも可愛らしい。デボラとの最後の掛け合い、とってもほっこりする。
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脱走したウォーカロンたちが潜んでいるという情報を得て、アフリカ南端にやってきたハギリたち。「富の谷」と呼ばれる地下都市でハギリたちは新たな生のあり方を体験します。
人間とは何か、生とは何かを問う、Wシリーズ5作目。
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シリーズが進むにつれてどんどん世界観が変わっていく。
ウォーカロンに始まり子供を産む人類の発見。
次は子供を産むウォーカロン。
トランスファという電脳の世界の存在の登場。
そして今作の、肉体を捨て電脳の世界で生きるウォーカロン。
ウォーカロンにできることは当然人間にもできるので、今後どのような世界に変貌していくのか、どんな存在が登場するのか楽しみです。
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バーチャル世界が当たり前にある中での生きていることへの問い,この考察が本当に面白い.デボラにとって価値のある物が博士との友情というのが,なるほどと言うか意外と言うか.次が楽しみ.
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Wシリーズ第五弾。ここまでくるとだいぶ攻殻機動隊的世界に近付いてきた気がする。生きているとはなんなのか、それは生きているものしか問う事はできない。デボラとハギリ博士のやり取りが可愛い。
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「富の谷」土地の人も警察も手を出さない治外法権の地。脱走したウォーカロンが潜んでいる?との情報があり謎の占い師を通じてハギリ博士一行はその地に向かう。そこでは仮想現実に基づいた世界が広がっていた。世界については映画でも描かれているけどそれは外側から見たものが多くて内側は果たして理想郷なのか?を改めて考えさせられる。そして人間とウォーカロン、そしてデボラのような存在との境界がどんどん曖昧になってくるのがじわじわひんやりする。最終的に一つの存在に統合されてしまうのか。先がとても気になる。
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Biofeedbackなのかぁ、ということはそういうことなのかぁ、と思い浮かべながら読みました。
訓練通りのくだりが面白かったです。わざとらしさが素晴らしい。
あと、お世辞を言うところは、映像化したときどう表現するのかなぁなんて考えました。
総じて、止まらず一気に読みました。
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歳をとっても細胞を新しいものに入れ替えることにより永遠に生きながらえることができるようになった未来社会が舞台。微妙に現代のテイストも残しながら、ある部分では意想外にぶっ飛んでいる。読み始めは、物語を捉えきれず難儀もしたが、ストーリー展開の面白さがページを捲る指を止めなかった。とりわけ魂と意識だけのバーチャル世界の章はすこぶる興味深く読んだ。精神さえも洗練されたアルゴリズムで補完されていくだろう未来。人間の真に生きている意味とか実感というものを深く考えさせられた。
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Wシリーズ五作目。「行ったが最後、誰も戻ってこない」。聴くからに安全とはほど遠いところへ、行ってしまうのがハギリ。気軽に知的好奇心を満たす行動に変えてしまうのか。元々の気質はあるだろうけれど、ちょっと無防備がすぎやしないかハギリさんよ。もし、その世界があるとして、自分は行きたいだろうかを割と真剣に考えた。マトリックスのようなオチであれば、行きたくはないし、攻殻機動隊2ndのオチであれば行ってみてもよいかもしれない。ただ、その世界において死の概念はどうなっているのだろうかと疑問に思った。
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今回はウォーカロンの新たな形態(?)が現れる。生物、知性、感情といったことへの考察はなかなか興味深いけど、シリーズ全体の謎解きからするとちょっと寄り道感あるかな。
6年前の作品でVR空間が出してくる先見性は流石。
ところで、デボラの無敵感が凄いんだが、今後どう展開させるんだろうね。
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フランスの博覧会から脱走したウォーカロンがいると突き止め、アフリカ入りしたハギリ達。「行ったが最後、誰も戻ってこない』と言われる富の谷へ向かった。ウォーカロン達がひっそり暮らす富の谷で、肉体から離脱した状態で、バーチャルの世界に閉じ込められた3人。3人一緒に入ったらダメでしょ!と突っ込みつつも、脱出の糸口を掴んだハギリの頭脳はスゴかった。シリーズ半分まで来たけど、どんなラストを迎えるのかサッパリ想像できない。
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Wシリーズ5弾。フランスの博覧会から脱走したウォーカロンが潜むというアフリカ南端へ。富の谷という地下都市でのバーチャル社会。そこでは人間は村長のシン一人と脳だけのウォーカロン。体を捨て頭脳だけでバーチャル社会テルグで生きる人々。チューブがつながった頭脳だけが集まった一室。キリナバをリーダーとしてソフトの仕事をして富の谷に金をもたらす。冷凍保存、ウォーカロンに続き、ボディを捨て頭脳だけでバーチャルで生きる社会の展開。技術が進歩した究極の未来の想像がなかなか面白い。
実際はシンは人間ではなく、給仕していた老母がシンであったと思われる。
テルグの住人である、数学と物理の教師フーリは後の巻でも登場。