森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレp119
持っていきたいものは一つもない。自分の躰でさえ、ここに残していきたいほどだった。
後期三部作。
引用は満を持してのクイーン。解説では『Xの悲劇』とのリンク性やオマージュ、引用した意図などが語られていて、とても解説らしい解説で、どうせなら本作の前にXの方も読んでも良かったかもしれません。
最初からいつものメンツではなく、各務とその息子であるχ(海月)、金と警察関係者など登場人物は最小限。ルナティックシティの創設メンバーの示唆はサービス精神旺盛な感じではある。
専門用語を極力省いた形でハッキングの描写を描くのは面白く、逆に新鮮に感じました。
「人」に対する興味の希薄さは存分に表れて