あらすじ
T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは? 『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く。
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前作の間の別事件の話。
犀川先生と萌絵の出番は少なかったけどとても楽しめました。
このシリーズももぅ少しで終わってしまう。でも森先生の本はまだ沢山あるのでまだまだ楽しめそうである。
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面白かった!
萌絵の親友のお話だったので、犀川先生不足に加え、いつもの萌絵らしさが欠けてましたが、それでも楽しめました。
犀川先生の登場が少なくて、四季のような登場人物もいないので、あとがきにあったように、文章にさらり感がありました。
と言っても、私は犀川先生のあの難しい話し方や話も好きなので、良し悪しではなく、単なる感想です。
あっという間に読み終えてしまいそうだったので、あえて休憩を取ったりしました。
素生のことは、もう少し詳しく知りたかったけど…
何はともあれ良かった。
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わぁ〜!どんどんM&Sシリーズに夢中になってしまう!今回は前作と同時に起きた事件について書かれているので、これから読む方は前作「幻惑の死と使途」を読まれてから、こちらの作品を読まれた方が良いです!
今回も犯人予想ハズレました(^^;
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再読です。
これは、偶数章しかない物語。
前作の「幻惑の死と使途」と同系列に起こっている事件。
萌絵の高校からの同級生、簑沢杜萌の話である。
彼女の家族、そして彼女が誘拐され、500万円というはした金が盗まれる。
はした金、と表現したのは、彼女の父親が政治家であるためだ。
しかも、3人いた犯人のうち2人が何者かによって射殺されてしまうという謎の事件。
そして、事件に関係あるのかないのか、目の見えない兄の素生がその事件の直後に姿を消していることに気がつく杜萌。
兄のことが大好きだった杜萌は、自身に降りかかった誘拐事件のことよりも、兄の行方が気になって仕方ない。
そして、今回も萌絵はこの事件に関ることになる。
親友として・・・。
初めの方に7つ年上の恋人には抵抗がある、と杜萌は零している。
これが、まずヒントになるでしょう。
杜萌も萌絵も恋に溺れるような人物ではなかった。
ではなかった、というのが人の解らないところ。
同じように好きな相手に溺れてしまっても、先を見誤ってしまったのは杜萌。
どんなに頭脳明晰でも、こればかりは自身でコントロールはできないのでしょう。
そして、彼女たちにとっての悲しい結末がやってくる。
杜萌は、萌絵との約束を破ったことはないし、萌絵の頼みごとを断ったこともない。
だから彼女は、親友を信じた。
結果は記されていないけれど、自首したと思いたい。
そして、自分が殺してしまったと思っていた兄が生きていた証拠を萌絵は杜萌に渡したはず。
それを彼女が受け取ることによって、杜萌は少しだけでも救われる気がする。
余談だが、犀川の妹。
儀同世津子に双子ができる。
10月終わりに出産予定と知らされ、犀川は少なからず動揺していた。
そして、そこに足しげく通っているお隣の奥さんである「瀬戸さん」は、四季である。
この人物の正体に犀川が気づくのは、もう少しあとのこと。
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萌絵犀川シリーズにしては難解さはあまりなくスラスラと読めたかな。
萌絵が最後にトリックを解き明かすシーンでは何故このトリックが思いつくのか読んでも分からなかった。犯罪者赤松と杜萌の経緯も明かされないし基生のことも描かれないし、後の作品で出てくるのかなぁという感じ
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S&Mシリーズを私が好きな理由は2人の掛け合いが読みたいからという一点に尽きるのですが、今作はまさかの犀川先生めっちゃ出てこーへんやん えーてなるどころか今までで1番好きですこれ。めっちゃ面白かった…
儚い… なんでそうなった?ていう謎が多いに残りめっちゃ考えさすやんて感じです。読後感が切ないー
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S&Mシリーズ第7作品。T大学大学院生の蓑沢杜萌は夏休みに帰省した実家にて仮面の誘拐犯に捕まり、一方で家族も拉致され蓑沢家の別荘にいた。しかし、誘拐事件は奇妙な事に別荘の誘拐犯が車の中で相打ちで死亡し、実家にいたはずの蓑沢杜萌の兄・蓑沢素生が失踪するという結末に。夏の事件に隠された過去とは。
前作「幻惑の死と使徒」と同時系列であり、前作が奇数章、本作が偶数章の章立てとなっています。本作は萌絵の友人である天才・蓑沢杜萌の物語。萌絵と杜絵という天才同士のチェスシーンは印象的でした。
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西野園萌絵の親友、杜萌の一人称視点で進む本作。ミステリとしてはシリーズで一番驚きが少ないと思いましたが、ストーリーはかなり好きです。「客観視した時に初めて見えるものがある」「忘れたいものは記憶のキーに閉じ込めてしまう」という前振りからの萌絵が結論にたどり着く流れ、チェスを通して杜萌が記憶のキーを開く演出があまりに綺麗で、鳥肌立ちっぱなしでした。そして何より良かったのが「杜萌」のキャラクター像。親友の萌絵とよく似た人物でありながら、犀川先生のような人物に出会えなかったことで歯車がズレてしまったレプリカのような存在。切なかったですね…。
ただ、気になる点はもちろんあって、素生は結局なんで失踪したんだとか(一緒にいた人誰?)、「幻惑の死と使徒」であれだけスカッと事件解決した数日後にこんな結末迎えたらショックでかすぎだろとか、犀川先生一瞬で解決しすぎでしょとか。いろいろ思うところがあるんですが、それ以上に好きなポイントが多いので満足度高かったです。
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S&Mシリーズ第7弾
夏のレプリカ
最後の展開が余韻残しすぎで少し困惑してますが
徐々にそういうことだったのかと
この7弾だけ、今まで違う位置付けなんでしょうね
杜萌が今後も登場してほしいなと思いながら読んでいたので、どうなるのだろうか
ほぼ犀川先生登場しないので
物足りなさはありますが
萌絵と杜萌のチェスのシーンは過去から今まで流れもあってよかったですね
エヴァーグリーンゲームを思い出しました
あの作品も盲目の人いたな確か(強かった)
想像を超えての結末だったので大満足の5点にしたいのですが、やはり犀川先生にもっと登場と解決に入り込んでほしい(勝手に想いが強くなってる)ので
⭐️4とします
夏のレプリカというタイトル。。。
杜萌からみた事件の視点と実際の事象が起こった視点という意味のレプリカなのか。。。
(うーん、もう一度見返したい、それでも気づける自信がない)
続いての8弾へ
今はもうない
(また、今までにないタイトルで楽しみだぁ
中身みてないけど、タイトルが全部いいです
読み終わった後にそういうことねとわかる)
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S&Mシリーズ第7弾読みました。
前作と同時期に発生した事件をある女性視点をメインに事件を紐解いていく物語であり、もちろん犀川さんと西之園さんも登場しますが今までとは趣向を変えた新鮮な作品でで凄く良かったです。
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『幻惑の死と使徒』と連続して読んだ。前作が奇数章しかなかったので、偶数章があるのだろうなと思っていたけれど、パート2や番外編などではないこういった作品の形はとても好きだと思った。
ミステリ好き、そしてシリーズのファンとしては、そろそろこのタイプの犯人(ストーリー)が出てくるだろうという予想があったので、犯人は何となく予想できたがそれでもやはり驚くものがあった。萌え絵や犀川先生目線の章が、これまでの作品より少ない分、少し読んでいても張りがなく、事件も中盤から最後の最後まで進展しないため、だらだらとした印象を受けるが、『夏のレプリカ』というタイトルも最後まで読んでからなるほどな、と納得したのでそこが1番楽しめた部分だった。
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幻惑の死と使徒の裏で動いていた事件のお話でした。萌絵ちゃんと杜萌のチェスのシーンが良かったですね。最後、殺されたはずの人物が登場しますが、??となりました。どなたかわかる人教えていただきたいです。
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まっちゃん本。
あーー!!ーー
面白すぎる。
前回の幻惑の死と使徒
の裏で起きてる事件。
モエのお友達が同時進行で事件に巻き込まれてた!!!!!
もう、これだけで十分にスリリングなのに。
なのに。
なのに。
いわん。
これ以上は言わない。
森博嗣の類稀なるミスリード発射に、
数々打ち取られ、
ラスト惨敗です。
わたしも絶対ウラをかいてあいつが犯人だな。と思わせられた。
うますぎる、、、、
この人が犯人っぽいなぁ。と思わせられてる気がするから、この人は犯人じゃない気がする。
大体こういうのはここでオチルし、こいつかこいつが犯人だな。
が。ことごとく間違い。笑
大いに楽しみました。
#森博嗣
#うますぎる
#なんの細工もしてないのに
#淡々と騙される
#いや、ちょっ、待って
#この気持ち
#森博嗣だけ
#幻惑の死と使徒
#リンク
#裏事件
#事件は起きすぎてる気はする
#モエの周りで
#あまりにも多すぎる
#けど面白いからそこはよし
Posted by ブクログ
理系に憧れる。難しい数式を滑らかに解く自分を恍惚と幻想しながら、読み進めるのが、楽しい。子どもの時に読んだハリーポッター、現在視聴中のNetflixのドラマ「クイーン・ギャンビット」に続き、本作でもまたチェスが登場した。これは流石やってみなければいけない。「メイト」と言ってみたい。でも勝ち越しの西野園萌絵がこれを最後に行っていた。だからもしかすると、負けることになる人が言うセリフなのかもしれない。
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読み終えてすぐの感想は切ない、、、だった。
トリックはなるほど!とはなったものの解決編を見ている時の心境はトリック云々よりも「マジか、、、」と心の中で呟きながら読んでいた。
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シリーズ唯一、主人公が犀川でも萌絵でもなく、萌絵の親友である杜萌。
そして、殺人犯(の一人)が杜萌だったという、叙述トリック的な?作品。
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「幻惑の死と使徒」の姉妹作なのかな、前作読んでなくても読めるけど前作読んだほうが楽しめると思う。
事件としてはS&Mシリーズの中では至って地味。
萌絵の親友の杜萌が強盗殺人事件に巻き込まれる。
事件の最中失踪する兄の存在。
チェスのシーンはかなり衝撃的だったし、
それまでのグダグダ恋愛話がなぜ必要だったかわかってゾッとした。恋はあの西之園萌絵もバカにしてしまう。そしてそれに例外はない。
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シリーズ7作目。今回はいつものメンバーはあまり登場しないので番外編のような感じ。ただトリック然り犯人然りとても面白かった。ただ、500ページある中で300ページくらい話が進んでなくねと思ったり、、、。それが森博嗣作品の良いところでもあり辛いところでもあるかも。作中にあった『穴』の定義や図形と色の違いなど、各所に理系チックな話があるので今作も楽しく読めた。
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N大工学部の犀川助教授と学生西之園萌絵のコンビが事件の謎を解く森博嗣のS&Mシリーズの7作目。萌絵の高校時代の友人杜萌は、夏休みに帰省した実家で誘拐事件に遭う。同時に実家にいたはずの兄も行方不明となってしまった。萌絵は友人の話を聞きながら、事件に興味を持ちいつもの行動力でどんどん関わっていくが・・・。
ネタバレになるが、サイコホラーだった。読者に対してもずっと感情を隠していたのね。
今回犀川はほんとうに先生だった。萌絵にすぐ仮説を教えるのではなく、客観的に見るように伝えて、謎が解けた帰りの新幹線では萌絵に大人になったねと言う。今回は犀川先生のペースだったので、次は萌絵にペースを乱してほしいと思った。笑
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何がどうやって進んでいるのかさっぱり分からないままに読んでいくわけだけど、意外や引き込まれるわけで。と言ってもね、雰囲気だけで謎解きの方は全く分からんというかついていけてないんだけど、しかしこの助教授はこの情報から謎をとくっていうんだからすごいというか、いやどうやって分かるんだこれ。
なんか勢いというか最後の展開がドラマチック過ぎてそれは良かったんだけど、ね。
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s&mシリーズの7作目。
有里匠幻の事件と同時期に起きた蓑沢杜萌の事件について描かれた話。
これまでの作品とはややテイストが異なる感じがした。他作品と比べると理系要素はかなり薄めだと感じた。
事件自体がおまけというか、あまり事件にフォーカスした内容ではないと思った。どちらかというと杜萌の過去だったり杜萌自身について描かれていた。
杜萌が殺していたというのは分からなかったけど部屋に入ったのが赤松ではない事や恐らく杜萌の彼氏が関わっているという事は分かりやすかったと思う。
萌絵がチェスを通して杜萌が殺人を犯した事に気づくシーンは悲しかった。親友の犯罪をこんな形で知ってしまうっていうのは辛かったと思う。
ただ素生が生きていたというのは杜萌にとっては救いになると思う。
この萌絵が杜萌の殺人に気づく→杜萌は自分が素生を殺した事に気づく→実は素生は生きていた、という流れは感情を揺さぶられた。
s&mシリーズの中でもスピンオフ的な立ち位置なのかな?
この後杜萌の話がまた出てきたらアツい。
Posted by ブクログ
S&Mシリーズ第7弾
「幻惑の死と使徒」の裏で起きてた別の事件。
あれ?これで終わり?
まだ謎が残ってるような…。
今までにないサラリとした結末
もやもやする|ω・*)
理解しきれてないだけか。
「名前が逆…」はネタバレ調べてやっと分かりました。この事件のキーワードじゃなかったのか。
Posted by ブクログ
S&Mシリーズの第7作目である本作。前作と同時期に起きた殺人事件について描かれており、前作の伏線がしっかり回収されており、とても満足しました。
以下あらすじです。(サイトより引用)
T大学大学院生の簑沢杜萌(みのさわともえ)は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧(もうろう)とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く。
本作は西之園萌絵の親友である杜萌の視点で描かれるストーリーで、スピンオフ的な立ち位置かと思いきや、しっかり主人公が解決してくれる展開でした。内容に触れてしまうので、あまり詳しく言えないのですが、本作の結末は結構お気に入りで、シリーズもののミステリーではこういう結末も1つはあって良いのかなと思いました。
本作はあまり萌絵の視点から描かれないので、萌絵のファンからすると物足りないかもしれません。
Posted by ブクログ
少し癖があり、慣れが必要だと思った。
偶々古本屋で手に取ったためなぜ偶数章のみなのか?と疑問に思ったけど奇数章だけの前編?がある事を知りなかなか面白い表現だなと思った。順番は逆だけど今度は奇数章を読みたい。
そこまで奇数章を意識して読まなかったが、それでも物語としてミステリとしてはとても楽しめたし、最後までモトキが犯人もしくは家族の誰かがグルだった(トモエ以外)だと思ってたが普通に騙された。
夢や少し犯行日のトモエがとった行動の不可解さ、大学にアカマツが現れ何もしなかった事等のヒントがあったのにも関わらずトモエを疑えなかった。トモエの記憶を信じ兄に対する思いを根拠に勝手に犯人候補から外してしまった。
記憶の見せ方や日常の行動からトモエを活動的で嘘偽りがなく男に対する目もキツいと勝手に読者に思い込ませ最後の最後でその認識を変える。とても面白い小説でした。
Posted by ブクログ
S&Mシリーズ7作目!
奇数章だけという前作に続いて
今作は偶数章だけ
ということよりも何よりも
あくまで前作の奇数章の方で動いてるからか
今作はS&M視点で話が進まない…
大半がM=萌絵の親友であり
今作の事件の渦中の人物でもある
杜萌視点!
S&Mの会話や空気感が好きな身としては
物足りない…
もちろん2人のちっとも進まない関係は
出てこないのだから
尚更進まない…
杜萌視点だと昔の萌絵と今の萌絵が
友達目線で同じレベルで描かれるから
そこは楽しめた。
今までも萌絵の友達ポジションはいたけど
今作の杜萌は親友というだけあって
萌絵の過去を知っていて
萌絵としっかり繋がっているというか
それでいて
同種というか同等というか…
そして今作は萌絵の代わりではないだろうけど
萌絵の叔母の睦子さんが
ちらほら出てきてくれるのが救い。
「あんなにお優しくてはね、ちょっと大物にはなれません。これ、嫌味じゃなくてよ」
なんて、叔母さまが言うからこそ素敵。
乗馬とゴルフの小話も良き。
Posted by ブクログ
分からないけど分かってしまう。そんな感覚。
なんでこんな複雑な人間を描けるのか。
チェスのシーンは、杜萌が子供から大人へと変化してしまったこと示す印象的なシーンだった。
しかし、好きな人を手に入れたいと言う動機は、少女の時に抱いていた夢や純粋への憧れが感じられ、大人になることへの抗いが起こしてしまった事件なのだろうと思う。
変化しつつも純粋さを持つ萌が眩しく見える。